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国会活動-予算委員会

「保育園落ちた日本死ね」2016年3月7日参予算委

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 総理にまずお聞きをいたします。
 保育園落ちた日本死ね、この声をどう聞かれますか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今後も待機児童を減らしていく上において、我々、二十万人、四十万人、それを更に十万人増やして保育の充実を図っているところでございますし、受皿づくりにおきましては政権交代前の倍のスピードで進めているところで、かなり速い、政権交代前よりもかなり速いスピードでこの受皿づくりを進めていると、このように考えております。また、受皿だけではなくて、当然受皿には保育士の存在も欠かせないわけでございまして、今後とも保育士の方々の待遇改善等にも取り組んでいきたいと考えております。

○福島みずほ君 私は、この文章をやはり物すごく胸を締め付けられる思いで読みました。私も保育園を探すのに大変でしたし、子供を学童クラブに入れるためにまさに引っ越しをした。孟母三遷ではありませんが、引っ越しまでやりました。学童クラブに入所が決まったときは本当にうれしかったです。万が一落ちたら、もしも落ちたら仕事を中断、休止、随分しなければならないと本当に思っていました。
 今、もうじき四月ですが、帰ってくるべき、保育園に子供を預けて四月から再開して仕事をするという人たち、女性たちが戻ってこれないという現状もあります。これは本当に悲痛な叫びです。税金払って自分も働いて頑張りたい、女性の活躍、一億総活躍と言うけれども、活躍できない現状がある。将来の設計ができない、これは政策のやっぱり失敗だというふうに思います。
 総理は幼児教育の無償化などをおっしゃっていて、それももちろん大事です。でも、今、保育士さんの四六%が非正規雇用、待遇がやはり悪いです。そこに対してしっかり最優先課題で取り組む、これが必要だと思いますが、総理、一言お願いします。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政策の失敗だというふうにおっしゃっているんですが、失敗ではなくて、福島委員が政権におられるときよりも、我々、今二十万人、四十万人とこれ増やしているわけでありますから、これ減っているんだったら別ですが、これ増やしているわけでありますし、更にそれを十万人増やしていくということを進めているわけでございます。
 そして、保育士の方々は確かに不足をしているわけでございますので、一時中断した方が戻って復職する際に準備金として二十万円を出す、あるいはまた、卒業して就職される方に対しても二十万円出していく、また、短大や専門学校で勉強しておられる方については五万円、これは返還しなくてもいい型の奨学金を出していくということで支援をしているわけでございます。
 これはまさに我々の政権においてスタートしたことでございまして、失敗しているということは当たらないんだろうと。これは別にどの政権においても、こうした状況をなくしていこうということは同じなんだろうと。そして、その方向に向かって我々も一生懸命頑張っているところでございます。

○福島みずほ君 初め、このブログに関して、総理が匿名だからということで明確におっしゃらなかったので、こういう声を聞けと、切実な声を聞いてほしいということで質問をさせていただきました。
 人間らしく働き、生きるための提言。(資料提示)一つ目、長時間労働の規制。二つ目、賃金をやっぱり上げていくべきだ。賃金上げてほしい、これ、働く人たちの切実な思いです。それから、暮らせる年金。この三つあります。これについて、順次お聞きをしていきます。
 まず、長時間労働の規制です。
 二〇一四年のデータで、週六十時間以上働いている労働者は五百六十六万人です。週休二日だと一日十二時間以上働いております。八十時間以上が七十四万人。五日で割ると、一日十六時間働いています。EUは、労働時間は残業を含めて週四十八時間が上限です。残業も含めた労働時間規制をすべきではないですか。総理、いかがですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 残業を含めた労働時間の規制をするべきではないかという質問でございますが、現在、我々提出をしている労働基準法改正案は、長時間労働を是正するとともに多様で柔軟な働き方を推進するものであります。
 まず、全ての働く方の働き過ぎを防止するため、企業に対して働く人の意見を聞いて休暇を指定せよとの義務付け。そして、中小企業における時間外労働への割増し賃金率の引上げを行うこととしております。また、時間ではなく、これは成果で評価する制度の創設や裁量労働制の見直しに当たっては、対象となる方の健康を確保するための厳しい措置を義務付けるとともに、こうした措置の実施を企業に対して徹底していく考えであります。
 例えば、これは健康確保のための措置の充実をしなければならないわけでございますが、現行では労使で健康確保措置を決定し、法定の指針で講じる措置を例示するだけでありますが、今回の見直しにおいては、労使で省令に規定される健康確保措置のいずれかを決定するということになっております。省令の内容は現行指針を参考に項目を充実させる予定であります。
 また、高度プロフェッショナル制度につきましては、企業は対象者の健康を確保するため次のいずれかの措置を講じなければならないと、こうしておりまして、終業時刻から始業時刻までの間に一定時間以上の休息時間を与える、あるいは在社時間等の時間に制限を設ける、そして年間百四日の休日を与えるということでございまして、月百時間を超える残業を行った場合には医師による面接指導を企業に義務付けると、これは罰則付きでございます。
 このように、今回の法案は長時間労働を是正し、働く人の健康を確保しつつ、その意欲や能力を発揮できる新しい労働制度の選択を可能とするものであると考えております。

