参議院 厚生労働委員会 2007年06月07日
◆日本年金機構法案、国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案及び厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律案、以上三案一括質疑
◆年金問題について◆
◆年金問題について◆
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
先日、六月五日の日に、三つの段階で問題があったのではないかということを御質問いたしました。青柳さんはそのときに、一九八〇年代の漢字を仮名に変えるときの問題に関して、御本人に確認のしようがないものですから、そこで漢字で書かれた台帳を適宜振り仮名を振ってコンピューターに入力をしたというふうに承知をしておりますというふうに答弁をされています。
これは驚くべきことで、日本の名前はいろんな読み方ができます。哲というのはサトシと読んだりテツと読んだり、健がタケシだったりケンだったり、裕子さんがヒロコとユウコ、幸子がサチコとユキコというふうに、もう名前もたくさんあります。
勝手に漢字を入力する人間が仮名に書き換えて入力していれば、それは行方不明になる、消えた年金じゃないですけれど、行方不明の年金記録になることはだれが考えても明らかだというふうに思います。この点について、今、反省はありますか。
○政府参考人(青柳親房君) 当時の様々な仕事のやり方につきましては、体系的な形で今日私どもの方に記録が残っていないところが多うございます。
私も、知り合いの人に言わば断片的に、当時どういう仕事をしていたかということについて幾つか確認をしながら材料集めをしているような段階でございますが、その段階で、例えば、これも先日委員にお答えしたかと思いますけれども、ちゃんとダブルチェックという形で入力の打ち込みをそれなりにしていたというようなことも、そういった断片的にいろいろ集めている情報の中で私、承知したものでございます。
この仮名入力につきましては、前回申し上げましたとおり、漢字で記載されておりました台帳をコンピューターに入力する際にどのようなルールでやったかということにかかわるところでございまして、私としても、まだそういう意味で当時の事実、全般的には掌握しておりませんので、きちんと調べましてこれは整理をさせていただきたいと考えております。
○福島みずほ君 前回、本人に確認のしようがないと答弁されていますね。
ダブルチェックを幾らやろうが、勝手に仮名を振っていれば、外れた人たちは、その記録は消えてしまった、迷子になった、行方不明の年金記録になるじゃないですか。
本人に確認のしようがないと、前回確認できなかった事情というふうに答弁されましたが、その事情とは何ですか。
○政府参考人(青柳親房君) 現在のように、オンラインのように御本人から出てきた情報を直ちに入力するような仕組みであれば、例えば事業所に問い合わせるなどして御本人の名前の読み仮名をチェックするということは可能かと存じます。ただ当時は、例えば昔から、古くからたまっておりますような書類を入力する際に、既に例えばその事業所がなくなっていたような事情も含めまして、御本人に確認できない事情の場合にはこれは確認のしようがなかったものですから、そのときの判断で入力をせざるを得なかったという事例を御紹介したような次第でございます。
○福島みずほ君 そもそも本人に全部確認をしたのか、確認を全部、ほとんどやったんだけれども、たまたま事業所がなくて確認ができなかった事情があるのか、どうですか。
○政府参考人(青柳親房君) つまびらかに承知をしておりませんけれども、ただ、古い例えば台帳なりを入力するときに確認をできたとは到底思えませんので、前回のような事情の下に変換をしたものもあったというふうに承知をしております。
○福島みずほ君 コンピューター入力の際に、読み方が違えば全く別人になります。同一性の確保ができなくなるということで、これは十分予想できることです。違う名前で登録されているわけですから、別人になって、自分に年金が来ないことなんか当たり前じゃないですか。ワガツマと登録されるかアガツマと登録されるかで、あ行とわ行でもう全く違ってきます。
今の段階から、当時明らかにミスがあった、間違いがあった、無責任だったというふうに考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(青柳親房君) 当時の状況すべてを掌握しておるわけではございませんが、当時なりに一定のルールの下にこの漢字の変換ということをやろうとしたということを、やっておったという未確認の情報もございますので、私といたしましては、そういったことをすべて確認した上で、どのようなことであったかということを整理させていただきたいと考えております。
