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国会活動-決算委員会

犯罪実行着手前に盗聴などで共謀立証? 2017年5月15日参決算委

 福島みずほ君
 社民党の福島みずほです。
 まず、共謀罪についてお聞きをいたします。
 五月五日の朝日新聞に、ニコス・パッサス教授が発言をされています。お手元の配
付資料がありますが、条約は対テロ目的ではないというものです。このパッサス教授
は、国連でのこの条約の立法ガイドの作成に関わった人です。
 これに関して、これはテロ目的ではないと、金銭的利益その他の物質的利益を得る
こととあえて入れているのはその表れで、思想信条に由来した犯罪のための条約は既
に制定され、国連安保理の決議もある、テロを取り締まるためにはこれらが国際基準
となっていると明言しています。
 大臣、テロ等準備罪って、うそじゃないですか。

 国務大臣(金田勝年君)
 ただいまの御指摘に対しましてですが、通告がまずありません。そして、それに対
しましてお答えをしたいのですが、ただいまの趣旨がはっきりしませんので、もう一
度御質問をいただければと思います

 福島みずほ君
 パッサス教授がテロ対策ではないと言っているので、政府がテロ等準備罪と言って
いるのはうそではないかということです。

 国務大臣(金田勝年君)
 まず申し上げますが、お尋ねは、条約の性質、内容、解釈に関わる事柄でありま
す。外務省の所管するところであります。
 したがって、外務省において答弁されるべきものであると考えておりますが、あえ
て、お尋ねでありますので、所管外ではありますけれども、これまでの外務省の説明
を前提にお答えを申し上げたいと思います。
 御指摘の報道は承知しておりますが、個別の記事についてのコメントは基本的に差
し控えたいと、このように申し上げます。そして、一般論として申し上げれば、TO
C条約により国際社会はテロリズム集団等による国際的な組織犯罪に効果的に対処す
ることが可能となるのでありますから、本条約締結のための担保法の整備もテロ対策
には効果的なものとなると考えております。
 一般に、テロリズム集団が実行することが想定されるテロ行為は典型的な組織犯罪
であると考えられる上、そのような組織が活動資金を得るために国際的な組織犯罪を
行うなど、国際的な組織犯罪とテロ活動との間には関連性があるわけであります。
 現に、本条約を採択した二〇〇〇年の国連総会決議にも、国際的な組織犯罪とテロ
犯罪との関連が増大していることを指摘しながら、国連加盟国に対し、本条約を、そ
の規定に従ってあらゆる形態の犯罪と闘うに当たって適用することを求めておりま
す。また、二〇一四年十二月の国連安保理決議は、各国に対し、テロ防止のために、
テロの資金供給源となっております可能性の高い国際組織犯罪への対処を含めた幅広
い分野における協力を求めるとともに、本条約を含めた関連する条約の締結及び実施
を各国がその優先事項として行うように求めております。
 テロ等準備罪を設けることによりまして、テロを含む組織犯罪について、実行着手
前の段階での検挙、処罰が可能となり、その重大な結果の発生を未然に防止すること
ができるようになるわけでありますし、さらに、テロ等準備罪を整備してTOC条約
を締結することによりまして、国際的な逃亡犯罪人引渡しや捜査共助、情報収集にお
いて国際社会と緊密に連携することが可能となります。
 このように、テロ等準備罪を含むTOC条約を締結するための国内法の整備はテロ
対策として有効であるということを申し上げさせていただきます。

