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2007年

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参議院 厚生労働委員会 2007年06月05日

◆厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律案についての質疑


◆宙に浮いた五千万件の年金の記録について◆


 

◆宙に浮いた五千万件の年金の記録について◆

○福島みずほ君
 社民党の福島みずほです。
 宙に浮いた五千万件の年金の記録と、それから記録さえされていない消えてしまった年金の問題、このことについて、なぜこのような問題が生じたのか、厚生労働大臣、責任についてどう思うか、お聞かせください。

○国務大臣(柳澤伯夫君)
 このような五千万件の問題等の年金記録にかかわる問題がどうして生じたかということについては、まず、私ども、基礎年金番号というものを導入しまして一元的な年金記録の管理をしようと、こういうことを思い立ったわけでございます。
 その際に、過去の年金記録というもの、あるいは年金の複合番号というものが別途に残っているということは十分認識をいたしておったわけですけれども、これはもういずれ容易に統合が実現するであろうというように見通してこのシステムを導入したわけでございますけれども、今現在においても五千万件余の未統合の記号番号が残っているということになったわけでございまして、この点についてはこれまでの十年間という期間、本当に真剣に統合のために国民の皆さんの御協力を呼び掛けたり、あるいは内部の作業を強力に進めたりというようなことが本当に十分であったのかということについては私は反省すべき点が多いのではないかと、このように考えておりまして、その点については誠に申し訳ないと、この年金の事業運営に責任を持つ役所、また役所の責任者として大変申し訳ないということでおわびをする次第でございます。

○福島みずほ君
 このような問題が生じたのには三段階あると言われております。一九八〇年の手書きのときの間違い、コンピューター化したとき、一九八〇年代の段階の問題、基礎年金番号導入の際の一九九七年のときの問題、三段階あるというふうに言われています。
 一九八〇年代、徐々に、一九七〇年代からコンピューター化が本格化するわけですが、そのときに外注化をして、アルバイトなどでいろんな名前の入力ミスや、それから名前の読み方について確認をしないで入れたというふうにも報道されています。
 このときにきちっと入力ミスがあるかどうかについての検証は当時されたのでしょうか。

○政府参考人(青柳親房君)
 ただいま福島委員の方から三段階でそれぞれの時期で問題があって、それぞれについてどのように検証したのかというお尋ねがあったかと存じます。
 国民年金、厚生年金では若干それぞれ事情が違います。
 国民年金につきましては、昭和三十六年から拠出制の国民年金制度が始まったわけでございますが……

○福島みずほ君
 済みません。検証したかどうかだけ答えてくだされば結構です。

○政府参考人(青柳親房君)
 それぞれの事情があって、それぞれの段階で、非常に雑駁な説明になりますが、国民年金については紙の台帳を使っていた時代から三回に分けてこれを社会保険事務所と記録を突合するという例えば手続を取っておりました。一回目はそれぞれの方が印紙で保険料を当時納付しておりましたので、その印紙納付があったときにまずは社会保険事務所の方に報告があると。次に、一年分の印紙を検認のために台帳から切り離してやったときにこれまた突合をした。さらに、三段階目では、そうした一年間分の保険料納付について事務所と市町村で読み合わせをしてその記録をやったというような事務作業をかなりふくそう化してやったということがありました。
 あるいは、機械化の際のお話がございましたけれども、これも一例でございますけれども、入力をする際にはダブルチェックという形で、一人が入力したものと全然別にもう一台の形で別の人間が入力したもの、両方のものが合わなければそれを機械上に載せないというようなダブルチェックもしたということを仄聞しております。
 いずれにいたしましても、すべての事態、すべての状況についてどのような形のチェックが行われたかということはこれからまだ整理をしなきゃいけない点がございますが、それぞれの段階でただいま申し上げたような二重、三重のチェックをしながらそれぞれの機械化なりを進めていったということのみ申し上げさせていただきたいと存じます。

○福島みずほ君
 二重、三重のチェックをされたんだったら、生年月日がないのがなぜ三十万件出てくるのでしょうか。入力ミスのケースがなぜ報告されているのでしょうか。

○政府参考人(青柳親房君)
 個別のケースについて今の段階で当時にさかのぼって確認のできないことはございます。
 ただ、国民年金の場合には、ただいま申し上げましたが、市町村から社会保険事務所にまず報告をし、社会保険事務所においてこれを被保険者台帳に転記する、そしてさらに磁気テープに収録をするという三つの過程、それぞれの段階でミスが生じる可能性は残念ながら否定できなかったと思います。
 また、厚生年金の場合には、社会保険事務所において事業主の方から届出をいただいたものを被保険者台帳、言わば被保険者名簿に記録する過程、あるいは磁気テープに記録を収録する過程、それぞれで残念ながらそういった厳しい二重、三重のチェックの中からも漏れが出たということが事実ではないかと推測する次第でございます。

○福島みずほ君
 その厳しいチェックをしたという答弁ですが、全く納得できません。
 なら、三十万人の人たちがなぜ生年月日がないのか、あるいは読み方の違う人がなぜ出るのか。これはたくさんなぜ出るのか。これについてはいかがですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 読み仮名につきましては、私の承知しておる限りでは、紙の台帳は漢字で当時記載がされておったと、ところが振り仮名を振ってなかったと。これをコンピューターに収録します際に、当時のかなり何世代も前のコンピューターでございますので、漢字での収録ができなかったと。そのためにこれを仮名に変換をして入力をしなければならなかったと。その仮名に変換をする際に、正しいその方のお名前が、読み方が分からなかったために正しい名前とは違う形で仮名入力がされたということを仄聞しておりますので、そのような過程で大変申し訳ない漏れが生じたということかと承知しております。

○福島みずほ君
 漢字の読み方が分からなくて、例えば日本語の漢字はいろんな読み方がありますから、じゃ、確認をせずに、御本人に確認せずにコンピューターで入力したと仄聞されているということでよろしいんでしょうか。

○政府参考人(青柳親房君)
 コンピューター入力の際には、例えば厚生年金でいえば、昭和十七年制度発足以降で相当の期間もたっていることがあり、その時点でお一人お一人にあなたのお名前はこれでよろしいかという確認ができなかったという事情もあろうかと存じます。

