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国会活動-厚生労働委員会

女性障がい者への強制不妊手術 2016年3月22日

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 女性差別撤廃委員会の最終見解において、女性障害者に対する強制不妊手術に関する勧告がまた改めて出ました。
 委員会は、優生保護法の下で、締約国が都道府県優生保護審査会を通じて疾病や障害のある子供の出生を防止しようとし、その結果障害者に強制不妊手術を施したことに留意する。委員会は、同意のない不妊手術約一万六千五百件のうち七〇%が女性に対するものであり、締約国によって、賠償、公式な謝罪及びリハビリテーションなどの救済を提供しようとする努力が何ら行われていないことにも留意する。
 そして、パラグラフ二十五。委員会は、締約国が優生保護法の下での女性の強制不妊手術という形態での過去の侵害の程度に関する調査を行い、加害者を起訴し、有罪となった場合には適切に処罰するよう勧告する。委員会はさらに、締約国が強制不妊手術の全ての被害者に対し、法的救済措置へのアクセスの支援を提供する具体的措置をとり、賠償及びリハビリテーションのサービスを提供するよう勧告する。
 というので、これ繰り返し割と勧告を受けているんですが、この点についてどう受け止めていらっしゃるでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今月の七日の国連の女子差別撤廃委員会から、日本に対する女子差別撤廃条約の実施状況について最終見解が公表されました。
 内容については、雇用の分野において男女賃金格差を減少させるために更に努力をせいと、それから職場のセクハラ防止のために、行為の禁止あるいは適切な懲罰を行うことを定めることなどが指摘をされておりまして、また、この旧優生保護法に基づいて女性の同意なく行われた優生手術について調査をすること、それから同意なく優生手術が行われた者に対する補償などを行うように指摘があったというふうに理解をしているところでございます。
 それで、旧優生保護法に基づく優生手術につきましては、本人の同意を得て実施されるものと、医師が疾患の遺伝を防止するための公益上の必要性があると認めたとき、都道府県優生保護審査会に申請して実施されるものの二つがあったわけでありますけれども、この後者のケースの場合、法律上、審査会において優生手術を行うことの適否を審査、決定をして、決定に対する異議がある場合、国の公衆衛生審議会への再審査請求あるいは取消し訴訟の提起が認められていたわけであります。当時の法律、この優生保護法に基づく手続に反して違法に優生手術が行われていたとの具体的な情報は承知はしておりませんけれども、旧優生保護法において実施をされた個別の優生手術の詳細な内容について国などに報告を行うこととされていなかったために、過去に遡って個別の事案についてつぶさに確認をすることはなかなか難しいということかと思います。

○福島みずほ君 ジュネーブでの日本政府は、強制不妊手術への質問に対して、優生保護法に基づく本人の同意のない不妊手術は、公益上必要と認められる場合、手術の前に何段階にもわたって慎重な審査を行った旨の回答をしました。
 昨年、日本弁護士連合会に人権救済申立てをした七十歳の女性の場合のケースを把握していらっしゃるでしょうか。本当に慎重な審査が行われたのかどうか、まずは事実を調査すべきではないでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 御指摘のケースにつきましては、その女性から人権救済の申立てを受けた日弁連が、旧優生保護法の制度の変遷等について、昨年、平成二十七年の十一月に厚労省に文書による照会が参りました。日弁連からの照会文書において、その女性の主張として、優生手術だと知らされずに手術を受けさせられたという旨の記載があることは事務方から報告を受けているところでございます。

○福島みずほ君 やはり、障害があったと。その事案は、私が聞くところでは、例えば手術が行われた当時は十六歳で、本人は何も説明を受けず、父親は生活保護を受けていて、同意の判こを押すことは断れなかったと後に言っているというようなことを聞いております。
 ですから、やはり、この優生保護法の下で、実際は本人が何も分からなくて、不妊手術を本人が同意なく受けていたという事実はそうで、このことに関して、例えばもう高齢ですし、ケースがほかになかなか調べることができないということもあると思います。そうすると、是非、この例えば人権救済の申立てが出ているケースなどについて事実を把握し、何が問題だったか厚労省として一歩踏み込んで対応してほしい。いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど申し上げました日弁連からの照会でありますけれども、そこには御指摘の精神障害者施設への入所あるいは女性の父親が女性に優生手術に同意したことなどについて記載はされておりませんで、詳細は今のお話については聞いておらないわけであります。また、当時の法律、優生保護法に基づく手続に反して違法に優生手術が行われていたという具体的な情報にも接していないわけでございます。
 ただ、御本人から、今お話があったように御高齢だということもあって、御本人から厚労省に御要望があれば、職員が本人から御事情を聞くということで、厚労省としても適切にしっかりと対応したいというふうに思います。

