参議院 厚生労働委員会 2007年11月1日
◆国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案
◆グリーンピアの問題について◆
◆在外被爆者について◆
◆年金記録問題検証委員会報告書について◆
◆児童扶養手当について◆
◆賛成討論◆
◆グリーンピアの問題について◆
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
まず初めに、私も南紀のグリーンピアのことについて、南紀ボアオのことについて質問します。
これは、今日も来ていますが、保坂展人衆議院議員が予算委員会五月二十三日、私も六月十七日、委員会で質問をしております。
先ほど、国は一々口を出さない、自治体に任せると大臣はおっしゃいました。ところで、五月二十三日の予算委員会ではこういうことになっております。国は指導する責任があるんじゃないかという保坂議員の質問に対して柳澤国務大臣は、売却の条件にうたわれた定期的な報告ということなどについては私どもしっかりしたフォローアップをしているつもりですけれども、また、その間いろいろ那智勝浦町の方から御相談もあると、運用されることを私どもとしては期待をしている次第でございます、はっきりフォローアップをしているというふうに答えています。
そして、安倍総理に対する質問で、安倍総理は当時こういうふうに答えています。公益性の観点から対応するように、これは当然厚生省の方にも努力をしていくように指示をしたいと明言をしています。
舛添大臣、指示はあったんでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 恐れ入ります。前の内閣のときのお話を今なさいましたので、ちょっと事務方として整理をさせてもらいます。
予算委員会でのそうした大臣及び総理とのやり取りにつきましてはよく承知しておるところでございます。基本的に、定期的な契約に基づく報告のほかにも、前の大臣がフォローアップと申しましたように、随時様々な形で報告を求めて相談に乗るという体制で来ております。
様々な動きが今なお現在進行形であるやに私どもも聞いておりますが、先ほど申し述べましたように、直近の動きにつきましては今朝ほどの話もあるという御指摘でございますので、早速にも私どもよく町の当局から議会の様子も含めて聴取したいと思っております。
総理の指示にもありますように、私どもとしてはグリーンピア南紀が三者一体と申しますか、町、議会、住民みんな一体となって、元々の利活用計画という大事な計画がございますので、それに沿って利活用されるということが売買契約を行った私どもの立場からも大切なことであると思っておりますので、今回、経緯がどのように推移するか今見守るしかないわけでございますが、状況をよく聞きながら、地元関係者の間で十分な話合いが行われて円滑な現地の利活用の事業の実施が図られるというように私どもも努力してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 違うんですよ。これは、ずさんなグリーンピアをやって、その後これを売却した。そこはペーパーカンパニーで十五万円の、ここは、非常に問題のあるところにこれが売却をされ、ボアオは資本金十五万円のペーパーカンパニーで実体のない投資ファンドだったと。自らの資本力で開発力がないにもかかわらず、壮大な開発を自力でできるような幻想を与えて那智勝浦町をだまして契約をしたと。そして、巨大な海南島をやってきたなんと言って、それでたらめで、リゾートを造ると言ったけれども、それがでたらめで、山を削ったんですが、別荘地を造るという利潤追求でしかなかった。とんでもないところに売り飛ばして、しかも賃貸借契約を十年間結んで、十年間たったらそこにするということで、地元紙にも業者との交渉を詳細にということの文章も出ております。これは物すごく問題にされていた。
今日御質問したいのは、フォローアップする、指示する、どんな指示をされて、どんな改善がされたんでしょうか。今日の時点で町長は契約解除、白紙に戻すとやったわけですね。もうぶざまな結果に終わったわけですよ。これについての厚生労働省の責任はいかがですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 先ほど小池委員の御質疑にもございましたが、様々な経緯を経て事業を請け負ってくれるところがボアオというところに絞られていった経緯があるということは私どもも承知しておりますが、それに基づいて平成十七年八月にそもそも年金資金運用基金との売買契約で譲渡されたところ、翌年まで、半年ぐらい掛かっておりますが、様々な経緯を経て当該企業と町当局との間での賃貸借契約が結ばれたと。そういう流れの中で、町当局として、そして当時は議会としても様々な期待を持ってこの利活用計画を具体のものにしていくということでこのボアオとの契約というものを大切に考えられたというふうに想像しております。