○福島みずほ君
 私の質問は、入力する時点の問題です。青柳さん、それは、一々漢字から片仮名に入力する際に、きちっと本人の名前かどうか分からない場合はチェックしたんでしょうか。

○政府参考人(青柳親房君)
 先ほども申し上げましたように、既に紙の台帳で長いこと言わば保存をされていたものをコンピューターに載せ替えるときには御本人に確認のしようがないものですから、そこで漢字で書かれていた台帳を適宜、振り仮名を振ってコンピューターに入力をしたというふうに承知をしております。

○福島みずほ君
 全くでたらめです。  つまり、読み方が全く違うわけですから、その人の同一性が担保できません。漢字であればその人の同一性の立証はできますが、片仮名になった時点で漢字が消えてしまうわけですから、コンピューター化の入力の際に大体こんな読み方だろうというふうに入れたという答弁ですよ。こんなひどいことはないですよ。ユウコさん、ヒロコさんとか、全部呼び方が違う、別人になっちゃうんですよ。それで国民の年金の記録を預かっているというのが自覚がないですよ。
 本日の答弁でも、本人に確認しようがないから読み方でやったといったら、もうそれは当て推量ですよ。当たるかもしれないけれど、当たるも八卦当たらぬも八卦、外れることも大いにあるじゃないですか。今回の本日の事態は予測できたわけですよ。
 もう一つお聞きをいたします。  六月五日の朝日新聞の記事に、「年金入力漏れ二割 三月照会分 都内、台帳に記録」とあります。この問題は、宙に浮いた五千万件ではなくって、そもそも台帳にはあるけれどもコンピューターに入力されてないという事態です。これはどうしてこういうことが起きたんでしょうか。

○政府参考人(青柳親房君)
 当該記事の中の二割、六十一件という数字につきましては、本年の三月十九日から三月三十日までの間に東京の社会保険事務局管内でマイクロフィルム化された被保険者台帳を参照して記録の統合等を行った件数であると承知をしております。東京の場合には文京の方にこのマイクロフィルム化された台帳を全部集約をしておりますので、ここで作業したものの結果と聞いております。
 しかしながら、実際にオンライン上に記録がなくてマイクロフィルムの記録に基づいて記録を確認したというのはこのうちの八件でございまして、そのほかは、オンライン記録があるものの、言わば確認のためにマイクロフィルムを参照したというふうに承知をしております。この間の相談件数はこの東京管内で二万件と承知をしておりますので、二万件のうちの八件が入力漏れの可能性があったというふうに御理解を賜りたいと思います。

○福島みずほ君
 台帳とオンライン上の記録をすべて突き合わせるべきだと考えますが、いかがですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 この点につきましては、私どもも既に、厚生年金でいえばマイクロフィルムになっているマイクロフィルム、それから国民年金でいえばマイクロフィルム化されている特殊台帳及び市町村の被保険者名簿、これを私どもが電磁的に管理しているすべての記録と突き合わせるということを着手する予定にしております。

○福島みずほ君
 その突き合わせの作業はどれぐらい時間が掛かるとお考えですか。報道によれば、突き合わせには十年程度掛け実施するとありますが、それでよろしいんでしょうか。

○政府参考人(青柳親房君)
 これらの記録が、全体像、言ってみれば、どのような形で保存されているかということについての全体像を現時点ではまだ把握をしておりません。特に、市町村の記録につきましては、これは平成十四年に国民年金の徴収の仕事が市町村から国に移管された以降は、市町村、これ保管している義務がなかった記録でもございますので、私どもとしては、将来に向けてこの被保険者名簿をどういう形で保存するかということも含めて市町村と御相談をしなければいけない状況にございます。
 したがいまして、この全体状況が分からない中でなかなか何年間で処理ができるということが申し上げられないものですから、私どもとしては、今後の進捗状況というものを半年ごとにきちんと御報告することによって、そういった何年間でできるということが分からない部分に代えてまいりたいというふうに考えております。

○福島みずほ君
 大疑問で、国民年金台帳の廃棄の通知を出していらっしゃいます。なぜこれは廃棄の通知を出されたんでしょうか。

○政府参考人(青柳親房君)
 厚生年金と国民年金では、実はマイクロフィルム化をした事情に若干の違いがございます。
 厚生年金はかなり早い時点でマイクロフィルム化を実施をいたしました。これは、先ほども申し上げました、昭和十七年から制度がスタートしておりましたので、ある時期に言わば事務所がこの台帳で山積みになって手狭になったと。そういう意味では、また紙の台帳でございますから、これが毀損するおそれもあったというようなこともありまして、かなり早い段階でこれを保存のためにマイクロフィルム化するということを取り組みました。
 一方、国民年金につきましては、これは昭和三十六年から制度がスタートしたということもございましたので、むしろオンライン化はかなり早い時期から取り組むことができました。そこで、オンライン化とマイクロフィルム化というのは一体の作業としてやらせていただきまして、オンライン情報に通常の被保険者記録を載せますときに、すべて例えばある一年間について保険料が納付されているというような方については、直接オンラインにその記録を移すということで台帳を保管する必要はない。しかし、特殊台帳という形で、言わば一年間の中に穴空きのある、まだら状になっているような記録をお持ちの方や、特例納付という形でさかのぼって保険料を納付された方についてはこれをマイクロフィルム化して保存をし、オンライン記録を言わば保管をするという判断をしたところでございます。

○福島みずほ君
 時間がもったいないので、ちょっと短めに答弁をお願いします。
 私の質問は、じゃ、すべての記録はマイクロフィルム化しているんですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 厚生年金についてはすべての記録をマイクロフィルム化しております。国民年金については、先ほど申し上げました特殊台帳、それから特例納付及び穴空きの、まだらになっている記録、これらを特殊台帳としてマイクロフィルム化しております。

○福島みずほ君
 だとすれば、厚生年金の方はマイクロフィルム化全部している、国民年金の方はすべて台帳化していない。じゃ、なぜ国民年金の台帳の廃棄を命ずるんですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 先ほどの繰り返しになりますが、廃棄をしたのはすべてオンラインに載せたもの、あるいはマイクロフィルム化するという形にできたものから言わば廃棄をしたわけでございますので、廃棄をしたものは私どもの認識ではオンラインに載っておるかマイクロフィルムで残っておるというふうに認識をしておるところでございます。

