参議院 厚生労働委員会 2007年06月14日
◆日本年金機構法案、国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案及び厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律案、以上三案一括質疑
◆グリーンピアについて◆
◆年金問題に関する費用について◆
◆グリーンピアについて◆
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
まず、グリーンピアからお聞きをいたします。
和歌山県にあるグリーンピア南紀には、建設費に百二十二億円、維持経費と利払いを含めれば総額二百億円以上の年金保険料が注ぎ込まれています。社民党の保坂議員を中心に、昨日、公共事業チェック議員の会という合同チームが調査をしました。
二〇〇五年十二月に那智勝浦町は香港ボアオ、片仮名でボアオですが、との十年間の賃貸借契約を当時の経済産業大臣室で締結をしました。それから一年半が経過しましたが、事業は何一つ開始されず、ホテルなどの施設は放置されたままです。本来は年金保険料ででき上がった施設だけに、公共性、公益性が保たれなければいけないのが、ホテルを改装して再開する約束はほごにされ、高級別荘開発を優先するなど、めちゃくちゃな状況です。ボアオが計画している工事のために、江戸時代からの農業用水として使われてきたため池の環境破壊が起きると反対の声も上がっています。
厚生労働大臣に伺います。
厚生労働省及び年金資金運用基金は那智勝浦町とボアオとの契約内容、事業計画についていつ知ったのでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 事実関係でございますので私の方から申し上げます。
平成十八年一月下旬に、もう今はございませんが、旧年金資金運用基金から那智勝浦町及び太地町に対し、譲渡後の状況について報告を求め、同年一月三十一日に両町から、前年であります平成十七年十二月二十六日に那智勝浦町の方とボアオが締結した賃貸借契約書の写しの提出を受けるとともに、契約締結の経緯等についても報告を受けております。
また、同基金が二月二十七日に両町が譲渡を受けた施設の事業の実施計画の提出を受けた際に、賃貸借契約について両町の考え方の報告がなされたところであります。
なお、両町から旧年金資金運用基金への報告内容は、国といたしましても、当該基金からそれぞれの時期においての随時の報告ということで承知をしております。
○福島みずほ君 済みません、二〇〇五年十二月前にどういう状況で把握していたか、一番初めのところだけもう一回ちょっと話してください。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 私ども厚生労働省は、今申し上げましたように、平成十八年でございますから二〇〇六年でございますか、一月下旬から二月という時期に旧年金資金運用基金からの報告を受けて承知したというものでございます。
○福島みずほ君 要するに、契約後の二〇〇六年に聞いたということなんですが、二〇〇四年二月四日、年金資金運用基金に那智勝浦町長はボアオ代表の蒋暁松氏と近藤理事長、野末理事に会って、ボアオが開発に乗り出していることを聞いていますね。つまり、契約が締結される前に年金資金運用基金でちゃんと話している。この事実はどうですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 平成十六年、十七年の時期でございますと、私どもの理解ではほかにも数多くの企業から当該那智勝浦町等にいろいろな照会があったり、あるいは旧年金資金運用基金に照会があったりと、こういう状態があったやに承知しております。そうした中で、結果としてはボアオの方に絞られてきたようでございますが、御指摘の時期に旧年金資金運用基金の方に那智勝浦町の方からのごあいさつ等の接触があったというふうには承知しております。
○福島みずほ君 明確に事実関係が違います。つまり、グリーンピアの問題は造ったときの問題と、それを売却した後にどういうふうにそれがされているかが大問題です。
二〇〇五年十二月に賃貸借契約を締結する前、二〇〇四年二月四日、年金資金運用基金にみんな、町長も含め近藤理事長、野末理事、ボアオ代表が全部集まって、ボアオ開発に乗り出していることを話し合っています。つまり、このずさんな計画が賃貸借契約以前に国が関与している、年金資金運用基金が、政府が関与しているというところが問題です。
昨日、調査チームに対して那智勝浦町の亀井産業課長はこの事実を認めています。二〇〇四年二月四日、なぜ年金資金運用基金はそれを知らないと言うのでしょうか。国の責任は重大ではないでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 先ほどお答え申し上げましたように、当時、旧年金資金運用基金には様々な情報が直接又は地元等々を通じてあったやに後々承知しております。厚生労働省としては、先ほど申し述べた平成十八年一月下旬から二月に基金からの報告を受けてボアオとの契約等々について正式に承知したというものでございます。
○福島みずほ君 私は端的にお聞きをします。いろんな情報が来たのではなく、これは質問通告しているので答えてください。
厚生労働省及び年金資金運用基金、今の段階では年金資金運用基金ですが、那智勝浦町とボアオとの契約内容、事業計画についていつ知ったか、二〇〇四年二月四日知っていたんではないですか。あるいは、その中にボアオがあったかどうか明言してください。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答え申し上げます。
その当時、私ども厚生労働省はそうした事実を承知しておりません。
