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2007年

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参議院 厚生労働委員会 2007年05月15日

◆短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案に関する質疑


◆八条について◆
◆九条について◆
◆十二条について◆


 

◆八条について◆

○福島みずほ君
 社民党の福島みずほです。
 まず、八条からお聞きをいたします。
 今までも質問出ておりますが、衆議院の内山委員の質問に対して、というか、これはポイントは、八条は事業主が基本的に第一義的判断権を持つと、それが極めて不安定になるんじゃないか、あるいは事業主任せでいいのかということがこの委員会でも議論になっております。先ほどから答弁もありますが、衆議院の内山委員の質問に対して大谷政府参考人は、そういった裁判例などの積み重ねによって、事例によって考え方の基準をまずは示していくというところから始まるのではないかというところで終わっています。今日の答弁もそこで終わっていますが、八条が第一義的判断権者が使用者だというのは、やっぱりこれは非常に危険だというふうに思っています。
 労働相談、具体的にこれ弁護士で受けて、あなたのケースはこうなりますって、どこまで言えるのか、その判断の中身を通達か何かで厚労省としてはきちっとお示しになるということでよろしいでしょうか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 第一義的な判断者ということが、何か、公的な判断者という意味ではなくて、最初に労働条件を設定する立場にあるのはだれかということで、先ほどから大臣が申し上げておりますように、まずは事業主が一回そこで労働条件を設定して、それについて労働者がまた言わばそれに対する考え方を示していくという、第一回目のステップがそれは事業主であるということを申し上げているわけでありますが、ただし、今お話ありましたように、その最初に決める事業主の判断というものが恣意的なものであったり、あるいはこの法律の趣旨に反するものであってはそれはいけないということは当然でありますので、今回、複雑な要素もありますこの法律の内容につきまして、成立させていただければ、その施行までに事業主に対しても、いろんな事例なり過去の裁判例等を引きながら、こういったケースはこういうことだということを極力示して、スタートの時点から混乱のないような施行に努めたいということを考えております。

○福島みずほ君
 私はよく分からないのでお聞きをします。職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されると見込まれるもの、見込まれるものという判断はどうやってやるんですか。厚生労働省の見解を教えてください。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 これは主観的な要素ではなくて、それは慣行であるとか、その職場の状況から見て判断していこうということでございます。

○福島みずほ君
 判断基準が分かりません。厚労省はきちっとこれを通達か何かで出されるんですか。あるいは、もし決まっていれば、この委員会でこういうふうにやりますと明示していただかなければ、第一次的にある程度の判断は事業主がやる、しかしそれは恣意的であってはならない、しかし条文は極めて分からない見込みのあるものとなっているので、その判断を厚労省としてこう考える、あるいは通達でこう示す、もうちょっと踏み込んできちっと説明してください。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 その判断につきましては、それぞれの項目ごとに、これは審議会等でも御議論があったところでありますけれども、そういった過去の議論それから判例等を整理しまして、今後通達で明らかにしていきたいと考えます。

○福島みずほ君
 八条なのですが、有期の点は後でまた質問いたしますが、私は問題だと思うのは転勤要件が規定されていることです。
 これについては、男女雇用機会均等法では、転勤をコースの振り分けや昇進の基準とすることが間接差別となり得る基準として厚生労働省令に列挙することになりました。つまり、ジェンダー差別、間接差別として転勤というのはこれは問題にしたわけですね。しかし、ここに転勤が入っている。
 もちろんパート法は男女を問わないものですが、結局はあそこであれだけ頑張って女性の差別は許さないということで間接差別として入れているのに、ここに転勤要件が入っている、この点はいかがでしょうか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 今委員もお話ありましたように、このパート労働法につきましては、このパート労働法の法体系の中で、正社員と同じとはどういう人なのかという要件を調べるときに、一方は転勤等があり、一方は全くない勤務の実態であるならば、それは同視できないという区別のメルクマールとしてこの転勤要件というのは入っているわけでありますけれども、実際の個々の現場、現場において転勤が要る、要らないとか、それは個別判断につきましては男女雇用均等法の考え方で、それは適否は判断されると思いますので、このパート労働法の考え方は正社員と同視できるかどうかのメルクマールとしてのこれが転勤要件だというふうに御理解いただきたいと思います。

○福島みずほ君
 いや、とんでもないと思うんですね。  あの均等法の議論のときは、男性のほとんどが基幹社員、女性のほとんどがパート、これは間接差別か、厚生労働省の見解は、はい、これは間接差別です。転勤要件も省令に入れて、これが入ることは間接差別だということで私たちは女性差別もなくしていこうとしたわけです。パートのほとんどは女性たちです。
 今度は、じゃ、パート法の中では転勤要件が入るとすれば、間接差別として転勤があるかどうか、要するに女性は家族的責任を多くの場合負うので転勤要件を入れない、これは間接差別だとせっかく確立したにもかかわらず、ここでどかんと真ん中から入れば、結局、女性が差別を受けるということになるじゃないですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 このパート労働法における通常の社員との比較によってつくったメルクマールにつきましては、今おっしゃいましたみたいに、雇用均等法の世界でも、これは男女において別の差別をしてあるんではなくて、ここは勤務の要件として、それが転勤をしている社員とそうでないという社員を比較するときに正社員の要件として見ておるだけでありまして、要は男女要件でこれを比べているわけではありませんので、結果としてそちらに属している人が多い、少ないという問題は、それはパート労働の中においては特に男女の要件をこれかませているわけではないわけでありまして、そこは均等法の当てはめと、パート法の言わば正社員のメルクマールとしての転勤要件というのは別の考え方だと思いますが。

