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団体規制法案について

団体規制法案・オウム真理教対策関連二法案が国会に上程され、9日の火曜日から衆議院で審議が始まります。
1997年にオウムに対する破防法の団体適用が拒否されて、団体適用がもっと簡単に出来るよう破防法を改悪しようという動きがでてきました。今国会で、議論されるオウム特別立法は、破防法の改悪、あるいは第二破防法といっていいものです。
 今回の新法案は「オウム特別立法」と呼ばれているので、多くの方はオウム真理教のみに適用されると思っているのではないでしょうか。しかし、これはそうではありません。過去に、団体の活動として不特定又は多数の殺人行為を未遂という形であれ実行した団体であることなどが要件となっています。それならいいではないかと思われるかも知れません。しかし、過去に罪を犯したからといって、現在もそうであるとは言いきれないのではないでしょうか。別の要件として、構成員などの要件はありますが、それは必ずしも現在の危険性とは言えません。「ある団体」と一度レッテルを貼られるとそれをくつがえすのが困難になっていくのではないでしょうか。警察権限などは飛躍的に大きくなります。
 女子大生のオウムによる拉致事件は、まったくの作り話であったとの報道がなされました。あの時の報道は何であったのか、冷静に判断することが必要です。







 団体規制法も、団体規制法の対象とされた団体について破産法の特例を認める被害者救済法も、違憲の疑いが強い。

 被害者救済法なら何も問題ないではないかと思われる人もいるかもしれない。しかし、被害者救済法は単純な被害者救済法ではない。被害者救済法は、前述したように団体規制法を前提としている。よって、二つの法律ではなく、実は一つの法律なのである。団体規制法の適用があった団体についての特例である。

 団体規制法には多くの問題がある。基本的人権の制限立法として、違憲とされるべき法律であると考える。

 立法目的のところに、修正案の段階で「国民生活の平穏」(を含む公共の安全の確保に寄与することを目的とする)という一言がはいった。これは、非常に危険なものである。結社の自由などの精神的自由権を制限できるのは、明白かつ現在の危険がある場合、または、より制限的でない他の選び得る手段がない場合に限られる。衆議院の法務委員会の参考人だった憲法学者も「国民生活の平穏」という国民の漠然とした不安を理由に人権を制限できる立法をすることに疑義を述べている。“国民の漠然とした不安”と“明白かつ現在の危険”とは、全く違うものである。“国民の漠然とした不安”を理由に人権を制限できるとしたら、憲法の理念が壊れてしまう。

 韓国の国家保安法は、国連の規約人権委員会において、違憲とされた。

 同じことは、日本の、この団体規制法についてもあてはまる。“国民の漠然とした不安”を理由に、ヒステリー状態で立法をすることは、将来かならずや大きな悔いとなって残るだろう。

「不愉快なものは、自分の目の前から消え去ってほしい」と思っても、消え去ってはくれない。一見消え去ったように思えても、社会の中に問題がある限り、存在し続ける。問題は地下にもぐるだけである。オウムに対してなら、何をやっても許されるという議論のたて方をすることも、将来自分たちにはね返ってくるだろう。衆議院の法務委員会で参考人として呼ばれた江川紹子さんは、あれほどオウムに攻撃されながら、カルト宗教に対する特効薬はない旨述べた。また、今回の立法によっても、オウムに対する効果は全くなく、むしろ地下に潜ってしまうだけだとも述べた。

 破防法以上の劇薬になりうるこの法案を、たいして議論もせず、報道もされず、成立させようとしている。多くの国会議員やメディアなどは、違憲の疑いのある立法への「共犯者」ではないだろうか。

 精一杯元気に議論しつづけていこうと考えている。



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 参議院の法務委員会で審議が始まる。

 11月25日(木)は政府に対する質問、11月30日(火)は参考人に対する質問ということがほぼ決まっている。後は未定である。12月上旬には、成立するとも言われている。

 精一杯きちんと議論をしていきましょう!

 資料の提供などをしていきます。

 このホームページで、徹底討論をしていきたいと思います。意見・感想をどんどんお寄せ下さい。


11月19日  福島 瑞穂    





《団体規制法を徹底検証する!》


福島 瑞穂    


 臨時国会(今年は12月15日まで開かれる予定)に、団体規制法(第二破防法)が上程されている。今、衆議院の法務委員会で、審議の真っ最中である。

 メディアの中では、オウム特別立法と呼ばれている。しかし、これは国民をミスリード(誤導)する名称だと思う。この法律は、オウム真理教のみに適用される訳では全くない。過去において不特定かつ多数の殺人の未遂があれば適用されるのである。現在、そして将来の危険性は、適用するにあたって問われない。過去において不特定かつ多数の殺人が行われた団体があり、その構成員が、例えば今、団体にいれば、適用があるのである。不特定かつ多数の殺人の未遂が行われた団体の構成員が、別の団体の構成員になっていれば、同じ団体と認定され、団体規制法が適用される可能性がある。

 「団体」というとすざまじい感じがするが、市民団体にある構成員がいると「○○の団体」であるとレッテルがはられたり、フレームアップされ、団体規制法の適用がなされてしまうのではないか。

 様々な市民団体、NGOは、実はファジーであり、「構成員」といっても、かっちり「構成員」というものはなかったりする。会員といってもあいまいである場合が多い。会費を払ったり、払わなかったり、払い忘れていたり…。「団体」の「構成員」であるとされてしまうと団体規制法が適用になってしまう。

 繰り返すが、法案は、オウム真理教のみに適用される訳ではない。

 破防法は、違憲の疑いが強く、1952年の法律成立の際は、大荒れに荒れた。当時、団藤重光東京大教授は、委員会に呼ばれ、反対の意見を述べている。社会的に大きな反対運動が起き、国会のなかで与野党が大攻防になった。 

 その結果、残念ながら成立してしまった。だが、「怖い法律である」という人々の認識があったため、今に至るも破防法の団体適用をされた団体はない。

 しかし、今回上程されている団体規制法は、破防法よりずっと手続きを簡略化した、しかも強力なものである。政治目的や将来の危険性も不要である。

 破防法より劇薬の法案が上程されているのである。

 ところで、ここで言いたいことは、それではオウム真理教のみに適用される法律ならいいと言えるだろうかということである。(法務省はオウム真理教のみに適用される法律なら作らないと私は考えるので、こういう設問自体、架空のものになるが)。

 メディアや市民や国会議員の意識を縛っているのは「オウムの味方をしたと思われたくない」ということである。

 国会議員と話をしていると、団体規制法などに、疑問を持っていたり違憲と思っている人は多い。しかし、みんな言葉を濁すのは、「地元があるから」といったことである。反対運動の住民の神経を逆なでするのが恐い。メディアのバッシングを受けて選挙で負けるのは困るという意見が出てくる。

 無理が通れば道理が引っ込む。

 国会での話を聞いていると、戦前の話を思い出す。

「この戦争は負ける」「戦争反対」と思っていた人は、当時でも結構いたと言われている。しかし、「反対」と言うと「非国民」と言われるので、「反対」と言えなかった。

 それと同じような状況が起きているのではないか。 

 国会議員が自主規制によって自由に意見を言えなくなること自体、問題である。




《政府の提案理由説明》

《オウム真理教対策関連二法案の概要》(政府案)


特定破産法人の破産財団に属すべき財産の回復に関する特別措置法案(仮称)の概要(政府案)




参考文章です。ぜひ読んで下さい。

《憲法と国際人権基準からみた、無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律案の問題点》
弁護士  海渡 雄一


《社民党の基本姿勢》

《日本弁護士連合会 のコメント》

 



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