2001年3月16日 参議院予算委員会
機密費問題
○委員長(岡野裕君)
次に、福島瑞穂君の質疑を行います。福島瑞穂君。
○福島瑞穂君
社民党の福島瑞穂です。
森総理、あなたは料亭で食事を何人かでしたときにそのお金はだれが払っていますか。
○内閣総理大臣(森喜朗君)
今突然のお尋ねでございますが、そういうことのどういうふうにするかということを御説明する、そういう必要はないと私は思っています。
○福島瑞穂君
官房機密費から払われているのではないかと言われておりますが、だれが払っているかについて教えてください。
○国務大臣(福田康夫君)
官房の報償費ということをおっしゃったので、私からお答えいたしますけれども、総理のだれが支払うかと、経費について。それはその都度いろいろございます。ただ、報償費から私的な目的でもって支出することはないんだと、こういうように御理解いただきたいと思います。
○福島瑞穂君
再びお聞きします。
森総理が料亭で食事をしたときに官房機密費から支払われたことはありますか。──いや、森総理にお願いします。
○内閣総理大臣(森喜朗君)
私は、官房の機密費を扱う、そういう立場ではございませんのでわかりません。
○福島瑞穂君
では、福田官房長官にお聞きします。
森総理が料亭で食事をしたときに官房機密費から支払われることはありますか。
○国務大臣(福田康夫君)
また同じことになってしまうんですけれども、いろいろなケースがあるわけで、官房報償費の中で支払う場合には私的な目的のものはないと、こういうふうに先ほど申し上げました。
○福島瑞穂君
いろんなケースがあるということは支払われることがあるということですか。今私がお聞きしているのは私的なことに使われているかどうかではありません。料亭で食事をしたときに官房機密費から支払われることはあるかという質問です。
○国務大臣(福田康夫君)
申しわけないんですけれども、官房報償費の使途についてのことにつきましては明らかにするわけにはいかないので、御了承いただきたいと思います。
○福島瑞穂君
否定をされないということは非常に重要だと思います。
次に、赤坂の料亭大乃、これは福田派の御用達の料亭ですが、元下足番の人が本を出していて、ちょうど福田総理大臣の時代のことなんですが、当時の秘書官がほとんど毎日のように夜十時ごろ七、八人でやってきて、飲食、芸者さん、マッサージという、一人当時で五万円くらいの費用を使っていたと書かれています。御本人にも私はお会いしましたし、当時のメモや日記帳も見せていただきました。
当時の秘書官というのは、福田康夫官房長官、あなたのことなんですが、毎日のように四十万円くらいを料亭で使っていたそのお金はどこから出ていたのでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君)
随分昔のお話を持ち出されましたけれども、そのとき、ああいう下足番の方がそういう記録をとったというんですけれども、どうも内容を見ますと、事実と違う記述が大分ございます。
私も、今あなたは毎日と、こういうふうに言われましたけれども、私はずっと見ましたよ、一月一回行くか行かないかというぐらいなところです、私自身につきまして。秘書官の名誉のこともありますので申し上げますけれども、ほかの秘書官もそんなにしょっちゅう行っているわけでない。ただ、凝縮すると、毎日行っているように、毎ページ書いているでしょ、行っている日だけ書いているわけですから、そういうものだと思っております。
それから、費用の出所ですか。これは、それもいろいろケースがあると思います。政治家、事務所、そういうところから支出するときもございます。いろんなケースがあります。
○福島瑞穂君
いろんなケースがあるということの中の一つに機密費があるということでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君)
私も二十数年前のことをよく記憶しているわけでありませんけれども、公私のわきまえというものはしっかり持っていたと思います。
また、先ほど何か大乃の料亭が福田何とかと言いましたね、御用達ですか。これ、そういう表現は不穏当だというように思っております。
○福島瑞穂君
じゃ、その言葉は失礼しました。
ただ、重要な点は、いろんなケースがあるということで、中身について答えられないわけです。秘書官だけが来ていた場合もあるという中で、政治家のみの給料あるいは秘書官の給料で払えるような金額ではありません。こういうことに機密費が使われているのではないかというふうに言われています。明確に答えられないじゃないですか。明確にだれが使ったか、自分が払ったのか、だれが払ったのか、答えられないじゃないですか。
○国務大臣(福田康夫君)
昔のことを今思い出して言えというふうに言われたって、覚えていませんよ、正直言ってね。
ただ、報償費を私用に使うとか、そういうことはないということを私は申し上げているんです。
○福島瑞穂君
何が私用で何が公用かは国民が決めることだと思います。
次にお聞きをいたします。
外交報償費が官房長官あてに支払われることはありますか。外務大臣、官房長官、ともにお聞きします。外交報償費が官房長官に支払われることはありますか。
○国務大臣(河野洋平君)
外務省の報償費が内閣官房に支払われる……
○福島瑞穂君