○福島みずほ君
 では、根本的な疑問は、マイクロフィルムが基本的にある、マイクロフィルム以外には台帳がある、だとすれば、もっと前から、十年前、二十年前からなぜ突合をやらなかったんですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 台帳との突合は、オンラインをする際にいったんそういった形で、正確に申し上げれば、いきなりオンラインに入れたわけではなくて、紙の台帳を一時、もっと、言わば当時、今よりは原始的な電磁記録に移すという作業が行われておりましたので、その記録と当時の台帳記録を突合して、最終的にオンラインに移行していったという過程を経ておるわけでございますが、いずれにいたしましても、いったんそういう意味ではそういった突合が過去において行われているということでございましたので、私どもとしては改めて突合を行う必要性は最近は感じておらなかったということでございます。

○福島みずほ君
 一九九七年に基礎年金番号導入のときに、当時、三億件記録があると。そして、人口は大体、人間でいえば一億人。そうだとすれば、二億件を一億人の人に集約する必要がある。それで、その段階でいまだもって五千万件残っているわけです。
 私の根本的な疑問は、なぜ一九九七年、十年前にその突合、マイクロフィルムもあるわけだし台帳もあるんだったら、なぜそこでやらなかったんですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 当時の認識では、例えば台帳の記録とそれからオンラインの記録というものが大きく食い違うという認識をまずは持っておらなかったということが原因の一つだろうと思います。したがいまして、むしろオンライン上に載っている記録をどうやって統合していくかということが専ら問題意識であったと承知をしております。

○福島みずほ君
 今分かっていることは、オンライン上の記録と、それから台帳の間にずれがある。入力漏れがあったりオンライン上消えているのがある。だから、あなたの記録はありませんよとオンライン上言われ、本人が慌てふためくという事態が起きているわけです。とすると、当時の認識は甘かったんですね。

○政府参考人(青柳親房君)
 昨年の八月から十二月までの間におよそ百万件あったお問い合わせの中で、先ほども御紹介をしたように、マイクロフィルム、あるいは市町村の被保険者名簿に記録がありながらオンラインに記録がなかったものが二十九件、確かにございました。その意味では、結果としては、ただいま委員の御指摘のとおりかと存じる次第でございます。

○福島みずほ君
 去年までそのオンライン上にないということを気が付かなかったんですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 件数については承知をしておりませんが、オンラインの記録を言わば補完するものとして例えばマイクロフィルム等が活用されておったということはあったというふうに承知をしております。

○福島みずほ君
 マイクロフィルム、台帳ととことん照合して、記入漏れがないかということを恒常的にそれはやるべきで、それは先ほど青柳さんが、いや、一九七〇年代の入力のときも、漢字から平仮名にするときに何かあったじゃないかとか、実際、入力漏れがあるわけですから、これはとことんやるべきでした。
 それから、今日の一番聞きたいことは、五千万件のやっぱり宙に浮いている年金です。一九九七年の段階で三億件あった、それが一億人に集約する際に、どう考えても二億件は浮いているわけです。それが五千万件、現在においても残っている。
 で、お手元の資料に基礎年金番号通知書をお示しいたしました。私も実はこういうものをもらった記憶があります。それで、私も司法修習生のときの共済年金があるということを送り返した記憶があります。しかし、これをもらった人間が果たして事態の重要さやそういうことが分かったでしょうか。
 この通知をもらって送り返した人間は九百万人だと聞いていますが、まあ九百十四万人、それでよろしいですね。

○政府参考人(青柳親房君)
 先ほど申し上げましたが、この通知書に基づいてはがきで回答された方は九百十六万人というふうに承知しております。

○福島みずほ君
 三億件記録がある、で、年金の番号を持っている人は大体一億人である、だからどう考えても二億浮いているわけですよ。そうしたら、これは、その年金記録は個人にくっ付けないと、お金は払っているけれども、年金の保険料払っているけれども、その人の年金に加算をされない。通常であれば、本当にこれ詐欺みたいなものですよね、払っているけど加算されない。だとすれば、これは必死でつなげる努力をしなくちゃいけない。これをもらって返した人間が九百十六万人だったら、残りの人たちは返していないし、分からないわけですよ。だから、当時、一九九七年の段階でもっと、三億件あるんだから、皆さんのその基礎年金番号導入に当たってきちっと教えてくださいというふうな広報をきちっとするなり、必死で三億件を一億人につなげる努力を当時やるべきだったんですよ。
 しかも、この社会保険業務センター行きのは、これ来ているのが、期間がとてつもなく短いんですね。これが、平成九年二月二十八日までに送り返してこいと言っていて、社会保険庁のこれが、期間が非常に短いんですね。交付年月日が一月一日付けで、そしてこれが、送っているのが二月二十八日までに送り返してこいとなっていて、期間もとても短いんですね。ですから、この点でも極めて不親切。
 それで、私は、社会保険庁、厚生労働省は、九百十六万人しかこれが送り返されてこなかったら、驚愕すべきなんですよ。三億件が九百十六万しか戻ってこない。だとすれば、どこにミスがあるのか。あとの人たちは、もらったところで、いや、自分が真っ当な年金をもらっていないわけですから、これを当時、放置した、あるいはこの結果について重い重い責任があると思われませんか。

○政府参考人(青柳親房君)
 これは午前中からお答えをしているわけでございますが、私どもも、この言わばアンケートみたいなおはがきだけですべてをやったわけではございませんで、これをいただけなかった方についても、氏名、性別、生年月日による三情報の名寄せをいたしました。この方々は約九百二万人分ございまして、両方合わせた言わば一千八百万人の方に対して加入履歴を新たにお送りをいたしまして、あなたの記録には他に記録がある可能性があるので、もしこれ以外に記録が思い当たるところがあれば教えていただけないかという、そういう丁寧な作業をさせていただいて、この一千八百万人の方々を最終的には九百二十七万人分統合させていただいたという経緯がございます。