○福島みずほ君 いや、残業代ゼロ法案、今、国会に継続審議中の法案は長時間労働をますますひどくするものです。今の答弁には全く納得できません。安倍総理は本当に女性の活躍あるいは一億総活躍というきれいな言葉を言いながら、今継続している法案はそんな中身ではありません。一定の年収があれば労働時間規制が一切なくなるんですよ。労働時間規制が一切なくなったら、まさに長時間労働に突き進むじゃないですか。
 おっしゃった健康管理時間は三択です。どれか一つを三つの中から選ぶ。三百五十日、十六時間働き続けても違法ではありません。裁量労働制の拡大は、まさに長時間労働に道を開くじゃないですか。長時間労働の規制こそ必要なのに、残業代ゼロ法案、労働時間規制がなくなるんですよ。残業代不払という概念もなくなるんですよ。違法という概念もなくなるんですよ。これは長時間労働そのもので、過労死促進法案です。こんな法案は許せない。まさに長時間労働規制を日本はやるべきなのに、長時間労働をまさにやらせる。これ、法案は雇用を壊すものですよ。どんなことがあってもこれらの法案は成立させるわけにはいきません。
 次に、最低賃金、賃金についてお聞きをいたします。
 日本は、民間で働く人の年収二百万円以下の人は四分の一です。非正規の職員、従業員は、百九十九万円以下の人が何と七四%、四分の三が低賃金、百九十九万円以下です。母子家庭のお母さんの年間平均就労所得は、前にも言いましたが百八十一万円です。当たり前に真面目に働いて、当たり前に子供を食べさせることがなぜこんなに困難なのか。みんなサボっているわけではありません。ダブルワーク、トリプルワークをしながら必死で働いている。
 この低賃金を根本的に変えるためには様々なやり方がありますが、一つは、最低賃金をしっかり根本的に、抜本的に上げることです。総理、いかがですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどの残業代ゼロについてちょっとこちらからも言わさせていただきますが、これ、時間ではなくて成果で評価される制度の対象は、高い年収、一千七十五万円以上ということを見込んでいるわけでございまして、管理職でなくて一千七十五万円以上ですから、相当のこれはまさにプロフェッションを持っておられる方であろうと、このように思いますし、また、これは本人の同意を要件とするとともに、労使同数から成る委員会で対象者を決める仕組みとしており、こうしたプロセスを通じて適切な労働時間が設定されるものと、このように承知をしているわけでございまして、残業代ゼロということは当たらないだろうと。そういう方々は、まさに時間ではなくて成果でこれは評価してもらいたいと、こう考えているわけでございます。
 そしてまた、今の最低賃金につきましては、これはまさに、最低賃金というのは、例えば、これは安倍政権になってから三年間、毎年大幅に上げています。毎年大幅に上げて、五十円上げたわけで、三年間で五十円上げることに何とかこれ到達をしたところでございますが、今後千円を目指していきたいと、全国加重平均で千円を目指していきたいと、こう考えております。
 最低賃金の引上げについては経済の好循環を実現する観点からも大変重要であると考えておりまして、今後とも最低賃金が上がっているという状況をつくっていきたいと思います。
 最低賃金は、働く方の生計費や賃金、企業の賃金支払能力の地域差など実情を考慮し、都道府県ごとにこれは定められているわけでありますが、政府としては、地域の事情を踏まえ、最低賃金を年率三%程度を目途に引き上げ、全国加重平均で千円を目指すこととしておりまして、中小企業・小規模事業者の生産性向上や価格転嫁等の取引条件の改善を図るなど、環境整備に政府を挙げて取り組んでいく考えであります。
 それは、政府がこれだという、例えば最低賃金千五百円ということを決めればそうなっていくものではなくて、しっかりと経済をそういう状況にしていく、あるいは中小・小規模事業者も生産性が上がっていく中において、そういう中小・小規模事業者もその中でちゃんとした賃金を払いながら企業を経営していくことができるような、こういう状況をつくっていくことも大変大切だろうと、このように考えている次第でございます。
 今後とも、全国加重平均の目標の更なる引上げを行うことについて、中小企業を中心として労働コストの増加により経営が圧迫され、かえって雇用が失われる面があり、そういうことは現在、この現時点では考えていないわけでございますが、言わば全国一律ということについては我々考えていないわけでございますが、先ほど申し上げましたような形でしっかりと最低賃金が上がっていく経済状況をつくっていきたいと考えております。