 福島みずほ君
 時間が限られておりますので、コンパクトで、自分の言葉で語っていただきたいと
思います。
 テロ等準備罪という犯罪はないんですよ。
 しかも、立法ガイドを作っている人ですよ。立法ガイド、私は読みました。この人
がテロ対策ではないと言っているのをテロ等準備罪というのはうそですよ。うそです
よ。うそついて法律を成立させることはできません。
 では次に、今大臣は実行着手前の重大犯罪と言いました。そのことについてお聞き
をいたします。
 二〇〇五年十月二十一日、衆議院法務委員会で外務省国際社会協力部長が、共謀罪
の成立の要件としてオバートアクトの代わりに予備行為を要求することが条約の趣旨
に反するか否かということにつきましては確固たる定義はございませんというふうに
言っております。
 何が言いたいか。つまり、今現在、陰謀罪八、共謀罪十三、予備罪三十七、準備罪
八、合計六十六の罪状が既に規定をされております。重大犯罪にどういうものがある
かという外務省が各国に問い合わせたものでは、スウェーデンなど非常に限られてい
るんですね。何が言いたいか。
 もう既に陰謀罪や準備罪そして予備罪を入れて六十六ある。今度、二百十七つくっ
たら、二百八十三個になるんですよ。
 つまり、予備罪で、このオバートアクトを予備罪で、三十七あるわけですから、そ
れで可能とする見解は取れるんじゃないでしょうか。いかがでしょうか

 国務大臣(金田勝年君)
 福島委員には重ねてお願いをしたいと思いますが、通告にはございませんが、お答
えをさせていただきます。通告をいただければ、もっと直ちの対応ができることを申
し上げておきます。
お尋ねは条約の解釈にわたるものでありまして、
 まずは外務省から答弁されるべきものであると思います。
 一方で、国際組織犯罪防止条約、TOC条約第五条は、締約国に対し、重大な犯罪
を行うことの合意又は組織的な犯罪集団への参加の少なくとも一方をその未遂又は既
遂とは別に犯罪化することを義務付けておるわけであります。
 しかし、現行法上参加罪は存在しない一方、共謀罪、陰謀罪が設けられているのは
ごく一部の犯罪にすぎません。また、予備罪は予備行為を処罰するものであって合意
を処罰するものではない上に、客観的に相当の危険性がなければ処罰の対象とはなり
ません。したがって、個別に予備罪を設けたといたしましても本条約第五条の趣旨に
反するおそれが高いものと承知をいたしております。
 このように、我が国の現行法ではTOC条約の義務を履行できないために、同条約
を締結するためにテロ等準備罪を新設する必要があると、このように申し上げる次第
であります。

 福島みずほ君
 今、法務大臣が読み上げた五条がまさにそうで、「犯罪行為の未遂又は既遂に係る
犯罪とは別個の犯罪とする。」となって、オバ
ートアクトの推進行為がまさに予備罪で可能かどうか、それは定義できないとかつて
答えているんですよ。だとしたら、予備罪で可能だと思います。五条には、当該合意
の内容を推進するための行為を伴い、推進する行為の準備行為がまさに予備罪で可能
だということはあり得ると思います。共謀罪を必ずしもつくらなくていい。
 そして、政府は、こういうことがあるからテロ対策に穴があると結局立証できてい
ないじゃないですか。だから、それは問題で、こんな二百七十七の共謀罪も要らな
い。そもそも共謀罪に反対ですが、そう思います。
 そして、自民党はかつて修正で、二〇〇六年の段階で、みんなに不安を与える可能
性があるとして非常にこれを狭めております。自民党修正案、百二十八にまで絞って
おります。みんなの不安が大きい組織的威力業務妨害罪、組織的強要罪、組織的信用
毀損罪は、当時自民党の修正案からは全部落ちています。当時の自民党は百二十八ま
で絞ったんですよ。何でこれらの組織的威力妨害罪などの共謀罪が入っているんです
か。当時の自民党の修正案よりはるかに悪くなっているんですよ。
 いかがですか。

