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2007年

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参議院 予算委員会公聴会議事録 2007年03月15日

◆平成十九年度一般会計予算、平成十九年度特別会計予算及び平成十九年度政府関係機関予算についての公聴会


◆財政・経済について、中央大学法学部教授富田俊基氏及びジャーナリスト・東北公益文科大学大学院教授北沢栄氏に対する質疑◆
◆外交・安全保障について、静岡県立大学国際関係学部教授伊豆見元氏及び早稲田大学教授重村智計氏に対する質疑◆
◆国民生活について、経済ジャーナリスト荻原博子氏及び国立感染症研究所ウイルス第三部長田代眞人氏に対する質疑◆


 

◆財政・経済について、中央大学法学部教授富田俊基氏及びジャーナリスト・東北公益文科大学大学院教授北沢栄氏に対する質疑◆

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今日はお二人の公述人の方、どうも本当にありがとうございます。
 まず、北沢公述人にですが、改革のポイントは情報公開だと、透明性を高める必要があるという御意見は全くそのとおりだと思います。拝見した論文で様々示唆に富むものがありまして、まず天下り規制についてどう思われるか、教えてください。

○公述人(北沢栄君) 今、渡辺さん、自民党の行革相が出していますよね。あれは僕はちょっと驚いたんですね。というのは、自民党から、まあ失礼な話ですけれども、自民党からあれが出たことにちょっと驚いたんですけれども、自民党からというか、今の政府から。結構ラジカルな、ラジカルというか当然の内容がかなり含まれているので、あの天下り規制は、私は実はあの種のスキームを考えていたんですね、既に発表していますけれども。それは、基本的に省庁の天下り業務をやめさせるということですよね。天下り業務というのは要するに官房長とかそれから人事部局が幹部に対して割り振りしますね、あれをやめさせて、第三者機関があっせんするというのはいいと思いますね。それを基本にやっていって、その背後にある早期退職慣行ですね、こういうものに触れないといけないと思うんですね。早期退職慣行まではっきり今回のは出ていないと思うんですね、そこは。ぼんやりしていますよね。ですから、早期退職慣行を廃止して、そして今の天下り業務を廃止するのを二つの軸に考えたらいいかと思うんですね。

○福島みずほ君 それでは、北沢公述人は格差の問題、格差是正についても書いていらっしゃいますが、格差是正はポイントは何か教えてください。

○公述人(北沢栄君) 格差はいつの時代でもありました。ただし、どういう内容の格差かですよね。その格差がレベル、程度それから格差化のスピードですね、それから固定的になっているかどうかというのが問題かと思うんですね。で、今非常に危険な状況にあると。格差をいい、まあいい格差と言っちゃおかしいんですけれども、当然出てくる格差というものがどの程度のスピードで現れて弊害に転化していくかというようなやっぱり個別の問題あるかと思うんですけれども、そこで、だから、全体に安全、安心の尺度に沿って人が安心するようなものを考え出すということですよね。
 だから、それはじゃどうなのかといったら抽象的なんですけれども、これ具体的にはこうこう、例えばさっきちょっと言いました最低賃金は今相当低いですから、そこをしっかり守らせると、決めて守らせるということですね。守っていないですよね、結構多くの企業は。ですから、そういう安全性をしっかり見るということが重要だと思うんですね。

○福島みずほ君 富田公述人にお聞きをいたします。  書かれていらっしゃる論文の中に、我が国の資産には、基軸国、通貨国のアメリカでは考えられない規模の外貨準備六十兆円があるなど書いていらっしゃいます。また、アメリカの国債を日本がどれぐらい買っているのか、このことに問題がないのかについて教えてください。

○公述人(富田俊基君) 先生お尋ねの件は、我が国政府の資産について私書いたものでして、それを日米比較ということで書いておりますけれども、日本の政府資産が大きいということの大きな要因といたしまして、我が国は外貨準備を持っている。中国に抜かれちゃいましたけれども、世界で二番目に大きい。これは、アメリカにはそういう資産ないわけですね。そういう意味で、我が国としては安定的に国内経済が推移するようにということで為替市場への介入が行われてきたと、その結果が七十兆円ほどの外貨準備であるということでございます。
 それが一つと……

○福島みずほ君 アメリカ国債。アメリカ国債。

○公述人(富田俊基君) はい。アメリカの国債への投資でありますけれども、我が国の機関投資家や個人も、当然その資産をより安全に運用しようということで、いろんな通貨で資産を運用しております。アメリカの国債を買ったり、あるいはオーストラリアだ、あるいはユーロ建てのものとか、そういうものの一環として、やはり個々人が長期的に自分の資産を安全運用しようということでお持ちになっているものであり、これはそれぞれ自己責任でやっておられますので、これは外貨準備とまた違った意味でございます。
 つまり、外貨準備は経済運営という観点でありますが、アメリカ国債の保有ということは個々人の資産運用ということでございます。

