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参議院 予算委員会 2008年01月31日
◆平成十九年度補正予算三案
◆道路特定財源について◆
◆環境税導入について◆
◆道路特定財源について◆
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
この表をちょっと見てください。(資料提示)
これが全国の各道路におけるキロ単価を表しています。佐世保道路、前防衛大臣の地元でありますが、一キロ二百億円も掛かっております。三十億、四十億も高いと思いますが、一キロ二百億円。ダイヤモンドでも埋まっている道路なんでしょうか。
総理、一キロ二百億円という単価に関してどうお考えですか。妥当と思われますか。──いや、総理。
○委員長(鴻池祥肇君) 冬柴大臣。
○福島みずほ君 いえ、大臣結構です。総理、お願いします。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 指名いただきましたので。
佐世保道路は一キロメートル当たり建設費二百億円は高過ぎるとは思わないかと、こういう御質問でございますが、佐世保道路ルートの選定に当たりましては、私も十二月一日に行ってまいりました。海と山に挟まれた狭隘な地域に市街地が広がる佐世保市においては、利用者の利便性や土地利用への影響、建設費用などを総合的に検討した結果、佐世保港に面した海岸沿いのルートとして佐世保市街にインターチェンジを設けることが最適と判断し、平成九年に都市計画決定をされたものでございます。
また、事業費につきましては、橋梁構造の工夫などコスト縮減を行ったけれども、既存の都市計画道路上に高架構造で建設する区間が長いために工事費、仮設費は大きく、また市街地を通過するために用地費は高く、卸売市場や学校などの大型補償物件も多く、などの要因で八・三キロメートルで千六百二十九億円、一キロメートル当たりで百九十六億円を要しました。
なお、これにつきましては、平成十八年度に第三者機関であります事業評価監査委員会の下で実施した事業評価におきましては、総事業費一千六百二十九億円に対しまして総便益が三千九百二十三億円、費用対効果、BバイCが二対二・一である、事業継続が妥当であるという判断をちょうだいしているところでございます。
○福島みずほ君 五億円の保育園が二十個できるんですね、一キロで。八・三キロしかないところで二百億円。
総理、これについて妥当と思われますか。
いや、総理。いや、違う、ごめん。大臣もう聞きましたから、総理お願いします。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 私どもはそれは妥当だと、第三者機関からも妥当であるという、BバイCで二を超えているわけでございますから、これはその狭隘な地形とか難工事とかそういうものがあるからそうなっているわけでございます。
○福島みずほ君 総理お願いします。
○内閣総理大臣(福田康夫君) ただいま国土交通大臣が説明申し上げたとおりでございまして、必要だから造ったのだというふうに思っております。
○福島みずほ君 この単価が高いということについてどうかということです。
そして、これはインターチェンジの間隔が、佐世保港インターとそれから佐世保インターの間隔がわずか二・九キロしかありません。インターの間隔が二・九キロなんですね。在日米軍基地の前にインターチェンジがあります。米軍のためのインターチェンジじゃないか。
二・九キロというこのインターチェンジの短さについてどう思われますか、大臣。──いや、結構です。総理お願い、総理が出席しているので結構です。総理。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 高速道路の平均のインターチェンジの間隔は、人口集中地区では三・二キロでございます。これは、全国でインターチェンジの中で百二十二が三・二、平均がそうでございますから、このような佐世保市市街のように人口の立て込んだ狭隘な場所では、私は決してそれが短過ぎるとかいうことは当たらないと思います。
○福島みずほ君 インターチェンジを米軍基地のところに造ったために、米軍の住宅十一戸を移動しました。建設費二十八億円は道路特定財源から支出しているということでよろしいですね。
○国務大臣(冬柴鐵三君) そのとおりです。
○福島みずほ君 二十八億円、道路特定財源から出しているんですよ。だから、私たちは問題にしています。(資料提示)
十一戸造ったので、一戸二億五千万円の住宅です。日本人はウサギ小屋に住んでいて、道路特定財源で一戸二億五千万、要塞のような上に、この十一戸のために公園もある住宅を造っています。道路特定財源の使い道として、総理、どう思いますか。防衛予算から使うべき、思いやり予算から使うべきだと思いますが、総理、そして防衛大臣、いかがですか。
いや、総理に聞きます。──結構です。
○国務大臣(石破茂君) それは、道路の必要性は今国土交通大臣からお答えがあったとおりです。米軍は何も、それはどきたいわけでも何でもないわけですね。道路が必要だということでどかねばならぬということになる。そして、お金は土地代も含んでおるものというふうに聞いております。