しかし、その後の様々な経緯の中で、町当局も、また議会も、様々な議論が重ねられる中で、私ども、しばしばにわたって御相談もいただき、報告もいただいておるわけですけれども、先ほど大臣も申し上げましたとおり、地方自治体という憲法に基づく一つの大きな責任主体が、その議会、住民との対話の中で何とか現在の賃貸借契約に基づく利活用計画というものを進めていきたいという意思が今日に至るまで強く表明されておりましたので、何とかそういうようになるように町の現場でも御努力いただけるよう、随時御報告をいただき御相談に乗ってきたと、こういうものでございます。
以上が今までの経緯でございます。
○福島みずほ君 いや、全く理解できません。
これは国会の中で繰り返し取り上げられ、社民党はこの問題について、年金施設の無駄遣いの象徴的問題としてグリーンピア、その中でもグリーンピア南紀の不透明性について質問をしてきています。ボアオがペーパーカンパニーであることも指摘をしていますし、大臣、安倍総理共々、公益性の観点から対応するよう厚労省にも指示をしたいと言っているんですよ。それが見守るということだけで、具体的に何もやってなければ、メスも入れてないじゃないですか。
町議会は、九月下旬に契約撤回を求める決議を可決しています、だまされた、ひどい目に遭ったと。町議会は九月下旬に契約撤回を求めることもやっていますし、裁判差止めすら起きているんですよ。これ、放置してきた厚生労働省の責任は重いと考えますが、舛添大臣、いかがですか。前国会でちゃんと議論になっているんですよ。
○委員長(岩本司君) 舛添大臣、よろしくお願いします。御答弁お願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 第一義的には、先ほど申し上げていますように、那智勝浦の町が、この施設は公共のためですよ、一括してやってくださいよ、雇用を確保してくださいよと、こういうきちんとしたガイドラインに基づいてある民間の業者を指定する、そしてきちんとした賃貸契約を結ぶ、それは町が主体でやったわけです。形式合理的に見れば、そこに我々が介入する余地はありません。
そして、これは、住民と町長と町の議会と一体になってこれを、あれだけ高い建設費でこんなに安く手に入れたわけですから、公共のために利用すると、これをやっていただかないといけない。
しかし、町議会でこういうことですよと、それは定期的に報告があってはおります。したがって、それに対して、今日おっしゃるような、結果、契約が破棄ということが最終的に決まったなら、これを受けて、まずきちんと説明を求め、その上でしかるべき我々の指揮監督権が及ぶ範囲でやれることがあればやりますと。しかし、また私が町にこうしろああしろと言うのは、何度も言っていますけれども、基本的に町の責任ですよ。いいですか。おっしゃるように、そこの民間ボアオというところがそんなインチキでペーパーカンパニーで何々といろんなことをおっしゃいました。そういうことをきちんと見抜いてやるというのは町の議会の仕事であるし、町長の仕事であるわけですから、まずそこはしっかりしてもらわないと困る。その上で必要な措置はとりたいと思います。
○福島みずほ君 厚生労働省も関与してこの話を進めたという事実があるから質問をしているのです。
それから、国会の中で質問して、ちょっと繰り返しになって残念ですが、柳澤大臣ははっきり、フォローアップしているつもりであるとか、ちゃんと答えているんですよ。安倍総理も、公益性の観点から対応するように厚生労働省の方にも努力をしていくように指示をしたいと明言しているんですよ、五月二十三日、予算委員会で。では、どういう指示したんですか。
○国務大臣(舛添要一君) どういう指示をしたか、それから、どういうふうになっているかは、これはきちんと調査をしてみたいと思います。私はそのときは大臣じゃありませんので、そういう意味では、今の時点で求められるのでは、今から私は調査をするしかない、検討します。
○福島みずほ君 グリーンピアの問題は、国会の中で保険料の無駄遣いということで最大に取り上げられてきたテーマで、私たちも取り上げてきました。南紀のこれも取り上げてきたわけですね。引継ぎが当然あると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 私がこれまでの前任者の言うことと全く違うこと、百八十度違うことをやっているわけでは全くありません。私は、今きちんと申し上げましたように、こういう事態になれば、それは報告を受けて、そして必要な指揮監督は申し上げるということを申し上げているわけですから、事態の経緯について、ボアオというのはどういうことで、どういう経過があるということはきちんとそれは引き継いでおりますよ。それは当然のことです。その上で今申し上げているわけです。
