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2006年

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参議院 政府開発援助等に関する特別委員会 2006年11月27日

◆質疑


◆ODAに絡むフィリピン政治的殺害について◆
◆ビルマ(ミャンマー)のODAについて◆


 

◆ODAに絡むフィリピン政治的殺害について◆

○福島みずほ君
 社民党の福島みずほです。  ODAに関して、まずフィリピンのODAについて質問をいたします。  これは、近藤議員が以前質問し、かつ私も外交防衛委員会で十一月七日に質問したことと同じです。アロヨ政権発足後の暗殺事件数は、フィリピン国家警察の発表では百十四件、アムネスティの報告では二百四十件以上です。この七月―十月の三か月間だけで五十人が殺害されたという報告があり、犠牲者はますます増えております。極めて問題なのは、日本のODA供与している場面で殺人事件が相次いでいることです。  五月三十一日、このODA特で近藤議員が質問していますが、アグノかんがい事業に反対する運動のリーダー、ホセ・ドトンさんが殺害をされたと。それから、九月七日、日本のODAをめぐり農民組織の州リーダーが暗殺されたということがあります。これはもう極めて重大問題であるというふうに考えております。  この件で、十月三十日に国会議員、超党派の国会議員とNGOとの話合いの場で外務省は、フィリピンの状況や伝えられている事実を含め、重大な関心を持っていることを何らかの形でフィリピン政府に伝えると確約をしました。このことをフィリピン政府に伝えておりますか。

○副大臣(浅野勝人君)
 フィリピンにおける人権の状況については日本政府としても大きな関心を持って見守っております。これは、例えば十一月十日、在京フィリピン大使がお見えになった折、私からも治安状況について、そしてこれらの問題について、しっかりした治安対策、それと住民への十分な配慮がないと関連した事業も手伝いにくいということを直接話をさせていただきましたし、実はあさって、担当課長を中心に事務方がフィリピンに参りまして、円借款全般について協議をすることになっております。  その折に、一般論として、フィリピン側の治安対策や住民への配慮を求めて、今後それらの点について努力をきちんとするようにという要請をすることにしておりますし、機会を得てこの点については度々フィリピン側に物をきちんと言わせていただいております。

○福島みずほ君
 浅野副大臣が大使に話をしてくだすったということなんですが、済みません、いつだったのかということと、フィリピン大使の、大使の反応はどうだったかについて教えてください。

○副大臣(浅野勝人君)
 十一月十日と申しましたのは、外務省南東アジア第二課長がシアゾン在京フィリピン大使を訪問して申入れをしたと、ちょっと訂正をさせていただきます。  私のところへは、日にちは改めて申し上げますが、就任の関連でおいでになったときに、それらの問題について話をさせていただいております。

○福島みずほ君
 そのときのフィリピン側の反応はどうでしたでしょうか。

○副大臣(浅野勝人君)
 そのときに限らず、私が得ている情報では、この問題については五月十六日の件も九月七日の件も捜査当局が、フィリピンの捜査当局が鋭意捜査をしているということではありますけれども、捜査に新たな進展があったという情報には残念ながら接しておりません。  したがいまして、引き続き現地フィリピン当局に捜査を鋭意進めるように申し入れるとともに、動向を見守ってまいりたいと。ついては、あさって行く担当課長を団長とするこのミッションからも先方にその点を、その点を言いに行くわけじゃありませんけれども、ODA全体の、借款全体についての協議ではございますけれども、その点を含めてきちんと触れるように指示がしてございます。

○福島みずほ君
 日本がODAを出しているところの現場で殺人事件が相次いでいるということをODAドナー国としてやはりこれは重く考えるべきであると思います。  十一月十日に言ってくだすったということですが、なぜこの質問するかというと、やはり殺害が続いているからです。今度、あさってこのことで話合いをされるということで、是非日本の、最大ドナー国が、日本がODA最大拠出国としてこのフィリピンにおける殺害を止めるべく、フィリピン政府に対しても強い意思表示をしていただきたいというふうに思っています。  ところで、配付資料にもしておりますが、争議やリーダーの問題に関して軍、警察の介入ということが非常に言われております。つまり、日本のODAに関して軍が介入している、これは極めて問題だというふうに思っております。  また、アメリカ国務省は、世界の人権状況に関する二〇〇五年年次報告書で、フィリピン国家警察が最悪の人権侵害機関だとアメリカも指摘しているほどですが、この軍や警察の介入、特に軍がODAをやる現場に入っていくというこのことについてドナー国としていかがでしょうか。

○副大臣(浅野勝人君)
 今、福島委員の個々の御指摘について必ずしも事実関係を掌握しておりませんので、一般論としてお答えをさせていただくことになりますけれども、繰り返しますが、ODAの現場、その周辺、治安の維持と住民の生活の安定ということに十分の配慮をいただきませんと、せっかくのプロジェクトも実行しにくい環境が生まれます。このかんがい事業の可否とは別に、それに関連する人々の生活というのは重要と存じております。  それからもう一つ、フィリピンの人権の問題については、アムネスティその他からの指摘があることも承知をしております。ただ、国内問題であることは、フィリピンの国内問題でありますので、それとの接点の中で日本政府として指摘できることはきちんとやらせていただきたいと考えます。

○福島みずほ君
 きちっと指摘をさせていただきたいという言葉を非常に重くこちらも受け止めたいと思っています。というのは、このように殺人事件が起きるということが続くのであれば、日本はこの事業にODAを供与することを考えさせていただくということぐらいまで踏み込んで言っていただくことはできないでしょうか。