○福島みずほ君 残業代不払法案についても私も申し上げます。
 これは、平均年収三倍以上の人がまさに労働時間規制がなくなるわけですから、残業代は払われない、まさにホワイトカラー層の没落が起きます。去年の派遣法の改悪と今回出ている残業代不払法案は、人件費の削減、企業のためというためでは共通していると思います。
 そして、ホワイトカラー層が没落すれば、どんどん下方に落ちていく。安倍政権の下で非正規雇用、今四割突破しているんですよ、実質賃金は下がっているんですよ。このことをどう見るのかですよ。
 そして、最低賃金なんですが、一つ、例えばアメリカの州で時給十五ドルを実現している州があります。今、アメリカ大統領選のたけなわというか、活発に行われておりますが、民主党の候補者、バーニー・サンダースさんの主張に大変勇気付けられています。民主社会主義者、社会民主主義者を自任し、そして公立大学の無料化、そして時給十五ドルを掲げています。アメリカは各地で生活賃金条例などをつくっていったり、時給十五ドル、日本でいえば千八百円から二千円ですか、それを実現してまさに成果を出している州もあります。
 最低賃金が十円引き上げられると雇用労働者全体の収入が三百億円から四百億円、二十円引き上げられると七百億から九百億円増え、これが消費を拡大し、経済の好循環を確実にするという効果が期待できるという試算もあります。
 地域はまさに疲弊をしています。公契約条例などありますが、公共事業を受注する企業の賃金をダンピングではなくてしっかり確保する、そんな公契約条例が全国でできています。同じように、最低賃金も、地域における賃金を本当に底上げをしていく、そのことによって食べられる賃金、生きられる賃金、子供を育てることができる賃金、それを確保すべきだと思っています。
 現在、最低賃金千五百円以上ということを主張して、エキタスやいろんな人たちも活動して、私も最低賃金がもっと抜本的に上がるようにしていきたいと思います。企業はこの一年間で内部留保を三十五兆円増やしました。賃上げに回すべきではないか。中小企業で賃上げができるように支援を強化、欧州並みに中小企業予算で賃上げを支え、社会保険料の免除等をすべきではないか、いかがですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、既に我々、十七年ぶりの高い賃上げ率を実現をしているところでございます。確かに、大企業を中心にこれは最高の収益を上げておりまして、内部留保もたまっているわけでございますが、あくまでもこれは企業がどのように投資をしていくか判断する中において、我々は政労使の対話あるいは官民対話等を通じて賃金の引上げを要請しているところでありまして、その結果として、先ほど申し上げましたように、十七年ぶりの高い賃上げ、これが二年連続で実現することになったわけでございまして、今年の四月もこの二年の流れを止めずにしっかりと賃上げを行ってもらいたいと、こう考えている次第でございます。
 と同時に、言わば最低賃金というのは、これは大企業ではなくて、まさに中小零細企業がちゃんとその最低賃金に対応できるかどうかということが一番のポイントでございまして、ただ紙に書いてそれが実現するのであれば我々だって千五百円とこう書くわけでありますが、そうではなくて、先ほども答弁で申し上げましたように、千円という現実的な目標を掲げました。でも、それは、やっとそういう千円という目標が掲げられるようになったんですよ。これは、三年前はそんな状況にはなっていなかったわけでありますが、まさに今はそういう状況をつくり出すことができたと、こう考えています。それは、まさに中小零細企業もだんだんそれに対応できるような状況を今つくり出しつつあるわけであります。
 もちろん、今、福島委員が御指摘になったような取引条件等の改善も行っていただく必要があるんだろうと、こう思います。その中において、さらに中小零細企業の、サービス業も含めて生産性が上がっていくことによって、その最低賃金千円の目標に向かって進めていきたいと、こう考えておりますが、先ほど答弁をさせていただきましたように、それをさらに千五百円ということについては余り今の段階では現実的ではないのではないのかと、こう思っております。
 いずれにいたしましても、結果としてそれに多くの小規模事業者が付いてこられなくなれば、かえってこれは雇用を失うことにつながりかねないわけでございまして、その点はしっかりと中小・小規模事業者等の状況を見ながら決めていく必要があるんだろうなと、このように考えます。