○福島みずほ君
 いや、生きている人間のことが理解できていないですよ。縦割りで人間生きていない。
 つまり、直接差別ではないが間接差別となり得るからこそ差別として禁止をしている。今おっしゃったじゃないですか、結果としてあるグループがそういうふうになるということについて今言及されましたよね。結局、パート法の中に転勤要件を入れるということは、ほとんどの女性、まあ女性はパートが多いわけですから、それで転勤要件を入れれば、均等法の中でせっかく転勤要件が間接差別だと言ったにもかかわらず、ここで女性差別を助長することになるじゃないですか。転勤要件入れれば、ほとんどの女性は自分だけ一人でぽいっと転勤できないわけですから、なかなか。実際は正社員になれないんですよ。
 間接差別をわざわざ条文の中に厚生労働省が入れるということが理解できない。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 これにつきましては、男女雇用機会均等法における間接差別を御議論いただきまして、これは省令で三つのケースを明示したわけでありまして、今お話しになったケースにつきましては、これはコース別雇用管理制度における総合職の募集、採用における転勤要件ということで法律上明記したところでございます。  これにつきましては、今回の法律との関係でいえば、パートタイムの労働者について見る場合につきましても、今回、転勤の要件あるかないかという当てはめが企業において、それから男女の違いによって差別的に行われたのか、その転勤が合理的かということで判断することになるわけでありまして、パート労働法の要件設定がいわゆる男女雇用機会均等法に抵触しているというわけではないと考えております。

○福島みずほ君
 パートのほとんどは女性なので、転勤要件を入れれば実際は女性が正社員に極めてなりにくい。つまり、均等法では間接差別として転勤要件をやったけれども、パート法では転勤要件を入れても、それは均等法じゃないからいいんだという理屈は通らないですよ。
 生きている人間は、生きていて女性でパートで働いているわけだから、均等法では差別されないがパート法ではしっかり差別される、間接差別を結局、日本の厚労省が条文の中で入れるということになるんですよ、これは。だって、間接差別の概念は、明文で差別をしないが、結果的にそのグループが差別を受けるというのを間接差別といって禁止しているわけじゃないですか。その理屈は国連では通らないですよ。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 間接差別につきましては、昨年の法案の審議で類型として明確にする必要があるということで、さっき申しましたけれども、三つのケースについてこれは明らかにそうであるというのを判断したわけでありまして、今回、さっき申しましたような総合職の募集、採用における転勤要件というものは、これは間接差別に当たるということは法律改正されたとおりであります。
 今回のパートタイムの労働法につきましても、これはパートタイマーが差別禁止の通常の労使と同じであるかないかというメルクマールとしてのそれは項目でありまして、実際にその企業がそういうことを行っていることが合理的であるかないかということはそれは別の要件として判断して、その企業がそういう合理性のない差別をしているんであれば、そこのところがむしろ不適切だというふうに考えるわけで、このパート労働法の言わばメルクマールが、いわゆる雇用均等法に抵触するということではないというふうに考えます。

○福島みずほ君
 いや、このことだけを延々やるわけにはいかないんですが、均等法の改正法の中で、転勤要件を入れることは直接差別ではないが間接差別になる、こういうことを設けると女性は働きづらくなって女性差別になるということで省令に入り、私たちは間接差別の概念狭いぞと言いましたが、その点は、そういうのは間接差別になると理解をしています。それは局長認めていらっしゃるとおりなんですが、結果的に女性が、転勤要件を入れると差別を受ける、これはよろしいですね。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 転勤要件即ではないと思いますが、比較すべき通常の労働者と比べて、一方は合理的な理由があって転勤しておって、しかしそうでない者があって、比較的違うということであれば、確かにそれが通常の労働者と同視すべきではないという判断基準になることはあり得ると思います。

○福島みずほ君
 間接差別の概念を、なぜ均等法にだけ適用してパート法に入れないのか。間接差別という概念はこの法律だけ使えなんていうふうになっていないですよ。今おっしゃったとおりなんですよ。ほとんど男性はやっぱり転勤要件があっても正社員であり得る、あり続ける。でも女性は、転勤要件がこんな形で入ったら、この適用対象が非常に狭くなるということもありますが、実際は正社員にこれでなれなくなっちゃうんですよ。それは間接差別という概念を全然パート法の中に入れない、それは根本的に間違っているということを強く申し上げます。