いや、官房長官です。
○国務大臣(河野洋平君)
官房長官に支払われるということはない、こう申し上げていいと思います。
○国務大臣(福田康夫君)
いただいておりません。
○福島瑞穂君
松尾元室長が見積書を官房に提出し官房機密費をもらっておりました。その問題の見積書なのですが、福田官房長官は問題の見積書を見ていらっしゃるでしょうか。見積書はどこの外遊でも宿泊費はみんな一泊四百六十ドルとなっているというふうに言われております。それをごらんになったかどうか。それを見て、内閣官房長官は変だと思われなかったかについてお聞きします。
○国務大臣(福田康夫君)
私が官房長官になったのは昨年の秋でございます。そのときは、松尾室長がやっていたようなそういうシステムはもうやっていなかったわけです。今現在でもそうでありますけれども、今後もそうだろうと思いますけれども。したがいまして、そういうものを見たことはございません、私自身は。
○福島瑞穂君
今回の事件が起きて、見たことはありますか。
○国務大臣(福田康夫君)
この問題が発生してから説明は受けましたけれども、実物は見ておりません。
○福島瑞穂君
非常に重要なことだと思います。
松尾室長がどういう見積書を内閣官房に提出していたのか。それこそが、まず少なくとも機密費がどういう請求でされていたのか、最も重要なポイントです。それを見ていらっしゃらないということは、どうなんでしょうか。
次にお聞きします。
官房機密費なんですが、松尾元室長は、内閣官房の職員の宿泊費の差額だけでなく、通産省や他省庁の宿泊費差額まで官房機密費に請求をしたとされています。それは、なぜそのようなことができるのでしょうか。他の省庁の分についてなぜ差額分を請求できるのでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君)
この差額は、官邸職員、それから外務省職員、そしてまた他省庁の職員と、こういうことになっております。それは、そういう人員等については外務省の方で把握をしておるということでございますので、私どもはその報告を受けて対応した、こういうことであります。
○福島瑞穂君
よくわからないのですが、松尾さんは外務省の職員です。外務省の職員がなぜ官房機密費を取り出すことができるのか。それはどうなんでしょうか。
○国務大臣(河野洋平君)
別に取り出したわけではないんで、そういう仕組みになっていたわけですね。
これは、ちょっと長くなって恐縮ですが、総理が外国出張をなさるときに、例えばアメリカに出張されるというときには外務省の北米局、大体は北米一課でございますけれども、総理が例えばワシントンへいらっしゃるというときには北米一課が、ワシントンのホテルでありますとかあるいは飛行場からホテルまでの車でございますとか、そういうことをやるわけですね、そういうセットをするわけです。我々ロジスティックスと言いますけれども、その仕事を北米一課がやる、ヨーロッパへ行くときには西欧一課がやる、そういうことに昔はなっていたんですけれども、西欧一課にもそういう専門家を置き北米一課にもそういう専門家を置き、どこにもそういう専門家を置くよりは、要人外国訪問支援室という室をつくってそこに専門家を全部集めて、そこでそのロジスティックを全部やろうという、いわば合理的にしようと当初考えたわけですね。
そこで、総理がアメリカへいらっしゃるときにはその支援室がアメリカから見積もりをとって、そしてその支援室の室長がその見積もりを持って官邸に行って、今回の旅行でこのくらいのお金がかかりますということを申し上げてそのお金を官邸からもらって、そして総理の訪問に同行をしてホテルの支払いその他をやっていたということで、そこで、松尾室長が室長時代には見積もりを届け、官邸からその見積もりに合った額面を預かったということだと御理解をいただきたいと思います。
○福島瑞穂君
松尾室長の見積もりは、一人一泊どこの国も四百六十ドルで、それから他の省庁の分も入っていたわけです。
ところで、松尾元室長の後任の五十嵐元室長のときは旅費法が改正されて差額請求の必要はなくなっていたと思いますが、五十嵐元室長は官房機密費を請求したりはされなかったのですか。
○国務大臣(福田康夫君)
松尾室長のやっていたときから運用が変わったわけです。平成十二年度から変わりました。変わったんですけれども、平成十二年の四月末からG8を総理が一回りするということがございました。このときは、旅費法の変更ということがあったものの、これが急にあったということ、それからその手続等が間に合わないということがありまして、その分だけ従来と同じような仕組みで内閣官房から差額を払うと、こういうふうなことをいたしました。
○福島瑞穂君
松尾元室長は九億六千五百万円をすべて宿泊費差額として請求したとされていますが、内閣官房長官は現在これが何に使われたと認識をしていらっしゃるでしょうか。今でもすべて差額だったと認識をしているのか、どうでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君)
内閣官房から支出した九億六千五百万円、おっしゃる、総理外国訪問に際して生ずる宿泊費差額として松尾元室長に手渡したものでございます。これがすべて現時点において宿泊費差額に充てられていたかどうか、このことについては、松尾元室長の逮捕によりまして現在捜査当局により解明が進められているところでありまして、その中で真相が明らかになるだろう、このように思っております。
