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2007年

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参議院 厚生労働委員会 2007年12月06日

◆社会保障及び労働問題等に関する調査


◆肝炎について◆


 

◆肝炎について◆

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 この肝炎を生んできた厚生労働省の責任をきちっと明らかにしない限り、問題の解決にはならないし、今後同じ問題が生ずるというふうに思います。厚生労働大臣、謝罪だけではなく、厚労省の何が問題だったかきちっと認めて、厚労省が積極的に動くよう強く要望いたします。
 患者の人たちのリストがありましたが、その人たちの追跡調査はまだなされていません。全員についての告知もなされていません。舛添大臣が大臣になられた以降、この委員会で何度も何度も何度も追跡調査をすべきではないか、死因の特定をすべきではないか、全員の告知をすべきではいかと言ってきましたが、いまだもって全員に対してなされていません。これはどうしてですか。

○国務大臣(舛添要一君) 今、着実にその作業を進めている過程にあります。

○福島みずほ君 いや、この委員会でずっと聞いてきました。この間調査報告書が出ましたけれども、じゃ、今何人それは死因の特定しているんですか。何人まで告知しているんですか。報道によれば、死因の特定をすることも全部これから丸投げだというふうにされていますが、そうではないんですか。実際着手しているんですか。

○国務大臣(舛添要一君) 死因を含めてすべてこの新しい検討会を既にスタートさせて、きちんと国が関与した形で、例えばその告知した方、直接その患者さんにお医者さんのところに行ってもらう、そしてきちんと報告書を書いてもらう、そしてそれを国が集計して、きちんとした形で答えを出す、もうその作業は既に着手をしております。

○福島みずほ君 では、お聞きします。リストがありますね、五百何名の。そのうち何名住所変更をされていますか。

○政府参考人(高橋直人君) 四百十八人のこの方々のリストに関しまして、ほぼ御本人ではないかというふうに特定できた症例数が、先週、十一月三十日現在で二百六十五例でございます。このうち、住所が分からないものでございますか、済みません、ちょっと、住所がまだ。ほぼ特定できたこの二百六十五例のうち御本人へのお知らせが不可能な症例が七十六例と。このうち五十一例がお亡くなりになっているわけでございますけれども、住所などが分からなくて連絡ができないというものは二十五例ほどあるということでございます。

○福島みずほ君 じゃ、その二十五名のうちの死因の特定はされました。

○政府参考人(高橋直人君) 済みません、二百六十五人の方を特定いたしまして、お知らせを行ったのが九十二名でございます。ちょっと先ほど答弁漏れでございます。
 九十二名お知らせができておりますが、このうち、御本人が亡くなっているケースはもちろん分かるわけでございますけれども、死因の特定というのは、これから実際に御本人あるいは遺族の方々に調査票をお送りしてその死因などについての調査を行うと、こういうことでございます。

○福島みずほ君 結局、私たちは死因の特定をすべきだということをずっと一貫してこの委員会でも言ってきました。今の局長の答弁でも、死因の特定はこれからやるということではないですか。舛添大臣が幾ら号令を掛けても、やっぱり余りに遅過ぎる。あるいは死因の特定すらこれからやるんですよ。それは余りにひどいと思います。厚労省の対応が何十年間遅れていた。そして、私が強調したいことは、この段階においても死因の特定はこれからやるということなんですよ。私たちのこの委員会での何年にもわたる質問は一体何だったのかというふうに思います。
 一九七七年のことについて、私もかつて聞いていますが、改めてお聞きをします。今日は、厚労省が節目、節目、節目できちっと対応しなかったことを聞きたいと思います。
 先ほどもありました、アメリカFDAによりフィブリノゲンの具体的な承認取消しが出されております。そして、諸外国はどうかということですが、ドイツ、オーストリアは液状加熱、違う種類のものが使われておりますが、スペインは製造中止、フランス、イギリスも使っておりません。海外の様子などについても資料が出されております。
 局長にお聞きします。一九七七年の段階で実態調査をまずされたかどうか。どうですか。

○政府参考人(高橋直人君) 実態調査は、肝炎関係の患者さんに関する実態……

○福島みずほ君 はい。

○政府参考人(高橋直人君) そういうものは行われておりません。

○福島みずほ君 アメリカの厚生労働省に当たるところがフィブリノゲンの具体的な承認取消しを行っているし、ヨーロッパだって製造中止ややめている国あるわけですね。そこで、日本が何で実態調査をしなかったんですか。