○福島みずほ君 では、年金資金運用基金も知らなかったということでよろしいですね。年金資金運用基金に来ていない、ボアオ代表も来ていない、この那智勝浦町長も来ていない、理事長にも会っていなければ、理事にも会っていない、よろしいですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) お答え申し上げます。
最近に至り確認をさせていただいているところで申し上げます。
ごあいさつはあったけれども、御指摘のような契約内容等々についてのお話ということについてはなかったものと承知しております。
○福島みずほ君 理事長にそのボアオの代表、そして町長、理事がどんなごあいさつなんでしょうか。その中身について知っていたんじゃないですか。関与していて、契約締結前にそれを促進したんじゃないですか。どんなごあいさつなんでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) こういう契約関係でございますので、私ども省の方として詳しい事実を承知する内容ではないんでございますが、ごあいさつということはごあいさつであるというふうに承知しております。
○福島みずほ君 いや、おかしいですよ。普通、年金資金運用基金の理事長と普通の人は会えないですよ。そこに全部賃貸借契約を結ぶ町長とボアオ代表と近藤理事長、野末理事、政治家もかかわっているわけですが、この人たち、私が名前を挙げた人たちは集まって、この点について話合いをしております。この点について基金は知らなかったというのはおかしいじゃないですか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 繰り返しになりますが、旧年金資金運用基金はその当時、今おっしゃられた那智勝浦町等の関係者がごあいさつに来たという点については認めておるわけでございますので、そのとおり御答弁申し上げております。
○福島みずほ君 ごあいさつではなく、ここで実際的な賃貸借契約に基づく、どういうふうにするのかということの話合いがなされております。一、二、三で進めていきたいというボアオの代表も語っているという状況です。
この点については、グリーンピアの問題と、グリーンピアが破綻した後に町、自治体に売られるその後の開発の問題で、このグリーンピア南紀はやはり非常に地元の中でも大問題と、放置されているという点、手が付けられていないという点で大問題となっています。政府が契約を締結する前から関与しているという大問題で、このことについては政府の責任は極めて大きいというふうに思います。
◆年金問題に関する費用について◆
では次に、先ほど総理に照合作業のための経費や突合のための費用が一体幾ら掛かるかということをお聞きしました。また、衆議院の厚生労働委員会で特例、時効の、適用しないという法案で幾らかという点については、二十五万人とすると経費は約九百五十億円というのが出ております。(発言する者あり)経費じゃなくて時効の分、そうです。その分についてこれはお金が掛かるわけですが、税金から使うということですけれども、この費用についての内訳、見通し、大臣、お願いします。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 福島委員も御理解いただいていると思うんですが、九百五十億円というのは、今までは消滅時効に掛かったということでお払いしなかった年金を復活して年金としてお支払いするという金額でございまして、これはそういったことを行うに当たっての事務費あるいは経費とは別物であると、こういうことで御理解を賜れると思います。
しかる後に、今回の記録の問題について私どもいろいろな対応策を取らせていただいている次第でございますが、これについて追加的に生じている費用については、私どもとしては保険料をもってこれに充てるというようなことは一切行わないということにしております。
では、どうするかということでございますが、基本的に私どもは既定経費の中、既定経費ももちろん税金でございますけれども、しかし、本来であればほかの経費として使われるものである、そういうものを我々節減をいたしまして、できるだけこれによって充当してまいりたいと、このような努力をしようということで考えているわけでございます。
○福島みずほ君 それはもう今までお聞きをしました。
私が今日聞いているのは、幾らと見積もっているかという質問です。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これにつきましては、例えばプログラム経費でありましても、開発費でございますけれども、これにつきましてもまだ開発の基本的な構想というものを確定もいたしておりませんので、この内容にもよるというような面もあります。
したがいまして、現在のところ、ここで福島委員に対して明確な答弁をする状況に至っていないということでございます。
○福島みずほ君 これは事務費も、これはやらなければいけないことですが莫大に掛かると。グリーンピアや、例えばデータの、NTTデータベース、日立に払っているのが一兆四千億円。
さっきの話もそうですが、年金払っている人は、今まで無駄遣いがあって、今後またどれだけ税金でこれを賄わなければいけないのか、やっぱりそれは非常に怒っているというふうに思います。現時点においてもいろんな見積りも、こういうふうにやるというのが出ないということについては極めて問題だと思います。せめて会期末までにでもこの見通しについての試算をきちっと出していただきたいと思います。
先ほどから天下りの規制についての話が出ております。二通りあって、機構の理事や監事に厚生労働省OBが天下りをするという問題、それからこの機構から民間に天下りをするという問題、二通りあります。
まず、機構の理事や監事に厚生労働省OBを排除する規制策は何でしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) この年金機構法案自体にそういう法律上の規定はございません。
