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戦傷病者・戦没者の妻への特別給付金 2016年4月5日参厚労委

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 まず、戦傷病者、戦没者の妻への特別給付金についての支給について遅れていると、請求から国債交付まで八か月掛かっている例など、是非、私も迅速にやっていただきたいということを申し上げます。
 昨年三月三十一日にこの委員会で決議された戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の一部を改正する法律案に対する附帯決議の第一項目めに、「新たな受給権者の把握及び制度の周知等の請求漏れ防止策に努める」とあります。請求漏れの実態をどのように把握されているでしょうか。

○政府参考人(堀江裕君) 特別弔慰金の方の御質問でございますけど、今回の改正におきます特別給付金、妻に対する特別給付金でございますが、と異なりまして、支給対象となる可能性のある者の範囲が広く、戦没者等の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹のほか、戦没者等と一年以上の生計を有するその他の三親等内親族まで含まれるということから、個々の戦没者等ごとに特別弔慰金の受給権を有する遺族がいたかどうかを一律に把握することはできないという実情にございます。
 しかし、昨年の改正では事務手続の改善を行ってございまして、平成十七年の改正時には行っておりませんでした新規の対象者となる可能性がある恩給法や援護法の遺族年金等の失権届を提 出した御遺族に対して、総務省から恩給法の失権届出者に関します情報提供を受けまして個別に制度の御案内をしている、あなたはひょっとしてこの特別弔慰金の対象者になるかもしれませんが、お届けいただいているけどいかがですかというような御案内をしているものでございます。
 平成十七年の際には失権届出リストを作って都道府県に渡しただけでしたので、それと比べますと、漏れといいますか、請求に結び付きやすくしたというふうに考えてございまして、いずれにいたしましても、一般向けの新聞広報なども含めまして個別のお問合せを有効に行うなど進めていきたいと考えてございます。

○福島みずほ君 少しは前進していることは分かっているんですが、附帯決議の中で実態把握に努めるべきだとあり、実態把握はしていないという答弁なので、この点は更に附帯決議の遵守に向けてやっていただきたいと思います。
 空襲についてお聞きをいたします。
 この厚生労働委員会は、シベリア抑留者、中国残留孤児、子供たちや大人も含めてですが、いろんなことについて議員立法で様々な問題を解決をしてきました。今残っている問題というか、大きな問題の一つが、この空襲被害者の補償の問題だと考えております。
 それで、戦争中、戦時災害保護法、終戦直後まで空襲被害者救護法が存在をしておりました。お手元に条文を配っておりますが、しっかりこれは救護をしておりました。
 それで、戦時災害保護法に基づいてどのようなことをやっていたのか。給付金の支給、数か月の生活には支障のない金額を支給。法の二十二条では、戦時災害による死亡者遺族や戦災者、障害者を補償すると。それから、戦時災害により住宅や家財を滅失、毀損させた所有者は二十三条により補償。それから、二十四条、戦時災害を受ける危険性の高い業務従事者及び遺族にも補償すると。
 お手元に資料を配っておりますが、警察巡査の初任給が月四十五円のときに八か月から十六か月分に当たる金額を支給する。遺族給付金は五百円、傷害給付金は七百円、五百円、あるいは著しく障害が、顔とか、女性が非常に、傷害を負えば三百五十円というふうになっております。
 しかも、戦時災害保護法の実施状況、支出は急増する。空襲が本当に増えるからで、終戦直後に向かって本当に支給が急増していく。軍人軍属への補償より多額です。戦時災害保護法に基づく政府支出は、昭和十七年は千四百六十九件ですが、昭和二十年度は千五百九十七万七千七百四件、本当に増えております。一千六百万近く補償を政府支出はしているわけです。昭和二十年度の費用は七億八千五百五十九万八千七百五十五円。つまり、当時の金額からいってもかなりの金額を空襲に遭われた人に実際ちゃんと支給をし、傷害を受けた人にも支給をしているわけです。防空法でも、逃げるなと、ちゃんと消火せよと、勝手な振る舞いはするなとなっておりますし、それで、徹底して国民に、逃げるな、空襲のときは自分で消火せよとやり、ですから、空襲がひどくなるにつれ、このようにやっているわけです。
 ですから、このことについて、空襲の被害を補償すると定めた戦時災害保護法がある、人はこれを信じて生きていたわけですから、このことを、大臣、どう受け止められますか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今お話をいただいたように、この戦時災害保護法について御紹介をいただいたわけでありますけれども、空襲の被害など、一般戦災者に対する補償をすべきという御提案は前から先生からいただいているわけであります。
 御存じのとおり、この戦時災害保護法は昭和十七年に制定をされて、戦時災害によって危害を受けた方やその家族、御遺族を対象に、食料、衣服の提供等の応急救助とか、あるいは傷害を負った方への給付金の支給などを行う法律であったということでありましたが、昭和二十一年にこれは廃止をされたというふうに承知をしているところでございます。