◆九条について◆


 次に、九条についてお聞きをします。
 賃金のところですが、決定するよう努めるものとする、努力義務になって一体何が変わるんでしょうか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 これは努力義務でありますけれども、現在は指針の中で書いてある考え方があるわけでありますけれども、それを法律上、規範として努力義務と、法律上の義務に格上げをして、これは事業主に履行をお願いしていくわけでありますけれども、この実効性ということになりますと、まず、その処遇について労働者は事業主に対して説明を求めるということで、自分の処遇の正社員との比較における合理性をまず確認することが今回の法律でできるようになると。
 それから、それについて納得がいかない、あるいはそれで事業主とまずは自主的な交渉をいただくわけでありますが、それでも不調であれば都道府県の労働局に御相談いただいて、これはもう迅速にその対応をしていきたいということでありまして、努力義務であるから放置されるということがないように、これは実効性の担保を努めたいと考えております。

○福島みずほ君
 パート法で、かつて努力義務があったにもかかわらず、少しも格差が是正してきていないという実態があります。努力義務というふうになれば何が変わるのか。具体的な実効性を得るために、例えば専門員、相談員を増やすなどが必要であると考えます。
 ILO条約勧告適用専門家委員会報告においても、労働監督官が同一価値労働同一報酬原則の違反を是正するために取る方法を示し、その実施に当たって、労働監督官に対してなされている訓練の性質や規模を明らかにしろというふうにあります。これは衆議院の、中野麻美さん、参考人発言の中に出ております。
 この勧告に見ても、今回のパート法案には専門官の配置や増員が不可欠でありますが、省令で定めるなど検討はあるのでしょうか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 このパート労働法の実効性ある現場での実施体制でありますけれども、これは、現在、都道府県の雇用均等室を中心にこの仕事を行っているわけでありますけれども、既にこれまでの仕事の実績、あとプラス今回パート労働法で新しい考え方や制度が盛り込まれるわけでありますから、これは担当に十分な研修をし、そして労働局全体でそれを取り組んでいくということを省内でも考えているところでありまして、特に専門官を今配置してその対応に当たるということを現在決めているわけではございません。

○福島みずほ君
 一千六百万、パートの人たちの努力、その人に対しての努力義務をきちっとやるべきなんですよね。本当にこれが実効性が上がるのか。そのために専門官の配置や増員は不可欠だと考えますが、厚労省としても、相談窓口削らずにこういうところを是非増員していただきたい。局長、どうですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 できるだけ今回の制度の周知徹底に努めまして、そういった事務が滞ることのないようにまずは努めたいと考えておりますけれども、これが労働局挙げて対応した結果、更にそういった組織が必要であるということが明らかになれば、そのときは必要な対応を取らなければならないと考えております。

○福島みずほ君
 いや、このパート法案作って努力義務を尽くせといって、でも努力義務で実効が上がるかと。監督する人が必要じゃないですか、指導する人が必要じゃないですか。それこそ厚労省頑張ってやってくださいよ。国会でもこの予算は超党派で応援しますよ、きっと。いかがですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 今回の制度の改正について周知に努めるわけでありますけれども、労働局を挙げてまずは取り組み、そして必要があれば、これは政府としてその体制の増強について、局としてもお願いしていくということになると思います。

○福島みずほ君
 ハローワークの職員が非正規雇用みたいな実態で、どこもひいひい言いながら人員削減の中でやっている、それはおかしいと思います。こういうところこそ厚生労働省が頑張ってほしい。もう一歩踏み込んで、局長、答弁してください。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 ハローワーク含めて、他の職場の職員の問題ございますけれども、私どもとしましては、昨年の男女雇用機会均等法の施行、プラスこういった短時間労働者の権利の実現ということがありますので、その制度の実を上げるために体制を整えるということについては鋭意努力してまいりたいと考えております。

○福島みずほ君
 九条の賃金のところですが、通勤手当が入っておりません。
 それで、厚生労働省からいただいた実態調査でも、パートは八六%が通勤手当をもらっています。通うのに通勤手当がないと本当に働けば働くほど貧乏になるということになります。パートの人たち、給料低い。だとしたら、通勤手当が払われないというのはこれは問題で、これを除外する理由が全く理解できませんが、いかがですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 パート労働者の交通費、いわゆる通勤手当であります。この実情につきましては、平成十七年のパート労働者実態調査によりますと、パートタイム労働者に対し通勤手当を支給していると回答した事業所は全体の八六・四%でございました。  その実態をもうちょっと詳しく申し上げますと、課税、非課税の関係につきまして見ますと、通勤手当のうち一定金額以下のものは税法上給与所得、いわゆる源泉徴収の対象から除外されて非課税になっていると、それから、一か月当たりの非課税となる限度額を超えて通勤手当や通勤定期券などを支給する場合には、超える部分の金額が給与として課税されているものと承知しております。
 このパート労働者の通勤手当に関する調査につきましては、通勤手当のみを対象とした調査を行っておりませんが、先ほど申し上げましたような調査によりまして、一つの調査項目としてこれまでも取り上げてきたところであります。これは、今回の制度改正に際しましても、労働政策審議会の雇用均等部会の中でこの取扱いについて議論が行われたところでありますけれども、現在のところ、この通勤手当の支給の実態につきましても企業についてそれぞれ扱いがかなり区々であると、異なっている面があるということ、あるいは今回の改正の中で、事業主が責任を持って勤務に密接してまずは払うべき賃金というのはどこの範囲かという議論が行われた結果、今回の改正では、この通勤手当につきましてはいわゆるその対象にはならなかったという経緯があったところでございます。

