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2002年6月5日発行
19号



   
有事法制を成立させない
よう、がんばります。
   
有事法制はいらない。
   
こんな法律を作りたい。
   
こんな法律いらない!!
   
みずほ写真館
From Staff
   
MIZUHO NOTES
   
 
   
 
   
   

 

2

1 有事法制って何だろう
 有事法制とは、ずばり「戦時法制」である。
 災害は天災だが、戦争は最大の人災であり、避けることのできる、避けるために最大の努力をすべきものである。

2 有事法制3法案とは
 通常国会に、(1)武力攻撃事態法案、(2)自衛隊法改正案、(3)安全保障会議設置法改正案の3法案が上程され、審議されている。絶対に成立させてはならない。

3 憲法違反である
 憲法違反の法律は、もちろん今までもあったけれど、有事法制が、真正面から提案されたことはなかった。なぜか。武力の行使によって問題を解決しないとしている平和憲法に真っ向から対立するからである。小泉総理の最大の問題点は、頭の中に憲法や法律が一切入っていないことである。「自民党政治をぶっ壊す」と登場した小泉総理が壊しているのは、憲法であり、国民生活である。

4 他国を攻めていく法律である
 「外国の軍隊が攻めてきたらどうする?」という意見がある。しかし、有事法制3法案はむしろ外国を攻めていく法律である。武力攻撃だけでなく,武力攻撃のおそれがあれば、作動していく。そして、それだけではなく「事態が緊迫し、武力攻撃が予測される事態」も含まれる。「予測される事態」とは「おそれ」のある場合より前の段階である。どんどん前倒しになっている。
 そして、問題なのは、1999年に成立した周辺事態法との関係である。周辺事態とは「そのまま放置すれば我が国に対する直接の武力行使に至るおそれのある事態」と定義されている。アメリカが戦争を開始し、「周辺事態」とされれば、日本の自衛隊が後方支援をしていく。そして「事態が緊迫し、武力攻撃が予測」されれば、武力攻撃事態法が作動していく。
 2000年10月の「アーミテージ報告」は、集団的自衛権の行使を可能にするよう日本に求めている。「日本が他国から侵略されたら」ではなく、米軍が他国に介入するときに、自衛隊がそれを応援し、しかもそれだけにとどまらず、日本全体がそれを具体的に応援するために動いていくのである。アメリカのブッシュ大統領は、イラン、イラク、北朝鮮に対し、「悪の枢軸発言」をしている。アメリカが戦争をするときに、戦争の協力・支援を強制されるのだ。そんなことはゴメンだ。

5 日本全体が「不沈空母」に
 80年代、中曽根総理が、「日本を不沈空母にする」と発言し、大騒ぎになった。有事法制3法案は、日本をまさに「不沈空母」にするものである。
 武力攻撃事態法案4条は「国の責務」、5条は「地方公共団体の責務」、6条は「指定公共機関の責務」、7条は「国と地方公共団体との役割分担」、8条は「国民の協力」を規定している。バッチリと責務を規定している。指定公共機関とは何ぞやというと、2条に定義がある。独立行政法人、日本銀行、日本赤十字社、日本放送協会(NHKのこと)その他の公共的機関及び電気、ガス、輸送、通信その他の公益的事業を営む法人で、政令で定められているものをいう。つまり、これらの指定公共機関は、「必要な措置を実施する責務を有する」ことになる。政令で定めれば、指定公共機関はどんどん拡大していく。NHKだけでなく、民間放送局も新聞も入るというのが、政府の見解である。メディアは、個人情報保護法案、人権擁護法案をメディア規制法として批判している。もちろんその通り。しかし、有事法制こそ最大のメディア規制法である。個々の記者やジャーナリストを、たとえば、人権擁護法(案)で、取材停止を命ずるという形でいじめ、会社全体、メディア全体に有事法制をガッポリかぶせメディア規制をしていく。大本営発表しかできなくなるのではないか。
 日本全体が「不沈空母」というのは、日本の中の住民・物など一切合財が戦争のために使われるということである。「人・物・金・情報」が、戦争のために使われる。