○福島みずほ君 戦争中は手厚い補償を約束して国民を総動員しながら、この約束が事実上ほごにされて、空襲被害者に対して戦後何ら補償をされていない。これは、法的、道義的に問題があるのではないでしょうか。
 軍人軍属の方たちも確かに大変な目に遭いました。戦後、累積して五十兆円以上支出があります。でも、空襲被害者は、戦争中はやりますよと言って保護、保護というか補償しながら、縛って、総動員させて、戦後ゼロなんですね、金額も。これはやっぱりアンフェアではないか。実際、戦時災害保護法というのが、まさに法律があったわけですから、これが戦後何もないというのは、本人たちの、空襲に遭っても補償してもらえると思っていたことが全くされないという状況です。
 これについてやはりもう見直すべきではないか。私も、空襲被害者等の補償問題について立法措置による解決を考える議員連盟に所属し、たくさんの皆さんの被害の実態も聞いてきました。対象や金額を限定するとか、私たちも何か努力をして、せめて百歳を超えた杉山さんが生きてて良かった、自分がずっと戦後努力してやってきたことが国会は受け止めてくれた、政治は受け止めてくれたという状況を生きていらっしゃる間にやっぱりつくりたいというふうに思っております。
 厚生労働省、いつもこれ、空襲被害者を全般的に救済するための所管省庁は存在しない、厚労省はその所管ではないと言うけれども、でも、実際、これ厚労省、検討していただきたい、議員立法を応援していただきたい、いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今回も御議論をいただいておりますけれども、戦傷病者戦没者の遺族などの援護法、これがどういう者を対象にしているか、どういう方々を対象にしているかということはもう何度も申し上げているわけで、国家が強制的に戦地における戦闘行為や軍需工場における就労等に参加をさせたという事情にない一般戦災者についての扱いについての御提案をいただいているわけでございます。
 今の援護法は今先生が言っておられるような方々を対象としていないわけでございますし、それから、一般戦災者に対する補償ということについては、政府の対応に関して法律として特段に定めがあるわけではないというのが現状であるわけでありまして、超党派の議連が今熱心に活動されているということは先ほど田村先生からもございましたが、このことについてもどう思うかということでありますけれども、これは立法府において御議論いただいているわけでありますので、その御議論を受けてまた国民的にどう考えていくかということを考えていかなければならないことではないかというふうに思っております。

○福島みずほ君 戦時災害保護法があって、なぜそれが戦後消滅したんですか。

○福島みずほ君 今日、資料を配付しておりますが、空襲被災者を援護する制度は生活保護法へ承継をされておりません。生活保護で面倒を見れるんだったらとっくの昔にやれたのですが、これに関して生活保護法に承継されていないんです。ですから、空襲に遭われた人たちは戦後大変な目に遭ったということなんですね。
 私たちの議連で考えている法律は、もっと対象者を縛るということは考えてはおるんですが、やはり新聞を見ると、例えば当時、浮浪者と言われる人たちは実はみんな戦災者が多い、圧倒的に多いというのもあります。また、一九五二年の、昭和三十二年の衆議院の厚生労働委員会で戦傷病者戦没者遺族援護法案に対する公聴会をやっているときに、大学教授などは、これはやはり軍人軍属だけでなく全ての戦争犠牲者に同様の援護を行うべきだと言っております。今の答弁で、生活保護法ができたからという答弁でしたが、承継をされておりません。これは今、もう戦後七十一年目になった今年、もう空襲被害者に対してやはり何かやはりやるべきときだというふうに考えております。
 厚労省が、軍人軍属だけでなく、今までも中国残留孤児・邦人に対して施策を打ってきたように、是非取り上げてくださるよう強く要請を、本当にこれはもう最後のチャンスと思っておりますので、是非よろしくお願いします。
 次に、長崎地裁で二月二十二日、被爆地域外住民、住人に対して被爆者と認定をしました。このことに対して厚生労働省はどう対応されるんでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘がございました長崎地裁の判決でございますが、原爆投下の際に被爆地域の外に住んでおられた方々が放射線の影響を受けたとして被爆者認定を求めて、長崎県と長崎市を相手に起こした裁判の判決、地裁レベルの判決というふうに理解をしております。この判決は、原告百六十一名のうち、被爆地域の外の一定の区域に住んでおられた十名の方々について被爆者と認める内容であるわけであります。
 これに対して、長崎県、長崎市においては、同種の事案であります平成二十四年六月の二十五日で行われた長崎地裁の判決、ここでは長崎県、長崎市が勝訴をしておりまして、地裁での判断が分かれているということが一つ、それから、原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律第一条第三号においては、個別の事情に応じて被爆者として認定できることが認められているわけでありますけれども、今般の長崎地裁の判決では一定地域に居住していたことのみで認定をしておって法令の解釈に重大な誤りがある等の理由から今般の控訴をしていると、長崎県と長崎市がですね、というふうに理解をしているわけであります。
 被爆者援護行政を所管をする厚生労働省としては、今回の判決の内容につきましては、二十五ミリシーベルト以上で健康被害が生ずる可能性があるとした点について、これは確立した知見と評価することは困難だというふうに、そういう問題があるだろうと、また、長崎県、長崎市と同様の理由により問題があるとも考えておりまして、控訴審で主張を尽くしてまいりたいというふうに考えております。

○委員長(三原じゅん子君) 時間が来ておりますので、おまとめください。

○福島みずほ君 はい。
 今、資料を配付しておりますが、長崎原爆被爆地域図なんですが、やっぱりこれ見直すべきだというふうに思います。行政区画でやっているんですね。つまり、被爆地域は、原爆投下時の旧長崎市とその周辺地域で限られたいびつな形です。でも、行政区域で原爆の被害などを語ることはできません。被爆者健康手帳が取得可能な地域を行政区画でこうやっているのは間違っているというふうに思います。
 また、内部被曝、黒い雨が降ったり、ちりが降って、それを浴びたりして......

○委員長(三原じゅん子君) 時間が過ぎておりますので。

○福島みずほ君 分かりました。はい。
 おりまして、このようないわゆる被爆地域外でも被爆者認定をした判決を是非厚労省は重く受け止めて認定の在り方を変えていただきたいということを強く申し上げ、質問を終わります。
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