○福島みずほ君
 だから、いい加減なパート法だと思わず怒りが込み上げるんですが。このパート法は、通勤手当についても、今現在八六・四%企業は支給しているにもかかわらず、通勤手当はわざわざ除外しているんですよ。でも、ひどいじゃないですか。パートで働いている人は給料が低い、通勤手当をわざわざ除外する、しかも、これは一定の要件があったときに努めるものとするとなっていたらどんどん通勤手当なんて払えなくなりますよ。でも、歩いて通ってこいじゃないけれども、通勤手当は払うのは当然じゃないですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 この通勤手当の支給自体は法律上で求められているわけではありませんけれども、支給実態についてもうちょっと申しますと、企業によりましては、通勤手当として基本給と分けた支給がなされていないで基本給に盛り込まれているというようなケースがある、あるいは、通勤手当として支給されていても、厳密な実費弁償ではなくて支給条件、上限が設けられている、こういったことがあったわけであります。
 それで、今回の改正としてこのものを盛り込むかどうかについてはそれなりに議論があったところでありますけれども、法律で強制的に一律の措置を求めるということについては今回はコンセンサスが得られなかったというのがその経過でございます。

○福島みずほ君
 パートの人たちは立場が弱くて、ああしてくれこうしてくれと使用者に言えない、だからこそ法律で私たちは応援をすべきです。  通勤手当が実際八六・四%支給されて、現実にされているわけですから、だとすれば、法律にもちゃんと通勤手当は払えと、これは言うべきですよ。ところが、九条はわざわざ、「通勤手当、退職手当その他の厚生労働省令で定めるものを除く。」と、わざわざ除外しているんですね。この神経がよく分かりません。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 これは繰り返しになりますが、そういった現在の通勤手当の支給実態、あるいは退職手当についてもちょっと今お話ございましたけれども、そういう長期雇用の報賞的な性格があるというようなものは今回の業務関連という面では若干距離があるんではないか、そういったことで様々議論がありまして、一律に今回法律で強制することにはならなかったわけであります。

○福島みずほ君
 ですから、この法案はおかしいと思いますが、逆に厚労省に、今現に通勤手当八六・四%払っているわけですね。だとすれば、企業に対しては、やっぱりこれは、法律では例えば強制できなかったとしても、払うべきだと、努めるべきにわざわざ除外になっているので驚くんですが、やっぱり通勤手当払うの当然だということでよろしいですね。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 当然というふうにはなかなか断定できないわけでありますけれども、均衡処遇を実現する中で、正社員に少しでも事業主がその処遇を近づけていただくということについては、我々も促進してまいりたいと考えております。

○福島みずほ君
 いや、どこの世界に通勤手当を、それはだって実費じゃないですか、経費じゃないですか。これについては厚労省は、これをわざわざ条文で除外するというのはやっぱりおかしい。是非、きちっとやっぱりパートの人にも通勤手当を払うのは当然だと。現に、だって今八六・四%払っているわけですから、その方向で行政指導も徹底してくれるようにお願いをいたします。
 それで、この通勤手当もそうですし、八条もそうなんですが、気になるのが、意欲となっているんですね。職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験等を勘案し、その賃金を決定するよう努めるものとする。
 意欲というのは何ですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 特に法律上の定義を定めているわけでありませんけれども、その職務に字義のとおり臨む精神的な態度のことを表明しているんだと思います。

○福島みずほ君
 八条の点で残業についても重ねてお聞きをいたします。  残業については衆議院の答弁では、仕事の責任に残業は含まれ得るが、残業に応じられるかどうかが第一義的な要件になることはないという旨答弁をされていらっしゃいます。
 残業ですね。つまり、意欲とか頑張るとか忠誠心みたいなことになって、例えば残業はやっているかどうか、残業を一杯やっているかどうかということがこの八条、九条で考慮されるとこれは問題だと思います。就業の実態や仕事の責任に所定外労働の有無を含まないということでよろしいでしょうか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 この残業の問題でありますけれども、この残業が特に意欲の表明とかそういうことではありませんで、私ども考え方としても、残業するかしないかがいわゆる職務の同一性のメルクマールにはならないだろうと。しかし、責任を判断するときに残業をする、しないというのが必要なときが生じるわけでありますから、その必要な範囲において残業をするということが、正社員がそれを行っているのであれば、それと比較すべき正社員に対応してこのパートタイマーもその分を担当するということはある必要があるのではないかと。しかし、残業するからどうかとか、言わば意欲を見せるための残業とか、そういう考え方は必要ないと考えております。