○福島みずほ君 ありがとうございました。

◆外交・安全保障について、静岡県立大学国際関係学部教授伊豆見元氏及び早稲田大学教授重村智計氏に対する質疑◆

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 今日は、御両人、公述人として来てくださいまして本当にありがとうございます。
 社民党は、前党首土井たか子さんの時代から北東アジア非核構想、北東アジア安全保障構想を訴えて、先日も大統領来られましたが、モンゴル、国連で非核国家宣言を出していらっしゃるモンゴル、韓国、中国などを訪れ、非核構想、安全保障構想を発表いたしました。
 先日、武大偉さん、六か国協議の議長が社民党本部に来られて、決議案の中に社民党の提案してきた安全保障構想を入れましたとわざわざ言ってくださいました。
 それで、御両人にお聞きをいたします。
 今日の話が全体としてそのことについてだというふうにも言えますが、北東アジアにおける安全保障構想、非核構想について、どうやって実現するか、あるいはそのビジョンなどについてどう思われるか教えてください、どう考えていらっしゃるかお話しください。

○公述人(伊豆見元君) 私は北東アジア地域に非核地帯ができることは望ましいと思いますが、しかし、現実はますますその道が遠くなっていると。すなわち、昨年の十月九日の北朝鮮の核実験によってその構想の実現というのがより遠のいてしまったとまずは思います。
 そうしますと、当面我々が取り組まなきゃならないのは、その北朝鮮の核能力がこれ以上向上しないように抑えることでありますし、そしてその次に今の北朝鮮を核保有国から非核保有国へ変えていく、すなわち非核化を実現するということだと思いますが。それでも、北東アジアということを考えますと、周辺に中国、ロシア、そして太平洋を挟んでアメリカという核保有国がいるわけでありますんで、まだまだそこまで来ても北東アジアの非核化、非核地帯化というものを追求する道は遠いと。しかし、そこを目指して努力していくのは、それは当然のことであろうかと思います。

○公述人(重村智計君) やっぱり、北東アジアの非核地帯って、北東アジアの非核化というのを呼び掛けないと、ここで北朝鮮の核を阻止できない。北朝鮮の核開発がもし、もし進展すれば、あるいは日本も持つかもしれない、韓国も持つかもしれない、台湾も持つかもしれないとみんな心配しているわけでしてね。その心配をてことして、例えば今行われている六か国協議を、うまくいけば今度は外務大臣級に格上げすると言いますし、更にそれを首脳級に格上げして、六か国のそういう安全保障体制、六か国で東アジアの非核化問題を話していくという機構をやはりつくっていくというのが非常に重要でないかと思うんですね。それのイニシアチブを取るのは、やっぱり日本が一番非核国家として取るべきだろうと思いますし、その発言を続けていくこと、あるいはそういう組織をつくっていくことが一番重要であろうと思います。

○福島みずほ君 私もこれどう考えたらいいのか実は悩み続けているのですが、北朝鮮に対する経済制裁について御両人どうお考えでしょうか。

○公述人(伊豆見元君) どの経済制裁ということでおっしゃっていらっしゃるのかあれですが、少なくとも今、日本が行っていること、国連の安保理決議に基づいて行っていること、これは当然続けるべきでありまして、それは国連の懸念が解消されるまで、国連決議に北朝鮮がきちっと従うまでは続けるべきで、それに加えて独自制裁を行っているということも、これも私は基本的に構わないと思います。
 やはり、昨年の北朝鮮の取った二つの行為、ミサイルとそして核実験ということをいかに我々が深刻に受け止めているかということを常に示し続けなきゃいけないという点では、私はこの経済制裁は続けるべきだと。しかし、それだけでは絶対に解決しないのも明らかで、日本の経済制裁が私、有効な効果を上げているというふうには考えておりません。ただ、効果がないからやめた方がいいとは思いませんということであります。

○公述人(重村智計君) 現在取られているいろんな経済制裁は当然だろうと思うんですね。
 これ、今まで北朝鮮は日本の主権を侵害したり、あるいは覚せい剤を密輸したり、違法な行為をたくさんしてきた。ところが、違法な行為をたくさんされたにもかかわらず、日本政府はこれまで処罰を一回もやっていない。つまり、処罰をしないということは、やっていいということを言ってきたわけですね。覚せい剤が密輸されても、するなとは言わなかったと、言わないということはやっていいということなんで。それはやはり日本国民の安全と生命、財産を守るという立場からすれば、はっきり物を言わなきゃいけない。はっきり言うことをやはりしなかったことがここまで事態を悪化させたと。そういう意味では経済制裁は、これはもう仕方がない。北朝鮮に国際的な秩序は何かということをはっきり理解してもらう上では必要だと思う。
 ただ、もう一つ考えていただきたいのは、経済制裁というのは、何もここで北朝鮮と話合いをしないとか交渉をしないということではなくて、逆にこの経済制裁を外交カードとして、北朝鮮が対応すれば経済制裁は解除できるんだというカードとして使えるんだということをもう一度理解していただければと思うんですね。

