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国会活動-厚生労働委員会

当事者抜きの法案改正なし 2017年5月9日参厚労委

 福島みずほ君
 社民党の福島みずほです。
 本人不在のままの法案ではないかと思っておりまして、まず冒頭、そのことをお聞
きをいたします。
 医療法第一条四の二号は、「医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い
手は、医療を提供するに当たり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよ
う努めなければならない。」とあります。それから、お手元に配付いたしました日本
医師会の医師の職業倫理指針です。
 日本医師会の医の倫理綱領には、三、医師は医療を受ける人々の人格を尊重し、優
しい心で接するとともに、医療内容についてよく説明し、信頼を得るように努めるこ
ととする。また、同じく日本医師会の医師の職業倫理指針第三版、平成二十八年十号
において、患者の同意のところです。医師が診療を行う場合には、患者の自由な意思
に基づく同意が不可欠であり、その際、医師は患者の同意を得るために診療内容に応
じた説明をする必要がある。医師は患者から同意を得るに先立ち、患者に対して、検
査、治療、処置の目的、内容、性質又は実施した場合及びしない場合の危険、利害得
失、代替処置の有無などを十分に説明し、患者がそれを理解した上でする同意、すな
わちインフォームド・コンセントを得ることが大切であるとしています。
 しかし、この退院後支援計画は、本人の同意は必要ありません。これは明確にこの
ような規定に反していると言えると思いますが、いかがですか。

 政府参考人(堀江裕君)
 御指摘の医療法第一条の四第二項につきましては、医療の担い手が医療を提供する
に当たりまして、医療を受ける者に対して適切な説明を行い、理解を得るよう努める
旨を規定しているものでございます。
 精神障害者に対する医療の提供についても、病気の自覚を持てない場合があり、症
状の悪化により判断能力そのものが低下するという疾患の特性はあるものの、できる
限り本人の意思を尊重する形で行うことが重要であることは言うまでもないというふ
うに考えてございます。
 退院後支援計画の仕組みにつきましては、患者が退院後にどこの地域で生活するこ
とになっても、社会復帰の促進等に向けまして医療などの支援を確実に受けること
できるよう自治体に対して作成等を義務付けるものでございまして、患者は作成され
た計画の内容に従う義務はなく、仮に計画の内容に同意できない場合は計画作成後に
支援を受けないことが可能であり、患者の理解と納得なくその支援を一方的に提供す
るものではございません。また、患者本人の意向も十分に踏まえて計画を作成すると
ともに、社会復帰に必要な支援の内容を丁寧に説明して理解と納得を得ることの重要
性などにつきまして、今後、退院後支援のガイドラインにおいて示すこととしてござ
います。
 このように退院後支援計画に基づく支援の提供も、作成主体が自治体である点が医
療法とは異なりますけれども、患者への説明と患者の理解と納得を原則とするという
考え方にのっとっており、御指摘の医療法第一条の四第二項の規定と共通の考え方に
基づくものだというふうに考えてございます。
 また、今、日本医師会......

 福島みずほ君
 長いので結構です。
 日本医師会の方の同意が必要だというのは明確に反しますよね、明確に反しますよ
ね。だって、本人同意がなくて何で勝手に支援計画作れるんですか。本人の同意がな
くて支援計画が有効なんてあり得ないですよ。本人の同意がなくて何で支援計画が作
れる、本人が同意しない支援計画が何で有効なんですか。明確に日本医師会のこの患
者の同意が必要だということに反しているじゃないですか。だから、この法案は駄目
なんですよ。患者本人のためにと言いながら、本人のために全くなっていないです
よ。だから、駄目だ、この法案駄目ですよ。やり直さなくちゃ駄目ですよということ
をまず強く申し上げます。
 これの第八章、精神障害者支援地域協議会、先ほども石橋委員のところで議論があ
りました。何でこれは代表者会議と個別ケース協議会、分けてきっちり規定しなかっ
たんですか。

