■男女平等政策
社民党は、衆・参合わせてちょうど女性と男性が半分ずつになった。思い起こせば2年前。「第1期女性と政治スクール」の初日、田嶋陽子さんと土井たか子さんの対談で、土井さんが「男女半々は当たり前。社民党をそういう党にしてみせる」と発言。2年後にそうなった。男女平等政党として政策をガンガンやっていくぞというところである。
次のことに主に取り組むことになった。
(1)女性と労働:(ア)パート・派遣など非正規雇用労働者のための労働法制・均等待遇、(イ)「仕事と家庭の両立支援法」 (2)女性と社会保障:(ア)世帯単位から個人単位へ(配偶者控除・配偶者特別控除、年金、健康保険など)、(イ)女性の年金権の確立 (3)女性と暴力:ドメスティック・バイオレンス防止法、暴力防止法(戦時下、駐留軍基地下を含む) (4)女性と健康:女性の生涯にわたる健康基本法(リプロダクティブ・ヘルス/ライツ:出産への健康保険の適用、堕胎罪の撤廃、母体保護法の改正) (5)女性の政治参画:(ア)女性省・担当大臣の創設、(イ)女性議員を増やすための選挙制度見直し (6)女性と家族:(ア)民法改正(夫婦別姓選択制の導入と婚外子差別撤廃)、(イ)単身親家庭の問題 (7)保育・教育 (8)女性と貧困(高齢者・母子家庭) (9)複合差別(マイノリティ〈少数派〉であり、女性であるがゆえに受ける差別…在日外国人女性のかかえる問題など)
各項目ごとに担当議員を決め、年内をめどに政策をまとめることになった。勉強会やヒアリングなども精力的に行っていく。
どのテーマも様々な市民、市民団体が取り組んできたテーマである。政策にまとめ、テーマによっては、法案、法案の骨子、そこまでいかなくても項目にまとめるなど取り組んでいく予定。うーん。民法改正案は、とっくに法案になっているので後は国会で成立させるだけなのだが…。テーマごとにまとめ、政策を変え、実現できるようにがんばります。勉強会をやります。こんなことも採り上げてほしいなど意見も下さい。一緒にやりましょう。
■ドメスティック・バイオレンス防止法
社民党の中で、また参議院の共生社会に関する調査会において、女性への暴力、その中でも特にドメスティック・バイオレンス(夫・恋人からの暴力)に取り組んできた。その調査会のもとでプロジェクトチームがつくられ、私もメンバーである。精力的にヒアリングを行ってきた。現在、論点整理をし、各論点について考えをまとめている。重要な局面となっている。ドメスティック・バイオレンス防止法については、「家庭という関係性」に注目するのか「女性への暴力」に注目するのかという大きな流れがある。児童虐待防止法が成立していることもあり、新たに立法するのであれば女性の暴力に着目することで大体考えがまとまった。タイトルも「女性に対する配偶者等からの暴力防止法(仮称)」となった。支配構造の中での暴力という面、だからこそ逃げられないという面、緊急に取り組むべきという面がはっきりする。最大の論点は、保護命令を認めるかどうかである。女性たちはみんな「安全に暮らしたい」「一生逃げまどわなくてすむようにしてほしい」と言う。保護命令は必要である。
■人権啓発・教育基本法など
臨時国会で、何が何でも議員立法として提出するものに、(1)民法改正案、(2)自然エネルギー促進法案、 (3)盗聴法廃止法案、(4)人権啓発・教育基本法案、(5)戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法案、(6)警察法改正法案などがある。人権啓発・教育基本法案は、ぜひ超党派で成立させたい。人権救済と人権啓発は車の両輪で、どちらも必要なものである。様々な人権問題すべてに関係があるものなので、法案について資料がほしい方はどうぞ。現在、人種差別禁止法案の立法化を始めた。日本は人種差別撤廃条約を批准したが具体的な法律はない。法案の作成については、一緒にやりましょう。よろしく。
最後の警察法改正法案とは何かというと、政府は、臨時国会に警察法改正案を出した。数多くの警察不祥事を受けての改正だが、ふたを開けてみれば、ガックリ。あの公安委員会が監視することでしかない。社民党の改正案は、第三者機関がきちんと監視するというものである。警察は2万人以上の増員計画を出した。これは「警察焼け太り」ではないだろうか。根本的な改革なしの増員計画には、納得がいかない。
■社民党を「緑の党」に
