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2000年3月31日発行
10号



   
147通常国会も大波乱
   
本気でがんばる仲間を国会で増やしたい
   
「生産条件重視から生存条件重視の経済政策へ移行せよ」
対談 内橋克人・福島瑞穂
   
国会報告
   
MIZUHO NOTES
   
 
   
 
   
 
   
   

 
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憲法調査会が始まり、緊張しています
こんな立法をしようとしています

■憲法調査会

 衆議院と参議院の両方に憲法調査会が設置され、調査が始まった。衆議院は、憲法制定過程についての議論から始まり、参議院は、まず2回フリートークが始まった。その後、法律論ではなく(なぜだ!)文明・文化的に考察する(よくわからないな)ということで参考人が呼ばれ、4月5日には、大学生を呼んで大学生と議論をすることになった。緻密なきちんとした法律論ではなく、大ざっぱであらい論、議論になっているように思える。政治家は、司馬遼太郎さんの「この国のかたち」という言葉が好きである。政治家が「この国のかたち」と言うことで、1人ひとり生きてかかえている問題や具体的な数々の問題がスッポリ抜け落ちて、机上の空論の「国家論」になりそうでとっても危うい。
 ある参考人は、「憲法9条は、1年半後にでも集団的自衛権を規定したものに急いで改正すべきだが、今国会は人権屋とフェミニズムが跋扈していて、汚染されているので、他の条文には手をつけないほうがいい」と述べた。人権規定を豊かにすることはまったく考えていなくて、憲法9条こそが憲法調査会のターゲットなのだという本音が出ている。

■基地
 今、米軍への思いやり予算について調べている。それについての協定が1年後に切れる。更新されなければそれで切れる。厚木基地の近くのダイオキシン問題について米軍が日本政府に対して、クレームをつけると日本政府はすぐさま対策費として10億円を出すことを決めた。このことに厚木基地の周辺の人たちは怒っている。数多くの騒音をまきちらし、去年、周辺の学校の運動会はアクロバット飛行ショーと重なって、十分にできない状態となった。今年の県立学校の入試の前後の3日間は、夜間訓練飛行(NLP)と重なった。昼間もうるさかったし、NLPももちろん夜中の騒音なので耐えがたい。
 これだけ「公害」をまきちらしているにもかかわらず、改善にも応じず、自分たちの都合と安全だけを米軍は考えていると思う。横須賀も原子力空母の母港化がはかられている。修理をしたりするので、故障の多い原子力発電並みの危険さである。思いやり予算をやめさせ、そしてNLPやアクロバット飛行をまずやめさせたい。

■司法制度改革
 福井県にある高速増殖炉「もんじゅ」の裁判の判決はひどかった。裁判所は行政ベッタリで、動燃の言う通り。ナトリウム事故など何もなかったかのような判決である。ドイツの裁判所が、原子力発電所について差し止め命令を出すのと大違い。日本の裁判所は、行政権をチェックするのではなく、行政権とベッタリである。裁判官で役所に出向する人は実に多い。現在143人である(この数は裁判官の定数には入っていない)。裁判官の数は地裁・高裁・最高裁あわせて約2000人であるから、いかに多く出向しているかわかるだろう。行政府に行って、そこで政府提案立法を作る。行政事件の裁判で、国側の代理人をつとめる。行政の利益を最大限代理する。そして、裁判所に戻って、果たして、訴えた個人の側を勝たせるだろうか。
 中村敦夫さんは、「三権分立」ではなく「三位一体」と言っている。司法制度改革の一歩は、この出向をやめさせることであり、また、裁判官の市民的自由を保障することである。そうでなければ市民は、裁判を身近に感じられないし、訴えようとも思わない。

■日本原子力の黄昏
 「日本原子力の黄昏」と書いて、「いやまてよ「日本原子力帝国の逆襲」か「日本原子力最後のあがき」か「日本原子力断末魔」かどれかだろうと考えた。
 通産省は、将来原子力発電所を20基建てるという計画を見直すと発表した。諸外国がとっくに原子力政策を転換し、特に、高速増殖炉なんてやめたのに、軍事力と原子力は巨額なお金が動く巨大産業なので(パソコン1台10万円で売るより、戦闘機1機300億円で売るほうがずっとうま味があるもんね)、なかなかやめられないのである。私たちが払う電気料金には、原子力発電所を建てるときの地元の横面を札ビラでひっぱたく分が加算されており、原子力発電建設のために使われている。広告費用だけで年間75億円である。このお金をもっと自然エネルギーを推進するために使うべきである。
 国会では、MOX燃料の英国核燃料会社のデータねつ造、それが日本ですぐ公表されず、握りつぶされたことなどを質問した。高レベル廃棄物を地下300mの所に貯蔵する(地下水などにしみ出したらどうする!)ための法律も上程されている。問題のある危険な法律である。