 政府参考人(堀江裕君)
 支援協議会について都道府県に必置させるものでございまして、その機能としてこ
の事務を一号、二号と明確に分けて規定し、かつ三項におきまして、二項の協議又は
連絡調整を行う場合には、関係行政機関等のうち支援対象者の退院後の医療その他の
援助の関係者をもって構成する合議体で当該協議又は連絡調整を行うものというふう
に明文で切り分けてございます。

 福島みずほ君
 この委員会の審議の中で、代表者の協議会と個別ケース協議会で情報がどのように
分担されるのか、あるいは誰が入るのか、きちっと法案上明確に示していないじゃな
いですか。
 これ、欠陥法案ですよ。
 先ほど、第八章の中の五十一条の十一の二の例えば六は両方入るとかいう説明を聞
いていますが、条文上、これ、欠陥法案ですよね。どこが代表者会議でやれて、何を
個別ケースでやるのか、きっちり条文上分からないじゃないですか。これ、全くの欠
陥法案ですよ。これだと、とても法律として使い物にならないというふうに思いま
す。

 厚生労働省にお聞きします。
 兵庫方式で個別のケース協議会に警察は入っていますよね。そして、この委員会の
答弁の中でも、個別ケースに警察は入る、入り得るというふうに答弁しています。そ
れで、この兵庫方式に対する厚生労働省の評価を教えてください

 政府参考人(堀江裕君)
 兵庫県でも、個別事例検討会に参加するのは本人の支援を目的に保健所がその参
を求めた場合に限られるということでございまして、評価としては、有効な場合にこ
の個別ケース検討会に警察の参加を排除しないというのが、必要な場合がありますの
で、というのが評価でございます

 福島みずほ君
 本人が個別ケースにおいて警察に入ってほしくないと言ったところで警察入るんで
しょう

 副大臣(橋本岳君)
 これは先ほど大臣の答弁の中でも申し上げましたが、本人が拒否した場合は入らな
いこととガイドラインで定めたいと思っております

 福島みずほ君
 混ぜっ返すようですが、本人が要らないって言ったら入らないんであれば、再発防
止に資するっていう説明はどうなるんですか。

 政府参考人(堀江裕君)
 やはり、適切な退院後支援の内容を入院中から関係者が寄って作成することによ
り、その時点では本人は拒否していても、その後、望む場合が出てくるのではない
か、それから、本人は拒否していても家族から相談がある場合があるのではないか
と、そうした場合に、この計画をそこから作り始めるのでは遅くて、やはり入院中か
ら検討して作っていくと、こういうことが必要ではないかというのがこの考え方でご
ざいます。

 福島みずほ君
 問いと全然一致していない答えなんですね。
 私はこれ、代表者会議それから個別ケースにおいて警察が入っているというこ
は、やっぱり極めて問題だと思います。たくさんの、本人やいろんな方たちに聞い
て、やっぱり警察に監視される、警察に情報が行っている、自分が引っ越しても自分
がどこにいるか分かって、それが共有される、とりわけ薬物依存などだと警察が入る
ということであれば治療に対しても非常に消極的になるということをたくさんの当事
者から聞いています。
 本人が拒否すれば警察が入らないというのであれば、一体これは何の法律なんです
か。つまり、再発防止に資するためって厚生労働省は説明していますよね。じゃ、警
察の関与を一切全部なくしたらどうですか。何で警察が入るんですか。