○政府参考人(高橋直人君) その実態調査という前に、その七七年のアメリカにおける承認取消しがあったということがございますけれども、ヨーロッパにおきましては、ドイツやオーストリアではこのフィブリノゲン製剤は先天性も後天性も使われておるわけでございます。

○福島みずほ君 ちょっと時間がもったいないので、いいです。
 それはこの間聞きました。ドイツ、オーストリアは液状加熱の種類で使っていて、スペインは製造中止、フランス、イギリスも使っていないんですね。日本が一九七七年の段階で厚労省が実態調査をするなりしていれば、そのときやっていれば、危機感を持っていれば状況は違うんですよ。
 この委員会でも質問しました。一九八六年、青森県で集団感染事件が発生をしています。一九八七年四月三十日に加熱製剤の承認を行っておりますけれども、わずか十日間で非加熱製剤から加熱製剤にやり、そのとき内部でどうやって穏便に済まそうかというような謀議を行っているわけですね。また重要なことは、この年、一九八七年十一月五日、旧ミドリ十字が加熱製剤肝炎発症三例を厚生労働省に報告をしています。
 この事実を生かせば、感染者及び不幸にも亡くなる人は大勢防げたのではないですか。

○政府参考人(高橋直人君) まず、集団感染の後、これは八七年の三月ということになりますが、その後、厚生省としてはミドリ十字社に対しまして、青森県の診療所における肝炎集団発生に関連いたして全国調査の実施を指示をいたしております。それから、四月にはさらに別の医療機関における肝炎発生状況の報告があったということでございまして、早急に調査を完結して報告するようにという指示もいたしております。
 それから、加熱に切り替えてから、その十一月に最初の三例の報告があったわけでございますが、これは加熱製剤承認のときに追跡調査として、フィブリノゲン製剤使用した場合に、その中で肝炎が発生した場合には報告をするようにという追跡調査の指示をいたしておりますが、その最初の報告が三例、十一月にあったということでございますけれども、その後二回の報告を経て、翌年の五月にその使用例全体の中で肝炎発生数の、五十数例あったと思いますけれども、それを見て緊急安全性情報を出して使用制限を掛けたと、こういうことでございます。

○福島みずほ君 報告書を見て非常に思うのは、厚生労働省自身が積極的に動いてないんですよ。医師が告知をすべきだ、あるいは製薬会社が何かをやるべきだ。要するに、薬事法上、厚生労働省は言う必要はないと。つまり、製薬会社が何かやるべき、医師がやるべき、これ以上踏み込むのはプライバシーの侵害になるから踏み込むでない、薬事法違反ではないという結論をこの報告書がしているんですね。
 厚生労働省はなぜ、例えばリストを持っていた時点でその人たちにきちっと広報する、あるいは、これ年金と一緒なんですよ、問題がある人はどうぞ言ってきてくださいと言っていて、きちっとした広報をしていないから、人々は分からないんですよ。ですから、結局放置をしてしまった。
 厚生大臣、この当時の厚生労働省の動き方には反省すべき点があると思われませんか。

○国務大臣(舛添要一君) いろんな情報が上がってきます。それについて、その当時を振り返ってみたときに、もう少しそれは患者さんの立場に立ってきちんとやるべきであったと、そういう点においては私は反省すべきはきちんと反省して見直すべきだというふうに考えています。

○国務大臣(舛添要一君) 今の十六年の分については国の発表だということでありますけれども、ちょっと……。

○委員長(岩本司君) ちょっと速記止めてください。
   〔速記中止〕

○委員長(岩本司君) 速記を起こしてください。

○政府参考人(高橋直人君) 平成十六年の十二月には、もしかしたら委員の言い間違いかもしれませんけれども、ミドリ十字が医療機関の名前を公表したんじゃなくて、その十六年の医療機関の公表は私どもの方でいたしております。

○福島みずほ君 あっ、そうだ、ごめんなさい、厚生労働省。
 厚生労働省が検査受診を呼び掛けているんですが、これでは不十分だったのではないかというのが私の質問なんです。つまり、分かんない、年金と一緒で人は分かんないんですよ。
 だから、これは、厚労省は例えばリストを持っていたわけじゃないですか、二〇〇二年の段階で。ですから、そこに対して呼び掛ける、本当にやっていたかどうか、ちゃんとリストに基づいて、今から、一人一人住所を特定してやっているようにやるとか、そういうことをなぜやらなかったのか、その点について反省はないのかという点です。告知の点での反省です。