○福島みずほ君 青柳さんも答弁されていらっしゃるじゃないですか、本人に確認のしようがない、だから漢字を仮名に振り換えたと。当時としては当時なりにと言うけど、間違いですよ。青柳さんの名前だって、別の名前で登録されて、あなたに年金来なかったら激怒するでしょう。
当時明らかにミスがあった、お認めになってください。
○政府参考人(青柳親房君) この仮名の問題のみならず、先ほども森委員のお尋ねの中でお答えをいたしましたように、当時、それぞれの段階で進達上ないしは転記上の漏れがあったことが今日のこの問題の根本背景にあるということは御指摘のとおりかと存じます。
○福島みずほ君 いや、もっと厳しくこれを受け止めてください。
裕子というのはユウコとヒロコと読めるけれども、一律にユウコとしたというふうにも聞いていますが、そういう事実はありますか。
○政府参考人(青柳親房君) 何せ未確認の情報ではありますが、ある字を仮名に換えるときに、何か職員がそれぞれ勝手に付けたというのではなくて、一定のルールをもって付けたのではないかという未確認の情報も私承知しております。
○福島みずほ君 未確認で結構ですが、何という名前を何とだけ読ませたんですか。
○政府参考人(青柳親房君) 大変申し訳ありませんが、個別のルールについてはつまびらかに承知をしておりません。
○福島みずほ君 だって、今おっしゃったじゃないですか、未確認情報があると。つまり、複数の多義的な読み方のある名前を一義的にやったわけでしょう。何という名前を何と一義的にやったか教えてください。
○政府参考人(青柳親房君) これ以上つまびらかに事を承知しておりませんので、お許しいただきたいと存じます。
○福島みずほ君 おかしいですよ。いろんな読み方がある名前をこれでやれといって仮名で転換したら、そうでない名前の人にとっては、自分が保険料を払っているのにその人にくっ付かないじゃないですか。
これをやってきたところが問題で、反省が足りないですよ。青柳さん、どうですか。
○政府参考人(青柳親房君) 当時の技術的な制約があるとはいうものの、今日から見ますれば不十分な対応ではなかったかと承知しております。
○福島みずほ君 いや、当時だっておかしいですよ。だって、違う仮名に、別人になっちゃうわけですから。ここが根本的に、駄目ですよ、こんなやり方で入力したら、それが問題です。
もう一つ分からないのは、仮名で入力をしている、しかし現在は漢字と仮名で入力されているわけですね。漢字と仮名、これはどういう突合をやったんでしょうか。
○政府参考人(青柳親房君) 当初のいわゆるコンピューターの中では仮名でしか入力ができなかったものが、技術がその後進む中で、現在では漢字も入力できるようになっております。したがいまして、具体的にどの段階でどのような情報をどういうふうに切り替えたかについて現在つまびらかに承知をしておりませんが、いずれにせよ、それを台帳に場合によってはさかのぼるなりして復元をして替えたものというふうに認識をしております。
○福島みずほ君 ちょっと分からないんですね。
仮名であって、漢字と仮名の部分がある。そうすると、必ずしも漢字と仮名が符合しているわけではありませんから、どういうふうにこれを照合したのか教えてください。
○政府参考人(青柳親房君) まず、新たに入力するものについては、当然のことながら仮名と漢字が一体でありますから、これは入力できると思います。また、仮名で入力したものであっても、被保険者番号ということで連続性、同一性が確認できるものについては、当然、例えば新たに出てきた書類なりというものをその同じ被保険者番号でつなげるということができるというふうにも考えられますので、そうした様々な手法によって今日の漢字と仮名を両方入力できるシステムへの切替えが行われたものと推測しております。
○福島みずほ君 谷沢さんが、谷沢で漢字も谷沢、仮名もタニザワ、だけれどもヤザワとかつて仮名で登録されていたら、これ符合しませんね。
○政府参考人(青柳親房君) そのような場合には、先ほど申し上げたように、一つは被保険者番号によって同一性を確認するという方法がございます。また、裁定の際、今日でいえば五十八歳通知の際でもそうですが、そういう際に御自分から記録をお申し出になれば、例えばそういう仮名の読み間違いという可能性についても、これを考慮して氏名索引をしてみるということを行っておりますので、多少お時間をちょうだいするかもしれませんが、何とかお探しをして記録の統合というものを行わせてやることはできるかと承知しております。
