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自然エネルギー促進法とは

自然エネルギー促進議員連盟が発足


 ついに自然エネルギー促進議員連盟が発足しました。議員連盟への参加者はなんと232名!

 自民党106名、民主党51名、公明党33名、自由党11名、社民党17名、改革クラブ6名、さきがけ2名、無所属6名です。いきなり特大議員連盟になりました。

 11月24日に行われた発会式は、議員や秘書、市民団体を含め100人以上の人が集まり、熱気あふれる会合となりました。ここで会長に愛知和男さん(自民)、事務局長に加藤修一さん(公明)が指名されました。

 その他の役員は顧問に首相・大臣経験者11人。土井たか子社民党党首や橋本龍太郎元首相も入っています。副会長は各党から1名で6名。事務局次長が4人、幹事が各党衆参ほぼ一人づつということで20人。福島は事務局次長になりました。

 今後は、まず自然エネルギーについての勉強会を何度か行ない、その後に自然エネルギー促進法案を議員立法で提出したいと考えています。ただし、この議員連盟は自然エネルギー促進法提出で意志一致しているわけではないので、提出までにはまだまだ紆余曲折が有りそうです。

 いっそうのご支援をお願いします。



自然エネルギー促進法とは


 原子力発電所の事故や核廃棄物、地球温暖化問題など、エネルギー利用をめぐる問題は難問が山積みです。これらの問題を解決し、10年後、20年後のエネルギーをどのように確保するのか。そもそも道はあるのかないのか…。風力発電や太陽光発電などの自然エネルギーを利用して、この問題の答えを出そうというのが自然エネルギー促進法です。

 具体的には「電力買取り法」、自然エネルギーが生み出した電力を全量、電力会社が買い取ることを法律で定めるというものです。今でも電力会社は「余剰電力の買取りメニュー」を持っています。しかし、これは余剰電力に限られますし、あくまで電力会社の自由意志です。電力会社の気が変われば、いつでも買い取りは中止。これでは自然エネルギーの長期的促進プログラムは組みたてられないのです。

 現時点では自然エネルギーの中で、経済的に他の発電と太刀打ちできるのは風力発電くらい。太陽光もその他の発電も、まだまだコスト高です。風力発電にしても、ある程度の支援がなければかなり厳しいというのが現実。支援によって、石油・石炭、天然ガス、原子力などより経済的に有利になる状況をつくりだす必要があるのです。



自然エネルギー促進法・市民要綱案
(再生可能エネルギーによる電力の買取り義務のための法律)


1、 法律の趣旨
再生可能エネルギーによって発電された電力を、電力会社が平均的な発電コストより高く買い取ることを義務づけ、発展途上にある、クリーンな再生可能エネルギーの普及を助けること。

2、 自然エネルギーの定義
電力買取りの対象となる発電方法は、以下の条件を満たす風力発電、太陽光発電、バイオマス発電、および小水力発電の再生可能エネルギーとする。
(1) 一つの発電装置が5000キロワットを超えないこと。
(2) 電力供給事業を営むものによる発電でないこと。

3、 電力買取り義務の規定
自然エネルギーによる発電設備の設置された地域に電力を供給している電力会社(一般電気事業者)に対して、「自然エネルギーがつくった電力」の全量買取りを義務づける。

4、 電力買取り価格
自然エネルギーによって発電原価が異なるので、個別の状況を考慮して以下のように買取り価格を設定する。(買取り価格省略)

5、 電力買取り価格の見直し
自然エネルギーの種類によっては、普通度合いや技術革新によって発電原価が年々低下することが考えられる。これを考慮して買取り価格については、隔年毎に見直しを行なうこととする。

6、 電力買取りの支援策およびその原資の規定
自然エネルギーによる電力買取りによる電力会社の負担を軽減するため、平均的な発電コスト(ベース電源の入札上限価格を目安とする)を超える買取り価格について財政的補助を行なう。この財政補助の資金は電源開発促進税から充当する。

7、 関連する法律
電気事業法、新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法、電源開発促進税法、電源開発促進対策特別会計法、発電用施設周辺整備法(以上電源三法)、石油代替エネルギー法の開発及び導入の促進に関する法律
(かもがわブックレット「光と風と森が拓く未来」より)




自然エネルギー解説


(1) 風力発電
風は有望な日本のエネルギー資源です。日本の外洋に面した洋上を利用すれば3km範囲内の利用で500kw級風車を想定した設備容量が約2億kw、年間発電量2800億kwhという試算もあります。これは日本の総発電量(1997年度)の約30%に相当します。デンマークやオランダでは1000kw級が一般的で、日本でも北海道の苫前では1000kw級の風車が建設中です。技術が進めば潜在能力はもっと引き出されるでしょう。

(2) 太陽光
太陽光発電も大きな能力を秘めたエネルギー資源です。通産省の審議会資料では、設備能力で1億8000万kw、年間発電量1800億kwhという試算です。これは日本の総発電量(1997年度)の約20%に相当します。なんと太陽光と風力だけでもう50%!太陽光にはもっとすごい力があって、電力需要のピーク時には必ず最大の能力を発揮するということ。先の試算をもとに、ピーク時能力を想定すると、日本のピーク時需要(近年の最大は1995年で約1億7000万kw)を太陽光だけでまかなえるのです。風力をベース電力に太陽光をピーク時電力にと組み合わせれば、これぞベストミックスとなるのです。