○福島みずほ君
 この基礎年金番号通知書で統合していくのは、これアンケートなんですか。だから、アンケートなんですか、これ。
 私も実はこういうものをもらったときよく分からなかったんですよ、これ何のために送られてきているのか。ただ、私の記憶では、司法修習生のときは共済に入っていたから書いて送り返したのでつながっているんだと思うんですが、多くの人は分からないですよ。
 九百十六万、このアンケートに戻してきたと。それから、あと九百万ぐらいは名寄せで行われたと。でも、二千万じゃないですか。全部で三億件あるんですよ。そうしたら、それは社会保険庁、厚生労働省は必死でとにかく名寄せをするなりやるべきじゃないですか。国民の皆さん、この基礎番号であなたが忘れていたりすることについてやってくださいと物すごく広報やるべきじゃないですか。アンケートなんですか、重要な権利が。

○政府参考人(青柳親房君)
 丸を付けて返すという意味で、ちょっとアンケートという言葉は語弊がございましたので訂正をさせていただきますが、いずれにしても非常に簡易な調査をさせていただいたということでございました。
 それで、今申し上げたように、三億件でございますが、これ三億人ではなくて三億件でありますので、例えばこうやって千八百万人の方に改めて加入履歴をお送りして、名寄せをした結果なりでお送りした段階でも相当の言わば、件数は言わば、何ていうのかな、消し込みというか統合ができたというふうに承知をしております。
 また、この間、具体的に年金受給年齢に到達した方に裁定をする際にもそういった形での統合を並行して進めましたので、結果的には三億件が五千万件まで統合が進んでいたということは事実としてお受け取りいただければと存じます。

○福島みずほ君
 五千万件、宙に年金記録が浮いていて、それを払ったけれどもだれにも結び付いていない。もちろん掛け捨ての部分やいろいろあるかもしれませんが、それは国民は怒っているわけですよ。
 今の答弁は、三億件あったのが五千件になったからいいじゃないかという、いや、そういうふうに聞こえますよ。五千件の方に驚いてくださいよ。(発言する者あり)あっ、五千万、ごめんなさい、数字があれで済みませんが、三億件が五千万になったんだという、この十年間で。それは違いますよ。十年前、一九九七年の段階でそれはきちっとやるべきですよ。
 お手元に統合されていない年金手帳記号番号に収録されている人たちの件数と年代別のがあります。百歳以上の人が百六十一万人なんですが、厚生年金。百歳以上の人で生きているのは三万人弱ということでよろしいですね。

○政府参考人(阿曽沼慎司君)
 お答えを申し上げます。
 昨年の九月三十日時点におきまして百歳以上となる方の人数を私ども厚生労働省において八月十五日時点で把握いたしましたところ、その数は二万八千三百九十五人というふうに承知しております。

○福島みずほ君
 百歳以上の人の記録が百六十一万件、それで、生きている人が百歳以上が二万八千人ですね。そうすると、生きている間に自分は払ったんだけれども、自分に結び付かなくて亡くなっている人が物すごく多いということなわけですよね。
 百六十一万件のうち亡くなっている人ってどれぐらいいるかは、これはデータじゃ分からないんですよね。

○政府参考人(青柳親房君)
 大変申し訳ございませんが、承知しておりません。

○福島みずほ君
 この表を見ると涙が出そうになるというか、この人たちは、この人たちというか、五千万件のこのケースは、払った、着実にこれはどこかで払込みがあるんですよ、保険料払っていて、これだけ払われている。厚生年金、国民年金、年代別にもある。二十代だってこんなにたくさんある。にもかかわらず、これが本人の給付に、宙に浮いているわけですから、結び付いていないわけです。
 亡くなっていれば遺族年金が発生している可能性が強い。遺族年金は本当はもっともらえたかもしれないんだけれども、つながってないから少ないわけですよ。これはひどいじゃないですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 すべての方が確かにそういうことで、本来であれば年金給付に結び付くべきであったのに結び付いてないではないかということであれば、委員のお怒りもごもっともかと存じますが、私どもは、むしろこれは、例えば年金受給に、そもそも受給権が発生しない、つまり無年金という形で結び付い、かった方も相当数おられるでしょうし、その意味で、すべてをこれ年金受給に本来結び付くべきであったというふうにお考えになるのはいかがかというふうに、正直言って思います。

○福島みずほ君
 分かりました。
 じゃ、私を安心させるために、どれぐらいが無年金か示してください。

○政府参考人(青柳親房君)
 残念ながら、これは五千万すべてに共通する話でございますけれども、それについてどのような形で記録が残ったかということを今から調べるすべはございません。

○福島みずほ君
 分からないなら言わないでください。安心できないじゃないですか。示さずに安心しろなんというのは、それはおかしいですよ。居直り強盗みたいなもんですよ。おかしいですよ。それはやっぱりこの五千万件の痛みとか宙に浮いた年金の問題、入力さえされてない、この問題についての厚生労働省の責任、社会保険庁の今の責任感は本当に希薄ですよ。大臣、今までの答弁聞いてどうですか。

○国務大臣(柳澤伯夫君)
 五千万件のこのように統合されない記録がある、しかも六十五歳以上の受給者の年齢層に属する方々の数も多いということを考えますときに、私どもは本当に、これがもし年金に結び付けるべきものという前提に立ちますならば、これは本当に申し訳ない事態になっているというふうに考えるところでございます。
 そういうことで、私どもとしては、国民の皆さんに対して大変申し訳ない事態になっているということの自覚に基づきまして、これから懸命にこの統合に向けての努力をしなければならないと、このように考えます。

○福島みずほ君
 これがどれだけ無年金なのか、だれが死んでいるのか、どの部分が遺族年金になっているか、全然分かんないわけですね。でも、私はあえて言いたいんですが、例えば百歳以上、自分では保険料払っているけれども、年金の百歳以上の人の分が百六十一万件あるわけですね。じゃ、年金もらえずに死んだ人がいるんじゃないか、その責任はどう取りますか。

○政府参考人(青柳親房君)
 百歳の方にちょっと、こだわるわけではないんですが、思い起こしていただきたいわけですが、日本の国民皆年金は昭和三十六年以降でございますから、それ以前は、例えば厚生年金でも二十年の加入期間がなければ、残念ながらその方々は掛け捨てという形になっておったことが十分に考えられるわけでございます。百歳という年齢の方々のことを考えますと、その意味では皆年金という形で必ず年金受給に結び付くという機会がそもそも制度的に保障されていなかったから無年金になった方もいると考えるのは、決して私、役人の何か言い訳でも何でもないんじゃないかなというふうに、正直言って、思います。
 したがいまして、私どもとしては、この関係を放置するというのではなくて、午前中以来申し上げておりますように、機械での照合を始めとしてきちんと分かるものを明らかにしていくということを徹底的にやらせていただくということはお約束をしておるわけでございますが、その中で、例えば少しでもそういった五千万件の言わば実像に肉薄していきたいという気持ちで取り組ませていただきたいと存じます。