■家庭内暴力防止法・ストーカー法
 社民党は、今、家庭内暴力防止法(ドメスティック・バイオレンス防止法)、ストーカー法案を作っている市民と一緒に立法をしようと精力的にヒアリングを行っている。第1回目のヒアリングは、学者の戒能民江さんをお呼びして、法案についての総括的な話をしていただいた。第2回目は、婦人相談員の人、シェルター(避難所)活動をしている人たちに、第3回目は、北京ジャックやJCLU(人権協会)など法案づくりをしている市民団体の人たちに来ていただいた。
 それとあわせてストーカー法案も作っている。2つは、1本の法律にしたほうがいいかもしれない。アメリカの州やイギリスなどにある。イギリスのストーカー法は、正確には、ハラスメント禁止法だが、参考になる。今、私が思っているのは、(1)女性が逃げなくても済むような接近禁止命令の導入ができないか、(2)「家の恥」と思わずに相談できる暴力防止センターを作れないか、(3)シェルターへの補助、(4)啓発・教育訓練(警察官・検察官・裁判官・弁護士・調停員など)、(5)健康保険証が世帯で1枚であったりすることをどう変えていくか、などである。早く立法します。

■子ども虐待防止法
 衆議院の青少年特別委員会は、子ども虐待防止法の立法化へ向けて大きく動いている。国会の中では、参議院の共生社会に関する調査会で、まず女性への暴力が積極的に論じられてきたが、子ども虐待防止法の立法が先行して実現しそうな勢いである。
 アメリカが、連邦法として女性への暴力禁止法を持っているように、世界の立法を見ると、「女性への暴力」という点に着目して立法する場合と、韓国や台湾は「家庭内暴力禁止法」として、女性への暴力と子どもへの暴力を1つの法律で扱い、「家族という関係性」に着目して立法をするのと2つの大きな流れがある。
 日本では家庭内暴力防止法という基本法を作り、それのいわば特別法として、児童虐待防止法を作ったらどうか。子どもと女性の問題は重なるが、子どもの場合は親権という言葉をやめたらどうか(親の所有物のように思える)、親権の一時停止の問題など固有の問題もある。子どもへの虐待は人権侵害であると明記し、スタッフの充実や養護施設の改善もはかる必要がある。

■盗聴法を廃案に
 昨年8月に盗聴法を含む組織的犯罪三法案が成立した。実施は、1年後の今年の8月である。実施される前に廃案にしようと、社民・民主・共産の野党三党と無所属の議員の人たちで、盗聴法廃止法案を議員立法で参議院に提出をした。ワーイ、ワーイ、やった、やった! というわけである。しかし、浮かれていてはいけないわけで、本当に廃止すべくがんばる必要がある。
 盗聴法の審議のときに、小渕首相は、「警察は信頼できる」と答弁をした。「警察を信頼してほしい」というのは、さまざまな答弁で強調された。しかし、どっぷりと様々な腐敗や犯罪が存在し、それが隠されてきたことが改めて明らかになった今、なおさら盗聴法を警察に委ねるわけにはいかないと思う。さらに、参議院の法務委員会で1度もDVD−RAMなどの光ディスクについての答弁はなく、「カセットテープ」などと答えていたのに、何十日間も自動的に録音でき編集などができるコンピューター(何と1台約800万円)を62式も予算要求した。こんなこと聞いてないぞ! 署名集めもしています。よろしく。

■警察を監視しよう
 警察にこそ監視が必要だと思う。
 社民党は、警察改革プロジェクトチームを作り(私は事務局長になった)、警察改革のための法案を作っている。警察については、情報公開の必要性、国家公安委員会の改革、会計検査の改革(ウラ金問題など1度もきちんと切り込んでいない)など様々ある。
 しかし、私は、最大かつ緊急の課題は、警察を監視する第三者機関をきちんと作ることだと考える。従来の既存の制度ではダメだということを何よりあらわしたのが、今回の「不祥事」ではないか。第三者機関に切り込まれるかもしれないという緊張感なくして何の改革もありえない。神奈川県警の「不祥事」をきっかけに設けられた特別監察の制度も、新潟では雪見酒をしていたのだから本当にひどい。身内をかばい、「不祥事」を隠し、ピラミッドというのはどこの役所にもあるだろうが、特に警察はひどい。「警察監視機構」という独立した機構を作り、専属のスタッフを持ち、その人たちは立ち入り権限も有するといった法案を作っている。

 

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