○福島瑞穂君
官房でお金を出したときと現時点で状況が変わっておりますよね。それは何が理由でチェックができなかったというふうに官房長官は思っていらっしゃいますか。
○国務大臣(福田康夫君)
こういうことですか、なぜ……
○福島瑞穂君
なぜこういう事件が起きたか。
○国務大臣(福田康夫君)
はい。それは結局、総理の海外出張と申しますと、例えばサミットなんかになりますと二百人ぐらいの人が移動する、日本から職員がその地域に行くというようなこともございますし、まただれが行くとか行かないとかそういうようなことも、それから日程なんかも本当に寸前、二、三日前になって確定するといったようなことがあるものですから、そういうことは内閣官房ではなかなか把握できない。したがいまして、松尾室長にお願いをするというか外務省にすべてをお任せして、そしてその経費的なことは面倒を見てもらったと、こういうことであります。そういう役割分担で、外務省にはそういうことをお願いするということでもってずっとやってきたわけでございます。
○福島瑞穂君
やはりこの見積書は非常に重要です。どういう形で見積書があったのか。もし一泊四百六十ドルという形ですべての国についてなされているのであれば、見積書がずさんなことを念頭に置きながら支出されていた疑いが極めて強いのです。ですから、この委員会でぜひこの見積書の書面要求をしたいと思いますが、後ほど理事会で諮ってください。
○委員長(岡野裕君)
はい。資料につきましては、後刻理事会協議で決定をすることにいたします。
○福島瑞穂君
はい。ありがとうございます。
官房長官にお聞きをいたします。
活動に対する報償費として国会議員に支払われたことはありますか。
○国務大臣(福田康夫君)
報償費の使途については、内政、外交にわたる効果を期待してやるわけでございますけれども、その使途については、繰り返しますけれども、明らかにできないと、こういう性格のものであるということを御承知おきいただきたいと思います。
○福島瑞穂君
明らかにできないとおっしゃいましたが、衆議院では官房長官ははっきりとせんべつに使ったことはないというふうに言い切っておられます。ないと言い切られたので、あったら責任とられますかということについても、幾らでもとりますというふうに衆議院で答弁されております。ですから、せんべつについては使っていないと言い切っているわけですから、私はお聞きします。
国会議員に対する、ですからこれが怪しいとか怪しくないということではないんです、国会議員に対して活動に対する報償費として支払われたことはありますか。
○国務大臣(福田康夫君)
せんべつですか。せんべつはですね……
○福島瑞穂君
いや、違うんです。せんべつではないんです。
○国務大臣(福田康夫君)
わかりました、はい。
せんべつは、私は、私の場合ないということを申し上げました。
まあ、ほかのことについては、これはまた使途にかかわることということで御理解ください。
○福島瑞穂君
せんべつは自分のときに出していないということなのか、歴代官房では、内閣官房では出していない。どっちですか。
○国務大臣(福田康夫君)
歴代官房長官が使用している内容について、これは公私の別を峻別して、そして厳正に使用しているというように私は思っております。
○福島瑞穂君
答えがよくわからない。
○委員長(岡野裕君)
福島君、もう一度。どうぞ。
○福島瑞穂君
ずっとさっきから、緒方委員のときもそうですが、せんべつを使ったかという質問に対して……。でも、いいです。次の質問に、残り、移ります。
外務大臣に二点だけお聞きします。時間がありませんので。
松尾元室長は、年明け早々にパリに異動になりますと、十一月中旬に送別会、サミット御苦労さん会などが何回も行われ、その席で私はパリに異動しますというふうに言っております。こういう、彼に対して、あなたはパリに異動になりますということは外務省の中で言ってあったんでしょうかというのが一点です。
彼が逮捕される前に、実は彼は外務省の研修施設の寮におりました。外務省を懲戒解雇された人間がなぜ外務省のそういう施設にいたのか。ずっと、話では、携帯電話で連絡をとり合っているという話だったんですが、それは食い違うと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(河野洋平君)
どうも議員の御発言は、外務省の研修所におりましたとおっしゃいますけれども、おりません。そんな事実はありません。
それから、パリに自分は行くことになったと言ったと議員はおっしゃいますけれども、そんな、パリに松尾氏が異動するなどということはございません。したがって、恐らく彼は言っていないと思います。
○委員長(岡野裕君)
時間が切れています。
○福島瑞穂君
はい。
じゃ、この点については証言などもありますので、これからも追及させてください。
○委員長(岡野裕君)
以上で福島瑞穂君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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