そうなりますと、それは私どもの必要性でもって造るわけですから、そしてまた、既に供用されている区間において米軍車両が通っておるのは一%以下ということでございます。そうしますと、裨益をしますのはほとんどが日本人であり、佐世保市民であるということになるのではないでしょうか。
そしてまた、委員は法律家でありますからよく御存じと思いますが、日米地位協定に言います施設また区域にこれが該当することになるかといえば、それはしない。そしてまた、これを防衛費で払うということにも全く当たらない。私どもはそのように考えておるところでございます。
○福島みずほ君 これを見てください。(資料提示) 市民のためではないんですよ。佐世保駅の駅前に高速道路が走っていて、駅前はみんなの広場になるはずなのに高速道路が走っているんです。インターチェンジは基地の前です。そして、二十八億円道路特定財源から使って、一戸二億五千万円の住宅です。先ほど示した高速道路は、いずれも自民党の有力な国会議員の地元ばかりです。
今日、開かずの踏切の話がありましたけれども、開かずの踏切がこれだけ問題になるということは、戦後五十年以上の道路行政が完全に失敗だったということじゃないですか。道路特定財源が市民の利便のためなどでは全くなく米軍のために使われている。総理、このような使い方でいいと思いますか。
○委員長(鴻池祥肇君) 冬柴大臣。
○福島みずほ君 いや、総理。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 一戸当たり二億五千万と言われましたけれども、それは、そちら、豪華なその邸宅の下が全部十メートル以上の盛土になっているんですよ、狭隘だから。造成費用で十四億円掛かっています。建築費は、平米当たり二十五万円で、一戸当たり五千万円です。これは、したがいまして、建物の建築費は五億五千万でございます。
場内設備、これは舗装、電気設備、通信路、それから守衛棟の設備等が含まれまして、造成費が十四億掛かっているんですよ。したがいまして、一戸当たり二億五千万と言われたら大変な話でございます。違います。
○福島みずほ君 いや、結局無駄なんですよ。用地補償費がそんなにこの佐世保道路が掛かっているわけではありません。キロ単価だって用地補償費を除いて百五十億円です。二千二百億円ずつ毎年社会保障費をカットしていることで悲鳴が上がっている。そこで、他方、一キロ二百億円という、これじゃぶじゃぶの使い方をしている。だからこそ問題です。
道路特定、暫定税率を廃止すると問題だと言われますが、余りのコスト高ですよ。五分の一、四分の一でできる、あるいは無駄だという意見があります。総理、このような使い方、一キロ二百億円、こんなんでいいんですか。
○内閣総理大臣(福田康夫君) それは、今説明をお聞きいただいた事情、理由でもって造ることになったわけでございますから、それはやはり全体を見まして政策判断をするという中で決まったことでありますから、それはやっぱり必要だったんだというように思います。それは、社会福祉とかいろいろな観点の支出というものは当然ございます。それはそれで、もちろんそれを軽視しているとか、そういうことでは全くございません。
○福島みずほ君 八・三キロでわずかな中、インターチェンジ造って、米軍基地の前にある、これは軍用道路と地元では言われています。何のために使うのか、国民の税金のこの使い道に関して問題です。
総理、社民党は暫定税率を廃止すべきだと考えています。そして、別途環境税をつくるべきだと考えています。洞爺湖サミットで総理が議長になるおつもりがあるのであれば、環境税をきちっとつくって、ヨーロッパにはみんな環境税があります、きちっとメッセージを発するべきだと考えますが、いかがですか。
総理。──あなた議長になるんじゃないから。
○国務大臣(冬柴鐵三君) 佐世保インターは、佐世保市の中心部と佐世保港周辺の工業地域からのアクセスが容易な市街地に設けるものでございまして、一日に三万五千台の利用が見込まれるわけでございまして、市街地の渋滞解消等のために非常に効果のある必要な施設でございます。
また、佐世保みなとインターチェンジは、佐世保市の南部地域から長崎市方面への交通が市内を通過することなく佐世保道路を利用できるようにいたしまして、私も長崎へ帰るときはここから乗りましたが、この出入口は長崎方面のみに向かったハーフインターチェンジとなっております。したがいまして、佐世保インターチェンジの供用後も六千台以上の利用が見込まれております。
そういうことで、佐世保のインターチェンジの設置位置につきましては、海と山に挟まれた狭隘な地域に市街地が広がるという地形的な制約の下に現契約に決定されておるものでございまして、この両インターチェンジの役割というのは十分あります。
また、西九州自動車道の整備はもう長崎の方々の官民挙げての要請でございまして、したがって私はそこまでいっているわけでございます。
○福島みずほ君 総理、環境税についての導入、いかがですか。
ちょっと、総理に考えがないんですか。
○国務大臣(額賀福志郎君) 道路特定財源は、一般財源化することによって自動車の排出ガス、CO2の割合が全体のCO2の中で十数%ありますから、それに対応してこの道路財源からも環境のために使わせていただいております。
環境税については、これは今後いろんな多方面で議論をしながら結論をしていかなければならない。