○福島みずほ君 どういうふうに引き継いでいるんですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今申し上げたとおりでございます。
○福島みずほ君 問題があるという引継ぎはなかったんですか。
○国務大臣(舛添要一君) いろんなことが地元の新聞でも掲載され、そのことも読んでおります。そして、このボアオという会社が非常に問題のある会社だということも聞いております。
しかし、私が引き継いだときには、議会と町長、その間でどういう議論をするか、そういうことをやっている最中ですよ。そうでしょう。今日だってまだ報告も来てないんですよ、私のところに。指揮監督が私にあるなら、一番最初に報告しないといけないじゃないですか。町議会がそういう決定したなら、何で私にすぐ知らせないんですか。何にも来てませんよ。だから、来たら、いや、だから、あなたたちが知って、それをおっしゃっているから、私は知らないよと。それならば、きちんと、私に指揮監督権限すべてあるなら、私に知らせるべきですよ。だから、そうしないなら、私はそれは、それをおかしいということを言う。そして、その上できちんと正していく。それ以外ありませんね。
○福島みずほ君 九月下旬に契約撤回を求める決議を町議会が可決をしています。その時点で、年金局長あるいは厚生労働省は、国会で議論になった後もフォローする必要がありますし、決議が出た時点で町議会の決断が明快になっているわけですから、これはきちっとフォローをすべきです。あるいはこういうことが問題になる以前にどういうことだったかという調査も私はすべきだったというふうに思います。
結局、グリーンピアが来て、それでこの町議会は、町は、これから詐欺的な契約に巻き込まれて、損害賠償請求がどうなるかも含めて大問題になっていくわけですね。これはやっぱりそのツケが回ってきているわけですから、きちっと厚生労働省はやるべきであると。
当委員会に那智勝浦町長、ボアオ会長蒋暁松氏を参考人招致を求めます。
○委員長(岩本司君) 理事会で協議させていただきます。
◆在外被爆者について◆
○福島みずほ君 本日、これはちょっと質問通告していなくて申し訳ないんですが、在外被爆者の点についての最高裁の判決が出ました。上告棄却です。高裁の判決、広島高裁が維持されて、国に対して損害賠償請求が認められました。在外被爆者の問題に関して国に過失があったということが認められたわけです。先日火曜日にも質問いたしました。
大臣、もう皆さん高齢ですから、海外で手帳が申請できるように、この英断をお願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 今委員がおっしゃられた最高裁の判決、国が敗訴と、これは厳しく受け止めまして、そして、先般も申し上げましたけれども、自民党、公明党の与党のPTの皆さん方が今、先生の今おっしゃったような方向で何とか実現しようということで一生懸命、これは財源の問題、いろんな困難な問題を今おまとめくださっているところでございますから、その御意見をしっかり賜った上で、厚生労働省として、私も厚生労働大臣としてこの問題についてしかるべき決断を下したいと思います。
○福島みずほ君 与党が決断を出す前に、厚生労働大臣、これは判決が出たわけですから、厚生労働省としての英断をお願いします。
○国務大臣(舛添要一君) 議院内閣制でございますので、政府・与党一致して取り組みたいと思います。
○福島みずほ君 できるだけ早く、高齢者の皆さんですから、これはよろしくお願いいたします。
◆年金記録問題検証委員会報告書について◆
次に、昨日、分厚い年金記録問題検証委員会報告書が出ました。総務省にまずお聞きをいたします。年金記録問題検証委員会報告書を作成する際に、委員会並びに総務省は、厚生労働省及び社会保険庁から調査に十分な協力を得ることができたのでしょうか。
○政府参考人(関有一君) 厚生労働省及び社会保険庁においては、大変慌ただしい時期であったことと思いますけれども、検証委員会の調査に対しまして必要な協力をしていただいたというふうに考えております。
○福島みずほ君 この報告書の中にはこうあります。漢字仮名変換作業に係るプログラムや関係資料、及び昭和五十九年のオンライン化等の記録管理方式の変更時における不備データに関する調査結果など、年金記録の管理に係る重要な作業に関する記録や資料が、社会保険庁からも開発事業者からも提出されなかったと。これらは保存されていないとのことであるが、当時の業務遂行上の重要な資料であり、また、これらに基づいて記録管理が継続されていくものであることからすれば、これらを保管していないことは誠に問題であると言わざるを得ない。