 副大臣(橋本岳君)
 これまでの答弁の整理ということになろうと思いますが、この法律は、措置入院者
の、この法律の今のテーマとされているところは、措置入院された方が退院をされた
後の地域移行に向けた支援を自治体等が連携をして行うということを、体制をつくる
というものでございます。
 再発防止に資するのかということでございますが、私たちが問題として思っている
のが、これはさっき大臣も答弁を申し上げましたが、措置入院を退院をされた後に、
退院をして、それで何の支援もないということだと、いきなり地域に帰る、しかも、
措置入院になるような状況であった方というのはそれなりに支援が必要な状況という
のは十分考えられると思いますし、そうでなかったら孤立をしてしまうということも
あり得るのだろうというふうに思っています。ですから、孤立をして地域の中でおら
れるというような状況を防ぎたいということで今回の枠組みをつくっているというこ
とでございます。
 再発防止ということについて申し上げれば、もちろん、事件がなぜ起こったのか、
その要因というものは最終的には裁判で明らかになる点でありますし、私たちの検証
の限りでもいろいろな要因があったんだろうというふうに思っております。
 ただ、そのいろいろな要因の中の一つとして、措置入院をされた方が退院をされた
その後、まさに孤立をした状態になっておられたということもその要因になり得るの
ではないんだろうかということを踏まえた上で、私たちは、孤立をするということを
防ぐということを今回支援をするということを法律で定めておりますが、結果とし
て、そうした孤立によって仮に犯罪が起こるのだとすれば、それを防ぐということに
もつながり得るのだろうというふうに考えているので、再発防止にもつながり得ると
いう説明をしているのであります。(発言する者あり

 福島みずほ君
 そんな立法事実はあるのかという意見も今ありましたが、そのとおりだと思いま
す。
 総理は、再発防止、再発防止、再発防止、三回は言わなかったけれど、再発防止っ
て言ったわけですよね。つまり、これが再発防止のためなんですよ。再発防止という
言葉は何か。これは刑事の、刑事事件の再発防止なんですよ。再発防止という言葉
は、刑事事件に使われる言葉ですよ。刑事事件の再発防止なんです。本人のためなん
かじゃないんですよ。だから、本人の同意が要らないんですよ。本人が要らないって
言ったところで支援計画作るんですよ。本人が要らないって言っている支援計画が有
効だなんてあり得ないですよ、あり得ないですよ。だから、再発防止なんですよ。
 刑事事件の再発防止のために作る。だけど、その再発防止をカットするから、もう
めちゃくちゃになっていて、一体、立法事実が何かが分からなくなっています。だか
らこそこの法案はもう廃案しかないと、取り下げろと、こういう何だか訳が分からな
い法律を国会で成立させちゃ駄目なんですよ。
 堀江部長は四月二十五日の当委員会で、厚生労働科学研究といたしまして、本年六
月に、隔離や身体的拘束に関する全国調査を実施できますよう調査設計を今行ってい
ると答弁しました。調査チームのメンバーを公表してください。

 政府参考人(堀江裕君)
 研究班のメンバーは、国立精神・神経医療研究センターが中心となって、研究協力
者として、民間及び公的な精神科病院の医師、精神科医療審査会の実務に精通した方
によって構成されるものでございまして、具体的には、研究代表者につきまして、国
立精神・神経医療研究センター精神保健研究所精神保健計画研究部長の山之内芳雄
氏、分担研究者として、国立病院機構肥前精神医療センター副院長の橋本喜次郎氏が
なってございます。なお、研究協力者につきまして、
 今後、弁護士ですとか当事者にも参画していただく方向で調整を行っておられると
いうふうに承知してございます。

 福島みずほ君
 患者、当事者の代表については是非当事者団体からの推薦を受けるべきですし、弁
護士についても日弁連の精神保健担当からの推薦を受けるべきだと考えますが、いか
がですか。

 政府参考人(堀江裕君)
 当事者あるいは弁護士の方の協力を得ながら調査を実施し、多様な視点から分析す
ることは重要だと考えてございます。
 研究協力者について、その当事者あるいは弁護士の参画を得る方向で研究班におい
て調整が進められているというふうに承知してございまして、この御指摘につきまし
て、この内容につきまして、この研究班に共有して打診してみたいと考えてございま
す。

 福島みずほ君
 時間ですので終わりますが、再発防止を削ったことで、何というか、より何か訳が
分からなくなってしまった。つまり、再発防止と総理が言ったこととどう整合性があ
るのか、再発防止のために組み立てられたこの法案が厚労省の説明と合わなくなって
きているという点は、本当にめちゃくちゃだと思います。
 この法案、取り下げるべきだということを強く申し上げ、質問を終わります。
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