○福島みずほ君
 これ、残業の多寡などは問題になるんでしょうか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 一律に多い少ないでは決まらないと思いますけれども、その必要なときに必要な残業を正社員が行っているときに、それと比較対照となるパートタイマーがそれを行うということでありますので、言わばその職場の実態、その職場の比較すべき通常の労働者の実態に応じて決めていくべきものと考えております。

○福島みずほ君
 残業といっても、月十時間程度から残業二百時間やっていますという報告などたくさんあります。サービス残業もあります。つまり、正社員になりたければ物すごい残業も同意しなければやれないというふうになると、これまたひどい状況が広がっていきます。  ですから、厚労省の方でこの残業についての衆議院での答弁、残業に応じられるかどうかが第一義的な要件になることはないというふうに答えていらっしゃいますが、それプラス残業の多寡が特に影響するとかということではないという、再度答弁、確認したいのでお願いします。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 残業の数字的な多い少ないによってこの要件が確定されることはないと考えます。

○福島みずほ君
 次に、慶弔休暇と慶弔金についてお聞きをします。
 鴨桃代さんの「非正規労働の向かう先」というブックレットの中に次のようなケースがあります。Bさん、銀行・パートは、二〇〇五年、同居の義父が亡くなった。二十五年間も働き続けてきたので、当然、慶弔休暇はあるものだと思って職場に慶弔休暇を申し出たそうです。しかし、職場では、パートには慶弔休暇はないの一言で慶弔休暇は取れず、年休を使って休まざるを得ませんでした。また、慶弔金も出ませんでした。その後、同じ部の部長の娘さんが結婚することになり、課長が部の全員から祝い金を集めて回るということがありました。Bさんは、お祝いの気持ちはありますが、自分のときはなかったので今回は出せませんと断ったのですが、課長から、自分が課長の間は目をつぶって出してくれと言われたそうです。人が亡くなることの悲しみも結婚の喜びも、正社員でもパートでも変わらないはずなのにと言っていましたという例が出ています。
 今回、慶弔休暇、慶弔金、パートに適用ないんですよね。これ、おかしくないですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 この慶弔の取扱いが、これも雇用均等分科会で非常に議論になったところでありまして、パートタイマーの方々が言わば差別感、格差を感じられる大きなポイントがこの慶弔の扱いでございました。
 今回、福利厚生につきましては、職務に密接した福利厚生施設の利用等につきましては、これは配慮義務で義務化したわけでもありますけれども、今回、この慶弔につきましては、法律によってその支給を強制するということについてはいかがかということで、慶弔について法で強制することは今回できなかったわけであります。

○福島みずほ君
 じゃ、どうやってケアをするんですか、この法案で。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 この慶弔等の取扱いにつきましては、今回の法案の中身としては直接これは規定していないわけでありまして、これはむしろ雇用均等、均衡待遇、そういう考え方の中で、企業が正社員に及ぼしているそういった権利についてできるだけ配慮をいただくということで実現していただくということになると思います。

○福島みずほ君
 じゃ、努めることにするとか配慮すればいいとかすればいいじゃないですか。条文ないんですよ。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 これは今回、繰り返しになりますけれども、審議相当あったわけでありますけれども、法律によって一律にそれを強制することはなじまないということで、法律には書き込めなかったわけであります。

○福島みずほ君
 賃金も教育訓練も福利厚生も、努めるものとする、配慮しなければならないとなっていますよ。ですから、配慮しなければならない、努めるものとするでいいじゃないですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 法律上、強制はしていないというわけでありますが、それは払わないでいいということではなくて、強制していないということでありまして、事業主がそういうことに取り組んでいただくことについて、これは、この法律はある意味ではニュートラルでありますけれども、法律の精神からいけば、正社員に認められたいろんな権利というものについてパートタイマーが近づいていくことについては、これは方向としては非常に期待される好ましいものと考えています。

○福島みずほ君
 でも、全然条文に出ていないじゃないですか。現に苦しんでいる人がいて、一杯問題がある。パートさんと呼ばれて嫌だ、ボーナスの日に会社に行きたくない、お祝い金は取られるけど自分の慶弔は何もないなんていうことを改善してくれと、法律はそういうのを応援するべきなのに、どこをどう読んでもないですよ。だから、趣旨がとおっしゃっていても、それは厚労省が出す政府案の中にきちっと入れるべきですよ。
 十一条の福利厚生施設ですが、均等法は福利厚生について男女で差別をしないように規定をしていますが、十一条は福利厚生施設について配慮をしなければならないとだけなっております。これはむしろきちっと、差別、いろんなものを限定せずに福利厚生施設を利用するようにすべきではないですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 この福利厚生の施設でありますけれども、今回、改正法案におきましては、業務の円滑な遂行に必要な福利厚生施設の利用について配慮義務の対象とするということが合理性があるというふうに判断されまして、具体的には、雇用均等分科会において、給食施設、それから休憩施設、それから更衣室と、こういった三つについて配慮義務の対象とすることについてこれは合意が得られたわけでありますが、それ以外の福利厚生につきましても、これ法律が介入して強制実施させるというところまでの合理性は認められなかったところでありますけれども、これまで指針で行われてきたものも含めまして、これは事業主が取り組んでいただくということについてはむしろそれを期待するところであります。