○福島みずほ君 総理、総理。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 環境税を導入するかどうか、これは国民に広く負担を求めることになります。したがいまして、地球温暖化対策全体の中で具体的な位置付けをするということ、そのまた効果がどうであるか、国民経済や産業の国際競争力に与える影響、また諸外国における取組の現状などを踏まえて、国民、事業者などの理解と協力を得るように努めながら、今後、総合的な検討を進めていくべき課題であると、このように考えております。
◆環境税導入について◆
○福島みずほ君 総合的ではメッセージが伝わりません。これをちょっと見てください。(資料提示)
日本は諸外国に比べて民生や運輸部門は結構頑張っているんですね。問題は産業部門です。産業部門が頑張って、CO2の削減のために頑張ると、そのことをきちっとやるべきだと。ですから、大衆大増税ではなく、きちっと産業界に対してやることをやるべきだと思います。
これから検討するのでは駄目で、洞爺湖サミットでもし総理が議長をおやりになるつもりがあるのであれば、メッセージをきちっと発するべきではないですか。
○国務大臣(甘利明君) 経産省の図をお示しで御質問をされていますので、私からまずお答えいたします。
今の枠組みというのは三割しか入っていません。残りの七割いなきゃ駄目だということはお分かりですよね。残りの七割の国が何を言っているかというと、おれたちにも経済成長の権利をよこせと言っているんです。ですから、GDP単位当たりを効率を上げていくということなんです。だからこの表を用いている。購買力平価でいえば中国は日本のGDPの二倍です。あなた方もう日本の二倍成長しているじゃないかといったって、受け入れてくれません。
それから、ここで、一人当たりでこの産業の比率が大きいとおっしゃっています。英国はじゃ産業構造が金融が中心であります。日本は物づくり。一番公平なのが原単位なんです。粗鋼一トン造るのにエネルギーをどのくらい投入するか、あるいはセメント一トンを造るのにどのくらい投入するか。それは世界全部だれも文句付けようがありません。その比率でいったら、やっぱり日本が一番いいんです。その省エネ技術を世界中に投入していって、みんな公平に効果を上げていこうというのが今の提案なんであります。
○福島みずほ君 外国に対して省エネは結構です。ただ、環境税を日本はきちっと導入をして、日本もCO2削減の努力目標をすべきだと。
鴨下大臣、総理、いかがですか。前向きにお願いします。
○国務大臣(鴨下一郎君) 環境税につきましては、我々はこれから二〇五〇年に向けて世界で半減と、こういうようなことを目指していくわけですから、ある意味でCO2あるいは炭素に価格を付けるという考え方というのは極めて重要であります。ですから、そういう意味では、環境省としては終始環境税というものが必要だと、こういうようなことで申し上げてきているわけであります。
ただ、先ほど甘利大臣もお話しになりましたように、日本の中でやはり環境と経済の調和と、こういうようなことも考えながらやらなければいけないわけで、そういうような趣旨をきちんと踏まえながら、しかし炭素に価格を付けると、こういうようなことについては私たちは主張してまいりたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 総理、総理。
○内閣総理大臣(福田康夫君) 温室効果ガスの世界全体での排出削減を実現する枠組みを構築するというためには、すべての主要排出国が参加するということが大事なんですね。参加させるというためには、やっぱり公平性というのはどうしても必要なんですよ。ですから、公平性を確保して説得をしていくということをしなければいけない。そのために、エネルギー効率とか、また今後活用される技術など、科学的かつ透明性の高い尺度を用いて積み上げ方式で作業するということも必要だということであります。
各国の削減負担の公平さを確保するということができるというふうに考えておりますので、そういうような算出方法については他国からの支持も得られるものではないかというふうに考えているところでございます。
○福島みずほ君 各国のことを聞いているのではありません。日本国の総理大臣としての決意を聞いているんです。鴨下大臣は、環境税の導入を環境省は考えていると言いました。総理がやはりこれを踏み込むべきだと、議長国として、と思います。
本日、一キロ二百億円というとんでもない道路を紹介をいたしました。小泉総理、安倍総理は共に一般財源化の方向を打ち出しました。福田総理は、一般財源化の方向も打ち出さなければ、これに、政官業の癒着にメスを入れることも言わないじゃないですか。だからこそ駄目だと、政官業癒着のこれ固まりですよ。それを変えなければ、やっぱり社会は変えられない。
一キロ二百億円を取るのか、二千二百億円の社会保障費のカットをやめるのか、政治の選択は決まっています。自治体は道路か医療か学校か、自治体にこそそれは選択をさせるべきです。政治を変えるということに関して、もうこの答弁では納得できないということを申し上げ、質問を終わります。
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