○副大臣(浅野勝人君)
 そういう気持ちも含めて対応してまいりたいと存じます。

○福島みずほ君
 残念ながら気持ちが見えないので、是非そこをちょっと、もっと踏み込んで言っていただきたい。つまり、これはやっぱり日本の、ODAを供与しているドナー国がやっている事業で殺害事件が止まらない。今までも日本政府は言っていただいたのかもしれないけれども、なぜあえて質問するかというと、止まっていないということなんですね。やはりフィリピン政府が、これはやっぱり問題だと、きちっとやらなければならない。これは国内的にやっていただくしかないわけですから、他国としては。それは、日本がODAの在り方について考えさせてもらうと言うだけでも物すごく大きな効果があると思うのですが、いかがでしょうか。

○副大臣(浅野勝人君)
 先ほどからの私の答弁はそういう意味合いを含めているつもりでございます。

○福島みずほ君
 ありがとうございます。あさっての交渉の中で、少なくとも殺害事件というひどいことが止まるようにということを期待し、注視させていただきます。

◆ビルマ(ミャンマー)のODAについて◆

  ○福島みずほ君
次に、ミャンマーのODAについてお聞きをします。  日本は人道支援はやっておりますが、中身を教えてください。

○政府参考人(別所浩郎君)
 ただいま、ミャンマーにどういう支援をしているのかという御質問だったと思います。  御案内のとおり、二〇〇三年にアウン・サン・スー・チー女史がミャンマー政府当局に拘束されて以降は、新規のODA案件について原則として実施を見合わせているという状況ではございますけれども、他方、緊急性が高い、特に真に人道的な案件などにつきましては、同国の政治情勢を注意深く見守りつつやっているわけでございます。  順次実施するということとしているわけでございまして、具体的な例を申し上げますと、例えばユニセフとの協力の下でポリオ予防接種に対する緊急無償資金協力、あるいは母子保健サービスの改善といった無償資金協力。あるいは、技術協力の方で申しますと、感染症対策プロジェクトや麻薬撲滅のための、ケシ栽培に依存している農村があるわけでございまして、そういったところの貧困開発を行うための技術協力などをやっているわけでございます。

○福島みずほ君
 人道支援は仕方がないというふうにも思いますが、他国は人道支援も含めてやめている面もあります。  ところで、ミャンマーの状況は、御存じ、国連局長が監禁中のアウン・サン・スー・チーさんと面会をする、それから国連決議でアメリカ、そして日本も、民主化問題に関して国連安保理委員会で正式議題とされ、決議がされたというふうに聞いております。  このように、今、ミャンマーの人権状況をいかに変えるべきか、国連が動き始めているという状況の中で、日本政府は今まで人道支援はしますよというミャンマーに対する態度だったんですが、もう少し、ミャンマー政府にもう少し言えないかと。つまり、フィリピン政府に対してこの殺害を続けているのだったらODAは考えさせてもらうというように、ミャンマーに対しても、選挙で選ばれた国会議員が獄中にある、あるいはアウン・サン・スー・チーさんその他の人たちが監禁状態にある、その中で日本がODAやっているわけですから、日本がミャンマー政府に対してきちっと人権問題考えてくれということをもっと踏み込んで言っていただきたいと思いますが、いかがですか。

○国務大臣(麻生太郎君)
 これはもう長い長い話の間で、首脳レベル、外相レベルでは度々申入れをしておるのがこれまでの経緯です。  それから、ASEAN等々に外務大臣、出てきますので、この人にも申し入れておるのも事実でありますけれども、対応、反応につきましては今御存じのとおりということになっているんであって、軍事政権ということなんで、このまま行くと更に状況は厳しくなるということも、事実厳しくなってきていますので、十分承知をしておるとは思いますけれども、結果は今御存じのような結果になっているというのが現状です。

○福島みずほ君
 日本はミャンマーに対してはODAを供与している、人道支援という形はやむなしという形で。ですから、なかなか難しいかもしれませんが、これは世界が努力をしているところでもあるので、是非外務省の知恵を発揮してくださるよう、私たちもできるところはやりたいと思いますので、よろしくお願いします。  せっかく外務大臣が発言してくださったので、さっきのフィリピンの問題に関して是非、ODA最大ドナー国日本がフィリピンの人権問題、特に日本のODA先で殺害事件が起き続けているということについて踏み込んで発言をしていただけないでしょうか。

○国務大臣(麻生太郎君)
 先ほど浅野副大臣の方から御答弁を申し上げたとおりだと存じますけれども、少なくとも、これ何も日本のODAに絡んでいるところだけではないんで、あの一円に治安が不安定と言えるか、元々大統領候補が射殺されてみたり、そういったところは結構激しい国の歴史がこの国にあります。そういった意味で、この日本のあれだけが問題、日本のODAをやられているところだけで起きている、殺人事件起きているのは、だけではありませんけれども、いずれにいたしましても、こういったようなことが頻繁に起きるということは我々としては甚だ遺憾に思っていると、これはもうアロヨさんに一回伝えたことありますけれども。そういったような話を今後とも更に詰めていって、ODA供与のときの検討の対象にしますということは申し上げていきたいと思っております。

○福島みずほ君
 以上です。時間ですので、終わります。  よろしくお願いします。




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