○福島みずほ君 仮名から漢字、仮名の統合をいつおやりになったんでしょうか。
○政府参考人(青柳親房君) ちょっと正確な年代は承知をしておりませんので、もう少し調べさせていただきたいと存じます。
○福島みずほ君 それは集中的にちゃんとおやりになったんでしょうか。
○政府参考人(青柳親房君) この点についても少し調べさせていただければと存じます。
○福島みずほ君 合ってないんですよ、絶対。だって勝手に仮名を読んでいるわけだから、これはよっぽど丹念にやらない限りは合わないですよ。
お手元に「過去記録の整理」実施状況をお配りをしています。平成十年度から平成十八年度までに関してどういうことをやってきたかということがあります。今朝、辻委員からも出ました、基礎年金番号導入時二十歳以上五十五歳以下の者を対象として、約この十年間、いわゆる名寄せというものをやっております。
根本的な疑問です。なぜ受給者については排除をしたんでしょうか。
○政府参考人(青柳親房君) これは、午前中のお尋ねの中でもあったかと存じますが、私ども承知しておる限りでは、受給者は年金の裁定の際に御本人の加入履歴を確認をして最終的な裁定を行うというステップを必ず経るものですから、その際にこういう加入履歴の確認が行われているというふうに一義的には判断したものと推測しております。
○福島みずほ君 とすると、ところが、受給者、今受給し、この十年前に受給している人たちも、あるいは自分につながってない情報もあったと思うんですね。一々その人にどうですかってやってないわけですから、なぜ受給者については排除したのか。五千万件宙に浮いた、当時は三億件あるわけですから、これについては、私は保険者もそうだし被保険者もそうだし受給者もきちっと名寄せをやるべきだったと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(青柳親房君) 今から顧みますれば、そのような部分が、手抜かりがあったということで、今回の名寄せの作業におきましては受給者についても行わせていただくというふうに考えております。
○福島みずほ君 いや、ひどい話なんですよ。これ、受給者はもらっているからいいんじゃないかという意識があったんじゃないですか。
○政府参考人(青柳親房君) むしろ、裁定の際に基本的には加入履歴を確認をさせていただいているという判断であったと承知しております。
○福島みずほ君 だとすると、受給者の人にはほかの宙に浮いた年金は基本的にないという理解でよろしいですか。
○政府参考人(青柳親房君) これは、やはり名寄せをさせていただく過程でそういうものが見つかる可能性はあるというふうに考えております。
○福島みずほ君 不親切じゃないですか。つまり、その人たちだってかつて違う名前で、ユウコ、ヒロコも、ヤザワもタニザワもあるかもしれない。本人にどうですかと言っても思い出せないかもしれない。あるいは、裁定のときに十分そのチェックや、あなた、どうですかって、ないかもしれない。
全く理解できないのは、受給者については今までやってこなかったということなんですよ。これは私が推測するには、もらっているからいいじゃないかと。でも、本人にとってみれば、自分の払った保険料、全部それに見合うものをもらってないんですよ。
この間、私は火曜日に質問したときもやっぱりひどいと思ったのは、年齢百歳以上の人について質問したときの青柳さんの答弁はこうなっています。
日本の国民皆年金は昭和三十六年以降でございますから、それ以前は、例えば厚生年金でも二十年の加入期間がなければ、残念ながらその方々は掛け捨てという形になっておったことが十分考えられるわけでございます。百歳という年齢の方々のことを考えますと、その意味では皆年金という形で必ず年金受給に結び付くという機会がそもそも制度的に保障されていなかったから無年金になった方もいると考えるのは、役人の言い訳でも何でもないんじゃないかと。
ちょっと引用が長くなりましたが、百歳以上の人が百六十一万件あって、生きている人は三万人しかいない。だとすると、その人に結び付かずに亡くなった方もいるんじゃないかという質問に対する答弁がこれなんですね。結局、多くはこれ、結び付いてないからいいじゃないか、掛け捨てだったんだからいいじゃないかという答弁なんですね。
同じように、受給者についても、なぜこの十年間やってこなかったか。私は、その中にはやっぱりもらっているからいいじゃないか、大体もらっているからいいじゃないかという意識があったのだと思います。