社民党は、「脱原発」を掲げている日本で唯一の政党である。社民党は男女平等政党、人権の政党、労働者の政党、護憲・平和の政党だし、そうであろうと努力をし続けているけれども、私は、社民党は「緑の党」的にもなったらいいと思っている。諸外国の社会民主党、労働党、緑の党の人たちと話していると、政策的には本当に気が合って、永田町で話をするよりずっとずっと話がはずむ。旧来の友人という感じになる。もちろん、他の国には他の国の問題もあり、日本の中で社会民主主義を実現し、「緑の党」的なものを実現するしかない。
「緑の党」的なものと言えば、環境問題、特に、脱原子力発電の政策をもっともっと打ち出し、実践していくことに尽きる。実はこの原稿を書いている今日は、市民科学者として脱原発に命を捧げてきた高木仁三郎さんのお通夜のある日である。9月末にお見舞いに行ったときは、新しい動きができてきたことに期待をするという感じだったのに。本当に淋しいけれど「天国から運動を見守って下さい」と言うしかない。
臨時国会は、自然エネルギー促進法にとって、まさに山場である。2年間ここ国会で活動してきて、果たして自然エネルギー促進法(太陽光・風力・バイオマスなどの自然エネルギーを促進するための法律)が生まれるかどうか、どんな内容のものが生まれるかがほぼ決まる。議員連盟のワーキングチームでは法案ができている。自然エネルギーを促進することで、社会は、循環型エネルギーが重視され、環境を大事にする社会になっていく。分散型のエネルギーは、各地の町を元気にする。また、新しい産業の拡大は、50万、80万、100万といった雇用の拡大を生んでいく。
ところで、8月中旬、衆議院議員の山内恵子さんと北川れん子さんで、台湾へ日本から輸出される原子力発電所の建設を視察に行った。民進党、陳水扁さんは、いずれも反原発である。テレビでは、毎週金曜日原発の再検討委員会を放映していた。陳総統は、最近、反原発を再び宣言した。地球上の大きな流れの中で、原子力に依存する、プルトニウム政策を推し進める日本の政策は孤立している。原子力・エネルギー政策の転換を求めてがんばりたい。
■子どもがターゲット
少年法改正は「大人のヒステリーだ」と思う。「子どもはこういうもの」というイメージに合わない子どもが出てくると、パニックを起こしてしまうのである。「国会議員は少年法改正を言う前に自分たちのドラ息子の心配をしろ」と冗談で言いたくなる。子どもと接していると、子どもはゆっくりと変わっていくことを感ずる(本当は大人もそうなのだろうけれど)。「厳罰化」したところで犯罪が減っていくとはまったく思えない。子どもがきちんと事件と向き合い、心から感じ、問題や被害者と向き合い、一番難しい自分と向き合うことを通じて、反省し、本当に変わっていかなければ、問題は違う形で繰り返されていくだろう。「厳罰化」ということを聞くと、子どもたちの変化につき合うことができなくなるほど大人たちの「余裕」がなくなってしまったのかと思う。子どもたちが「変わっていく」ことを信じていないし、もう待てないのだ。よく指摘されることだが、子どもたちの犯罪は人口比で言っても増加をしていない。「少年犯罪が増えているのだから少年法改正を」と言われているが、そもそも増えていないのだ。立法をする上での立法事実がない。凶悪事件が増えているわけでもなく、おどろおどろしい事件は、実は昔もあったのである。
教育改革国民会議の中間報告書を見て心底ギクッとした。中学生は1週間、高校生は1か月集団生活をさせて奉仕の義務化を行い、検討事項とし、18歳になると1年間奉仕義務を行うことが挙げられている。子どもの頃の1か月、1年間は実に大きい。人格が完全に変わってしまう。憲法が禁止する「苦役」である。こんなの段階的徴兵制である。子どもが18歳になったら「お上」に差し出すということではないか。子どもへの集団的管理が強まっている。森総理は「国を愛する心を育てる」「来年の通常国会は教育改革国会に」「教育基本法を改正する」「教育勅語にもいい所があった」と言っている。座右の銘は「減私奉公」。「個人の利益・権利」の集積が「公」であるはずなのに、1人ひとりが生き生き生きることを「公」という言葉を使って押しつぶそうとしている。憲法改悪もその文脈上にある。ねらわれているのは子どもである。「悪い子」はどんどん切り捨て、それ以外は「心の教育」と「義務奉仕」でガーッと管理するのである。子どもを管理し終わったら、次は大人の番である。「大人こそ今立ち上がれ」と言いたい。
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