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参議院 予算委員会 2008年2月5日
◆平成十九年度補正予算三案
◆民法772条について◆
◆医療について◆
◆お産について◆
◆財政再建について◆
◆民法772条について◆
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
まず、民法七百七十二条についてお聞きをします。
法務省は、通達で、七百七十二条の規定により無戸籍となっている子供たちの解決を図られました。しかし、毎日新聞の調査によると、七十三市区で百二十七名の子供たちが無戸籍であることが分かりました。子どもの権利条約七条違反ではないか、通達でも救済されない子供たちを救済する必要があると考えますが、いかがですか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) こういう問題は子供の立場から考えなければいけないわけで、したがって無戸籍の子供が存在をするあるいは増えているというのは大変良くないことなわけでございます。
で、通達出しましたのは、離婚後三百日以内に生まれたお子さんでもその懐胎は離婚後であろうと医師の証明等があれば、戸籍でこれを、出生届を受け付けるということなんだろうと思うわけですが、問題は離婚前に懐胎をしたと思われるお子さんたちの問題でございまして、これ、無戸籍になるというのは非常に困るので、七百七十二条という基本的な身分確定の法律条文はやっぱり機能しているとは思うんですよ。
問題はこの解釈等でございまして、ですから子供のためには早く確定してやらなくちゃならないし、真に子供のことを考えるならば家庭裁判所に親子関係がないという確認の調停とか訴えをしていただければいいと思うんですが、ドメスティック・バイオレンス等の場合は愛が憎しみや恐れに変わっていますから、そういうところで会いたくもないとか、様々な問題があることはよく承知いたしております。
○福島みずほ君 実際、裁判も弁護士としてやりましたけれども、だからこそ法務省は通達を出されたと思うのですが、その通達によっても救済されない子供がいるという点について、いかがですか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) まず、通達は十分に利用していただきたいと思うんですよね。通達で救われないというのは、要するに離婚前懐胎というふうに思われるケースですから、できれば親子関係不存在確認という調停や訴えを出していただきたいと思いますが、今与党で、自公で協議をしていただいて、離婚前の懐胎であっても、例えば夫が海外へ行っていたとか非常に明確な場合は、これは戸籍受け付けたっていいわけでしょうから、出生届というんでしょうか。そういう意味で、いい知恵を自公にお願いをしておりますけれども、これは先生も加わられて、もう全与野党が集まっていい知恵を出していただければ有り難いと思います。
○福島みずほ君 DNA鑑定によれば父親はだれかはもう明確ですので、是非通達の拡大をよろしくお願いします。大臣、どうですか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 通達の拡大というのはちょっと難しいかもしれませんが、非常に常識的に判断できるケースは、つまり絶対に夫の子でないということが常識的に判断できるケースというものはもっと広く認めてもいいのかな、離婚前懐胎であっても。だから、その知恵は与野党で、身分法の問題ですから、知恵を出し合って解決に導いていただければ有り難いと思います。
◆医療について◆
○福島みずほ君 医療についてお聞きします。
医療機関での窓口でのレセプト発行を義務化すべきではないでしょうか。
○国務大臣(舛添要一君) この問題は、医療をサービス産業として見たときに、我々が例えば車を買う、家庭電化製品を買う、きちんとその領収書があるとともに、内容の明細があるわけです。したがって、内容明細であるレセプトを開示する、そしてこれは基本的に目指すゴールとしては無料でこれはみんなのところに行く、これを目指したいと思います。
ただ、どうしても、今過渡的に大きな病院から、大きな病院からレセプトをオンライン化しておりますから、少しずつやっていかないといけないんで、オンライン化して、それが自動的にこのレセプトを出すようになればいいわけですから、そういうことも考えないといけない。
それから、DPCについても、これは包括払いですけれども、やはり消費者、つまり患者の目線に立つ必要があるんで、そういう方がきちんとこれを求めればそれを出すのは望ましいと思います。
直ちに義務化というのは、まだこれは過渡的ですけど、目指すゴールは私はそういう方向でなければ日本の医療体制を再構築することはできないと思っています。C型肝炎の問題にしてもそうです。カルテがない人が今非常に困っている。あれがきちんとレセプトがオンライン化されてデータベース化すればそういう問題もなくなるわけですから、私はこういうゴールを目指して努力をしてまいりたいと思います。
○福島みずほ君 ありがとうございます。
薬害を食い止めるためにも必要だし、架空請求、水増し請求も防ぐことができる。医療の質と安全も高めることができる。御存じ薬害被害者の人たちが、是非レセプトの義務化、無料で出すようにしてほしいということを強く要請をしています。
C型肝炎の件について言っていただきましたが、大臣、まだなかなか、できるところからもうこれは無料で義務化ということについていかがですか。国立病院ではこれはもう出しているところが多いです。