○福島みずほ君 内部留保は企業が基本的に決めるべきだとおっしゃいました。しかし、最低賃金は憲法二十五条の健康で文化的な最低限度の生活を営むためのものです。そして、さっきも言いました、年収二百万円以下の人が四分の一、非正規雇用の人たちはまさに七四%が百九十九万円以下なんです。平均ではなくて、実際日本で貧困や低収入をどう改善するか、そのことを抜本的にやるべきだということを申し上げますし、残業代不払法案なんて論外だということを申し上げたいと思います。
 安倍総理は、自民党の憲法改正草案に基づき九条を改憲すれば集団的自衛権の行使を全面的に認めることになるとの考えを示しました。つまり、憲法、自民党日本国憲法改正草案、既に発表されておりますが、まさに何の留保も条件もありません。この自民党の九条の二を前提とすれば集団的自衛権の行使は全面的にできます。
 総理にお聞きします。
 ベトナム戦争、イラク戦争、この自民党九条の二にのっとれば日本は集団的自衛権の行使ができるということでよろしいですね。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、行政府の長としてここに立っておるわけでありまして、内閣総理大臣として立っております。
 憲法改正草案においては、閣議決定して政府の提出として出す考え方はないわけでございまして、それはまさに各院において発議をしていただくことになるわけでございます。
 その点について自由民主党が草案を提出をしておりますが、草案の逐一につきましては、私は行政府の長でございますので、ここでコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。

○福島みずほ君 私はひきょうだと思いますよ。なぜならば、自民党は既に日本国憲法改正案を出しているじゃないですか。このように変えるって言っているじゃないですか。
 総理は、在任中に憲法を改正すると言っているんですよ。そうしたら、その一つ一つの条文についてどう考えるのか、国会で国民の皆さんに説明する義務があるじゃないですか。それを、自分たちが公約に掲げていることをなぜ説明しないんですか。総理が憲法を改正すると言っている。そして、このことについて説明を、公約については少なくとも国民に対して説明する義務がありますし、国会において説明する義務があります。
 そして、集団的自衛権の行使について全面的に認めると、何の留保も何の条件もありません。新三要件なんていう解釈改憲のときのあのような議論も全くありません。だとすれば、ベトナム戦争、イラク戦争、政府はベトナム戦争を集団的自衛権の行使と認めています。その意味で、こういうベトナム戦争、イラク戦争にも参戦できる中身である自民党改憲草案、極めて危険であるということを申し上げ、私の質問を終わります。総理、論争すべきですよ。
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