しかしながら、現在、国会で御審議をいただいておると承知いたしております国家公務員法の改正、いわゆる公務員改革の中で一定のこの枠組みというものができます場合には、今、機構の理事や監事に厚生省から行くということについては、これはその法律の適用を受けるということでございます。
○福島みずほ君 これは、やはり全く規制がなくなってしまうだろうと。社会保険庁解体と言いながら、また厚労省が多く天下りをする、あるいはそこの機構から、先ほどの質問でもありましたが、民間への天下りについてはむしろ全くフリーになってしまう、何の規制もなくなってしまうという問題があります。
日本年金機構の職員の待遇も、基本的には公務員と同等の待遇。民間企業へのアウトソーシングも増えるとなれば、天下り先も確保できると。これまでの責任は一体どうなるのか。この泥沼というか、もう次から次へと出てくるこの年金記録の問題、私たちがこれはどうかと言ってようやく出てくるようなこの年金記録の問題ですが、これは半年ごとに突合の進捗状況を報告するということですから、非常に時間が掛かります。
これは最終的には厚生労働大臣が責任を持つということですが、六分割されるどのセクションが具体的にどう責任取るのでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは従来、私御答弁申し上げているわけでございますけれども、責任はあくまでも厚生労働省が最終的には負っているわけでございます。したがいまして、具体的に恐らく機構が発足した場合には、厚生労働省の年金局の中に管理官室的なものが設置されるであろうと私は想定をいたしております。
そういうこととの関連もあるわけでございますけれども、今回の年金記録問題につきましても、私は厚生労働省が挙げて取り組むということでございますので、この管理官室の中にそういうこの年金記録問題の管理に直接携わる特定の人のグループというものも設置されなければならないはずだ、こういうように考えておるわけでございまして、いずれにせよ、実務は当然別のところでやるということにはならないわけで、この日本年金機構において行うわけでございますが、それの管理ということを通じて、厚生労働省の責任というもの、それから厚生労働大臣の責任というものが貫徹していくと。
そういう責任の下での管理が行われるということで、この私どもの新しい対応策が確実に履行を推進されるということが確保され、それからまた、そこから生ずるいろいろな問題点についての責任もしっかり取っていく、こういう体制になるものと考えております。
○福島みずほ君 委員長も首をひねっていらっしゃいますが、これは何か分からないんですね。この法案と、それから安倍総理がぶち上げた第三者機関、全部で四つあります。その中身についてもこれから議論するんですよ。これから、どういう人が来て、何をするのか。
今、このすさまじい年金記録の問題は、社会保険庁が責任を持って解決をする、そしてその上に厚生労働大臣がいる、それは私たちは分かります。しかし、これが機構になって六分割をして、第三者機関を設けて、そこが責任を持つでしょうと言われて、この泥沼の年金記録、莫大なお金掛かりますよ。旧台帳だってもう捨てているわけですし、どうやって突合するのか。この真剣な作業をやるのに本当にどこが責任を持つのか。しばらく、まあ五年ぐらいたったら、あれは社会保険庁時代の問題で知りませんと。
六分割されたら、一体どこがどう責任取るんですか。第三者機関がそれを決めますと言われても、私たちはそれ白紙委任をする法律に賛成することはできません。
○国務大臣(柳澤伯夫君) いや、そういう立論、御議論がどういうところから生まれてくるか。私は、今私がその委員の発言の前に答弁したことで非常に明確だと思います。
この問題については、最終的に厚生労働大臣あるいは厚生労働省が責任を持つということでございます。
だから、日本年金機構が発足した後においては、この恐らく機構を管理するそういう管理官というものが置かれることになるだろうと、私は、通常のケースに合わせて考えますとそういうことになるだろうと、こういうふうに思います。
この年金記録の問題は、基本的に私としては、専従の職員を置いてきちっと管理を、特別の注意を向けて管理をしていく必要があるだろう、こういうように思っているわけでございまして、そういう組織、機構を通じて私どもは責任を遂行していこうと、こういうことを考えているということでございます。
○福島みずほ君 社会保険庁が全面的に責任を持つ、その上に厚生労働大臣がいて、その上に総理がいて、全面的にこの問題解決するのではなくて、新たに機構になって六分割になって、私の考えではこういう監督官が置かれるだろう、最終的には厚生労働大臣が責任を持つと言われても、この泥沼の問題をお金も掛けて知恵を結集してやらなくちゃいけないのが本当にきちっとできるのかと思います。
最後に一言、低所得者に国民健康保険制度を用いて納付を促すことは、国民の最後の命綱を国が切ってしまうことになるのではないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これはもうかねてから御答弁申し上げておりますように、短期の国民健康保険証というのは、実際窓口における、あるいは診療室における治療のサービスというものを受ける点においてはほかの国民健康保険証と何ら差異がないわけでございます。どこが差異があるかといえば、その有効期間が短いということで、市町村の担当者と会っていただく機会が増えるということでございまして、そういう際に、私どもとしては、国民健康保険といえども年金ということと密接な関係があるわけでございますから、その年金の納付についてもいろいろ御理解を求めていく機会としてこれを活用させていただきたいと、こういうことを考えているのでございまして、是非御理解を賜りたいと思います。
○福島みずほ君 問題が極めてあります。結局年金を納めろと、短期で本当に短い期間しかもらえなくなるという点で本当に問題だと思います。
以上です。
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