最近も、事務所に電話があった女性は、社会保険庁の事務所に行って、私はこれがあるんじゃないかと言ったら、もう十分生きられたからいいじゃないですかというふうに言われたそうです。
やっぱりおかしいですよ。十年かけてちんたらちんたら、二十歳以上五十五歳以下の人たちをこの十年かけてやった。ここに関しては、受給者をなぜわざわざ除外をしたのか。しかも、未回答件数も、五百六十五万件とか、非常に多いわけですよ。
それで、お聞きをいたします。厚生労働省が六月四日、年金記録問題への新対応策への進め方を発表されました。受給者については二十年八月までに名寄せを行うと、被保険者については二十一年三月までにやるということを発表されました。被保険者については過去にやっていらっしゃるじゃないですか。どんな新しい事実が出てくるんでしょうか。
○政府参考人(青柳親房君) 被保険者については、確かに平成九年から計画的に実施をさせていただいておりましたが、今回はこれに加えまして、特に名寄せをする方については事業所の情報というものを追加させていただきたいと思っております。平成九年の際には加入期間の情報しかございませんでしたので、例えば事業所の情報がなかったと。事業所の情報を加えることによって、よりその前後で、ああ、この事業所の前にはこういう会社に勤めておったことがあるはずだといったような、記憶を呼び起こしやすくするという点については工夫をさせていただきたいと考えております。
○福島みずほ君 受給者については二十年八月までとありますね。安倍総理は、一年以内にこのコンピューターの照合をやると言っています。ところが、それは結局、今までこの被保険者についてやっていたことを単に受給者に拡大するだけであって、何も新しいことはないじゃないですか。いかがですか。
○政府参考人(青柳親房君) まず、平成九年に実施いたしましたのは確かに被保険者だけでございまして、被保険者の場合には、実は加入記録同士の突合、名寄せをすればこれを行うことができたわけでございますが、受給者の場合には、受給者ファイルという別のファイルをこれは持っておるわけでございます。したがって、その受給者ファイルという別のファイルから言わば加入記録を復元いたしまして、その復元した加入記録を言わば名寄せをするというステップが必要になってくるわけでございます。
したがいまして、申し上げておりますような開発期間を経て名寄せを行うということがどうしても必要になってくると御理解賜りたいと存じます。
○福島みずほ君 この間、基礎年金番号を導入して十年たつまで、受給者について、当時受給者に関して一切名寄せをこういう状況ではやらなかったという点は、今から考えて、無責任だった、落ち度があった、マイナスだった、あるいは欠陥があった、反省すべき点がある、いかがでしょうか。
○政府参考人(青柳親房君) 先ほどの答弁の繰り返しになる部分はお許しいただきたいと存じますが、いずれにいたしましても受給者についての当時の判断は裁定時に一定の加入期間の確認があったということが考えられます。また、ただそのことは、今日顧みますれば、必ずしもそういう判断は適当な判断ではなかったということがございますので、今回の新対応策におきましては、受給者につきましても名寄せをさせていただくというふうに考えた次第でございます。
○福島みずほ君 安倍総理はこの一年間の間でコンピューターで照合するということを言いました。何か救済されるというふうに思うけれども、結局この十年間全くやらなかった受給者への照合を、名寄せをやるということだけしかすぎないんですよ。何も新しいことはない。今までやっていてさぼってやらなかった受給者、当時年金を受給していた人たちについても拡大をするだけの話であって、何の新しいところは実はないんですね。
しかも、この過去記録の整理実施状況を見てみますと、名寄せ対象者という、当時やった人について、仮名氏名、生年月日及び性別が一致する者というふうになっています。基礎年金番号と国民年金及び厚生年金保険の情報を突合し、仮名氏名、生年月日及び性別が一致する者。コンピューターに入力をする際に勝手に仮名登録しているわけですから、幾ら名寄せをやっても合わない人たちが相当出てきたと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(青柳親房君) 不十分ではあるんですけれども、読み仮名につきましては、濁点を取って例えば名寄せをするということは平成九年の当時から試みておったようでございますので、もちろん十分とは申しませんけれども、不十分なりにできる範囲で名寄せ、例えば読み仮名の誤りといったようなものについても対応をさせていただきましたし、引き続き今回もさせていただきたいと考えております。