○福島みずほ君
 内実を全く明らかにしないで、この人たちは無年金だった可能性があるとか、そういう中身が分からないのに言うのは暴言です。衆議院の厚生労働委員会の中でも振り込め詐欺じゃないかという意見がありましたけれども、国家は振り込め詐欺をしてるんじゃないか。そうですよ、これだけの件数あって、この人たち無年金だった可能性が強いから御安心くださいみたいな今日の答弁はふざけてますよ。
 それで、この五千万件についてお聞きをしますが、女性は姓を変えている人が、結婚のときに、九七%いますので、この切断したり宙に浮いた年金の男女比でいえば、結婚した女性がこの中にかなり入っているんではないか。性別比はこの五千万件、どうなるでしょうか。

○政府参考人(青柳親房君)
 この五千万件の男女別の内訳につきましては、もちろん個別、一件一件のデータに当たれば男ないしは女と書いてあるわけでございますけれども、これちょっと集計するシステムになっておりませんので、今の時点ではちょっとお答えができないということでお許しいただきたいと存じます。

○福島みずほ君
 五千万件というのはすごい数字ですよね。つまり十年前、一九九七年の段階でアンケートを取った、そしたら九百十六万人は送ってきたけれども、そしたらその段階で驚愕動地をし、厚生労働省、社会保険庁は国民の皆さんに物すごく広報をして、皆さん教えてください、ちゃんと連絡くださいってやるべきだったんですよ。それをほおかむりというか、分かっていたんですよ、社会保険庁は。その段階で、だって件数も分かっているから。
 五千万件今あるわけだから、通常の感覚であれば男女比についてはどうか、どの分野のどこがどうか、入力ミスじゃないけれども、どこの分野が多くなっているかというようなことをグループごとに傾向と対策をきっちりやって働き掛けるべきなんですよ。男女比の比率はなぜ出ないのか、コンピューターだったら動かせばいいじゃないですか、男、女のどっちかで。コンピューターを動かすのはお金が掛かることは分かります。でも、五千万件のうち圧倒的に女性が多い。特に結婚して姓を変えてこうなっている女性は特に御連絡をください、以下の人たちは特によく御注意の上、御連絡をくださいってやるだけでも、全然、広報違ってきますよ。コンピューターで男女別比を出してくださいよ。

○政府参考人(青柳親房君)
 五千万件の中身を少しでも明らかにしろというのは先ほど来出ておる御要請でございますけれども、私どもとしては現時点でちょっとその、例えばボタンを一個押せば何か結果が出てくるというふうなたぐいのものではございませんので、それなりのプログラムをきちんと書いて対応しなければならないというものでございますので、分かりましたということでなかなかお引き受けできないということを、御事情を申し上げざるを得ないと思います。

○福島みずほ君
 この十年間、何で放置をしてきたんですか。三億件あって、もうそれは分かっているわけじゃないですか、その時点ででも。あるいはこの五千万件だけじゃなくて、消えてしまった年金の記録もあるわけですよね。その二つの問題にこの十年間放置してきたツケですよ、これは。男女別比を出してくれっていう要請をしても、そんなことできません、だと、実像に全然迫れないですよ。
 で、言いたい。安倍総理は一年間でこの五千万件のコンピューター上の照合をすると言いました。一年間でできるんですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 先ほど来お答えを申し上げておりますように、この五千万件についてはオンライン上、言わば機械的に処理されている情報であるということがございますので、これとまずは三千万人の年金受給者の方々についてのその名寄せができるようにシステム開発をして名寄せをすると、これをまずは来年の五月までに実施をし、その後、六月以降、その結果に基づいて同一人の可能性の高い方からまずは加入履歴をお届けしてその確認の作業に入り、最終的にはすべての年金受給者の方にその加入履歴をお送りするということを取り組みたいというふうに考えております。

○福島みずほ君
 一年間でコンピューター上の照合ができるのであれば、なぜ十年前にやらなかったんですか。全く理解できないですよ。つまり、これ、コンピューター上の照合の問題だからそういうプログラムをつくって照合すればできるわけでしょう。一年間やる気があればできたわけじゃないですか。なぜ一九九七年、返ってくるアンケートの結果が少なかった時点でそれをやらなかったんですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 先ほど来お話の出ておりますはがきで御返事をいただいたり、それから名寄せをしたのはすべて被保険者の方々についてさせていただきました。
 当時、年金受給者については言わば年金の裁定時に加入履歴を言わば確認をして年金を決定していたということから、改めてやる必要はないというふうに判断したものと承知をしております。

○福島みずほ君
 いや、それがやっぱり間違っていると思うんですよ。つまり、六十歳になったときに年金問題が発生するのではなく、今のように転職だとか、結婚したり再婚したり、住所が変わったりという状況であれば、殊に現役世代のときから統合していかなければ突然できないですよ。だから、これがこんなに積もり積もって五千万件とか三億件とかなったわけじゃないですか。だとすれば、当時つながってない年金の記録があるというのであれば、それは三億件、というか三億引く一億ですからまあ二億件ぐらいあるわけですね。少し減ったけど、まあ一億何千万あるわけでしょう、何千万件ですね、ごめんなさい。だとすれば、その段階でなぜコンピューターの照合をやらなかったか。それをやっていれば相当解決していますよ。あるいはその時点で国民の皆さんにPRしていれば全然違っていますよ、どうですか。
 そういうことをずさんにやらなかったから国民は苦労して、社会保険庁に行って拒否されて、証拠出せって言われて苦労したんじゃないですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 年金受給者について当時やらなかったのは、先ほど申し上げましたような判断に基づくものと思いますが、その点について、結果的にはその判断が十分ではなかったことから、今回、年金受給者の方について全部そういうことをやらせていただくということでございます。
 また、当時の判断としては、一つには、先ほど申し上げましたような、はがきでお返事をいただいてそれを基に探す方法と、機械で名寄せをする方法を組み合わせてやりましたが、大半の方は、言わばその後に年金の受給年齢に差し掛かったときに、その時点で再び履歴を言わば確認をしていただいて、その時点で、例えば先ほどお話の出ました旧姓で登録されている女性などの場合には、その旧姓の部分を探し出して無事に統合するというようなことが行われたものというふうに承知をしております。
 また、将来に向けては、今委員のおっしゃった御指摘は全くごもっともと思いますので、私どもも遅ればせながら、五十八歳通知という形で年金の裁定前にそういう加入履歴を統合することをやらせていただいておりますし、将来的には三十五歳あるいは四十五歳の、つまり若い時点で加入履歴をお届けして、そういった言わば漏れの出ないようにするということを取り組ませていただいている次第でございます。