 国務大臣(金田勝年君)
 対象犯罪の選定に当たりましては、組織的犯罪集団が現実的に実行することが想定
される犯罪を対象として選んだものであります。

 福島みずほ君
 かつて自民党が、二〇〇六年、百二十八まで絞ったと。にもかかわらず、今回二百
七十七、数え方によってなぜ三百十七なんですか。組織的威力業務妨害罪の共謀罪な
ど、とりわけ認めることはできません。
 共謀の段階で、予備行為もありますが、共謀で処罰する。つまり、冗談で言ったの
か、軽い気持ちで言ったのか、あるいは本気で思ったのか、まだ実行行為に着手して
いないので分かりません。
 市民社会に対して国家権力が物すごく早く介入してくるわけです。

 大臣、結局、共謀で、準備行為もありますが、花見のときだってそうですよね、こ
れで処罰をするわけですから、自白強要が起きるんじゃないですか。どうですか

 国務大臣(金田勝年君)
 ただいまの指摘につきましては、他の犯罪と同様に刑事訴訟法の手続に従って正確
に行いますので、自白強要という問題は生じないと、このように考えております。

 福島みずほ君
 捜査の方法が変わるんですよ。
 刑法は、初めに行為ありき、犯罪が発生し、法益侵害が発生して、殺人であれ、強
盗であれ、窃盗だってやるんですよ。でも共謀罪は、まだ何も起きていないんです
よ。法益侵害が起きていない、その段階で処罰をするので、結局、どうしようとして
いたのかって、自白強要になっちゃうんですよ。それが問題です。
 そして、まだ何も起きていない、何もやっていないわけですから、これはまさに大
臣がおっしゃるメールやLINEや、そして場合によっては盗聴、屋内盗聴、これや
らなければ共謀の立証できないですよね。共謀の立証ってどうやるんですか。

 国務大臣(金田勝年君)
 ただいまの御指摘にお答えをいたします。
 テロ等準備罪の捜査につきましては、先ほども申し上げましたが、他の犯罪の場合
と同様の方法で、刑事訴訟法の規定に従って適正かつ必要な捜査を行うことになりま
す。その際、テロ等準備罪に該当する行為が行われたという具体的な嫌疑があって初
めて捜査が開始されるのでありまして、他の犯罪の場合と同様に、必要かつ適正な捜
査によって証拠物や供述の確保が行われることになります。
 そして、テロ等準備罪の捜査の内容としましては、実際に行われる捜査の内容とし
ては個別具体的な事案により様々であると考えられますけれども、例えば、実際に行
われた別の犯罪の捜査の過程で計画についての供述や犯行手順が記載されたメモのよ
うな証拠が得られることや、あるいは計画に参加した者の自首や計画の状況を聞いた
者からの情報提供等によって計画の存在や実行準備行為の存在が明らかになることも
あるものと考えられるわけであります。したがって、自白の強要という心配はござい
ません。

 福島みずほ君
 全く納得できないですよ。今、自首と言ったけれども、そうなんですよ。共謀罪は
もう既遂になりま..
 この共謀罪が仮に成立したら、これで処罰されるんですよ。捜索、差押えがあって
逮捕されて、そして起訴されて有罪になるんですよ。刑法犯、処されるんですから、
答えてくださいよ。

 国務大臣(金田勝年君)
 お答えをいたします。
 通告があれば直ちにここで申し上げますが、正確な数字を申し上げたい、そういう
ふうに思っております。
 もう一つ、私は、確かに福島委員がおっしゃったように、最終的には裁判所の審査
というものがあるんですということは申し上げております。

 福島みずほ君
 幾らなんですか。どれぐらいだと思いますか

 国務大臣(金田勝年君)
 通告がないので、私どもの付添いも数字を持ち合わせていないようであります

 福島みずほ君
 これ、有名な数字ですよ。逮捕だって、これ、〇・〇二%なんですよ。一万件で二
件しか却下されないんですよ。残念ながら、捜索令状も逮捕令状も自動販売機のよう
に出てきて、ほとんど、ほとんど、〇・〇二%しか却下されないんです。だから、そ
のことも知って発言されているのかなと思ったんです。
 裁判所の令状があるから大丈夫だなんというのは信頼ができません。