○福島みずほ君 どうもありがとうございました。

◆国民生活について、経済ジャーナリスト荻原博子氏及び国立感染症研究所ウイルス第三部長田代眞人氏に対する質疑◆


○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
 御両人、本当にありがとうございます。
 荻原公述人にお聞きをいたします。
 小泉構造改革、安倍総理の政策についての評価をお聞かせください。

○公述人(荻原博子君) 私は、これは個人的な意見ですけれども、この国の、例えばこの国が宝としてきた物づくりの文化と、それから人間中心の、人間を資源とした経営、それがかなりの形で壊れてきたと思います。ですから、それがマネーゲームに取って代わるような、そういう仕組みができてきた。それに対してはやっぱり、そのマネーゲームの方が先行している今の状況で恩恵を受けているのが一般の家庭ではなくて、やっぱりそのマネーゲームをしている人たち。ですから、そういう国の形はこれからもう一回見直してみなきゃいけないんじゃないかと思います。

○福島みずほ君 荻原公述人にお聞きをいたします。
 安倍総理の再チャレンジ構想についての評価をお聞かせください。

○公述人(荻原博子君) 私、ちょっと見えないので、何やっているのかよく分からないので何とも言えないんです。済みません。

○福島みずほ君 ありがとうございます。
 先ほど、六月の段階で定率減税の廃止や、それから老年者控除、あるいは今度介護保険や年金の保険料が上がりますので大変負担増になるという、で、年収五百万の世帯で一・五倍から六倍だろうというふうにおっしゃっていただきました。常に家計、生活の面から御発言をされているのは本当にすばらしいと思います。
 ところで、現代における日本におけるのは格差の拡大が問題ですが、まあ金持ちはいいわけです。問題は貧困、貧困が広がっているということが問題だと思いますが、それについての御意見をお聞かせください。

○公述人(荻原博子君) 実際に家計で見ると、もう二割の家計が貯金ができなくなっていますね。収入に関して見ても、かなりの人が低所得者の方にこぼれ落ちている。ですから、そういう意味では貧困がどんどん増えているということは言えると思います。

○福島みずほ君 荻原公述人にお聞きをいたします。
 今後、例えばアドバイスとして、今日随分話していただきましたが、こういうふうにするともっといいんじゃないかという政策的な提案、もしありましたらお聞かせください。

○公述人(荻原博子君) 私は、家計の立場からすると、増税路線やめたらどうかと思いますね、今の庶民に対する。これをやっぱりやめて、ある程度消費を底上げしていく、で、消費で景気を引っ張っていくような形をつくっていったらどうかと思います。

○福島みずほ君 美しい国より温かい国の方がいいんじゃないかと私も思いますけれども、せっかくの機会ですから、もう少し、今おっしゃっていただいたほかに、例えば中小企業支援などについての、まあ今日大分出ておりますが、改めてお聞かせください。

○公述人(荻原博子君) 中小企業の場合には、これ確かに実力のないところが落ちていくというような表現をされがちなんですけれども、実は実力があっても構造的に落ちざるを得ないというところが一杯ありますね。ですから、そういうところの構造を実際に変えていかないと、例えば、本来、さっき言ったようないい技術を持っていても、下請に徹して夜中のもう何時までも仕事しなければ食べていけないというような、そういうような形ではとてもやっていけないと思うんですよね。
 ですから、そういうことを、それどういうふうにセーフティーネットを張っていくのかというのはやっぱりこれ政治の問題だと思いますけれども、そういう人がいるということを忘れないでいただきたいと思いますね。

○福島みずほ君 教育における格差について一言お願いします。

○公述人(荻原博子君) 私は、サッチャー式の教育を取り入れると、やっぱり日本の教育は、一握りの本当に恵まれた人と大部分の恵まれない人、その格差を大きくすると思います。

○福島みずほ君 少子化について一言お願いします。

○公述人(荻原博子君) 少子化については、まず柳澤大臣にお願いしたいのは、フランスでは半分以上が婚外子です。ですから、ちょっと非常識と思われるかもしれませんけれども、そういうことで子供を増やしている国もあるんだという、そういう考え方を持っていただきたいと思います。

○福島みずほ君 ありがとうございました。
 終わります。


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