○福島みずほ君
 条文では配慮しなければならないとあります。そうすると、今おっしゃった給食施設、休養施設、休憩室に関して、事業主が、いや、この給食施設は正社員が使うようにと言うんだったら、配慮しなければならないとなっていると、具体的に苦情が来たら、あるいは調停でどういうことは言えるんですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 これにつきましてもいろんな個別のケースが想定されるところでありますけれども、例えばスペースが十分あるにもかかわらずそれを使わせないということであれば、これ配慮が足りなかったということになると思うんですが、例えばまだスペースが足りず増築なり場所の確保が更に必要だというところについて直ちに実現しなければならないが、これはなかなか難しいと。
 そういったところで、この配慮という言葉につきましては、実際の適用の場ではその事業主の取組、それからその実態についてこれは判断していく余地があると考えています。

○福島みずほ君
 食堂に行ったらアルバイトの人たちが一杯食べていたので、正社員は残念ながら食べられなかったのは仕方ないじゃないですか。だって、私たちだってお客が来ていて、地下の食堂に行って一杯だったら、じゃ空いているところに行きましょうというふうになるわけで、その場所の、スペースの問題と差別をしてはいけないということとは両立し得ると思うんですよ。先手必勝とは言いませんが、アルバイトの人が保健室で休んでいる、だったらしようがないということになるわけで、この配慮しなければならないというのはもう少し強い意味であるべきだと思いますが、いかがですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 今お話ありましたように、事業主においてこれ最大限配慮をいただくということでよろしいと思います。

○福島みずほ君
 としますと、これ、もし苦情処理や調停に持ち込まれたらどう指導されますか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 これやはり、個々のケースに応じて判断せざるを得ないということで、一律に、先に座っていたからどうとかいうことだけではなかなか言い切れないと思います。

○福島みずほ君
 これは日弁連、日本弁護士連合会の意見書では、健康の保持又は業務の円滑な遂行に資する施設はすべての労働者に提供されるべきであり、パートタイム労働者が排除される合理性がないと、省令で定めない限り配慮義務の対象にすらならないというのは法に明記する意味がないのではないかというふうに指摘があります。いかがですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 この福利厚生施設についてどういうふうに法定していくかということにつきましては、今回私どもの考え方は、むしろ法律に明文で規定したものについてはこれは配慮義務として履行をお願いするということになり、それについての個別の以後の労働局における指導等が伴うわけでありますから、むしろここは明記して、それを望むということを考えたわけであります。

○福島みずほ君
 これは差別する必要は本当にないと思います。
 先ほどちょっと答弁されたんですが、この条文は福利厚生施設となっておりますが、通常労働者が利用できる福利厚生には住宅資金や教育資金の貸付制度や様々な福利厚生があります。今回、パートの人が利用できるのを福利厚生施設と限定した理由が分かりませんが、この点は拡大して、あるいは厚生労働省としては指導するという考えでよろしいでしょうか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 これも法律で一律に事業主に強制できるのはどの範囲か、どこまでかということが議論があって今のような法文になっているわけでありますけれども、これは、これを義務付けたものが今回載っているわけでありますから、むしろ現在でもかなりの割合で事業主が取り組んでいただいている、そういった福利厚生についてはより拡大していただくということを我々も期待するところでございます。

○福島みずほ君
 福利厚生施設じゃない、福利厚生についても拡大をしていくようによろしくお願いします。

◆十二条について◆


 十二条について他の委員も質問されていますが、結局、募集の周知と通常労働者の配置への希望への機会と試験というのがあるわけですが、試験以外に何を想定し、事業主には何ができると思っているのか。説明責任だけだとどうも不十分であるんではないか。通常の労働者と実質的に変わらないパート労働者を優先的に雇用するわけではないので、転換への担保が弱いと考えますが、いかがですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 この改正法案では、事業主は通常の労働者への転換を推進するための措置を講じなければならないということで、具体的には三つの方法を規定しているわけでありますが、一つは、その当該事業所の外から通常の労働者を募集する場合には、その雇用する短時間労働者に対してその当該募集に関する情報の周知を行うというのが一つ、それから社内公募として短時間労働者に対して通常の労働者のポストに応募する機会を与えるということ、それから三つ目としては一定の資格を有する短時間労働者を対象として試験制度を設けるなど転換制度を導入する、こういったもののうちのいずれかを講じることとしておりますが、例えばその他の措置としましては、正社員に転換するための教育訓練をし、それが言わば正社員への転換の具体的なプロセスも含めた仕組みとなっているとか、こういったような取組があれば、これも該当するようになるんではないかと考えます。
 ただ、今御指摘がありましたように、こういう、じゃその周知、情報の周知をしたからそれで終わりかということになりますと、最終的には、採用するかしないかという判断は、他の候補者と比べてのそれは事業主の判断ということになるわけでありますけれども、この法の考え方からしましても、経験を積んで優秀なパートタイム労働者であれば、それは是非正社員に転換していただきたいと思うわけでありますし、近時、そういったパート労働者の正社員への転換の事例が多く報告されているところでありますが、そういった流れの中でこの規定が生きていくことを期待しております。