○国務大臣(舛添要一君) 平成十六年の十二月に七千の医療機関を発表いたしました。そして、どうか皆さん、これを見て、患者の皆さん方、御注意してくださいということを一般的にやりました。
 しかし、その当時においては、それは最大限私はやったと思います。しかし、その後さらに、今度またその七千について、その後病院なんかでなくなったところもありますから、最新のデータを、いろいろな予算措置なんかをとらないといけないですから、一月になると思いますけれども、更に発表するって、既にホームページにおいてはすぐ見れるような形で発表しておりますので、今後そういう形の努力は更に続けて万全を期したいと思います。

○福島みずほ君 結局、そうやったことが被害を拡大した、あるいはきちっと治療をしていれば助かったんですよ。それを放置してきたことが厚労省の不作為の責任じゃないですか。どうですか。

○国務大臣(舛添要一君) ですから、その点について、元々上がってきたものが副作用報告書であった、そしてそこにはいろんな、その副作用報告書の使い方について、どういう副作用があるかというのをできるだけ上げてもらわないとこれは薬の安全性についてきちんとできませんから、しかし片一方では、そういう意味で名前を明らかにするということになると、お医者さんがちゃんと上げてこないと。
 そういう面も含めて、入ってきた情報でその段階でやれることは私は全力でやったと思っていますが、今申し上げましたように、個々の細かいきめの細かさ、そして患者さんの気持ちになってもっと一歩踏み込むべきであったと、そういう点については反省を含めて今から万全を期したいと、そういう趣旨で申し上げております。

○福島みずほ君 いや、どうしてここで頑張るかというと、厚生労働省がそんな態度だったらこれから薬害が起きると思うからなんですよ。薬害が起きた後の対応が悪過ぎるんですよ。どうしてそこでもっとリストに基づいて一人一人確認するとか、製薬会社と医者に任せっきりになっているじゃないですか。厚労省は発表しただけで、しかもそれだって知られてないですよ、十分。いかがですか、大臣。

○国務大臣(舛添要一君) ですから、情報がどういう形で上がってくるか。副作用報告書で上がってきます。そして、基本的にはそれはイニシアルで入ってあります。実名で書かないことになっています。この前、四百十八人のリストが出てきました。その段階でいろんな手を今一生懸命打っています。
 だから、副作用報告書で上がってくるデータについて、これは私は、できればこの副作用報告書の在り方について広く専門的な方を含めて早急に検討したいと実は思っているのは、何度も申し上げますけれども、副作用報告書でちゃんと実名を書いて洗いざらい出せと言ったら、お医者さんが全く副作用を見付けたのに上がってこない可能性もあります。しかし、反面、副作用報告書でそこまで分かっているんだったら、それを利用して早く告知してあげればというのもあるんです。そっちの面がある。しかし、片一方で、薬の副作用について正しい情報はお医者さんがむしろ隠ぺいして上げてこないという側面がある。その二つをちゃんとバランスを取って、どういう形で副作用報告書の情報を上げるべきかということ。
 ですから、基本的に私がずっと製薬会社についても申し上げているのは、国に実名のがほとんどなかった、しかし二百件近く、四百十八例についていうと製薬会社は名前を持っていた、これは何なんですかということなんです。

○福島みずほ君 おかしいですよ。製薬会社に対して厚生労働省はどうしてきちっと言わず、きちっと自分たちで動かなかったのか。今のような態度だったら薬害は続いていきますよ。
 先ほど、四百十八名のというか、そのうちの五十一名の死因はこれからやるということの報告でした。舛添大臣は、十月二十四日、衆議院での答弁で、フィブリノゲンを投与された二十八万人への追跡調査を行い、実態を把握し、検査治療を呼び掛けるというふうに言っています。私は、五十一名の死因さえ特定していないのに、二十八万人を一体どうやってやるのかというふうに思っております。余りに遅過ぎるのではないか。
 それと、ちょっと話が戻って済みませんが、初めての感染者を記録した三沢市の産婦人科医院は、当時のフィブリノゲン製剤を保管していることをニュースJAPANが報道をしたと。これは、十五年製造後経過したにもかかわらず、いまだに活力を持ったHCVが存在していた、DNA鑑定では、この製剤中のウイルスと過去に同製剤を投与され肝炎を発症した患者のウイルスなどがアメリカ麻薬患者のウイルスとすべて同一だと、結局、アメリカで買い付けた原料血漿であることが明らかとなったと。
 私が言いたいのは、青森で事件が起きたときにきちっと厚労省が調査を例えばやるということをやっていればこの問題はかなり解決された。その時点で、フィブリノゲンはいい面もあるが大変危険だということをやれば肝炎は防げたんですよ。いかがですか。