(3) バイオマス
第三の有望株はバイオマス。これは森林の間伐材などを利用する木質バイオマスと家畜の糞尿、野菜屑などを利用するものと2種類。発電と熱供給の両方できるコジェネレーションシステムで、エネルギー効率はもっとも優れています。林業組合や製材業、畜産農業と結び付けることによって産業振興や新しい地域興しの可能性を秘めています。

(4) 小水力
意外に知られていないのがしょう水力発電。大きなダムではありません。自然環境を変えないように流れを利用した小規模発電方法です。つまり水車。山間地のドライブインやホテルなどで実際に使われていたりします。かつて太平洋戦争前の日本は全国各地でこの発電方法の電力会社が林立していたとか。すでに立地条件は抜群に良いわけです。



北海道・苫前視察報告




 9月3日超党派の国会議員団が北海道・苫前町の風力発電を視察しました。自民党の愛知和男議員を団長に、自民党4名、公明党2名、自由党、民主党、社民党各1名の合計9名が参加。このほか自然エネルギー促進ネットワーク(GEN)などの市民団体メンバー、通産省資源エネルギー庁や北海道電力、電気事業連合会、苫前町も含め総勢100人以上の大視察団でした。

 最初にトーメン(商社)が建設中の苫前町の風力発電基地を視察、引き続き苫前町公民館でシンポジウムが開かれました。シンポジウムは第1部で自然エネルギー促進議員連盟の設立準備会、第2部で通産省や電力会社、市民団体を交えた自然エネルギー円卓会議という2部構成。円卓会議の司会はGENの飯田さんと福島でした。

 苫前町の風車20基はほぼ完成、あとは回るばかりでした。風車の支柱は高さ40m以上、よく写真で見るカリフォルニアのものより巨大です。おりからの快晴で、青い空、青い海をバックに白い風車はとても美しく明るい未来を象徴しているようでした。

 シンポジウムでは「自然エネルギー促進北海道宣言」(資料参照)が宣言され、北海道を「自然エネルギー王国」に、さらにアジア・太平洋地区の先進的モデルにしようと確認されました。円卓会議では冒頭から、風力発電が生み出した電力の系統参入比率(電力会社が買い取る割合)が3%程度とする通産省・北海道電力と、技術的には20%以上可能で3%では普及の弊害とする国会議員団との間で熾烈な討論がはじまりました。予定の1時間はあっという間で、第二第三の円卓会議の必要性を痛感。自然エネルギー促進法にむけての大きな一歩でした。



自然エネルギー促進北海道宣言 in TOMAMAE、1999
 Hokkaido Declaration on Promotion of Renewable Energy in Tomamae, 1999

 人類の持続的発展を目指して、1997年12月に京都で開催された国連気候変動枠組み条約締約国会議で交わされた京都議定書において、我が国は国際的公約であるCO2削減目標、1990年比6%削減を決定した。われわれはこの削減目標に関して最大限の関心を持って地球温暖化防止に関する政策展開を進めるものであります。

 この意義を踏まえ、風力,太陽光・熱、木質などのバイオマス、小水力、波力、潮力などに係るエネルギーなど、環境負荷の極力小さい自然エネルギーの積極的導入を行うことは喫緊の課題であります。欧米各国における再生可能な自然エネルギーの普及が地域に多様な経済効果などの有効性をもたらすことを聞き及ぶに至っています。我が国においてもエネルギーや環境政策上からも益々重要になってきていること、また具体的なビジネス展開が・地域おこし・にも連動していることから立地要請が益々強まっていることを十分認識しているところであります。

 ここに、わが国最大の風力発電の地、北海道苫前町のウィンドパークに自然エネルギー促進を考える国会議員有志が一同に会したことは、自然エネルギーの積極的な地域的展開とその有効性を確認するとともに、「自然エネルギー促進法」の法制化などに向けて、近々自然エネルギー促進議員連盟の設立を行い、具体的なアクションプランを推進する上で画期的な意義を含むものであります。

 くわえて、北海道などの地域がいわゆる「自然エネルギー王国」としての成果を得て、アジア・太平洋の先進的モデルになり得るとの夢を描きつつ、さらなる関連政策の全国的展開などを積極的に促進することを決意しているところでもあります。従って、例えばEU(欧州共同体)の国で計画されているような自然エネルギー100%コミュニテイー、グリーン・クレジットなどの出現も期待したいところであります。

 これらのことは、地球温暖化防止、及び地域活性化等に大きく貢献し、結果として「人間の安全保障 human security」の確立に寄与するものと考えております。

 以上、自然エネルギー促進議員連盟設立準備総会を契機に宣言いたします。

1999年9月3日

北海道苫前郡苫前町Greenhill Windparkにて





自然エネルギーについてもっと知りたい人は
「自然エネルギー促進法」推進ネットワークのホームページへ
アドレスは http://www.jca.apc.org/~gen/ です。

資料を読みたい人は
かもがわブックレット◆125
「光と風と森が拓く未来−自然エネルギー促進法−」
「自然エネルギー促進法」推進ネットワーク編
◇A5版64ページ 本体価格571円



 


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