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質問第二七号

森林行政全般にかかわる政府の施策に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成十九年四月十六日


福 島 み ず ほ   


       参議院議長 扇   千  景 殿




   森林行政全般にかかわる政府の施策に関する質問主意書

 平成十三年、林業基本法は、森林・林業基本法に改正され、同法に基づき森林・林業基本計画を作成することとしており、昨年九月、五年ぶりに森林・林業基本計画が見直されたと承知しているが、政府は、森林行政において、国として責任を持った森林管理、国土保全、環境保全、木材の安定的な供給を行うべきであり、国民生活の安全と安心の確保、持続可能な森林経営等が今後ますます重要になると考える。
 そこで、以下質問する。

一 森林・林業基本法の成立以降、森林にかかわる計画制度の確立が求められ、森林整備地域活動支援交付金制度が確立されたが、民有林千二百六十万ヘクタールの中で森林の所有が不明確な、いわゆる不在村林は三百万ヘクタールを超える状況となっており、全国森林計画において義務付けられている各種計画の作成が不十分となっている。森林の管理・整備や国有林・民有林の連携を考えた場合、適切な森林計画を作成するとともに、日常的な管理・巡視等をどのように行うかが重要となる。その調査等を実施するために国として「森林レンジャー」を安定的に配置・育成する必要があると考えるが、具体的な対応策を明らかにされたい。

二 林業が抱えている大きな課題として、担い手対策がある。林業労働者について、平成十七年度は五万二千人であるが、林野庁は、平成二十七年の見通しを三万六千人程度としている。また、年齢構成でみると六十歳以上が一万九千三百人であるのに対し、四十歳未満は、九千九百人と平成十二年度の調査と比較して千六百七十一人も減少している。林業労働は長い経験を要するものであり、国有林内に人材育成のための研修施設や技術開発にかかわる施設もあると聞いているが、施設の更なる整備や民間林業労働者の研修施設としての活用を含めて、林業労働者をどのように確保していくか、具体的な対策を明らかにされたい。

三 林業労働における死亡災害の発生状況は、平成十五年度六十一件、平成十六年度四十六件、平成十七年度には四十七件、平成十八年度では五十七件と増加している。また、発生の頻度(度数率)で比べた場合、平成十七年度の全産業が三・三四であるのに対し、林業は四十六・三二と著しく高くなっている。こうした災害を根絶するために、安全教育にかかわる国としての支援等が不可欠であり、林業経験者を活用した労災防止指導員の確保等、林野行政と一体的に進めるべきと考えるが、具体的な対策を明らかにされたい。

四 林野庁は、地球温暖化防止対策等にかかわる森林吸収量千三百万炭素トンの目標達成のためには、百十万炭素トンの更なる確保が必要であり、そのための予算の必要額は毎年度千三百三十億円(平成十九年度から二十四年度)とし、毎年二十万ヘクタール(六年間で百二十万ヘクタール)の追加的な森林整備を確保する必要があるとしている。しかし、平成十八年度補正予算五百三十億円に加えて、平成十九年度予算二百三十五億円を合わせて総額七百六十五億円が確保されたが、地方自治体や森林所有者による費用負担が発生する仕組みとなっている。このことから、政府予算で措置したとしても、現状の地方財政の悪化や木材価格の低迷などから、間伐等の森林整備の実行が困難となっており、地方自治体や森林所有者等の負担軽減対策が必要となっている。この状況に対して、更なる予算措置や他の施策による対応を図るべきではないかと考えるが、政府の見解を示されたい。

五 日本は、毎年台風が多数上陸し、森林関係の被害総額は、平成十二年度から平成十六年度の五カ年合計で六千三百六十六億円であるが、この間政府が復旧対策として措置した予算は、千六百四十五億円でしかない。災害復旧への予算措置、災害の予防対策も含めた予算の拡充を図るべきではないかと考えるが、政府の見解を示されたい。

六 平成十七年度における国内材の使用量は、八千七百四十二万立方メートルで、うち国産材の使用量は千七百十八万立方メートルにとどまり、自給率は二十パーセントにすぎない。また、平成十八年のスギ中丸太、ヒノキ中丸太の木材価格は、ピーク時の四割まで落ち込んでいる。林野庁の試算によれば、平成二十七年の国有林・民有林からの供給目標を二千三百万立方メートルとしているが、現状は、木材価格が安定していないこと、川上における森林資源と供給量が把握しきれていないこと等もあり、目標達成が厳しい状況にある。政府として、森林の実情の把握、地元における加工技術と受入れ、住宅メーカー等との連携等の対策を進めるなど、具体的な対策を検討し、提示すべきではないか。また、国が設置する施設については、国産材の使用を基本として対応すべきではないか。政府の見解をそれぞれ示されたい。

  右質問する。

 

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