重要な書類が保管されていない、あるいは、もしかしたらあるかもしれないけれども、どういうふうにデータが動いたか、どういうふうなものだったか、オンラインのときの状況とか、変換のときのですね、残っていないということについてはっきり問題だと書いていらっしゃいますが、十分な資料の提供はなかったのではないですか。
○政府参考人(関有一君) 必要な協力はいただいたというふうに考えております。
ただ、そこの記述にありますように、こちら側の求めた資料を探していただいたけれども、結果として見付からなかったということでございました。
○福島みずほ君 防衛省の記録もなかなか出てきませんが、いい勝負なのが厚生労働省で、重要な書類が廃棄をされていると。これ、プログラムが継続中なわけですし、後からの検証を考えれば廃棄すべきではないと考えますが、総務省、いかがですか。
○政府参考人(関有一君) やはり重要なデータはきちんと保存しておいていただきたかったというふうに思っております。
○福島みずほ君 そのとおりだと思います。
大臣、最終報告書では、厚生労働省及び社会保険庁の基本的姿勢として、国民の大切な年金に関する記録を正確に作成し、保管、管理するという組織全体としての使命感、国民の信任を受けて業務を行うという責任感が、厚生労働省及び社会保険庁に決定的に欠如していたことが年金記録問題発生の根本にある問題であったとされています。このような指摘を、大臣、どう受け止めますか。
○国務大臣(舛添要一君) 私も全く同じような認識を持って、今何とかしてこの社会保険庁を立て直したい。そのため、解体、二分割、そういうことを行っている最中でありますけれども、私は今厚生労働省のトップとして国民の皆様に、こういう事態を招いた厚生労働省、社会保険庁のこの姿、この今までの行いに対して深くおわびを申し上げたい。そういう意味で私は、自らの給与の返納、それから副大臣、大臣政務官、事務次官、社会保険庁長官に対しても同じ形での措置をとり、襟を正して厚生労働省、社会保険庁一体となって、二度とこういうことがあってはいけない、そういう決意で改革に邁進する覚悟でございます。
○福島みずほ君 これを読みますと、驚くべきことが次々に出てきまして、例えばシステム開発者、NTTデータベースと社会保険業務センターのずぶずぶの構造などもうかがえると思います。
例えば、システム開発者との関係において、社会保険業務センターがシステム開発者の建物に入っている。私たち視察に行きますと、その社会保険業務センターがNTTデータベースの中に入っているんですね。一体どういう関係にこの二つはなっているのか。平成十六年度まで明確な賃貸借契約が結ばれていなかったとも報告書の中に記載があります。厚生労働省及び社会保険庁の企画官担当職以上の者が合計十名以上天下るなど、不適切な関係が続いていました。このような不適切な関係によって、保管すべきデータや不正の第三者からの指摘する機会が失われたということも指摘をされています。
システム開発については大幅な変更が必要と考えますが、大臣の見解はいかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今委員がお読み上げくださったようなその指摘、これは極めて厳粛に受け止めないといけない。そして、新たな組織を生み出すときには、今もおっしゃったシステム開発についても、これは競争入札をして外国の会社も入れ、今四社、これに今仕事をやらしているということですから、一つ一つそういう反省の下に立ってきちんとした改革をやっていきたいと思います。
システム開発につきまして、詳細につきましては必要があれば政府委員に答えさせます。
○福島みずほ君 報告書は、不正防止のための仕組みや事件発覚後の対応も不十分であったことを指摘しています。現在の不正防止の仕組みは十分か、大臣の見解を求めます。
○国務大臣(舛添要一君) 今一つ一つ、例えばカードを偽造した、じゃこれはどうする、カードというのはお金の出し入れ、それから領収書を偽造する、もういろんなケースがそこに出ています。一つ一つ、二度とできないような手を打っています。そして、窓口に現金を持ってくる、それをポケットに入れる、こういうケースがありましたから、これは全体の件数のわずか一・七%なんですね。だから、私はもう窓口でお金を授受するというのは原則的にやめようということで、今その指示を出したわけです。
甚だ恥ずかしいことに、コンビニエンスストアの窓口で払ったら信用できる、社会保険庁の窓口で払ったら信用できない。国家が何なのか、公の機関が何なのか、この基本を全く忘れている。こういうことでは国全体が成り立ち行きません。事は社会保険庁だけの問題ではありません。
ですから、襟を正して、社会保険庁改革、今言った不正のことを一つ一つつぶしていく過程で、独り社会保険庁や厚生労働省のみならず、国家の行政機構、そこに巣くっているいろんな問題について徹底的なメスを入れて新しい日本国家の建設を図りたい、そういう覚悟でございます。