○国務大臣(舛添要一君) 八七年の三沢の件は、私もよく研究して分かっております。
 私がるる申し上げているのは、こういう薬害を二度と起こさない、そのためにはどこで何が問題があったかと、だから副作用報告書というのをどういうふうにすればいいかというのを、それで今問題提起を一つやっているわけです。
 だから、何もやらないんではなくて、洗いざらいあらゆる立場から出してみる。それは八例ばっと出てきたわけですよ、三沢の例でいうと。そして、その方は肝炎について、ある程度あのお医者さんは知識があったからいろんな報告を上げている。しかし、そのときにきちんと国が対応したかというと、やっぱり私はどこかに問題があると、そういう問題意識で今切り込んでいるわけですから。いい例は正に、あれは副作用報告書じゃなくてちゃんと手紙で来たんですよね、現物見ましたから。手紙でこういう報告があった、そのときに見た人がきちんと対応していればという、そういう気持ちは、私は全く共感します。
 だけど、副作用の情報をできるだけ多く集めて薬事行政をきちんとする立場から見たときに、お医者さんが、ああ何でもかんでも製薬メーカーに対して出しちゃえば自分だって訴訟されると、そういうような危惧を抱いたら副作用報告書は全然上がってこないんです。だから、その面もちゃんと議論する。しかし、せっかくそんないいデータがあって、昨日提訴された方なんというのは知らされなかったわけですよ。五年前に知らしてあげてたら、もっと早く助けることができたわけです。
 ですから、その副作用報告書をどういうふうに活用するかということについて、きちんと議論をしないとこの問題がクリアできませんよということをむしろ私はきっちり認識しているから、責任を持った態度で答弁していると思います。

○福島みずほ君 節目節目で人の命は救えたんですよ。
 調査報告書の二十一ページに、マスキングなしの原本資料について、Fチームが収集した様々な資料がどのような方針で保存、保管されたのか明確でないと。平成十六年七月ごろ、当時の同課の係長により地下倉庫に移されたとあります。
 報道によれば、三日に現職の高橋医薬局長らのみ三人を文書での厳重注意処分としています。だが、当時の宮島医薬局長や係長、氏名は非公表ですが、担当官への処分は全く行われていません。青森の件でどうすべきであったか。当時、節目節目にいたそれぞれの担当者の処分、特に、マスキングなしの原本資料をそのままちゃんとやらずに倉庫に保管した人たちへの処分、あるいはさかのぼっての注意、これは必要だと考えますが、どうですか。
 局長らを含む三名への文書での厳重注意処分は、余りに調査及び処分が甘過ぎると考えますが、いかがですか。

○委員長(岩本司君) 時間が来ていますので、答弁は簡潔に願います。

○副大臣(西川京子君) 今回、この肝炎の検証チームの座長をさせていただきまして、当時の官僚四十名、そして原告団の患者さん二名、それからお医者様三名、弁護士の先生たちも入っていただいて、本当に一か月間精力的に事情聴取いたしました。
 結果として、私は、大臣が最初に委員会で発言した後、それが間違っていて、実際に倉庫から出てきた、そこから端を発したわけです。その中で、弁護士の先生たち等の御意見もいただきました。どうしても厚生労働省の行政の範囲では責任は問えない、どうしても責任があるとは言えないという結論にならざるを得なかったんですね。ただし、私たちは患者さんの思い、それをしっかり本当にお聞きしました。その中で、本当に患者さんの心の中までやはり想像力、それを持って厚生労働行政というのはしないと本当にまずい、その思いは本当に重く受けたつもりです。その中で、この文書管理の面だけでしか処分ができなかったという、苦渋の選択でございまして、本当に私自身、個人としては軽い処分になってしまったという思いはあります。
 以上です。

○委員長(岩本司君) 福島君、もう終わっています。

○福島みずほ君 現局長らの担当官……

○委員長(岩本司君) 時間が大幅に超過しています。

○福島みずほ君 はい、分かりました。
 処分が甘過ぎると。節目節目に厚労省がきちっと対応していれば命が救えたと。これはやっぱり不作為の殺人になっているんじゃないかということを強く申し上げ、この状況を変えなければならないということを申し上げ、私の質問を終わります。


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