無期刑囚の仮出獄制度の運用及び外部交通の実状に関する質問主意書
先般、「無期刑囚の執行期間及び医療体制に関する質問主意書」を提出したところ、平成一一年五月二五日付答弁書(内閣参質一四五第一五号)をもって回答を得た。
右答弁書によると、執行開始後二五年を超えるものが合計六七名に達する。
仮出獄者の平均在所期間が二一年六月(二五八月)と報告されていながら、なぜこれらの者達が仮出獄の対象とされずにいるのか疑問である。
また、これらの者達とその親族、身柄引受人らとの面会や親書の交換がなされているか、すなわち外部交通の実状についても伺いたい。
右観点から、以下の点を質問する。
一. 刑の執行開始後二五年を超えた六七名全員につき、
(一) これまで一度も地方更生保護委員会に仮出獄の申請がなされたことの無い者の人数及び申請がなされない理由を明らかにされたい。
(二) 申請がなされたことのある者については、申請された年度(複数回ある時は各年度)及び申請が棄却された理由を明らかにされた
い。
(三) 前記答弁書別表一により、施設ごと、経過刑期期間ごとに人数が回答されているので、各人別に申請の有無及び申請されない理由、申請された年度及び棄却された理由を明らかにされたい。
(四) 各人の本年四月一日現在の年齢を明らかにされたい。
(五) 各人の身柄引受人の有無を明らかにされたい。
(六) 各人について、最近一〇年間のうちに面会に訪れた者の有無、続柄(親族、身柄引受人、弁護士など)及び日時を明らかにされたい。
(七) 各人について、最近五年間の親書の発受の有無、回数、交通の相手方の続柄(前同様)について明らかにされたい。
右、質問する。
内閣参質一四六第五号
平成十一年十二月十七日
内閣総理大臣 小渕恵三
参議院議長 斎藤十朗 殿
参議院議員福島瑞穂君提出無期刑囚の仮出獄制度の運用及び外部交通の実状に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
参議院議員福島瑞穂君提出
無期刑囚の仮出獄制度の運用及び
外部交通の実状に関する質問に対する答弁書
1について
平成十一年十一月三十日における御質問の人数は、別表一のとおりである。これらの者について仮出獄の申請がなされていない理由は、同表の備考欄に記載した事例を除き、いずれも、各監獄の長が、各受刑者につき、処遇関係、身上関係、犯罪関係及び保護関係を総合的に判断して審査した結果、仮釈放及び保護観察等に関する規則(昭和四十九年法務省令第二十四号。以下「規則」という。)第三十二条に規定する仮出獄許可の基準に該当する者であると認めなかったことによるものである。
なお、施設ごと及び経過刑期期間ごとに仮出獄の申請がなされていない具体的な理由を明らかにすることは、個々の受刑者本人及びその親族等の関係者に対し、その名誉を傷つけるなどの不利益を与えるおそれがあること等から、答弁を差し控えたい。
2について
平成十一年十一月三十日までの間における御質問の件数は、別表二のとおりである。同表の備考欄に記載した事例を除き、各地方更生保護委員会が、仮出獄の申請を棄却しているが、その理由は、いずれも、各受刑者につき、悔悟の情、更生の意欲、再犯のおそれ及び社会の感情を総合的に判断した結果、仮出獄を許すことが相当であると認めなかったことによるものである。
なお、施設ごと及び経過刑期期間ごとに仮出獄の申請が棄却された具体的な理由を明らかにすることは、個々の受刑者本人及びその親族等の関係者に対し、その名誉を傷つけるなどの不利益を与えるおそれがあること等から、答弁を差し控えたい。
3について
御質問の人数は、別表三のとおりである。
4について
懲役刑の受刑者等については、規則第八条第一項及び第九条第一項の規定により、監獄の長等が、地方更生保護委員会及び保護観察所の長に対し、引受人の状況、その変動等を通知しなければならないこととされているところ、御質問に係る無期刑受刑者のうち、平成十一年十一月三十日現在、これに基づき引受人が通知されている者の人数は六十六人であり、そのうち、規則第十条及び第十一条の規定による保護観察所の長の調査の結果、実際に受け入れることができると認められる引受人がいる者の人数は十七人である。
5について
平成二年一月一日から平成十一年十一月三十日までの間における御質問の者の延べ人数は、親族が三百六十六人、引受人(親族を除く。)が四十三人、弁護士等が二十九人である。
6について
平成七年一月一日から平成十一年十一月三十日までの間における御質問の回数は、発信については、親族との間が八百十九回、引受人(親族を除く。)との間が百七十七回、弁護士等との間が六百四十四回であり、受信については、親族との間が三百八十七回、引受人(親族を除く。)との間が九十一回、弁護士等との間が四百三十三回である。
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