 それで、五月十二日の衆議院法務委員会の質疑の中で、組織的犯罪集団の構成員一
人と非構成員一人で、かつ当該集団が組織的犯罪集団であると認識していない者とが
共謀した場合、共謀罪が成立しますか。

 国務大臣(金田勝年君)
 ただいまの質問も通告を受けておりません。
 したがって、これについては、直ちに答弁を申し上げることは困難であることを御
理解いただきたいと思います。

 福島みずほ君
 これ、五月十二日に、枝野幸男さんが衆議院の法務委員会で質問しているんです。
 だって、大臣、そこにいたわけでしょう。これすごく重要な議論ですよ。
 組織犯罪集団というか、それに属している人と、それを知らない人とが共謀したら
共謀罪が成立するか。実は林局長の答弁が、罪が成立するのは構成員一人と答弁をし
ました。じゃ、これ、二人以上でやるのが共謀罪だ、計画だということと反するとい
うふうに思います。おかしいですよ。一人だけで成立するわけでしょう、一人だけ
で。罪が成立するのは構成員一人、これは全く共謀罪の性格から合わないと思いま
す。大臣、これ、五月十二日、衆議院の法務委員会にいたわけでしょう。
 何でこんなことを言うかというと、これが刑法の処罰規定だからです。

 一般人についてお聞きをします。
 一般人については、盛山法務副大臣は、一般人も対象になり得ると言っています。
あるいは、嫌疑が掛かった段階でそれは一般人とは言えないと言っています。という
ことは、結局、嫌疑が掛かったら一般人じゃないということになるんじゃないです
か。だから、一般人でない人も、嫌疑が掛かった時点で一般人じゃない。じゃ、みん
なに掛かってくるということでよろしいですね。

 国務大臣(金田勝年君)
 一般の方々もテロ等準備罪の捜査の対象となるのかという御質問と同じだと思いま
す。一般の方々がテロ等準備罪の被疑者として捜査の対象となることはないと、この
ように申し上げております。
 一般の方々の意味は、使用される文脈によってその意味は異なるものとは思います
が、我々は、一般の方々はテロ等準備罪の捜査の対象とならないという文脈において
は、組織的犯罪集団と関わりがない方々、言い換えれば、何らかの団体に属しない人
はもちろんのこと、通常の団体に属して通常の社会生活を送っている方々という意味
で用いております。
 その上で、テロ等準備罪は、犯罪の主体を組織的犯罪集団に限定したことによっ
て、組織的犯罪集団と関わり合いがあるという疑いがなければその者に対する捜査は
行われません。そして、組織的犯罪集団とは、国内外の犯罪情勢等を考慮すれば、テ
ロリズム集団、暴力団、薬物密売組織など違法行為を目的とする団体に限られるので
ありまして、一般の方々がこれらと関わり合いを持つことのないのはもちろんのこ
と、関わり合いを持っていると疑われることも考えられないのであります。
 このように、組織的犯罪集団と関わりのない一般の方々、すなわち何らかの団体に
属しない人たちはもちろんのこと、通常の団体に属して通常の社会生活を送っている
方々はテロ等準備罪の被疑者として捜査の対象とならないと言えるわけであります。

 福島みずほ君
 それは盛山副大臣の答弁と全く矛盾しています。
 そして、組織犯罪集団の定義に、別に過去に違法行為をやっていたとか、そういう
定義は一切ないですよ。一切ないんですよ。一変すれば組織犯罪集団になると。組織
犯罪集団が共謀したかどうかということで嫌疑が掛かれば、それはもう一般人じゃな
いんですよ。
 この共謀罪が、二百七十七以上のまさに共謀の段階で、しかも実はその前から捜査
が始まりかねない。この余りに早く成立する共謀罪、しかも大臣の答弁は全く心もと
ない。これで処罰される人が出るというのはもう納得がいかない、廃案しかないとい
うことを申し上げ、質問を終わります。
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