○福島みずほ君
 よくあるのは、試験を受けてみんな落とすとか、そういう話もよく聞きます。ですから、結局、この転換への担保がきちっと取られるということが必要で、この条文だけでは不十分だと考えます。
 私は、フルタイムパートとそれから疑似パートがこの法案では適用がありません。普通のパートの人は自分がフルタイムパートなのか疑似パートなのか正社員的パートなのか、自分は一体何のパートなのか実は分からないで働いているということが多いと思います。一番実は救済する必要もある正社員的パート、疑似パートが除外されているというのは、やはり法律の組立て方がおかしいと思いますが、いかがですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 このパートタイム労働法につきましては、これは平成五年の制定の段階でもどういった労働の形態について対象にしていくかという議論があって、短時間に働くということに基づく様々な労働関係の整理をするということでこういう現行法の形があるわけであります。
 一方で、有期ではあるけれども言わばフルタイムのパートというような方がある場合には、これは契約社員あるいは有期労働者としての考え方を整理していかなきゃいけないとか、いろんな形があるわけでありまして、このパートタイム労働法の対象は、所定の労働時間が週単位でやはり通常の労働者よりも短いという方について絞り込んでその制度を考えているというところでございます。

○福島みずほ君
 ちょっとよく分からないんですが、衆議院の議論の中で、週に三十五時間以上長く働くパートは三百四十五万人、週に四十時間以上働く人は二百四十三万人というふうにも答弁がありますけれども、結局、これだけ長く働く人たちがこれだけたくさんいると。この人たちは一体どうやって救済をするんですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 週例えば三十五時間よりも長く働くパートの方につきましても、これは総務省の統計では三百四十五万人という数字が説明されたわけでございます。
 この三百四十五万人の中にも、例えばこれ、その事業所の通常の労働者の時間によって、例えばその事業所が三十五時間というのが通常の労働者であれば、これはパートタイマーでなかった通常の社員扱いになったりとか、ちょっと定義によって、週三十五だけで決めることはできませんけれども、そういったことは除外いたしましても、長い時間働いておられるいわゆる労働者、いわゆる疑似パートあるいはフルタイムパートと呼ばれる方につきましては、今回のこのパート労働法の直接の対象ではございませんけれども、今回の法律改正を行われて、こういった労働についての考え方が示されているところでございますので、それの考え方を、非常に近接した働き方をしておられるこういういわゆるフルタイムのパートの方々にも各事業所でできるだけ拡大し、適用していただきたいということを考えるところでございます。

○福島みずほ君
 拡大しということは、このパート法適用の、実質的にやるという意味でしょうか。あるいは、私は、フルタイムパートについてはもう正社員として雇用すべきだという、義務付ける、あるいは行政指導をすべきだと考えますが、いかがですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 フルタイムのパートにつきましては、このパートタイム労働法の言わば圏外にあるわけでありますから、さっき申しましたように、通常の社員と均衡の取れた処遇を期待するということはあるわけでありますけれども、むしろフルタイムパートにこのパート労働法を適用しろということではなくて、その実態に応じて必要な今後対応が検討されなければならないと考えています。

○福島みずほ君
 実態に応じて必要な対応とは何ですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 今回、差別的取扱いの禁止につきまして、これは労働政策審議会におきましても、この有期契約労働者とそれから無期契約労働者の間の均衡を含めた、雇用の実態に応じた労働条件についての均衡の考慮ということで審議が行われたところでございます。  この審議におきましては、労働者の代表委員からは、就業形態の多様化に対応して適正な労働条件を確保するために均等待遇原則を労働契約法制に位置付けるべきという意見もありましたが、使用者代表委員からは、具体的にどのような労働者についていかなる考慮が求められるのか不明であり、労働契約法に位置付けるべきではないという意見がありまして、コンセンサスに至らなかったというふうに聞いております。
 これを踏まえ、労働政策審議会から、労働者の多様な実態に留意しつつ必要な調査等を行うことを含め、引き続き検討することが適当であるという答申をいただいたというふうに承知しておりまして、私どもの局のこれは担当ではございませんけれども、この答申を踏まえまして厚労省として検討を進めてまいりたいと考えます。

