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2007年10月のオピニオン
タイトル一覧
■ 2007/10/05 本会議での福田首相の所信表明演説に対する代表質問です
■10月5日本会議での質疑内容です
◆はじめに◆
○福島みずほ君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、福田総理に質問をします。
私は、今年の一月、安倍前総理の施政方針演説に対して、「社民党は、美しい国ではなく、温かい国をつくります。」と宣言をしました。くしくも、福田総理は「ぬくもりのある政治」と言いました。福田総理が本当に温かい改革をなさるのか、お聞きします。
福田総理の所信表明演説は、国民生活の悲鳴にこたえるものとなっていません。生活の破壊は、小泉・安倍内閣による構造改革の本質的な結果であり、単なる影ではありません。三位一体改革ならぬ三位ばらばら改悪で、地方切捨てが進みました。
社民党は、初めから構造改革の方向が間違っていると批判してきました。今までの改悪を進めるのか、これを是正するのか、総理の演説ではどちらの方向に進むのか明らかではありません。今こそ具体的な格差是正のための政策が必要です。小泉改革を抜本的に転換すると、ここで明言していただきたい。いかがですか。
◆雇用の問題◆
まず、雇用の問題です。
非正規雇用の拡大や雇用の劣化は、労働者派遣法の規制緩和を始めとした正に政府・与党の政策の結果です。格差拡大や貧困問題を生じさせてきた根本を変えない限り、雇用の安定はあり得ません。
社民党は、これまでも安定した雇用こそ安心できる生活の基本であると主張をしてきました。労働者派遣法を規制する方向で改正し、製造業については派遣を認めない、また登録型派遣を見直すべきと考えますが、いかがですか。また、最低賃金についても、暮らせる賃金にするためにも、経過措置をとり、中小企業へ配慮しつつも時給千円以上を実現すべきと考えますが、いかがですか。
◆社会保障費◆
次に、社会保障費について質問します。
厚生労働省は、これまで、社会保障関連予算を毎年二千二百億円カットするため、後期高齢者医療制度や障害者自立支援法、更に言えば、介護や保健、年金、健康保険などの福祉切捨てを、現場の声を無視し、強行してきました。ギリシャ神話にある、ベッドの大きさに合わせて手足を切るという物語に似ていて、正に生きている人間は悲鳴を上げています。現場を無視し、福祉を切り捨ててきたことへの反省はあるのでしょうか。いかがですか。
後期高齢者医療制度や障害者自立支援法の改正は、どのような日程でどのように改正されるのですか。その詳細についてお聞きします。
◆年金記録問題◆
次に、年金記録問題について質問します。
年金記録問題について、安倍前総理は今年度中に名寄せを行うと約束をしました。この約束は守れますか。また、未入力の年金の入力、台帳と電子データとの突き合わせはできますか。第三者委員会の活動を含めて、年金記録問題に関する過程についてスピードアップをすべきと考えますが、いかがですか。
◆消費税◆
次に、消費税です。
総理は、消費税を含む税体系の改革の実現について述べられました。しかし、消費税の値上げは、低所得者の人たちにとりわけ負担となります。これでは温かい政治とは言えません。消費税の値上げをするつもりですか、明確にお答えください。
◆平和の問題◆
次に、平和の問題についてお聞きします。
総理は、憲法改正について言及をされませんでした。所信表明演説で表明されなかったということは、あなたの任期中は憲法改正をしないということですね。憲法は変えるべきではなく、憲法の理念を生かす政治こそが温かい政治と考えますが、いかがですか。
◆教育再生会議◆
次に、教育再生会議について質問します。
教育再生会議については、今後どのような扱いとなるのですか。
◆集団的自衛権・テロ特措法・イラク特措法◆
また、安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会、いわゆる集団的自衛権についての有識者会議についても、今後どのような扱いとなるのですか。日本国憲法下で集団的自衛権の行使を認めることはできません。総理も認めないという認識でよろしいですね。
ところで、総理はテロ特措法、イラク特措法が成立したときの官房長官です。アメリカのアフガニスタン、イラクへの武力攻撃は、テロを根絶するどころか、むしろテロを世界に拡散させました。武力で平和をつくれないことは、当時、社民党も含めた国内、また世界じゅうの人たちが主張したことです。現実はそのとおりになりました。イラクに大量破壊兵器がなかったことも含めて、アフガニスタンへの武力攻撃とイラク戦争を支持したあなたの判断は明確に間違っていたことをどう総括しますか、お答えください。
