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決算委員会 平成14年09月11日 | 福島みずほ公式サイト(社民党 参議院議員 比例区)

154閉-参-決算委員会-4号 平成14年09月11日

○福島瑞穂君 社民党の福島瑞穂です。
 まず初めに、東京電力の問題についてお聞きをいたします。
 御存じのとおり、二年前に内部告発があり、今年の一月にGEは保安院などに対して協力をするということを言いました。そして五月に、GEは正式に二十か所以上原子炉のひび割れがある疑いが極めて強いことを保安院に言っております。
 ところで、問題なのは、七月九日、東電は福島第二原発三、四号機と柏崎刈羽原発一号機の定期安全レビュー報告書を提出しております。八月八日、保安院はそれに対して了、大丈夫、安全というものを出しております。これは八月八日に保安院は大丈夫だと言っているわけです。
 この定期安全レビュー報告書は極めて重要で、おおむね十年ごとに提出され、いずれのプラントも今回が初めての提出です。二年前に内部告発があり、一月に指摘があり、そして五月に指摘がある。そして八月七日の日は、東京電力は原子炉のひび割れについてすべて認めました。八月八日の日に、保安院は了、定期レビューはオーケーだと。十年ごとの定期この安全レビュー報告書で了、大丈夫というのを保安院は出しているんです。
 保安院は二年前から知っていた。一月も知っていた。五月も知っていた。八月七日の日は、まあ東京電力は全面的に自供して、具体的に認めたわけです。次の日になぜ了という結果を保安院は出すんですか。保安院は東京電力とずっと話合いをしていました。五月もそうですし、一月からもそうですし、五月からはGEから指摘があるわけですから、話合いをしているわけです。
 ずっと話をしていて、なぜ七日、全面自供の次の日に保安院は了と言うんでしょうか。これでは、国民そして地元を完璧に保安院が東電とぐるになってだましていると言えるのではないですか。

○政府参考人(佐々木宜彦君) 定期安全レビューの評価では、原子力発電所の運転経験の包括的な評価といたしまして、当該プラントを含めまして国内外の原子力発電所で過去に発生した事故、故障の経験など、あるいはプラントの運転管理、設備管理の改善に適切に反映されているかについて確認をいたしているところでございます。
 今、先生御指摘の、保安院がいつ、何をどこまで知っていたのかということかと思いますけれども、現実には私どもが実際に個票の形でどのプラントにどういう問題があるかということについて情報を入手いたしましたのは八月七日でございましたが、五月の段階で幾つかの申告者が一部そのデータの改ざん等に疑問があるというような、同じようなものがほかにもあるということは我々確かに把握しておりましたけれども、それではいつ、どういうところでという具体的な情報はその時点ではまだ入手をしておりませんでした。
 しかしながら、今、先生御指摘のように、現在東京電力の問題に関しましては厳正な今調査を進めておりますので、定期安全レビュー報告書につきましても、これを品質管理の面から当然直すべきところを直す必要はあると思っておりますので、今回の調査の結果によりまして定期安全レビューは当然、改訂また見直しをさせていただくということになります。

○福島瑞穂君 今おっしゃったとおり、八月七日の日は具体的に全部知ったわけです、保安院は。で、次の日に出す定期安全レビュー、十年ごと、しかも初めての提出の報告書でなぜ了、問題なしというのが出るんでしょうか。

○政府参考人(佐々木宜彦君) その時点では、まだ具体的な状況は我々把握はできておりませんでしたから、そういう事実が仮にあれば、当然、定期安全レビューについてはこれは延ばさざるを得ないということではございましたけれども、その時点ではまだ嫌疑の様子が我々把握しておりませんでしたので、そういうことで一応、いろいろ事故の、プラントの事故の反映等、そうした面については定期安全レビューをその時点で了解をしたものでございます。

○福島瑞穂君 いや、八月七日の日は、東京電力はすべて事実、どの原子力発電所のどこがどう問題か言ったわけです。次の日、次の日になぜ安全だというのを出すのか。せめてその発表を延ばすとか、しかもこれは突然、昨日今日降ってわいた話ではなく、二年前の内部告発、一月、五月があり、そして全面自供を東京電力がした次の日になぜ保安院がそういうのを出すのか。保安院が今後出す報告書は一切信用がないですよ。