○福島みずほ君
 漏れの出ないようにしている、受給者について統合していたからいいんだみたいなことをおっしゃいましたよね。だったら何でこの五千万件が残っているんですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 五千万件の中には、先ほどお話を申し上げましたように、年金受給者について当時、名寄せ等をしなかったために結果的に統合されないでいる記録も多数残っていると思いますし、また、本来的に統合に至らないような記録もあるものと思いますが、いずれにいたしましても、今般、そういうことで、受給者の方の名寄せを始めとして徹底的なチェックをさせていただく過程でこの五千万件についての姿も明らかにさせていきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君
 ほったらかしにしてきて、この五千万件についての実情を国会に対しても明らかにしない、これからやっていくと、そして、十年前にやれば相当解決したはずなのに放置をしてきてこれから努力しますと言われても、全く納得できないですよ。国民は、自分が年金保険料を払う、あるいは年金手帳を持っていたらそれで信用しますよ、ちゃんと自分は年金もらえると。だけれども、もらってないわけじゃないですか、十分。
 そして、みんなが苦労して社会保険庁に行ったら、あなたの記録ありませんよと言われて、立証しなさい、領収書を出せと言われて、みんな泣く泣くあきらめるか、あるいはしようがないと思うか、あるいは死んでいるんですよ。遺族年金もらっている人だって、本来もらえる金額より少なくもらっている人だって一杯いると思いますよ。これって本当に詐欺みたいなものじゃないですか。国家による詐欺ですよ。きちっと払うべきじゃないですか。
 立証責任は一体どっちにあるのか。それで、次に、立証責任のことについてお聞きをします。というか、安倍総理は一年以内に解決すると言ったのは、たかだかコンピューター上の照合だけの問題で、それ以外の入力ミスだったり載っかってない部分については、全く記録がない部分については、先ほど半年ごとに実績を報告すると。つまり、台帳とコンピューターの突き合わせはこれから何年掛かるか分かりませんが、非常に時間を掛けてやるわけでしょう。そうだとすると、国民の救済はやっぱりとても遅れますよ。
 それで、その第三者委員会を設けるということなんですが、かつて安倍総理は、払えという人間にすべて払えというのかということを答弁の中でおっしゃいました。払えという人間に、三十日の時点で、国民から申請があれば自動的に給付しろというのかと国会で答弁をされました。
 立証責任についてお聞きをします。払ったという立証、これは国側にありますか、国民の側にありますか。

○政府参考人(青柳親房君)
 年金の記録につきましては、いずれにいたしましても、私どもがお預かりしているものを修正をしていただくということになってくるわけでございます。そして、修正をするということに基づいて年金額が増額したりなるという効果が生ずるわけでございますので、いずれにいたしましても、その修正の申出というものは、逆に今度は、私どもお預かりしている記録ではございますが、勝手に私どもで変えることができないという事情もございますので、少なくともその記録の御本人から修正の申出をしていただく必要はある。その意味ではまずは申出が必要だと。
 その申出をいただくときに、どういう事情でどういう経緯があったものかということは、御本人しか知らない情報でございますので、これは教えていただかざるを得ないだろうと。そういったものの積み重ねと、それからそういったものを言わば補強するような様々な材料というものを、これは一方的にお申出をされた方だけに押し付けるということではなくて、私どもも、私どもがお預かりをしている記録はすべてこれを探し出して、おっしゃっておられることを言わば立証できるかどうかを努力をするわけでございますが、お申出の方も、その意味では御自分のいろいろ持っておられる記録、材料、こういったものを是非寄せていただいて、言わば双方の共同の行為として、そういった最終的な立証をさせていただきたいというふうにお願いをする次第でございます。

○福島みずほ君
 政府の答弁を聞いていますと、やはりこれ立証責任が国民の側にあるように聞こえるときがある。特に、先ほど紹介しました安倍総理の答弁、国民から申請があれば自動的に給付しろというのか、この答弁は、やっぱり国民の側に立証責任があるというふうにお考えなんじゃないか。それは明確に間違っています。国民の側には何の落ち度もありません。国は、それを、保険料をもらっているわけですから、国の側に明確に立証責任がある、それでよろしいですね。

○政府参考人(青柳親房君)
 客観的にお申出の方が申しておられている内容が正しいかどうかということをいろんな材料で言わば補強をして、正に立証していくということが最終的にこの記録の訂正ということには必要になってくるわけでございます。その意味では、一方的に申出人だけに例えば挙証責任を、立証責任を課すということはいかがかと思いますが、これは先ほども申し上げましたように、行政の側も持っておりますいろんな材料を言わば一生懸命探し、あるいは申出人の方と相談をしながら、こういう記録がないでしょうかとか、こういう材料はないでしょうかということを言わば申出人の方の立場に立って、一緒になって考えるということが実際の作業では必要になってくるだろうと思います。
 したがいまして、どちらに立証責任があるのか、立証責任のない方は何もしなくていいのかということではなくて、一緒になってそういったものを探し出して、その記録訂正、記録の復元をさせていただければというふうに私どもは考えております。