○国務大臣(舛添要一君) 無償で出すことが望ましいと、そういうことを申し上げて、例えば一枚のレセプトを出すのに五千円取るとか三千円取るという、そういう常識外のことをしてはならないと思います。それは十円、二十円掛かると思いますよ、手数料。それは、例えば診療報酬の中にどういうふうに組み込むかという知恵は働かさないといけない。
しかし、私はやはり国民の目線に立った医療体制を構築するということを公約としてやっておりますから、いろんな意見がある、医療提供者の側にも意見があることはよく分かっております。しかし、そういうことにもめげず、国民の目線の医療、そのために全力を挙げてまいります。
○福島みずほ君 医療事故について、厚生労働省は医療安全調査委員会をつくるとしておりますが、厚生労働省の中につくるとすれば、厚生労働省の責任は免れて、うっかりすると現場の医療従事者に責任が押し付けられる危険があるんじゃないか。これは、第三者機関、厚生労働省の中ではなく外につくるべきではないかという声がありますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 例えば、無過失補償制度をつくる、それから今の真相究明のための何らかの機関をつくる、これは産科を始めとする訴訟リスクを少なくするための知恵であります。そのために、無過失補償制度については一歩出ました。しかし、この死因究明制度については現場のお医者さんからいろんな意見がございます。
厚生労働省が余りに権力的に介入するというようなことがあれば、かえってそれが現場のお医者さんを萎縮させる、こういう問題点もあるわけですから、私は、広くこれはこういう国会の場で、また厚生労働委員会の場で、広く国会全体で議論をし、また国民的な議論を踏まえた上で結論を出したいと思いますので、軽々にこれを決めるということはやらないということを申し上げたいと思います。
○福島みずほ君 現場のお医者さんから実は不安の声が上がっています。ですから、これは厚生労働省の中ではなく、外につくるとか工夫が必要だと思いますので、よろしくお願いします。
◆お産について◆
○福島みずほ君
私は、昨年、岩手県遠野市に行ってきました。公設助産院をつくって、何とか産婦人科がいない中で頑張っていました。
これは経済産業省のモデル事業としてのモバイル健診なんですが、平成二十年にモデル事業が終了してしまいます。経産省としてはこれを継続して支援すべきではないですか。
○国務大臣(甘利明君) 実証事業として三か年でやっておりますが、二十年度で終わるわけであります。大変評判のいい案件でありますが、終了後にどうすべきか、これにつきまして、もう自治体はもちろんやってほしいということになると思います。ただ、お金が掛かる。センターコンピューターの維持費が主でありますけれども。
そこで、経産省としては、厚労省や自治体等と相談をし、今後どうしていくかを決めていきたい、これから相談をしていきたいと思っております。
○福島みずほ君 万が一経産省が継続をしないならば、厚労省が責任持ってやっていただきたいんですが、どうですか。
○国務大臣(舛添要一君) この検討会議には厚生労働省も入っております。これはやっぱり今の遠隔地、へき地、こういうところの命を守るために非常に有効な方策だと思いますので、関係省庁と連携を取りながら、是非これを実現させるために厚生労働省としては全力を挙げたいと思います。
○福島みずほ君 ありがとうございます。よろしくお願いします。
◆財政再建について◆
○福島みずほ君
ところで、この図をちょっと見てください。(資料提示)平成二十年末まで、赤字国債の残額は三百十七兆円、国債全体では五百五十三兆円です。階段状に非常にがあっと伸びているわけです。どうしてこういうことになったんでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) これは一九九七年、八年にアジア経済危機が起きました。日本も金融パニックがありまして、それ以来、その前も含めて、バブル経済崩壊後、政府は十三回にわたって経済総合政策を展開いたしまして、百三十兆円の財政、税で景気対策、経済対策をやってまいったんであります。
結果的に景気の下支えをしたと思っておりますけれども、この数年間は、私どもは、税財政というよりも、やっぱりきちっと日本の体質を改革する、構造を改革することによって日本の経済を立て直そうということで、かつての過剰債務、設備や雇用とかそれから金融の、そういうことを直しながら、ようやく景気も安定した形になりつつあるというふうに思っておりまして、我々は、委員がおっしゃるように、赤字公債三百十八兆円、国債五百五十三兆円、地方と合わせると七百七十八兆円の債務をどういうふうに返済をしていくか、健全化をしていくかということが最大の課題であると思っております。
○福島みずほ君 総理、小泉政権、安倍政権下で特に階段状に急激に上がっているんですね。構造改革で国民に痛みをと言いながら、この赤字国債発行、国債の残高についてどうお考えですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) ですから、小泉政権以来、構造改革を展開いたしまして、財政に依存しない形で日本の経済を立て直そうということで頑張っておるわけでございますけれども、御存じのように、少子高齢化社会を迎えておりますから、社会保障関係の費用というのはもうどんどんどんどんうなぎ登りで上っています。そういうことを各分野で歳出を抑えながらこの財政再建を完成しようとすると同時に経済も成長させなければならないという、こういう問題に取り組んでいるわけでございます。
○福島みずほ君 社会保障費はむしろ二千二百億円ずつカットし、社会保障で赤字国債が増えたわけではありません。アメリカ、EUは債務残高増加ゼロ政策を取っております。総理、日本のこの状況を異常と思われませんか。あるいは、今後どういう姿勢で改めていかれるのでしょうか。