6 国民は、戦争協力へがんじがらめ
 自衛隊法103条2項によれば、自衛隊が防衛出動を命ぜられ、防衛庁長官などが要請した場合には、都道府県知事は、自衛隊の任務遂行上とくに必要があると認めるとき、首相が定めた地域内の医療・土木建設工事・輸送従事者に対して従事することを命ずることができる。今回の法案で、この従事命令に違反した場合に罰則の規定を設けることが議論された。罰則をつけることは見送られたが、将来どうなるかはわからない。
 人だけでなく、物も戦争のために使うことになる。
 都道府県知事は、防衛庁長官などの要請に基づいて病院・診療所やその他の施設を管理し、土地や家屋、物資を使用し、物資の生産・集荷・販売・配給・保管・輸送を業とする者に対して物資の保管を命じ、またはこれらの物資を収用することができる。緊急のときは、何と防衛庁長官自らこれらのことができる。
 今回の法案で大問題なのは、罰則規定が新しく設けられたことである。物資保管などの命令に違反した者は、「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」となる。また、立ち入り検査を拒否しても処罰される。
 戦争は嫌だ、戦争に協力したくないという行為が処罰されるようになるというのは、今までの法律と全く違う点である。戦前の国家総動員法は、罰則があり、人をとことんしばっていった。
 国民を戦争に協力させる「モノ」としか扱わない有事法制なんてゴメンだ。

7 地方自治が壊される
 周辺事態法9条は、国は地方公共団体の長に対し、協力を求めることができるとしていたのに対し、武力攻撃事態法案15条1項は、「内閣総理大臣は……関係する地方公共団体の長に対し、当該対処措置を実施すべきことを指示することができる」としている。自治体への指示権限が明記されている。しかも、自治体が指示に従わない場合や特に必要があり緊急を要するときは、総理大臣は代執行や頭越しの直接執行ができる。地方分権、地方自治が壊される。

8 国会の関与の軽視
 いちおう有事の認定は国会承認を受けるとされてはいるが、国会への提出は、政府が武力攻撃事態を認定し、安全保障会議での検討を経た後のことであり、全く事後的補充的なものである。

9 何でもありの「対処措置」
 自衛隊と米軍が「武力攻撃を排除するために必要な行動が円滑かつ効果的に行われるために実施する物品施設又は役務の提供その他の措置」も行われるし、生活関連物資等の価格安定、配分その他の措置も行われる。米軍には何でも提供し、国民には物価統制と配給(なつかしい言葉)が行われる。

10 どんどん続く有事法制
 有事法制とは、戦争を行うための様々な法律の体系である。戦前は200以上存在した。今回は3法案であるが、今回法律が成立するとどんどん続いていく。武力攻撃事態法案は、22条で事態対処法制の整備を規定している。保健衛生の確保及び社会秩序の維持に関する措置、輸送及び通信に関する措置、国民の生活の安定に関する措置なのである。「社会秩序の維持」なんて治安維持法ではないか。
 全貌を見せないで、外堀から埋めていって既成事実を作っていっている。基本的人権や国民の生活を制約する法律を今後作っていくことを約束させられるなんて本当にゴメンだ。
 有事法制は、基本的人権を制限し、報道をしばるものである。平時の監視も厳しくなる。外国人やマイノリティーに対する圧迫や迫害が強まることも歴史の事実が証明している。有事法制は続いていく。作らないことが重要なのだ。

11 グローバリゼーションと戦争
 経済のグローバリゼーションの中で、南北格差、富の不均衡はより強まり、世界は不安定になっている。富の独占をはかるために、軍事力を使い、軍事産業も潤していこうという傾向がより強まっている。しかしこんなのはゴメンだ。戦争は多くの人の命を奪い、実に多くの人の人生を根底から変えてしまうものだ。戦争のための法律はいらない。

12 軍隊を捨てた国コスタリカ
 中南米の国であるコスタリカには、軍隊がない。
 先日、議員会館で、コスタリカを描いた「軍隊を捨てた国」の映画上映を行った。
 有事法制を葬り、希望のある安心・安全な社会を作るべく多くの人たちと力を合わせたい。

※パンフレットも売っています!
『有事法制に関するQ&A』(¥350)
お問い合わせは、社民党機関紙宣伝局へ
TEL.03-3592-7515 Fax.03-3581-3528

 

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