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国会活動-厚生労働委員会

子供医療費助成 2016年3月15日参厚労委

福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 昨日の予算委員会で、子供の医療費について質問をいたしました。国が全額助成した場合幾ら掛かるのか、未就学児、小学六年まで、中学三年まで、高校三年までの各ケースで教えてください。

○政府参考人(唐澤剛君) お尋ねの子供の医療費につきまして、窓口負担を無料化をしてこれを国が助成するとした場合でございますけれども、平成二十四年度ベースで試算したものがございます。未就学児まで助成をいたしますと約二千四百億円、小学校六年まで助成をする場合は五千七百億円、同じく中学三年まででは七千百億円、高校三年まででは八千四百億円となっております。

○福島みずほ君 これは、もう未就学児まではほとんどのと言ってもいいぐらいの自治体が子供の医療費の助成をしています。これは、未就学児までなのか、小学校までなのか、中学校までなのか、高校までなのかは別にして、昨日、是非全国一律免除をしてほしいというふうに予算委員会でも質問をいたしました。
 子供医療費助成に取り組む自治体が全国的に広がっていること、一方で自治体によるばらつきなどを考えると、この際、全国一律の無料化を国が取り組むべき時期に来ているのではないか。厚労大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 昨日も御答弁申し上げましたけれども、確かに乳幼児等の医療費の助成につきましては市町村によってそれぞれの考え方、あるいは都道府県によってそれぞれの考え方で助成をしているところが多いということは私どもも認識をしているところでございますが。
 この問題については、昨日申し上げたとおり、小学校入学前の子供について、医療保険の自己負担を通常だったら三割のところを二割にしているというようなことが、まずこれは軽減として一律にやっているわけでございまして、それに加えて、未熟児あるいは特定慢性疾病を抱える子供さんの医療費についても更に深掘りをして自己負担の一部を公費で助成をするというようなこともやっているところでございまして、これらに加えて国として更なる支援を一律で行えと、こういうことでございますが、なかなか厳しい財政状況の中で、他の子ども・子育て関連施策、つまり待機児童解消の問題であるとか待遇の問題等々山積をしているわけでございますので、現時点ではなかなか難しいのではないかということでございます。
 医療費のペナルティーといわゆる言われているものについては、厚生労働省に子どもの医療制度の在り方等に関する検討会というのを設けておりまして、この春をめどに一定の取りまとめをできるように、また国保の改革の際に積み残しとなっている問題でもございますので、答えを出せるように努力をしているところでございますので、よろしく御理解を賜りたいと思います。

○福島みずほ君 春にこのペナルティーは撤廃しましたという吉報がちゃんと来るように心待ちにしておりますので、どうかよろしくお願いします。
 社会福祉法人における内部留保の法的定義はあるのでしょうか。

○政府参考人(石井淳子君) 今回の社福法案の中で、明確に内部留保という形で定義を置いているものではございません。これまで諸方面から、社会福祉法人が事業運営の中で財務的な余裕を生じさせているのではないかという議論がある一方、現在の社会福祉法人制度においては、保有する財産の内容、内訳や使途に関する法制度上のルールがないことから、国民あるいは地域住民に対して説明責任を制度上果たすことができない状態に置かれております。
 このため、今回の法案でございますが、貸借対照表上の純資産から社会福祉法人が現在の事業を継続するために必要な財産額を控除することにより、再投下可能な財産額を明確化いたしまして、これを社会福祉事業の拡充等に計画的に再投下することといたしております。

○福島みずほ君 法的定義がないにもかかわらず、社会福祉法人の内部留保概念を強引に導きながら法改正するのは問題ではないでしょうか。企業であれば内部留保というのは理解できる。しかし、今御答弁があったように、定義がないんですよ。定義がないのに内部留保を吐き出せと無理やりやるのは、これは極めて問題だと思います。
 確かに、なかなかぜいたくにやっているところは一部にはそれはあるかもしれない。しかし、ほとんどは零細であって、真面目にやっているわけで、定義が内部留保にないというにもかかわらず、このことを問題にして法改正をやっていくということについては本当に問題だと思います。
 この法改正の中でどのような立て付けになっているか、もう少し教えてください。

○政府参考人(石井淳子君) これは、法律の中におきましては、五十五条の二項に規定を設けているところでございます。その中で──失礼いたしました、五十五条の二の第一項におきまして、まず、貸借対照表上の純資産の額から社会福祉法人が現在の事業を継続するために必要な財産を控除し、再投下可能な財産を明確化するということでありまして、あわせまして、その再投下可能な財産がある場合には計画的に義務付けるということでございます。
 具体的にもう少し申し上げますと、条文を読み上げますと、社福法の第五十五条、今回の提案中の改正法案の第五十五条の二、その一項の一号の中で、当該会計年度の前会計年度に係る貸借対照表の資産の部に計上した額から負債の部に計上した額を控除して得た額、これがいわゆる純資産でございます。そして、二号としまして、基準日において現に行っている事業を継続するために必要な財産の額として厚生労働省令で定めることにより算定した額、これがまさに事業を継続するために必要なものということでございまして、この引き算というものをして、その結果が再投下可能な社会福祉充実残額というふうに位置付けているものでございます。