ところで、アメリカの艦船の航海日誌などから、日本から給油された燃料がイラク戦争に使われていることが明らかになりました。海上自衛隊の航海日誌の開示を私が求めたところ、二〇〇三年当時のものは廃棄したという回答でした。テロ特措法が問題になっているときに全く理解ができません。テロ特措法に基づいて補給された燃料はイラク戦争に使われていないと断言できますか。断言できないのであれば、テロ特措法の延長も新法の提案も断念すべきではないですか。
初代イラク復興支援隊長だった佐藤正久参議院議員は、オランダ軍が攻撃を受ければ、情報収集の名目で現場に駆け付け、あえて巻き込まれ、応戦するつもりだったと発言しました。このような態度は法の支配を踏みにじるもので、断じて許すことはできません。旧日本軍の反省が全く分かっていません。総理、内閣の長として、このような元支援隊長の姿勢を完全に否定していただきたい。いかがですか。
◆教科書検定◆
教科書検定について質問をします。
沖縄の集団自決への軍の命令、強制について削除するという教科書の検定について撤回すべきだと考えますが、いかがですか。また、集団自決について、軍の命令と強制があったことについて、未来を生きる子供たちに伝えるべきと考えますが、いかがですか。また、沖縄近現代史の専門家を検定審議会に入れるべきと考えますが、いかがですか。
九月二十九日の大集会は、沖縄を踏みにじることへの怒りであり、沖縄を平和の島にしたいという思いの結集です。だからこそ、沖縄の辺野古の沖に海上基地を造るべきではありません。また、横須賀港はアメリカの原子力空母の母港にすべきではありませんし、座間キャンプに米陸軍第一軍団司令部を配置すべきでもありません。このような在日米軍基地の強化を行うべきではないと考えますが、いかがですか。
◆ビルマについて◆
ところで、ビルマでは軍事政権による市民の弾圧が起きました。その中で、日本人ジャーナリスト長井健司さんが殺されるという事態が起きています。社民党は、ここで改めて軍事的弾圧に抗議し、アウン・サン・スー・チーさんを始めとした市民の解放と政治活動の保障を求めます。
日本は、先進国で一位というビルマへのODA援助国です。新規のみならず、既存も含めてビルマへの援助を直ちにやめ、ビルマが民主国家へと移行するよう日本政府として働き掛けるべきと考えますが、いかがですか。また、ODAのみならず、日本政府が民間企業とともに天然ガス開発を支援していますが、このような活動も問題であり、止めるべきと考えますが、いかがですか。
◆男女平等◆
次に、男女平等についてお聞きします。
選択的夫婦別姓の導入や婚外子差別撤廃、再婚禁止期間の見直しや民法七百七十二条の改正などを是非実現すべきだと考えますが、総理のお考えをお聞かせください。
◆鳩山邦夫法務大臣の発言◆
鳩山邦夫法務大臣の発言について質問します。
大臣が、死刑について、ベルトコンベヤーと言ってはいけないが、順番どおりにするか、乱数表にするか、そうした客観性がある何かが必要と述べました。かつて、四つの死刑確定事件が再審無罪となりました。ベルトコンベヤーでやっていれば、これらは死刑の執行がなされていたでしょう。大臣の人権意識を問題とせざるを得ません。法務大臣として不適格です。発言の後、総理があえて再任をした責任は重大です。任命責任についてお聞きします。
◆地球温暖化◆
次に、地球温暖化についてお聞きします。
政府は、削減目標六%のうち三・八%を森林吸収源対策において実行することとしています。林野庁は、削減目標達成のために、森林整備の推進として、二〇一二年までに三百三十万ヘクタールの間伐の実施を計画しています。追加的事業費として毎年千三百三十億円が必要であるとされていますが、実行体制の確立や予算化はなされていません。しっかりとした予算措置を行うべきと考えますが、いかがですか。
◆政治とお金の問題◆
最後に、政治とお金の問題について質問します。
第三者機関を設けても、情報が国民に分からなければ、一体どこが国民主権でしょうか。主権者である国民への情報開示をなぜ自民党はできないのでしょうか。はっきり実現すると回答されなければ、自民党はやはり政治とお金の問題について解決できないのだと断言せざるを得ません。自民党は長年の政官業の癒着にメスを入れることはできません。福田政権は自民党最後の内閣となるでしょう。
社民党は、人を切り捨てない温かい国を全力でつくっていくということを国民の皆さんにお約束して、私の代表質問を終わります。(拍手)
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