○委員長(鴻池祥肇君) 額賀大臣。
○福島みずほ君 いや、総理。
○国務大臣(額賀福志郎君) もう委員も御存じのとおり、私どもは無駄を省き、歳出削減を行い、と同時に、税収を図るために経済成長も計画をし、そういう中で財政再建を行おうとしております。取りあえず二〇一一年には収入と支出がバランスが取れるように、それが黒字化をするように目標にして、基礎的財政収支の均衡化を図る、黒字化を図るということを目指しております。それは単なる一里塚でありまして、最終的には利払いを含めた、言ってみれば借金をこれ以上増やさないというのが、それはアメリカや欧州の国々の目標と同じ目標を掲げていかなければならないというふうに思っております。
○福島みずほ君 外国為替特別会計、外為特会についてお聞きをします。積立金は十七・四兆円ということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 積立金は十七・五兆円ですね、それで結構です。
○福島みずほ君 お金があるじゃないですかと、こう言いたいんですね。評価損は現在四・六兆円の見合いだと財務省が言っていたことを考えると、積立金を崩すことも考えられるのではないでしょうか。借金ではなく、ある金を使えというのではどうですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 委員がおっしゃっているその四・六兆円というのは、一ドル百十七円で計算したものの評価損でございます。最近円高になっておりまして、最近の計算、一ドル百七円で計算をいたしますと、評価損が十三兆円に及びます。そうすると、残りは数兆円になってしまうわけでありますね。
そういう中で、我々は、きちっと世界の経済の動きを見ながらしっかりと積立てをしていかなければならないということなのでございます。
○福島みずほ君 毎年の剰余金は幾らでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) これまで、二十年度予算においては、外為特会の健全性の確保と一般会計の厳しい財政状況を勘案した上で、十九年度を上回る一兆八千億円を一般会計に繰入れを行いました。この十年間で十五・八兆円を繰り入れております。
○福島みずほ君 繰入れ金額ではなく、剰余金の金額は毎年幾らでしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 剰余金は十九年度決算の見込みで三・六兆円です。
○福島みずほ君 お金があるじゃないかと、こう言いたいんですね。三・六兆円あるわけで、道路特定財源でも二・六兆円議論になっていますが、剰余金で三・六兆円、これを、さっき一般財源化で入れているとおっしゃいましたが、もっと入れたらどうですか。全額入れたらどうですか。赤字国債買うよりずっとましじゃないですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) いや、だから先ほど申し上げましたように、これは為替の評価で評価損が出てくるので、これは安定財源として積立てをしておかなければならないし、そこはもう生きた経済の動きにきちっと対応していかなければならないということもよく考慮していかなければならないと思います。
○福島みずほ君 日本が持っている外貨証券は八十七・六兆円でよろしいですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 今、外貨保有分、現在の十九年度末の予定額は八十七・六兆円であります。
○福島みずほ君 アメリカの米国債を幾ら持っていますか。
○国務大臣(額賀福志郎君) アメリカの米国債は、今外国、ちょっと待ってください、全体を含めて日本、六十五兆円であります、日本。外国、官民、官民合わせてですね、官民合わせて六十五兆。
○福島みずほ君 では、日本政府が持っているのは六十五兆円のうちどれぐらいの割合でしょうか。
○国務大臣(額賀福志郎君) これは今までの、これまでの経緯では、市場の関係者に予断を与えることになりますから、これは公表しておりません。
○福島みずほ君 これね、今まで質問してきたんですが、日本の税金じゃないですか。税金の使い道についてなぜ国会に言わないんですか。割合ぐらいでいいですよ。ざっくり幾らぐらいか、教えてください。
○国務大臣(額賀福志郎君) ですから、我々は、外為の運用については、それぞれ具体的な中身については予断を与えるので公表はしておりません。これは、結果的には市場の動きに影響を与えることになりかねないので、控えさせていただきたいというふうに思います。
○福島みずほ君 シンクタンクやいろんなところでは大体七割から八割と言われていますが、それでよろしいですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) これは、コメントは控えさせていただきます。
○福島みずほ君 どこにどういうお金があるか明らかにしないし、それから剰余金が毎年三兆円あるのに、ちゃんとあるわけですよ。ですから、赤字国債をこういうふうにやるのではなく、お金の使い道を考えるべきです。
また、米国債を日本は世界のうち四分の一持っているんですね。世界中の米国債を買っているうち四分の一持っています。ですから、これは米国の赤字を補てんし、イラク戦争の戦費調達にも事実上協力することになるんじゃないか。
ですから、財政再建ということであれば、赤字国債ではなく、きちっと、あるところをきちっとうまく一般財源化するなり、剰余金を少なくとも放出して、道路特定財源のお金分ぐらいここにあるわけですから、考えるべきだということを強く申し上げ、私の質問を終わります。
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