○福島みずほ君 私は、外部監査を始めとして外部のチェック機能が必要だと考えます。
ところで、安倍前首相は、歴代社会保険庁長官に対して責任を求めると言いながら、何も行わずに終わりました。大臣に、歴代社会保険庁長官の責任についての見解を求めます。
○国務大臣(舛添要一君) 社会保険庁という組織のトップは社会保険庁長官でございます。したがって、歴代長官は極めて重い責任がある。それからさらに、全体の組織は厚生労働大臣がそのトップであります。これも極めて重い責任があります。ですから、そういう意味で私は、きちんと責任を自覚して猛省をしていただきたい。そして、歴代次官、長官に対しては自主返納という形でさきの六月に求めたところでございます。
それから、例えば厚生労働大臣経験者でも丹羽雄哉代議士、この方は自ら年金をすべて返納しております。こういう形でございますが、国家行政組織法上、法的に、では、あなた責任あるから、これだけのお金戻しなさいよと言うことができないんですね。ですから、私も襟を正す意味で自主返納という形を取りました。自主返納含めて要請をする。しかし、基本はやっぱりきちんと責任を反省してもらわないといけない。
私の今の仕事は、そういう皆さん方の、特にトップの方々の反省の上に立って、きちんとした国民に信頼できる年金、日本年金機構をつくり上げる、そのことに尽きると思います。
○福島みずほ君 大臣は、歴代社会保険庁長官に対して退職金等の自主返納を求めていらっしゃるということなんですが、歴代の長官の中で退職金を返納された方はどれぐらいいらっしゃいますか。
○国務大臣(舛添要一君) そのデータについて、個々の名前で申し上げていいのかどうかということも含めて、私のところに今そのデータがありませんので、どういうふうに取り扱われるのか、それは是非理事会の方で御検討いただければ、もし今……
○福島みずほ君 分かれば。
○国務大臣(舛添要一君) 政府委員の方で持っていて、これを理事会の皆さんの御決断でお出ししてよろしいということであれば、これは委員長、そこから先は委員長の御采配にお任せ申し上げます。
○福島みずほ君 もしよろしければ、よろしくお願いします。
質問通告では、退職金の返還を求めるべきではないかという質問通告だったので、何名とか何人というのは言っていないんですね。ただ、今の段階で分かれば、少なくとも今人数だけでも教えてください。
○委員長(岩本司君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岩本司君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(吉岡荘太郎君) 歴代社会保険庁長官の皆さん十七名に自主返納を求めておりますが、現在のところ、まだその辺の意思を示されない方は一名いらっしゃるということでございます。
○福島みずほ君 示さない人が一名。
○政府参考人(吉岡荘太郎君) はい。残りの方は返納の意思をお示しをいただいております。
○福島みずほ君 返納の意思を示さない人の名前を聞きたいですが、ほとんどの方が返納をするという、退職金の返納を……ごめんなさい。じゃ、ちょっと済みません。
○委員長(岩本司君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岩本司君) 速記を起こしてください。
○福島みずほ君 総務省が頑張ってこの報告書を出し、これを見ると、やっぱり今までの問題点がかなり網羅的に出ていると。資料が捨てられたことも明らかになっており、資料が出てこない分も極めて残念だと思いますが、全力を挙げて無駄遣いと問題点の解決をやるべきであり、国会もその旨頑張っていきたいと思います。
◆児童扶養手当について◆
児童扶養手当について一言お聞きします。
あした大臣は、シングルマザーの四団体の人にお会いになるということなんですが、この児童扶養手当の一部削減が来年四月から実施予定ですが、母子家庭の現状を大臣はどのように考えていらっしゃいますでしょうか。あるいは、これをやめるべきではないかと思いますが、削減をやめるべきではないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) これは今実態調査をいろいろやっているところであります。基本的には母子家庭、これはお母さんが就職できて、そして一定の収入を得れる、そういう形をまず一生懸命御支援申し上げたい。方向としては間違っていない方向であると思いますが、ただ個々のケースについて、やはり非常に困った方々がおられる。
ですから、例えば実質的には八歳より未満の方々のお子様をお持ちの方はこれを対象としないということでありますので、やはり政府といたしましても、また与党の皆さん方も、一つ一つ問題があれば立ち止まって検証していくと。そういうことで今、自民党、公明党の与党のプロジェクトチームがこの問題についても細かく当たっております。そういう結果を踏まえて、また私もいろんな現場が、時間許す限り見る、そしていろんな方の声に耳を傾けて改善できるところはやっていきたいと、そういう思いで取り組んでまいりたいと思います。
