周辺事態法案
周辺事態法案
英文では戦争協力法
1997年9月に日米両国政府は、日米新ガイドラインを策定しました。もちろん国会は、これにまったく関与しておらず、事務レベルでバーンと策定されたのです。これは英字新聞では「ウォーマニアル」(戦争マニュアル)と報道されました。その後、政府は、日米新ガイドライン関連法案として周辺事態法案、自衛隊法改正案、日米物品役務相互提供協定(ACSA)改定案を国会に提出しました。
その内容は、日米が直接攻撃されていないのに、日本の周辺地域で日本の平和および安全に重要な影響を与える事態(周辺事態)が発生した場合に、それに対応して米軍が引き起こす戦争に自衛隊が協力していくというものです。アメリカが戦争を開始すれば、日本の自衛隊が参戦していくという戦争協力法です。
アメリカは1998年8月、アフガニスタンとスーダンにミサイル攻撃を行ないました。これは国連憲章に反するといわれています。戦争協力法が成立すれば、違法な行為に日本が加担していくということになります。自衛隊は、中東へでも、どこへでも戦争をしに出かけることになっていくでしょう。
協力拒否が大切
そして重要なことは、私たちの暮らしや働く場所に戦争や軍隊が入ってくるということです。憲法第9条は大切だけれど、周辺事態法案第9条は大問題。周辺事態法案第9条は「国以外のものによる協力等」として、自治体や民間企業による協力を規定しています。
もちろん、自治体や民間の人たちが協力を拒否していくことが大切です。今でも周辺事態法案の前倒し的な状況もあり、自治体の職員が、米軍に協力を求められていることもあります。ですから「NO!」と言っていくことは必要です。神戸市は、神戸方式といって非核証明がなければ米軍の艦船を入れないようにしています。
ただし、1999年2月1日に開かれた衆院予算委員会での社民党の辻元清美議員の質問に対し、防衛庁長官は、管理者の判断に従わない地方公務員の職員が出てきた場合は、懲戒処分の対象になる旨、答えました。企業が営利で弾薬などを運ぶ場合、民間人も会社に「嫌」だと拒否できるでしょうか。
私たちは、戦争の被害者にも加害者にもなりたくありません。周辺事態法案を廃案をに追い込み、憲法を21世紀に持っていきましょう。
●この原稿は「社会新報」連載「福島瑞穂のみるみる法律がわかる」シリーズから転載したものです。
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