○福島みずほ君 非常に前向きに言っていただいて、本当にありがとうございます。
 旧優生保護法の下で、障害のある女性は本人の同意なく不妊手術をたくさんの人たちが受けさせられたというか、本人は子供だったりして余りよく分かっていなくて、結局子供が一生産めないというか、一生と言うとあれですが、不妊手術を受けさせられたということがあり、七十歳ですが、人権救済の申立てをしているので、今大臣がおっしゃったように、是非事情聴取なり意見を聞いていただきたい。大臣がそう言っていただいたので、本当に有り難いというふうに思います。
 今回の女性差別撤廃委員会の一つの特色は、フォローアップで二つありますが、民法改正と複合差別です。やはり障害があって女性、部落で女性、アイヌで女性、外国人で女性、二重の差別を受けるということで、とりわけ障害のある女性たちは、障害を持っている女性ということでやっぱりいろんな差別や言えないことが山ほどあったということで、実際自分たちで実態調査を調べたりアンケート調査をしています。
 その意味で、今大臣が前向きに言っていただいたので、まずこのケースから対応していただけるように、今の回答は本当にありがとうございます。対応をよろしくお願いします。
 実は、旧優生保護法の改正後にも、例えば障害を理由として中絶を勧められる事例とか、そういうものは実はたくさんあります。旧優生保護法に基づく被害についても日本政府はその人権侵害を認め、強制不妊手術、子宮摘出の被害実態の調査を行い、法的措置をもって被害者に対する謝罪や補償を行うべきではないか、それについてはいかがでしょうか。

○政府参考人(香取照幸君) この件に関しましては、過去にも御答弁申し上げておりますが、旧優生保護法に基づいて行われた措置、これはその後、法律改正がされておりますので、同意のない手術については現在行われておらないわけでございますが、当時に行われたことに関しましては適法に行われたという前提で制度が動いておりますので、当時のものに関して遡って損害賠償するということはなかなか困難ではないかと思っております。

○福島みずほ君 だが、しかし、こういう実態があり、問題がこれだけ指摘されておりますので、またの機会にも質問しますが、今日、大臣の答弁で一歩進んで、事情聴取していただけるということなので、是非それは、本人が御高齢ということもあり、対応してくださるということで、ありがとうございます。
 次に、同一価値労働同一賃金について御質問をいたします。
 この総理大臣、首相の言う同一労働同一賃金が同一価値労働同一賃金を含むものという理解でよろしいでしょうか。

○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のように、安倍総理からは、女性や若者などの多様で柔軟な働き方の選択を広げるために非正規の方の待遇の改善を更に徹底していくということが必要であるのでということで、この同一労働同一賃金の実現に踏み込むということとされたところであります。
 私どもとしましては、総理の方からも御指示がありましたので、今後、早期にどのような賃金差が正当でないと認められるかなどについての事例を示すためのガイドラインというようなものの検討に移っていきたいということで、今後、有識者の方の検討をお願いするということでございますけれども、御指摘の同一価値という部分につきましては、そもそも同一労働というのをどのような形で捉まえるかというような点も含めまして、諸外国の実例も参考にしながら、その点も含めてしっかり検討を行いたいと思っております。

○福島みずほ君 日本政府の見解は、労働基準法四条の規定にはILO百号条約の同一価値の労働に対する男女労働者の同一報酬に関する条約が含まれるという見解を再三されておりますが、この理解の上に立つのでよろしいですね。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今ILOの百号条約と、それから労働基準法の第四条の話をお触れをいただきましたが、ILO条約勧告適用専門委員会見解について、これまで政府は、先生今御指摘になったように、労働基準法第四条は、使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金として男性と差別的取扱いをしてはならないと規定をしているので、我が国の法制は本条約の要請を満たしていると同委員会に対して説明をしておりまして、この姿勢は変わりません。

○福島みずほ君 それならば、同一価値労働同一賃金のILO百号条約は労働基準法四条の規定に含まれるとすれば、同一価値労働同一賃金を労働基準法四条は規定しているということ、規定というか含まれるということですから、総理の言う同一労働同一賃金というのは同一価値労働同一賃金ということでよろしいですね。論理的にそうなりますよね。

○政府参考人(坂口卓君) 今大臣からも御答弁申し上げましたとおり、ILOの百号条約に関してということで、私どもとしまして、日本政府としては、労働基準法の第四条というところで、使用者が、「労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。」ということを規定しているということで、ILO百号条約ということについての批准をしているということで、その見解としてはそういう姿勢で臨んでいるんだということで、先ほども大臣から御答弁を申し上げたとおりでございます。
 一方、今回、雇用形態に関わる非正規の処遇改善ということで、先ほど申し上げましたような観点から、この同一労働同一賃金の実現に踏み込むということで、私どもこれから検討をまさにしていくわけでございますけれども、そういった雇用形態の違いに応じての同一労働同一賃金の問題について、先ほど委員の方からもおっしゃいましたこの同一価値という部分について、同一労働という部分をどのような形で捉まえるかということをしっかり有識者の方も含めて検討させていただきたいということでございます。