○福島みずほ君 厚生労働省が先日、全国母子世帯調査を行いました。その結果、今日の資料として配っていただいていますが、平均所得の比較で、平成十四年と平成十七年度で児童のいる世帯を一〇〇とした場合の母子世帯の平均所得割合は三〇・二%、平成十四年度から、二九・七%、三割あるというのがもう三割切ってしまって、平成十七年度は二九・七%しか平均所得割合がないと。この実態からは、いわゆる母子家庭が児童のいる世帯に比べてもどんどん、比較して平均所得が下がっている、三割を切っているという非常にやはり困窮している状態が明らかになっています。
ここでやっぱり児童扶養手当という命綱を削ることは問題であると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(舛添要一君) 今委員が出されたこのデータを見て、ほんのわずかは改善しているんですけれども、やはりなかなか現状は厳しいというふうに思います。
だけれども、私は、例えば母子家庭であってもお母さんが生き生きと仕事をして、就業支援というのはやっぱりやらないといけないと思う。そのときに、社会全体で子育てをしながらそして仕事ができる環境を整える。それはITを活用する、そういうこともあるでしょうし、私は、今個々の支援体制、もちろん今非常に困ってられる方々に対しては先ほど申し上げました与党・政府一体となってこれは今対策を考えているところですけれども、長期的に見たときに、そういうお母さんが仕事をしながら、そして子育ても両立しながらやっていけるような仕組みをつくっていく。私は今、人生八十五年ビジョンというのをつくり、その中の大事な項目としてこの問題を取り上げたい。みんなが生き生き仕事をし生活をしていく、そして、税金でお世話になるんではなくて、自分で働いて自分で税金を、これは障害者についても同じことで、自分で稼ぎを得てきちんと税金を払える、そういう自立した方々が、障害があろうと母子家庭のお母さんであろうとやっていける社会というのが私は本当の先進国だと思いますので、そういうことを皆さん方とともに、いい国をつくるために努力をしたいと思います。
○福島みずほ君 児童扶養手当は御存じ所得制限がありますから、もらえない人もいるわけですよ。就労支援が大事なことは分かります。しかし、問題なのは、困窮していて現に所得が上がらないにもかかわらず、就労支援も十分ではないにもかかわらず、児童扶養手当のカットがされようとしていることです。ですから、これについては是非見直しをお願いいたします。
今、障害者についてもということで、先日、障害者自立支援法について聞きましたので、一言お聞きします。
十月三十日、日比谷野音に全国から六千人集まって、障害者自立支援法の廃止を求めて集まりました。与党の先生方も参加をしています。どうして障害者の人たちからこれだけ見直してくれという声が上がると大臣は思われますか。
○国務大臣(舛添要一君) たくさんの皆さん方がお集まりいただいて声を大にしていただいた、こういう声は基本的に政治に生かさないといけないと思います。
しかし、何度も申し上げていますように、就労の支援、これはやっぱりしっかりしていかないといけない。先ほど申し上げたことにも、繰り返しになりますけれども、自ら働ける、障害があっても働いて、正にノーマライゼーション、もうこれは北欧では一九七〇年からこういうことをやっているわけですから、日本もそろそろそういう理念をしっかり確立していきたい。しかし、その過程においてきめの細かい対策を取らなければ駄目なんで、したがって政府・与党スクラムを組んで千二百億円の激変緩和措置をやった。そういうきめの細かい措置を更にやっていただく。
私は、障害者の就労を通じて自立を支えていくと、この基本的方向は全く間違っていない。そのためにきめの粗い、そしていろんな今おっしゃったような困った方々がおられるようなところについては、これは政府・与党としてしっかりやっていかないといけないと思います。
そして、私は先般、スワンベーカリーという正に就労しながら頑張っておられる障害者の方々のお店、スワンカフェというところも、これはそこでコーヒーも飲ませていただきました。ああ、こういうのがたくさん増えると理想だな、そういう方々の声もあります。いろんな方々の声を謙虚に賜って厚生労働行政に携わってまいりたいと思います。
○福島みずほ君 今、きめの粗いとおっしゃいましたが、きめの細かな対応……(発言する者あり)いや、いいです。