○福島みずほ君
 今まで領収書がないから駄目だとか、振り込みの記録を持ってこいと言われ、三十年前のなんかないよっていう、どうやって一体立証したらいいのかという多くの人たちの悩みを本当に聞いてきました。領収書や振り込み用紙なんて持っている人いないですよ。そういうものがないためにあきらめなくちゃいけない人がたくさんいたわけです。多くの人は、国民は、やっぱり天引きされていればオーケーと思っているし、年金手帳を持っていればオーケーというふうに思っているわけですよ。それを急に、あなた、一緒に考えましょうと言いながら、資料がないですかっていうと大変なんで、私は今日確認したいんです。基本的に国民の側に落ち度はないですね。ということは、お互いにいろんな事実を付き合わせることはあったとしても、基本的に国の側に立証責任がある、国民の側に落ち度がない、それはよろしいですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 お申出をされておられる方は、それなりにやはり御自身としてそれなりの、何というのかな、確信というか、記憶に基づいてのお申出でしょうから、私どもは例えば、そのお申出、おっしゃっている方々が何かうそをついているだとか、そういうことを一方的に決め付けて対応するようなことは厳に慎むべきだと思います。
 ただ、落ち度でありますとか責任でありますとかということを申しますと、じゃ、その責任のない方は何もしなくていいのかなということにもなりかねませんので、私どもとしては、繰り返しになりますが、先ほど来申し上げておりますように、御一緒にそれを探させていただきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君
 領収書もなく、振り込みもなく、預金通帳もなく、事業所の名前はうっすら覚えている、しかし事業所はもう倒産をしてしまって、経営者も同僚もいない、でも、こういう会社に当時勤めていた、保険料は払っていたという記憶である、どうですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 今の委員のおっしゃった事例は、ネガティブなものばかり積み重ねて、それでどうだという事例の示し方なんですが、私どもは逆に、そういうものの中から少しでもポジティブな材料がないかということを一緒になって探し出させていただきたいというふうに考えております。

○福島みずほ君
 はっきり言うけれども、ある年齢になって、領収書をこれから出せ、それから預金通帳を出せ、払込通知書を出せと言われて、持っている人いないですよ。ネガティブじゃなくてこれが普通ですよ。本人が、どこどこに勤めていました、社長の名前はたしかこうです、これではどうですか。ネガティブとおっしゃったけれど、全部の払込明細書なんて持っている人いないですよ。

○政府参考人(青柳親房君)
 これは、午前中からのお尋ねでも度々出ておる話題でございますが、いずれにいたしましても、ある一つのものさえあればそれですべてこれが立証できるということはなかなかこういう問題では難しいだろうと思いますので、少しでも多くの材料を積み重ねて、その中から言ってみれば一定の結論というか判断というものを導き出していく必要があるんだろうというふうに考えます。

○福島みずほ君
 ちっとも国民の救済にならないじゃないですか。国民が今まで、これまで、現時点まで困ってきたのは、領収書を持っていない、払込通知書も持っていない、給与明細なども全部持っている人なんてやっぱりまれですよね、預金通帳もそんな昔の、二十年前のは持っていない。あなた、うそついているんじゃないか、記録がないですよと言われて、みんなあきらめていたわけですよ。あきらめていたわけですよ。なかなか裁判にも勝たない、そして社会保険庁の入口で遮断機が下ろされる、だから困っていた。今回、第三者委員会設けても似たようなことになりますよ。

○政府参考人(青柳親房君)
 確かに、私がここで幾ら申し上げましても、かつての社会保険事務所あるいは社会保険庁の組織というのが大変に国民に対して不親切な組織であったということは私が今更申し上げるまでもないだろうと思います。
 しかし、これも申し上げさせていただきたいと思いますが、平成十六年、村瀬長官を迎えて以来、社会保険庁は、現場も含めて、少しずつではありますけれども意識改革を進めてきたと思います。今、社会保険事務所に年金相談に来ていただいても、はるかに当時に比べれば親切な対応をさせていただいていると、これ以上ますます改善する余地はあるだろうとは思いますが、基本的にはそういうことだろうと思います。
 その中で、昨年の八月から特別強化体制ということでこの年金記録相談について対応させていただいて、既に二百十五万人の方にこれを御利用いただいているということは、私どもが丁寧にこれを対応させていただいていることの一つの証左としてお受け止めいただければ幸いと存じます。

○福島みずほ君
 親切かどうか、もちろん親切になることはいいんですが、私が今聞いているのは立証の問題です。結局、資料がなければその現場で救済をされません。だとすれば、第三者委員会をやっても、結局、国民の立証ができないとか、資料がないという人が本当に困ってしまうという事態が生ずることが非常に今の答弁だと明らかじゃないですか。今までと一体何が変わるのか。
 それから、素朴な疑問で済みませんが、社会保険審査会など不服審査の制度がありますね。それと第三者委員会の関係はどうなるのでしょうか。第三者委員会はすべてのいろんな苦情処理を担当するんでしょうか。

○政府参考人(青柳親房君)
 社会保険審査会は、これは法律上一定の権限の与えられた機関でありますので、例えば第三者委員会がどのような結論を出したとしても、それに対して申立人の方が不服であれば社会保険審査会に不服の申立てをすることができまして、その社会保険審査会の言わば決定というものが最終的な決定になるということに変わりはございません。
 したがいまして、この第三者委員会を設けることの意味は、従来、社会保険庁長官が行政上の最後の言わば決定者として決定をしておりました例えば記録の訂正等について、言わば行政側だけの判断でこれを決定するのではなくて、第三者を交えることによって、より申立人の方の言わば視線に立った判断なりができるようにという気持ちを込めてこのような第三者機関を設けて、その手続を組み立てようということが目的でございますので、社会保険審査会とは一応区別して御理解をいただきたいと存じます。

○福島みずほ君
 全く年金記録がない人、証拠がない人はその第三者委員会に行ってどうすればよろしいんでしょうか。

○政府参考人(青柳親房君)
 これは、従来から私どもの年金の相談の特別強化体制の中で、先ほど来申し上げておりますように、第一段階、第二段階、第三段階という形でステップを踏んで、それぞれのレベルの記録を、私どもの持っているものを言わばお示しをしながらやっていただいておりますので、いきなり第三者委員会に飛び込むというよりは、どちらかというと、そうやって第一段階あるいは第二段階でどういうことが分かった、あるいはどういうことが分からないということをまずは行政側から提供した情報として、材料としてお受け止めいただいて、それにプラス御自身が何か補強の材料があるか、あるいは行政庁をして調べしむるようなものがあるかということを言わば第三者委員会に持ち上げていただくというのが手順になろうかというふうに今の段階では考えております。