○福島みずほ君
 検討というのはどういうふうになるんでしょうか。例えば、先ほど慶弔休暇のことを聞きましたが、公益委員も労政審で認める、審議会で認めてもいいじゃないかというふうに言っていますよね。私は不思議でたまらないのは、厚労省は政府として責任を持って案を出すわけですから、いろんな意見があったにしろ、やっぱりパートの人たちを応援する立場で、できるだけ応援する立場で法案をばしっと出せばいいと思うんですね。ですから、なぜそれができないのか。
 それからもう一つ、フルタイムパートの人は、というか、この法律の仕組みが間違っていて、短時間パートとやってしまったために、短時間パートにはこの差別禁止なりあるいは努めなければならないというのが及ぶんだけれども、この法案によれば。しかし、フルタイムパートが対象外になってしまうと。週三十五時間以上、週四十時間以上働いている何百万という人たちがなぜかこれの対象外となるわけですね。これはどう考えても法の不備、何か頭の組立て方が間違っていたとしか言いようがないと思いますけれども、これは対象外だが配慮されるべきというふうに答えていらっしゃるというふうに理解しますが、じゃ、どうこの人たちを救済するのか。審議会はいいです。厚労省としてどうフルタイムパートを救済するのか、どう配慮するのか。いかがですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 まず、前段の審議会における厚労省としての案ということでありますけれども、これは審議会で関係者、公労使三者の御理解を賜って成案を得て、それを実施していくということでありまして、その円滑な実施を図るためにはやはりそういった合意を得ながら進めていくということが必要というふうに考えているわけでございます。
 それから、このいわゆるフルタイムのパートの問題でありますけれども、いわゆる短時間の労働を前提とした検討に属する部分と、しかし、言わば有期契約としてむしろ考えるべき部分というのがございますから、さっき言いましたけれども、この通常の社員との均衡を図るという面で参考にすべきところについては、これは現場で言わばそのパートタイマーに近接する部分として取り上げていただくのはあると思いますけれども、一方でフルタイムの労働者としてのいわゆる契約の問題としての切り口は別途あるわけでありまして、それにつきましては、これは引き続き関係局で審議会を含めて検討をしていくということになると思います。

○福島みずほ君
 フルタイムの人たちについて、でも、ちょっともう食い下がって済みませんが、フルタイムの人について配慮されるべき、もうちょっと厚生労働省、考えてくださいよ。ここで有期だどうだって概念を持ち出すのはひきょうですよ。だって、パートタイマーは有期かどうかっていう概念で区切っていないわけですから、フルタイムパートの人たちが配慮すべき、厚労省としてはこれもう少しちゃんと取り扱ってくださいよ。どうですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 フルタイム、今回の法律において差別をしないという対象において有期、無期の関係というものがあったのは事実でありますけれども、今申しておりますのは、このフルタイムのパートという形は、これはパートタイマーではなくてですね、フルタイムで働いておられる方の有期の問題をどうするかということでありますので……

○福島みずほ君
 違うよ。有期じゃなくてもフルタイムパートをどうするかの問題でしょう。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 ですから、そういう形についてはフルタイムの労働者の有期契約をどうするかという切り口で検討しなければならないというふうに考えている……

○福島みずほ君
 違うよ。有期以前にフルタイムパートが除外されていることが問題じゃないですか。
 どうも済みません。
 時間が押してきましたが、今のはちょっとごまかしていますよ。ここで私と局長が議論しているのは有期かどうかじゃないんですよ。それはもう実は分かっているでしょう。職員だって分かっているはずですよ。私と局長は有期かどうかなんて議論していません。フルタイムパートを配慮すべき、この法案では対象外だけれど配慮すべきというところをどうするかというところで、有期に逃げ込むから私が怒っているんですよ。違いますよ。フルタイムパートは有期だろうが無期だろうがその人たちに関して配慮すべきという点はどう配慮するのか、これは引き続き質問させていただきます。(発言する者あり)
 いや、あと一分あるので、八条の点で、これは私がこだわっているところですが、今までパートタイマーは有期か無期かの議論をしてきませんでした。にもかかわらず、なぜここで有期が出てくるのか。パートの人たちは七割は有期です。こういう有期概念をパートタイマーの概念に持ち込んだら、本当にこれに当てはまる人は少ないです。二十一世紀職業財団のは一部のデータですが、私もあれ、四、五%という大臣の答弁は違うと思います。違うって、これ何度もやってますが、四、五%というのは有期、無期、区別をしていません。
 一方で、七割か八割が有期だから、四、五%掛ける〇・二になるわけで一%を切ると。実は、この法案が、八条一項が言っている差別禁止が及ぶ対象は一%を切るのではないか。局長、いかがですか。

○政府参考人(大谷泰夫君)
 二十一世紀職業財団の調査に基づいて、これは平成十三年の調査でありますが、そのアンケートした中身によって、ちょっと詳しく申しますと、聞かれている内容が転勤やそれから人事異動の状況が、自分は正社員と同じだという人について聞いているわけであります。そうなりますと、一般の有期の社員で自分が例えば短期間の契約者であれば自分がそういうふうに丸を付けるわけはないわけでありまして、言わば母数においても、丸を付けた人は、例えば自分は転勤もあった、それから職場も変わったということで、正社員と同じだというふうに考えて丸を付けているということであるならば、それはさっきの四、五%に残る〇・八のマイナスの二を掛けて一になるのではなくて、むしろ答えた人がもう事前にそこのところは踏み越えて判断しているんではないかということで、まあ近似的というか、近いというふうにこれは考えているわけで、そこは、聞いているだけで、聞いている段階で、ある程度自分がその短期間の人はもう除外されているというふうに考えております。
○福島みずほ君
 時間ですので、次回引き続き追及します。


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