○政府参考人(佐々木宜彦君) 東京電力は八月七日の時点でまだ社内調査の実施中でございました。二十九件というのは、八月七日に私ども、東京電力から提示をされましたが、なお現在調査中であります、ただ幾つかの点について、社内の調査の中でどうしてもこれはやはり疑いが濃厚というようなことを把握をしておりますということで我々に説明があったものでございまして、なお引き続き社内調査を徹底的にやるというお話を聞いておりました。

○福島瑞穂君 東電の方から、疑いがあるので社内調査を徹底的にやると言われて、だったら調査を継続すべきじゃないですか。保安院もきちっと調査をすべきで、なぜ次の日に安全という初めての報告書を出すのかという保安院の態度そのもの、保安院は何のためにあるのかということが根本的に問われています。今の御答弁では全く納得がいかないので、また引き続き別の機会にでも質問させていただきます。
 保安院は、東電も問題ですが、保安院もずっとこれは知っていたわけです。それで、例えば五月の段階でGEが、二十か所、どこと特定しなくても疑いがあるというふうに言った。これは法令違反です。ひび割れがあるのに、それを虚偽申告をするのは明確な法令違反である。法令違反の可能性があることをGEに指摘をされながら、なぜ保安院は現場調査など、あるいはGEに対して報告書を求め、東電に対して報告書を求めるということをされなかったんでしょうか。

○政府参考人(佐々木宜彦君) 繰り返しになりますけれども、五月時点では、申告があった案件以外にも不正記載等の事実が存在する可能性があるという情報をGEから確かに私どもは得ておりました。具体的な施設その他は、GEとしては調査中であるということで我々には具体的には示されませんでした。
 八月に入りまして、先ほどの八月七日でございますけれども、東京電力が不正の可能性を認め、具体的な施設名を当院に開示をしてきましたことから、立入検査等により今現在調査を進めているところでございます。違法な行為が行われたか否かにつきましても、この調査の中で解明をしていきたいと考えております。

○福島瑞穂君 虚偽記載はこれは明確に違法です。保安員は各原子力発電所に何人もおります。八人とか五人とか、現地に保安員はいます。なぜ五月の時点で、問題になった時点でもっと踏み込んだ調査をしないんですか。

○政府参考人(佐々木宜彦君) 五月の時点ではまだ不正が行われた可能性ということでございましたので、直ちにその時点で私どもの常駐いたしております検査官に指示をして、具体的にこういうところだから検査をしろというような指示ができる状態ではございませんでした。

○福島瑞穂君 原子炉のひび割れはずっと以前から言われており、二年前にも内部告発があり、ずっと続いているわけです。チームも作っているわけですけれども、なぜ何にもしないんですか。全然現地調査もやっていないし、保安院は一体現地で何をしているのか。
 しかも、繰り返しになりますが、東電が全面的に認めた次の日に安全という報告書をわざわざ作っている。保安院はぐるじゃないですか。地元と国民を欺いた共犯になっていますよ、これは。
 それで、なぜ運転継続が今もってなされているんですか。