○福島みずほ君 でも、ヒロコがユウコで濁点というのはよく分からないんですが、教えてください。
○政府参考人(青柳親房君) 濁点ということでございますので、例えばタケダがタケタというふうになっていたものは、両方を名寄せの対象とできたというふうに御理解賜りたいと存じます。
○福島みずほ君 いやいや、その濁点はごく一部ですよ。だって、さっき言ったようにタニザワ、ヤザワはどうしようもないわけですし、このかつて十年間やってきた名寄せ対象者、だからこそ五千万件残ったとも言えるわけですが、これ、仮名氏名なんですね。
元々根本は、入力する際に勝手にやっている、だからだれにも結び付かないものが出てきて、三段階ぐらいにわたってそれぞれ厳しく反省すべき点があるというふうに思っております。
それで、一つは、当時のコンピューターの照合がなぜ受給者にもやらなかったか。もちろん入力の際の問題もあるわけですが、基礎年金番号導入時に記録を統合する計画がなかった、これも致命的だと思いますが、村瀬長官、いかがでしょうか。
○政府参考人(村瀬清司君) 非常に難しい問題を言っていただきまして、基本的には、その平成八年以前というのは一人一番号ではなくて、例えば国民年金であっても番号を二つお持ちになっていたり、それから厚生年金であれば事業所ごとでお持ちになって複数の番号をお持ちになっていたわけですね。
その部分を何で寄せるかということで四十九年から手帳でその中で寄せようとしているわけですけれども、なかなか十分寄せ切れてなかったと。それを、基礎年金番号を作ることによって今後はそれに統一するということはやれたわけですけれども、じゃ前のやつをどうするかということについては、これ幾らコンピューターが発達しても、まずどうしようもないんですよね。やはり、個々人の御協力を得てやっていかざるを得ない。
そのときに、やはり社会保険庁として十分できなかったのは何かというと、被保険者の方について言えば、お手紙をお送りしましたけれども、十分な形でフォローができてなかった。そのときに、一人一人親切に、あなたどういう手帳番号をお持ちになっていますかと対面でもして全部やっていれば、今こんな問題は多分起きなかったんだろうと思います。
今後も、基本的には被保険者の皆さんの御協力を得ない限りこの部分はできない。したがいまして、現在、我々としては、御疑問の方は是非、事務所若しくはインターネット、いろんな形で確認していただけませんかとやっているのはそういう意味でございます。したがいまして、今後は、やはり個々人の方々がどんな記録をお持ちになっているかということを広く呼び掛けて、やはり一緒にしていくというのは並行してやらざるを得ないんだろうと。
それから、先ほど委員おっしゃいましたように、受給者の方々に対しては、当時は裁定をやっているときに基本的には記録が一本化したという前提でもってやらなかったという、今回それを反省いたしまして、やろうと。やると同時に、年金受給者に対しては、先ほども申し上げましたように、どういう形の記録で裁定をさせていただいたかというのをリストでお配りをして確認をしていただくと。これが私は実は一番大事な部分だと思っていまして、その中にたまたま期間がないということが、まず認識していただければ、そこからどこに記録があるかというのは探せるんだろうと。それがありませんと自分の一生の中の記録をどう探していいか分からないわけですから、そういう点では、今回我々が個々人に対して、特に受給者に対してお送りする裁定記録というのは極めて大事な仕事だろうと、このように考えております。
○福島みずほ君 基礎年金番号の導入時に、単にコンピューターを照合するだけではなく、それから受給者も本人忘れていることもあるので、コンピューターで照合すれば随分また変わっていたと思います。それから、当時、やはり入力がそういう勝手に仮名振ってやっているわけですから、マイクロフィルムとそれから基礎年金番号の記録を統合する、このことをやっていればこれは随分変わっただろうと。
これは基礎年金番号導入時に記録を統合すべきだったというふうに思いますが、いかがですか。
○政府参考人(青柳親房君) 正に記録の統合と申しますのは、番号によってその同一性、連続性を確保するというのが正に記録の統合でございます。したがいまして、基礎年金番号を導入することによって、それぞれ制度ごとに分立していた番号を一つの番号につなげていくと、このことによって、その番号に言わば付いておりますところの記録が統合されてくるというメカニズムになっておるかと存じます。