○福島みずほ君 内部留保は、純資産引く括弧基本金、まあ資本金プラス国庫補助積立金をいわゆる内部留保と位置付けているわけですが、これを本当に内部留保と言っていいんだろうかというふうにも思っています。
 それから、実態調査は行われたんでしょうか。

○政府参考人(石井淳子君) 現在の社会福祉法人制度では、保有する財産の内訳、内容を明確化する仕組みがないわけでございます。そういう意味で、具体的に、貸借対照表上の純資産にはこれは基本金、国庫補助金等特別積立金が含まれるほか、事業継続に必要な財産額として、例えば土地、建物、建物の建て替え、修繕費用、手元流動資金が含まれるわけでございますが、これが峻別されているものではございません。今回の法案では、その辺を整理いたしまして明確化していく仕組みを講ずることといたしているものでございます。
 なお、先ほど来、委員の方から内部留保、内部留保というふうにおっしゃられたわけでございますが、実は内部留保というのは講学上の概念で様々な捉え方がありまして、専門家の中でも捉え方によって広狭がございます。一般民間企業におきましては利益剰余金を指すことが多いわけでございますが、それを捉えた場合にあえて言えば、純資産から基本金と国庫補助金等特別積立金、これを差っ引いたものがいわゆる企業会計、企業の方でいう内部留保には相当するものではないかと考えます。

○福島みずほ君 実態調査は行ったんでしょうか。

○政府参考人(石井淳子君) 失礼いたしました。
 現行制度では、社会福祉法人が所轄庁に届け出た財務諸表などを国に報告をして集約する仕組みはございません。全国の社会福祉法人に係る財務状況が現時点では把握できない状態にございます。
 今回の制度改革におきましては、法人が所轄庁に届け出た財務諸表そして社会福祉充実残額等のデータを国が都道府県を通じて集約をして、データベースとして整備することにより、制度上、この法人の財務状況を把握できるようにすることといたしております。

○福島みずほ君 実態調査をしていなくて法改正ができるんでしょうか。

○政府参考人(石井淳子君) 法改正を必要とする背景があるということについては御理解を賜れればと思うわけでございます。すなわち、現在、内部留保に関する考え方について、税制優遇措置が講じられている社会福祉法人が説明責任を果たすことができないという事態があるわけでございます。これが様々な誤解を招くといったようなこともあるわけでございまして、このこと自体が言わば、言い換えれば立法事実でもありまして、こうした実態を明らかにしていく中で私どもは誤解を解いてまいりたい、また社会福祉法人が堂々と説明していくような状態をつくり出していきたいと思っているところでございます。

○福島みずほ君 資本の概念がない社会福祉法人の場合、蓄積利益、いわゆる内部留保の根拠である利益剰余金だけを容易には特定できません。社会福祉法人など非営利組織の会計は、統一の処理基準や手法は確立されておらず、企業会計と比較はできません。
 そもそも、定義も実態調査も、今御答弁であったように実態調査もない中で、余裕財産、内部留保を吐き出せと迫っている状態です。小中規模事業者、百人以下が九割、職員数で見ると十人から十九人が二八%、二十人から二十九人が二〇%、余裕財産を捻出できる規模の事業所は一握りです。国が決定する基準単価で余裕財産が生み出されるのは極めて難しいというふうに思っております。
 それで、そもそもこの社会福祉法人において社会福祉事業で利益を出すためには、職員の賃金処遇を下げるか利用者のサービスの質を下げるしかありません。こういう状態はいい状態ではないと思います。また、むしろ、余裕があるのであれば、職員の賃金処遇を上げる、あるいは利用者へのサービスの積み上げをやるべきではないでしょうか。

○政府参考人(石井淳子君) まず、あらかじめ申し上げておきたいのが、何も今回の改革によって、私ども、各社会福祉法人に再投下可能な財産額、社会福祉充実残額を増やすようにということを求めるつもりはないわけでございます。仮にこういうものがあった場合にどのように使っていくのかという、そういうルールを明確化していくということに意義があるというふうに考えております。
 そこで、お尋ねの件でございますけれども──申し訳ございません、ちょっと質問が分からなくなってしまいまして、再度お教えいただけますでしょうか。

○福島みずほ君 仮に余裕財産があるのならば、本来業務である利用者支援の質の向上、職員の待遇改善に振り向けられるべきではないでしょうか。

○政府参考人(石井淳子君) 大変失礼いたしました。
 まず、福祉サービスの拡充への再投下に当たりましては、順位付けを行っております。まず、社会福祉事業への投資を最優先に検討し、その上で、地域公益事業、それから一般の公益事業、この三段階に分けているわけでございます。優先する社会福祉事業への投資としましては、やはり増大する介護や保育のニーズに対応しまして、施設の新設、増設や新たなサービスの展開と併せまして、今話題となっております処遇の改善を含む人材の投資を行うことが考えられるわけでございます。
 いずれにしましても、適切な職員処遇の確保、これは質の高いサービスを安定的に供給していく上でも大変重要でございますので、各法人に対してその重要性につきましては周知をしていく必要があろうかと思っております。