それで、私は舛添大臣とは共通する部分の思いもあるのですが、家族団らん法と障害者自立や母子家庭などの就労支援やれば十分じゃないか、自立があってみんな選択できるからいいじゃないかというところが、どうも正直現実を分かっていらっしゃらない。それはやっぱり大学教授をされてこられて、自由な時間で自己決定、自己責任が取れるからそう思われるかもしれないんですが、実際、障害者自立支援法を審議している中で、当時の尾辻大臣は現行のサービス水準を下げないと発言をしていました。現状は、個々の当事者、家族、自治体、事業者の負担が大きく増えて、サービスの低下を余儀なくされています。特に、移動支援、コミュニケーション支援のサービスが下がっています。作業所に通えば収入より支出が増えてしまい、仲間と働く機会を減らさなければならなくなったというケースも私たちは現場で聞いています。一千二百億円の特別対策をしなければ立ち行かなくなっているということも問題であり、私は、これはもう根本に戻って、そういう就労支援、ノーマライゼーション、そのとおりだけれども、サービスが具体的にとても下がって現場が困っているという実態を是非見ていただきたいと思います。
この委員会で、年金について、いろんな事務費や様々なものを保険料でやるのかあるいは税金でやるのかということが大問題となっています。社民党は、基本的に税金でやるべきだということに大賛成です。本法案が示すように、広報、年金教育、年金相談等について国庫から拠出することによって、予算作成の様々な過程でチェックをされて、国会においても予算委員会、決算委員会、厚生労働委員会できちっとチェックを受けると、それが国民の皆さんの年金に対する信頼を獲得する第一歩だと思います。今日質問の中で明らかになったように、与野党問わず無駄遣いはやめるべきだと思っているわけですから、その税金のチェックの段階で無駄遣いじゃないかというチェックを国会の責任においてやっていきたいと思っております。
今日、様々参考になる意見もありました。与党側からこの予算を出すんであればどこかを削減するのかという議論がありました。在日米軍基地の特別措置法のとき、予算幾らだと聞いたら、試算ができていないと。三兆円じゃないか、いや答えられないと。これから政府が提案される法案はどこを削ればいいのかというところから私たちは質問しないわけですから、その点では、やはりこれから全部国会の中で予算を伴う審議にどこを削るのかという議論が解決しない限りその法案が通らないんであれば、すべての法案はどうなるのかとも思いますが、大変参考になる御意見を聞かせていただいたと思っております。
ありがとうございます。
◆賛成討論◆
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
社民党を代表して、国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、いわゆる年金保険金流用禁止法案に対し、賛成の立場から討論をいたします。
昨日、総務省の年金記録問題検証委員会は年金記録問題検証委員会報告書を発表しました。報告書は、厚生労働省及び社会保険庁の基本的姿勢として、国民の大切な年金に関する記録を正確に作成し、保管、管理するという組織全体としての使命感、国民の信任を受けて業務を行うという責任感が、厚生労働省及び社会保険庁に決定的に欠如していたことが、年金記録問題発生の根本にある問題であったと厳しく指摘をしています。年金は、国民の高齢期における大切な命綱であるにもかかわらず、その年金をずさんに扱い放置してきた責任は極めて重いものです。
また、このようなずさんな年金管理が明らかになった以降も、社会保険庁や厚生労働省は事実を自ら明らかにすることはありませんでした。また、この年金保険料の使途について極めてずさんであったということは論をまちません。次から次へと、社会保険庁自らの手ではなく、議員や報道によって事実が明らかにされるたびに国民の怒りは高まっていきました。
社民党は、改めて国民の財産である年金をずさんに扱ってきた社会保険庁並びに厚生労働省、特にその責任者である歴代の社会保険庁長官及び厚生労働大臣らの責任を厳しく指摘します。今、国民の年金制度に対する信頼は地に落ちています。このような中で少しでもその信頼を回復するためには、ずさんな管理を許さず、不正を許さないチェック体制を社会保険庁の中で早急に構築することが必要であることを指摘したいと思います。
また、本法案が示すように、広報、年金教育、年金相談等については国庫から拠出することによって予算策定の様々な過程でチェックされ、また国会においても予算委員会、決算委員会、厚生労働委員会において厳しくチェックをすることが可能になります。
このように、年金保険料は年金以外に使わないことを明確にすることこそが国民の年金制度への信頼を取り戻す第一歩であると確信をしています。
以上をもって、本法案に賛成し、社民党の賛成討論といたします。
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