○福島みずほ君
 今までのこの年金の記録問題についての処理は、どう考えてもやはりまずいというふうに思います。
 今日の質問の中で、一九七〇年代、漢字から平仮名に変えるときに、一々本人にチェックなんてせずに、まあ片仮名に勝手に変えて、読み仮名が違うということが大いにあり得た。それから、コンピューター化の際の入力漏れ。それから、一九九七年の時点に三億件以上あって一億人に集約する際に、ほとんど国民からの返答が余りないにもかかわらず、広報を十分せずに、そのときに手を打たなかった。現時点でコンピューターの照合をやると言っているけれども、なぜそれを十年前、一九九七年の段階でやらなかったのかという問題。それから、強化月間というのを設けたけれども、そこで救済できた人は、まあ数としては二百万人ぐらいだけれども、全体としては少ない。これから台帳とそれからコンピューター上の突き合わせをやるということが、一体、年度でいつ完成するか、今日の答弁でも明らかではありません。
 半年ごとに進捗状況を報告するということですが、亡くなる人だって多いわけですよね。遺族年金となったらまた話がややこしくなりますよ。遺族年金だったらどういう立証をするんですか。例えば、私がまあだれかの遺族年金をもらって、じゃ、例えばある妻が夫の遺族年金をもらっていて、どうもお父さんは前にもう少し会社に勤めていたんじゃないか、遺族年金についてもこれはもちろんやるわけですが、どういう書類があれば認定できるんですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 遺族年金はその年金の言わば基となりました老齢年金ないしはその老齢に至るような記録というものが背景にございます。したがいまして、遺族年金受給者の方にはそうした、その遺族年金の基となった加入記録というものをお届けをすると。この加入記録をごらんになった上で、例えば途中に穴の空いているところで思い当たるところがあればこれをお申し出いただくという手順にしていけば、多少、遺族の方ですから御本人に比べれば記憶というものを思い起こすのが難しい面もあるかもしれませんけれども、そういう手順で何とか遺族年金についても同様の対応をしていきたいと考えております。

○福島みずほ君
 このずさんな記録、つまり全然記録がなくなっている人、消えている場合と、五千万件の宙に浮いているのと両方ありますけれども、結局、遺族年金まで拡大しているわけですよね。そうすると、遺族の人はやはり領収書とか、証言とか、預金通帳とか、家計簿とか、お父さんの預金通帳とか言われても、なかなかないわけで、立証が本人より、より困難になる。そうすると、やらずぶったくりという言葉は悪い言葉かもしれませんが、結局たくさん保険料はもらいながら、払っていないんですよ。
 この放置をしてきた何十年かの責任は極めて重いというふうに思います。これまで歴代の社会保険庁長官の責任はどのように問われるんでしょうか。大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(柳澤伯夫君)
 社会保険庁の年金記録に関してもろもろの角度から、委員からも御質疑をいただきました。この問題につきましては、平成八年、基礎年金番号の導入についての設計段階が始まったわけでございますが、そこを中心として今日に至るまで、社会保険庁長官を含めてすべての関係者には大きな責任があると考えております。私といたしましても大きな責任を感じております。このため、今回の問題の発生の原因、責任の所在等につきましては、有識者から成る検証委員会におきましてしっかりと調査、検証していただくことといたしておるところでございます。
 とにかく、それはそういうことで検証をしていただきますけれども、それ以上に私どもとしては、今の五千万件の未統合年金番号、それからまた、我々の現在の原簿であるところのマイクロフィルム上の記録と、それからそれの原資料でもあるマイクロフィルムの記録、さらには市町村の名簿等、あらゆる記録に徴してこの正確を期するということについて懸命の努力をするということでこの大変重い責任を少しでも果たしていくと、こういう努力をさせていただきたいと、このように考えております。

○福島みずほ君
 大臣、努力をしていただくということですが、その突き合わせ、台帳との突き合わせやマイクロフィルムとの突き合わせ、これについての五千万件、それから記録にない部分も含めて、どれぐらいのタイムスパンで、だれの責任でどのように、どの組織で行われるとお考えですか。

○国務大臣(柳澤伯夫君)
 この問題は、私どもとして今御提案している日本年金機構のスタートは是非我々提案のとおり切らせていただきたいと、このように思いますが、他方におきまして、この年金記録問題につきましての責任ある対応、処理ということについては、これを少しでもゆるがせにするということは私は許されないと、このように強く考えております。
 したがいまして、この問題というものは、これから先どのような体制を取っていくか、いずれにしてもかなりのマンパワーも必要であると、このように考えますので、この年金機構のスタートとはまた別途に、更に検討を加えて、適切な体制でもってこの処理に当たっていきたいと、このように考えます。
 それで、その言わば時間的なめどでございますけれども、五千万件のこのことにつきましては、もう度々御答弁申し上げておりますとおり、コンピューター上の名寄せというものは一年間で完了するということでございまして、その後において各関係者に確認を求め、またいろいろ我々も確認の努力をしていくということでございますが、もう一方のこのオンライン上の記録とそれからマイクロフィルム、あるいは手書きの名簿というようなこととの突合については、今大変申し訳ありませんけれども、半年ごとにその進捗状況を報告するということで、全体の作業の完了のめどについて申し上げられないということをおわびをしながら申し上げておきたいと、このように思います。

○福島みずほ君
 半年ごとに進捗状況を報告をすると。それについてはおわびをするということなんですが、これから半年ごとに進捗状況を報告されても、一体いつ完成するのか。今日の答弁でもかなり長期にわたるんではないかというふうに、非常に、国民はこれで安心を逆に全く感じないだろうというふうに思います。
 社会保険庁は、既に二万九千人の職員を一二年度までに三分の二まで減らす人員削減計画を実行中です。また、これから分割していく、民間委託をしていく中で逆にマンパワーは極端に減っていく。通常の業務をやりながら、一方できちっと突合作業も全部やらなくちゃいけないと。果たしてできるのかと。きちっと自分たちの仕事をし終わらないまま、本当にマジックじゃありませんが、どろん、ぱっと問題を消すためのそういう機構の改悪法案になってしまうのではないかというふうに大変心配をしています。
 時間が来ましたので終わりますが、この問題は引き続き追及をしていきます。


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