○福島みずほ君 社会福祉法人に対して無償又は低額で地域公益活動を義務付ける、ただし努力義務ですが、これはどのような中身になるのでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど来、社会福祉法人の財務的な扱いとかそういうことについていろいろ御指摘をいただいておりますけれども、まず第一に、社会福祉法人は税制優遇が行われている公益性の高い非営利法人であるということがまず一つ押さえなきゃいけないことだと思っております。むしろ、にもかかわらず、今御提起を申し上げているようなルールが存在しなかった方が反省をせにゃいかぬのかなというふうに思うわけでありますが。
 社会福祉事業の中心的な担い手としての役割を果たすだけでなくて、営利企業など他の事業主体では困難な福祉ニーズに対応するというのが、先ほどの社会福祉事業に加えて地域公益事業その他の公益事業ということでありまして、地域の幅広いニーズに応えるということでありますが、人口構造の高齢化とか、地域社会とか家族の変化が大きい今、ますますこの社会福祉法人の役割が大切であるということを、これはひとしく認めていただけることだと思うんですけれども、こういう中で、税制優遇措置が講じられている公益性の高い法人としての在り方を徹底して、その役割を明確化するということが今求められているのではないかと。
 地域における公益的な取組を行う責務を法律上規定をするということでますます活躍してもらおうというわけでありますけれども、地域における公益的な取組の責務化は、社会福祉法人がその経営実態に応じて地域の福祉ニーズに対応していくということを期待しているものでありまして、社会福祉法第二十六条第一項に、社会福祉事業に支障がない限り、公益事業を行うことができると規定をされておりまして、本来事業であります社会福祉事業に支障が生じることにはならないと私どもは考えておりまして、この二十六条の範囲内でやっていただくということではないかというふうに思います。

○福島みずほ君 地域には、社会的孤立やそれから既存の制度では対応できないという様々な問題があることは分かります。また、社会福祉法人が地域のニーズに真摯に応えていくことは、これは社会的使命からは重要だというふうには思います。しかし、持続的な支援を行うためには、公的な責任と財源の裏付けのある新たな社会福祉制度をきちっと地域で確立するしかありません。
 社会福祉法人の余剰金や寄附金などに依拠した公益的活動という意味がよく余り分からない。これは対応する公的責任の後退につながらないか、あるいは社会福祉の実質と公的責任縮小が懸念されますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(石井淳子君) 社会の変化、家族の変容に伴いまして、多様化、複雑化する福祉のニーズに対応していくためには、国や地方公共団体による福祉サービスの制度化などに加えまして、今し方議員から御指摘あったように、社会福祉法人やあるいはNPOなどの多様な民間主体がそれぞれの役割に応じてきめ細かな活動を行っていることが重要と考えます。
 こうした中、社会福祉法人については、先ほど来大臣から答弁申し上げておりますが、税制優遇措置が講じられている公益性の高い非営利法人として社会福祉事業の中心的な担い手としての役割を果たすだけではなく、営利企業など他の事業主体では困難な福祉ニーズに対応することが求められる法人でございます。今回新たに規定をした社会福祉法人のこの責務、これはこうした社会福祉法人の本旨を明確化したものでございまして、これを契機として行政の役割が変わることはございません。
 行政としては、引き続き国民や地域住民のニーズを踏まえ、必要と判断される場合には、支援などが必要とされる人々に対して福祉サービスの適切な制度化とかあるいは事業化を図っていくものでございます。

○福島みずほ君 先ほど述べたように、中小零細のところも多いわけです。でも、営利企業の参入によって質が低下をするのではないか。
 日本障害者センターが全国の社会福祉法人を対象にしたアンケート調査結果、二〇一五年五月八日によると、六八%が営利企業の参入によって、量的拡大はあっても質的に社会福祉事業が低下していると答えています。厚生労働大臣、これをどう見られますでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 社会福祉事業に営利企業が参入をするということは、今回の御審議いただいている法改正とは直接は関わることではないんだろうというふうに思います。今回の法律は、あくまでも社会福祉法人、つまり、税で優遇措置を与えて、最も大事な公益、非営利部分を担ってもらう法人としての今回の法改正をお願いをしているわけでありまして、営利企業が参入をするということについては、いろいろ介護保険を導入する際にも議論がございました。ございましたが、私どもは、あの時点でも、あのときは自社さ政権でありましたが、福祉プロジェクトチームで議論した際に、営利企業にも加わってもらってそれぞれの持ち味を生かしてもらうということを考えたところでございまして、そのための重層的なサービスを提供できる体制を整えるということが選択をされたというふうに思います。御一緒に議論をしていたと思います。
 そうした中で、サービスの質の確保というのは当然これは大事でありますから、これをどうやって確保するかというときに、あのときにもやっぱり第三者評価というのが大事だということになったと思います。この第三者評価事業の取組がまだまだ十分ではないということも指摘をされているところでありまして、利用者が適切なサービスを選べるというために第三者によるきっちりとした評価をこれからも推進していかなければならないのではないかというふうに思います。

○福島みずほ君 時間ですので、終わります。
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