○福島みずほ君 それが全く統合されていなくて、宙に浮いた年金が五千万件あるからこうやって問題になっているわけでしょう。私が言っているのは、納付記録のコンピューター台帳あるいはマイクロフィルムされたものと年金の基礎年金番号をきちっと突き合わせをしてチェックすることが必要だったんではないか。
これからようやく、何十年掛かるか分かりませんが、これからマイクロフィルムと台帳とそれを突き合わせると、オンライン化されたものを。で、半年ごとに進捗状況を報告すると。どれだけ掛かるか分かりませんが、政府は答弁をしています。そのことを実は基礎年金番号導入時にきちっとやるべきではなかったかという質問です。
○政府参考人(青柳親房君) これは、基礎年金番号導入以前に、まずオンライン化をするときに、どこまでそういった台帳とオンライン上の記録というものの突合なり整合なりを図っておくべきであったかという問題に結局は行き当たる点ではなかろうかと思います。
この点につきましては、先ほども申し上げましたが、それぞれの段階で磁気テープを作り、あるいは磁気ファイルに改めるという過程を経る中で、それぞれの際の確認なり整備というものが不十分で漏れが出たものがあったということの積み重ねではなかろうかと存じます。
そういったものを今度は基礎年金番号に統一いたしますときには、先ほど申し上げましたように番号というものを寄せていくことによって言わば記録そのものを統一化していくという作業が必要だったわけでございますので、これは基礎年金番号以前にもし委員のおっしゃるようなことをやらなきゃいけないとすれば、取り掛かる契機がもっとあったんではないかということは反省の点になろうかと存じます。
○福島みずほ君 これは明らかに政府の落ち度で、きちっとやっていれば全然状況は変わっていたというふうに思います。
ところで、昨日、衆議院の厚生労働委員会で出てきた千四百三十万件、全くコンピューターに入力されていない部分、この千四百三十万件について厚労省はいつ知っていたのか、放置していたのはなぜですか。
○政府参考人(青柳親房君) この一千四百三十万件の性格につきましては、先ほども申し上げましたように、厚生年金保険の被保険者期間を有する者であって昭和二十九年の四月一日現在で厚生年金保険の被保険者資格を喪失しているものでございます。したがいまして、これらについては、その後厚生年金に再び加入した場合には、これがオンライン上の記録等に結び付き、最終的には基礎年金番号に結び付いているものもありますし、その後に厚生年金の資格を取得しなかった場合には、例えばそれはこの旧台帳の中にしか記録がないものもあるという、こういう性格になっているわけでございます。
旧台帳という形でその二十九年前の記録を管理していたということは、例えば御紹介のございました社会保険庁の二十五年史等にも記載されておりますので、件数のボリュームについてはともかく、そういった形の旧台帳があるということは、私も年金局におりました当時から承知をしておった次第でございます。
○福島みずほ君 そうだとすると、千四百三十万件オンラインに載っていないものがあるわけですね。これは、年金の受給には反映してないわけでしょう。
○政府参考人(青柳親房君) 先ほど申し上げましたように、千四百三十万件が丸々オンラインに載っていないということではなく、その中の再び厚生年金の資格を取得したものについては、オンライン上のその方の記録の中に、この方については旧台帳の記録のこれこれの番号のものがこれにくっ付くものであるという表示がされます。したがいまして、旧台帳の加入履歴そのものがオンラインに載っておらなくても、オンライン上その表示があることによってその方の記録に基づき裁定等を行う場合には旧台帳までさかのぼることができると、こういう仕掛けになっておりました。
○福島みずほ君 いや、私は青柳さんの答弁聞いていると分からなくて、つまり、救済されている人もいるけれど、救済されてない人もいるわけじゃないですか。厚生年金に入ってない人は救済されてないわけですよ。
私が問題だと思うのは、一件でも二件でも十件でも百件でも、漏れたりつながらないという点は問題なんですよ。おおよそ厚生年金とつながっていて、旧台帳にあるというふうに、でも、全員があるわけじゃないじゃないですか。一千四百三十万件のすべてが、じゃ救済されているということですか。すべて救済されるという意味ですか。
○政府参考人(青柳親房君) まず、その二十九年四月一日以降に再び厚生年金に加入された方については、届出が適正に行われている限りは必ず表示が付いておりますので、これは年金に結び付くか、ただ、その方自身の加入期間が短いために結び付かないケースはあると思いますが、いずれにしろ、オンライン記録に反映はされているというふうに考えております。