○福島みずほ君 いや、それでは駄目ですよ。だって、今まで同一価値労働同一賃金、ILO百号条約は労基法の四条の中に入っているというふうに言っているわけですから、総理の言う同一労働同一賃金が同一価値労働同一賃金にならなかったら駄目なんですよ。論理矛盾じゃないですか。
 もう一つお聞きをします。
 この同一価値労働、まあ同一労働同一賃金ということに関して、男女間、正規、非正規間の格差の解消、職務に応じた待遇確保法、これは昨年成立、の具体化には職務評価が絶対に必要です。職務評価をきちっとやるんだということでよろしいでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今先生御指摘になられた職務評価でありますけれども、非正規雇用労働者と正規雇用労働者の間の賃金格差などを把握をして、公正な待遇の確保を実現する上で、この評価は大変大事だというふうに思っています。
 厚労省としては、これまでパートタイム労働者と正規雇用労働者の仕事を点数化をして比較をいたします要素別点数法による職務評価の実施ガイドラインというのを既に平成二十四年の十一月に作っておりますが、その普及啓発に努めているところでございまして、いずれにしても、職務の評価あるいは職務の定義付けということが大変大事だということは、そのとおりだと思います。

○福島みずほ君 この同一価値労働同一賃金が、まさにILOと女性差別撤廃委員会における国際水準でちゃんとやるんですねという確認を取りたいわけです。
 職務評価なんですが、今大臣がおっしゃった得点要素法ですが、これに関してILO基準の職務評価システム、評価要素の四大ファクター、知識と技能、責任、負担、労働環境という評価要素の四大ファクターなど国際水準で行うべきと考えますが、それでよろしいでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) ILOが平成二十年に発行した平等な賃金実現のためのジェンダー中立的な職務評価、ここでは、職務を評価するに当たって、今御指摘の四項目、知識・技能、責任、負担、そして労働環境、こういう四項目について考慮をされることになっていると承知をしておりまして、この職務評価については、非正規雇用労働者と正規雇用労働者の間の賃金格差などを把握をして公正な待遇の確保を実現する上で重要なものだというふうに考えていまして、総理の指示に基づいて明日から開始をいたします同一労働同一賃金の実現に向けた検討会、ここで非正規雇用で働く方の待遇改善の更なる徹底に向けて実効性のある方策について、多角的、精力的に議論をしていただきたいというふうに考えているところでございます。

○福島みずほ君 もう一回、駄目押し的確認ですが、ILO基準でやるという、四大ファクターでやるということでよろしいんですね。

○国務大臣(塩崎恭久君) それを含めて議論を始めていただくということでございます。

○福島みずほ君 いや、それ、ちゃんとやってくださいよ。
 つまり、ILO基準を満たさない、国際水準でないような偽物の、何というのかな、偽物の、まがいものの同一労働同一賃金では駄目なんですよ。もう厚労省は責任持って、自分の命を懸けてでもILO水準でやるんだと言ってもらわなかったら、でたらめの同一価値労働同一賃金になりますよ。いかがですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 総理からは、日本のこれまでの雇用慣行も留意をしながら、同一労働同一賃金の実現に向けてこれを踏み出すということでありますので、これから議論が始まるので、ヨーロッパはヨーロッパでも国によってまたそれぞれ文化が違っていて、イギリスとそれからドイツあるいはフランスなどとも大分違うわけで、その評価の在り方も違うというふうに私は理解をしておりますが、これから本格的に各国でどういうふうにやって、どういうところで苦労して、どういうところでこの実質的な同一労働同一賃金を実現をしているのかということをよく精査をして、なおかつそれが日本で根付くようにしていくために何をすべきか、これをしっかりと議論をしていただきたいということで、お集まりをあしたからいただくわけでございます。

○福島みずほ君 いや、これはもうちゃんとしたILO基準でやってもらわなかったら偽物ですよ。偽物と言いますし、厚労省はそれ責任持ってやってくださいよ。
 最後に、釜ケ崎の職安の職業紹介について一言聞きます。
 四十年間、釜ケ崎の職安のみ、日本の中で職業紹介をやってきませんでした。しかし、今度、通達を変えてやってくださるということで、交渉した結果だと思っております。釜ケ崎で、四月一日から初めて、四十年ぶりに職業紹介をハローワークがやるということが起きるわけですが、これに向けての進捗状況を一言教えてください。

○委員長(三原じゅん子君) 時間が参っておりますので、答弁をおまとめください。

○政府参考人(坂口卓君) 今委員の方から御指摘ございましたけど、このあいりん労働公共職業安定所の関係につきましては、昨年の四月の大阪地裁の判決あるいは議員からの御指摘等々も踏まえまして、一旦は省令改正もしたんですけれども、今後、御指摘等も踏まえての検討の上で、今ありましたように、今年の四月からあいりん所において日雇の職業紹介を開始するということで現在準備を進めているところでございます。
 具体的には、今申し上げましたような省令改正を一旦行いましたので、このあいりん公共職業安定所において日雇の職業紹介の業務を開始することができるように、厚生労働省組織規則の改正を行うということで準備を進めておるというところでございます。

○福島みずほ君 どうかよろしくお願いします。
 終わります。

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