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質問第三三号
最低賃金及びパート労働者に関する質問主意書
右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。
平成十九年五月十日
福 島 み ず ほ
参議院議長 扇 千 景 殿
最低賃金及びパート労働者に関する質問主意書
「多様な働き方」の名の下に労働法制等の規制緩和が次々と労働の現場に導入されてきた結果、今日、雇用の著しい劣化が生じている。特に非正規雇用労働者の雇用と生活は、細切れの有期雇用や低賃金によって不安定なものとなっている。今国会提出された短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案(以下「パート労働法改正案」という。)及び最低賃金法の一部を改正する法律案(以下「最低賃金法改正案」という。)は、公正で安定した雇用を実現することで、人間らしい生活を保障するために寄与しなければならないと考える。
そこで、以下質問する。
一 近年、働いても収入が生活保護水準に届かない人々、いわゆる「ワーキングプア」の実情及び推移について、政府あるいは政府関係機関が調査を実施したことがあるのか。ある場合は、その調査結果の概要を明らかにされたい。
二 我が国の最低賃金の水準と先進諸国(特に米、仏、英、独)の最低賃金の水準とを購買力平価で比較したことがあるのか。ある場合は、その比較結果を明らかにされたい。
三 最低賃金法違反に係る行政指導を受けた事業場数について、直近五年間の推移を明らかにされたい。
四 最低賃金法改正案では、第九条第三項で「労働者の生計費を考慮するに当たつては、生活保護に係る施策との整合性に配慮するものとする」とあるが、その主体は誰か明らかにされたい。また、生活保護に係る施策との整合性に配慮する際の具体的な方法を明らかにされたい。
五 地域別最低賃金は、公労使で構成する中央最低賃金審議会の調査審議を経て決定されるものであるが、本年四月十五日付け朝日新聞によると、その使用者側委員の選出母体の一つである日本商工会議所は、政府等に対して「地域別最低賃金の水準は、引下げを含めて慎重に検討を」と要望しているとのことである。このような状況下で、政府が政策目標とした「最低賃金の引上げ」を実現するには新たな法整備が必要ではないか。必要でないとする場合、「最低賃金の引上げ」を具体的にどのように実現するのか明らかにされたい。
六 本年二月十五日、成長力底上げ戦略構想チームが決定した「成長力底上げ戦略(基本構想)」では、「最低賃金の引上げ」を掲げているが、政府として数値目標、目標達成期限等を設定するのか。設定しないのであれば、その理由を明らかにされたい。
七 全国の企業のうち圧倒的多数を占める中小・零細企業が、大企業から適正な金額で業務を発注されるならば、中小・零細企業で働く労働者の賃金水準の底上げが可能となるとの意見がある。大企業と中小・零細企業間の取引は、現状ではどのように規制されているのか。法制度を含め具体的に明らかにされたい。
八 パート労働法改正案は、「通常の労働者との均衡」を掲げながらも、「通常の労働者と同視すべき短時間労働者に対する差別的取扱いの禁止」の適用に当たって高いハードルを設けており、多くのパート労働者の均等待遇の実現には程遠い内容となっている。
1 柳澤厚生労働大臣は、衆議院厚生労働委員会において、差別的取扱い禁止の適用となるパート労働者の割合は四パーセントから五パーセントだと答弁しているが、その算出の根拠を具体的に明らかにされたい。
2 厚生労働省所管の公益法人である二十一世紀職業財団の「多様な就業形態のあり方に関する調査」(平成十三年七月)は、時間外労働等の拘束性や責任の重さ等も含めて同じ仕事をしているパート労働者(非正社員)の割合に関する数値を示している。しかし、当該数値は、雇用期間の定めの有無についての区別がなく、パート労働者の割合の算出根拠として不適切ではないかと考えるが、政府の見解を示されたい。
右質問する。
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