また、このオンライン記録に反映されておらずに、正に旧台帳にしか載っておられないような方というのは、昭和十七年から二十九年までの十二年間という非常に短い加入期間の方でございますので、こういう方については多くの方がなかなか老齢年金給付に結び付かず、例えば脱退手当金等の支給の対象になっているということも十分考えられると認識をしております。
○福島みずほ君 百歳以上の人の話と一緒なんですが、どうせこの人は期間が短いから余り反映されてないだろうという趣旨の答弁じゃないですか。それは完璧に間違っていますよ。きちっとすべて反映をして、あなたの年金はこうですと言われれば納得するけれども、大体グロスの話じゃないですか、大まかこうだろうと。じゃ、漏れた人はどうなるんですか。本当は自分でフルに年金の保険料をもらうはずが、少なくしかもらってない可能性がある。この十年間だって、受給をしていた人たちの少なくない人たちは本来もらうべき年金よりも少なかった可能性があるんですよ。あるいは泣く泣く、あなたあきらめなさいと言われるか、資料がないでしょうと言われるか、ごく最近思い出して、時効ですと言われるか、死ぬのを待つか、あきらめるのを待つか、忘れているのを待つかという、そういう状況だったわけじゃないですか。
だから、この一千四百三十万件についてはきちっとやるべきだったんですよ。どうですか。
○政府参考人(青柳親房君) 一千四百三十万件の取扱いについては、一義的には、まずはオンライン記録と結び付ける、的確にこれがすべてオンライン記録と結び付いておれば恐らく問題はなかったのではないかと思います。したがいまして、この一千四百三十万件の扱いについては、これをオンラインと結び付けるという点において、例えば届出等が適正に行われなかったために同一性が確保されなかったという残念なケースがあるというふうに認識をしております。
○福島みずほ君 素朴な疑問で、一千四百三十万件について、なぜ調査し、精査し、それをなくそうとされなかったんですか。
○政府参考人(青柳親房君) 詳しい記録は残っておりませんが、例えば、先日御紹介のあった社会保険庁の二十五年史の中にも、これらが利用される頻度が非常に低い記録であるからというような記述があるように、当時の判断としては、そういう形でオンライン上に表示をしておけば必ず利用ができるのであるから、これ自身をオンライン記録に載せる必要はなかったという判断がされたのではないかと推察をしております。
○福島みずほ君 でも、すべてのものがオンラインに反映していないじゃないですか。厚生年金に入っていない限りオンラインに反映してないわけでしょう。じゃ、厚生年金にその後入らなかった人は駄目じゃないですか。要するに、面倒くさいからほっておけということだったんじゃないですか。
○政府参考人(青柳親房君) オンラインに載っておらない方のケースというのは三つのケースが考えられると思います。
一つは、厚生年金にはその後加入しなかったけれども、国民年金その他に加入した人があるんではないか。それから二つ目には、厚生年金に再び加入したけれども、何らかの事情で別の手帳番号で記載をされている方のケース。それから、厚生年金にも国民年金にも加入しなかったという方のケース、三つのケースがあるだろうと思います。
一番目のケース、二番目のケースは、いずれにいたしましても、その記録統合を例えば裁定の際に図る際に、必ずこれたどっていくことがその限りではできるわけでございますので、そういった契機において記録統合を図るということが可能であったというふうに思われます。
したがいまして、一番問題になるのは三番目のケース、すなわち、その後に国民年金にも厚生年金にもお入りにならなかった方のケースということになるわけでございまして、その場合には、先ほど申し上げましたように、年金給付に結び付かない形で、この記録というのが最終的に年金給付に結び付かないままになったというふうに理解するのがよろしいかと存じます。
○福島みずほ君 だから、その最後のケース、厚生年金にも国民年金にもその後入らず年金給付に結び付かなかった人は、じゃ一体どうなるんですか。一千四百三十万のケースを少なくとも少なくしていく、なくしていくという努力は必要じゃないですか。