○政府参考人(佐々木宜彦君) 私どもは、東京電力からの提示を受けましてから直ちに状況判断をいたしたところでございますが、二十九件のうち、このうち十一件、八基でございますけれども、機器の取替えあるいは修理が未実施であるということが分かりました。この時点で私どもは、仮にひび割れ等が現存している場合に原子炉の安全性にどのような影響を与えるかの検討を直ちに行いました。その結果、直ちに原子炉の安全に影響を与えるものは含まれないことを専門家の意見も聴取した上で確認をしまして、八月二十九日に公表したわけでございます。
 技術的に少しなりますけれども、炉心シュラウドにひび割れ等がある五件につきましては、シュラウドはそもそも炉心形状の維持という観点から、各炉心のシュラウドの溶接線について許容されるひび割れの長さについて評価を、米国の機械学会あるいは米国電力研究所で確立された評価方法などを用いまして評価を行ったところです。
 また、私どもは、GEからその際直接ひび割れ等の原データを入手いたしまして、これを安全上厳しく評価を行い、その値が計算上許容されるひび割れの長さに達していないことを検証いたしまして、これによりまして直ちに原子炉の安全性に影響を与えるものでないことを確認いたしました。
 また、ジェットポンプの固定用部品に未修理のすき間、摩耗が存在する五件につきましては、これも米国電力研究所などの評価方法を用いて評価をいたしましたが、振動による疲労等によってジェットポンプの主要部材が脱落する可能性は低いが、万一脱落した場合であっても検知し対応することが可能であり、安全上問題となるものではないことを確認をいたしました。
 さらに一件、ジェットポンプの計測用配管の未修理のひび割れが存在する一件につきましても評価をいたしましたが、計測用の配管が破断した場合でも炉心流量は変化せず、原子炉圧力に影響を及ぼすものではなく、差圧の表示値の変動から異常は検知可能であるということで、安全上の問題となるものではないと評価をいたしました。
 こうしたことで不正な記述等が事実とした場合であっても、これら八基、十一件の原子炉の安全に直接影響を与えるものは含まれていないということを確認することをまず優先をいたしたところでございます。

○福島瑞穂君 保安院は現場も実物も全く把握していなくてなぜそう言えるのでしょうか。また、今おっしゃったように、もし計数上これは安全だということをされたのが八月二十九日だとしたら、八月七日の時点で東電が報告をして八月二十九日の間、安全かどうか分からないわけですね。保安院の立場に立ったとしても、安全解析により、安全かどうか分からないのに、さっき申し上げたとおり、次の日、八月八日には了というのを出しているわけですから、それも変だと思います。
 東京電力はすべての電気事業者の中で優良な企業です。経済的にも安定しています。ほかの企業の原子力発電所はもっと老朽化しているものもありますし、東電が取り替えているにもかかわらず、他の電気事業者の原子力発電所は取り替えられていないものもあります。東電が今回問題だった。しかし、東電の原子力発電所にはすべて原子炉、ひびがあった。じゃ、他の企業の原子力発電所は危なくないのか。その調査は自主点検に任せていらっしゃいます。しかし、自主点検では駄目だということを立証したのが今回の東電の事件です。保安院が自主点検しろと幾ら各電力会社に言ったところで、捏造されているかもしれない、うそかもしれない、報告違うかもしれない。どう考えられますか。

○政府参考人(佐々木宜彦君) 現在、今後の再発防止の対策の中で、規制当局自身の規制の在り方として検査の制度の見直しもやらなければいけないと思っております。
 シュラウドの件に関しましては、他の電力会社につきましても次回の定検時には国の検査官が直接立ち入ることにいたしております。
 さらに、もう一方、東京電力以外の電力会社及び原子力関係事業者、下請等のメーカーあるいは元請のメーカー等に対しまして、このような不実なことがあるかないかについて総点検の指示をいたしたところでございます。九月の二十日には総点検の実施方法について私どもに報告があることになっております。
 今、先生御指摘のシュラウドにつきまして、他の電力につきましては、現地の原子力保安検査官に対しまして、まずは記録の確認を行うよう指示をすることにしております。

○福島瑞穂君 なぜ、今、立入検査をやらないんですか。つまり、東電の原子力発電所にすべてひび割れがあったんだったら、他ももしかしたら推して知るべしかもしれません。定期検査まで待つとしたら危ないと思うんですね。なぜ、今、立入検査をしないのか。せめてGEに対して記録を持ってくるように、その両方の照らし合わせなどが必要ではないですか。

○政府参考人(佐々木宜彦君) その意味では、現地におります原子力の保安検査官に、まず、一番至近年度でシュラウドの点検をしたときの当時の記録の確認、これは電力会社の記録と同時に、だれに行わせたもので、その原データがどうなっているか等の照合をまず記録において行うということから始めたいと考えております。

○福島瑞穂君 自主点検では絶対に駄目だと思うんですね。だって、自主点検やったところで、偽造のものを出していたらそれは全然出てこないわけですから、保安院が何のためにあるのかと。原子力の安全のためにやるというところなのに、保安院が意味がないじゃないですか。
 ですから、是非、今の段階できちっとほかの原子力発電所も調査をしてくれるように、改めて強く要望します。
 次に、維持基準の導入なんですが、これは総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会の検査の在り方に関する検討会で、この中で、現在の原子力発電所の運転基準を変更し、傷やひび割れがあっても安全であると評価されれば運転を認めるという維持基準導入をするという中間取りまとめが今年の六月に出されました。しかし、ひどいことに、その中間取りまとめの検討委員会の特別専門員は、今回この不正の関与を自ら認めている東電の榎本副社長です。
 つまり、保安院と東電は、原子炉のひび割れについて五月から、少なくとも五月からずっと話合いをし続けている。しかも、一月にもそれはあった。そのさなか、むしろ基準を緩和すべきだという検討会をやり、中間報告として、当の当事者、不正に関与していた東電の副社長が入っている中で、むしろ基準を緩和すべきだということの中間報告を出しているわけですね。つまり、悪い例えで言えば、犯罪を犯した人がどうやって自分の犯罪がチャラになるかと。要するに、不正が生じないようにするこの規制緩和が魔法のランプみたいな役割を果たすわけですね。
 こういうのを保安院は十分知りながら、GEから警告を受けながらこんな中間報告をやっているという、それはいかがですか。

○政府参考人(佐々木宜彦君) 御指摘の総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会の設置しました検査の在り方に関する検討会は、原子力施設の検査の在り方について幅広い観点から検討を行うため、原子力や法律等の学識経験者に加えて、医療機器など他の産業分野の専門家、あるいは地方自治体の長、マスコミ、消費者団体等、様々な立場の委員に御参加をいただいて検討を行っております。
 その際、電力会社や核燃料加工事業者など、規制を受けている原子力事業者の立場からの見解についても聴取した上で検討を行うことが有益であるとの観点から、御指摘の東京電力の副社長の榎本氏を含む六名の方に、委員ではなく特別専門員として御参加をいただいたところでございます。ただし、具体的な結論は被規制者から独立して中立的な立場から出されるべきでございますので、特別専門員は正式な委員ではなくて、議事においても議決権を有さないという運用をいたしました。
 その結果、本年六月の中間報告書も正式な委員のみの議決によりまとめられたものでございます。特別専門員はもちろん議決に参加しておりません。また、中間報告書は公開の下で、またパブリックコメントも付しておりまして、国民から広く意見を聴取しておるものでございます。
 今、先生おっしゃった中で維持基準とおっしゃいましたけれども、これはむしろ、ひび、そうしたクラックにおいて安全上の評価をどういう方法で検査をし、またそれを評価をするかというその方法論について検討しているものでございまして、こうした運転開始後の設備について、傷などについての欠陥につきまして許容される程度などについて定めた欠陥評価規格というのは米国の機械学会も策定しております。米国の規制当局は、この規格を安全規制の際の技術基準として受け入れているところでございます。また、ドイツ、英国、フランスなどでもこのような欠陥評価の規格が使用されております。
 私どもは、このような諸外国の例も参考にして我が国の技術基準を検討しているところでございますが、決して規制緩和という概念ではなくて、規制の科学的合理性と技術的な根拠を明らかにしていく、望ましい方向に持っていくという考え方で従来から検討をしておったものでございます。

○福島瑞穂君 実際、東京電力の原子炉のひび割れが具体的に指摘され、保安院と東電の間でその議論をしている最中に、それも疑惑が全く明らかにない段階でこういう中間報告を出すと。私はあえて規制緩和と言わせていただきますが、やるのは極めて問題で、この中間報告はその東電の全くの責任者が特別専門員として関与していたという点でも極めておかしいと、全く問題の渦中の人たちがやっていたわけですから。
 その意味では、この中間報告は無効であり、白紙に戻していただきたいということも申し述べ、質問を終わります。

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