○政府参考人(青柳親房君) 最後のケースの場合には、昭和十七年から昭和二十九年までの十二年間の加入でありますので、その後に公的年金制度に加入をしない場合には、これは残念ながら、当時の制度の中においては脱退一時金なりの支給対象ということで、元々年金給付に結び付かない方々ということになるわけですので、私どもとしては、この結び付かない方々を何らか対応するということは、今回の、例えば五千万件の名寄せをやった後でも、それはいわゆるいろんな対応のらち外の話ではないかと認識をしております。
○福島みずほ君 一千四百三十万件のケースについては、そうだとすると、記録上は元にたどれるので、きちっとそれは全員について反映をされている。そして、反映されていない人は、とにかく年数が足りないので年金の給付に反映していなくても構わない。一千四百三十万件のケースのうち問題があるケースはないという理解でよろしいんですか。
○政府参考人(青柳親房君) 福島委員は今二分法で物事を整理されましたけれども、私はその二分法の一番目のジャンルの中に、今後例えばそういう形で結び付くケースというものも含まれるんではないかと思います。
先ほど順番にケース分けをしたものの中に、オンライン記録には載っているけれども、平成九年の段階で基礎年金番号の付番に至っていない方というのがあるわけでございますので、この方々は、いわゆる五千万件の中で宙に浮いたというふうに表現されております記録の一部となっていると認識をしております。
○福島みずほ君 そうしますと、五千万件の一部と千四百三十万の一部が重なるということでしょうか。
○政府参考人(青柳親房君) 私が申し上げましたように、オンライン記録には結び付いているけれども、したがって表示があるけれども、平成九年段階で基礎年金番号が付番されていないという方については重なるというふうに認識をしております。
○福島みずほ君 そうすると、五千万件の件は五千万件で解決をする、そして、三分類のうちの一分類は五千万件の中に入る、二の部分は反映しているからいい、三のケースは年数が足りないのでこれはもらう必要がないと。私の確認で、五千万件のケースがきちっと解決をもしすれば、なかなか難しいけれども、一千四百三十万件の件は問題とはならないという理解ということでしょうか。
○政府参考人(青柳親房君) 基本的にはそのように認識をしております。
○福島みずほ君 ただ、このことについても、やっぱりその五千万件の宙に浮いた年金と同じように放置をしてきたのは事実じゃないですか。今、宙に浮いた五千万件の年金が大問題になっているので、その一千四百三十万件のケースのうち五千万件と重なる部分などについては問題になっていますが、今まではほっとけと、何かどこか押し入れの中にほっとけっていう状態だったわけでしょう。それも極めて問題だと思います。
ところで、安倍首相は二十八日、渡辺行革担当相と首相官邸で会談し、この問題について歴代社会保険庁長官の責任について明らかにする必要があると指示し、渡辺大臣は記者団に、歴代社会保険庁長官の退職金を返還させるとか、今後の天下りあっせんを禁止することだと語っています。
新しく今回提案をされている法案は天下りの規制がありません。厚生労働省の外庁にならないわけですから、天下り規制もありません。
まず、社会保険庁長官の責任について、今日も聞かれていますが、厚生労働大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先日の委員会におきましても御答弁申し上げましたけれども、社会保険庁の年金記録に関する問題については、この平成八年の基礎年金番号導入が一つの節目ですけれども、それ以前からもろもろの問題があったと、このように思っております。したがいまして、この社会保険庁長官の歴代の方々を含めてすべてのこの関係の関係者にはやはり大きな責任を感じてもらわなければならないと、私としてもまた大きな責任を感じているところでございます。
このため、今回の問題の発生の原因や責任の所在につきましては、有識者から成る検証委員会におきましてしっかりと調査、検証をしていただくことといたしておりまして、この検証委員会における検討、検証を待って私としては状況に対処をしてまいりたい、このように考えます。
○福島みずほ君 渡辺大臣は、歴代社会保険庁長官の退職金を返還させるとか、今後の天下りあっせんを禁止することだと語っています。こういうこともやっぱり考えられていいだろうと思います。
先ほどからありますが、歴代の社会保険庁長官のこの委員会への出席を強く求めます。後ほど理事会でお願いします。
○委員長(鶴保庸介君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
○福島みずほ君 終わります。
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