参議院 外交防衛委員会2006年11月07日
◆質疑
◆ODAに絡むフィリピン政治的殺害について◆
◆厚木基地の爆音問題について◆
◆ODAに絡むフィリピン政治的殺害について◆
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
ODAに絡んで、フィリピンの政治的殺害についてお聞きをします。
アロヨ大統領が就任した二〇〇一年以降の事件数は警察発表では百十四件、実際には二百四十件以上あります。とりわけ、二〇〇六年五月に殺害されたサンロケ・ダム反対運動リーダーであるホセ・ドトン氏の事件について、日本政府はどう認識されているでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、フィリピンにおけるいわゆるいろいろな意味での政治的な殺害ということについてはもう実に様々な報道がありますのは、もう福島先生御存じのとおりです。これは今に始まったことじゃなくて、昔から結構いろいろあるところでもあります。大統領候補が撃たれたりするようなところでもありましたから。
しかし、国家警察というものの発表によりますと、二〇〇一年以降、百十二名が殺害されているというように私どもは承知をしております。フィリピン政府も結構これは事態を深刻に考えておりまして、五月に国家警察内に特別捜査班を、八月には警察から独立した調査委員会を設置しております。一連の事件の早急な解明に取り組んでいると私どもも聞いております。アロヨ大統領のあれを見ますと、七月の施政方針演説において、政治的殺害を強く非難、そうした事態の発生を防ぐように努力する旨発表しておられるところでもあります。
今、福島先生が言われたホセ・ドトンの事件につきましては、五月の十六日、ルソン島中部においてバイクに乗っていた二人組というものに銃撃されて死亡したということは承知をしております。容疑者及び事件の背景につきまして、フィリピン当局、現在捜査中であるということでいまだ明らかになっていないということも承知をいたしております。
○福島みずほ君 問題は、アロヨ大統領の演説以降も政治的殺人が続いていることです。しかも、問題なのは、日本のODAが、日本のODA資金がこのダム建設に利用されていて、反対運動をやっている人たちが皆殺されていっているということです。これは日本政府も共犯関係になり得る、まあ故意ではありませんが関与しているという点が問題で、日本政府としてはっきりフィリピン政府に対してメッセージ、ODA大綱上問題があるんじゃないかということを言っていただきたいということを強く要望しますが、一言いかがですか。
○大臣政務官(関口昌一君) ODA大綱との関係をどう考えるかということであるかと思います。
簡潔に、特にこのODAについて、民主化の促進や基本的人権及び自由の保障状況に十分注意を払う旨規定されております。先生御指摘のとおり、今後もこの地域において人権状況について十分注意を払いつつODAの供与を検討していく所存であります。
◆厚木基地の爆音問題について◆
○福島みずほ君 厚木基地の爆音問題についてお聞きをします。
東京高裁で本年出た判決が七月二十六日に確定をしました。違法状態にある爆音を放置してきた政府の責任を明確に認めたものです。
政府は、この判決の結果をアメリカに伝えましたか。
○長官政務官(大前繁雄君) お答えいたします。
この事案は被告を国として訴えのあった事件であることでございますので、米側には判決内容を伝えておりません。
○福島みずほ君 全く理解ができません。日本政府が爆音を放置してきたことは違法だと国家賠償請求認められたんですよ。
米軍の協力が必要です。アメリカ政府の協力が必要です。アメリカは司法を重要視している国です。なぜこの判決の結果をアメリカ政府に、アメリカ軍に伝えないんですか。
○長官政務官(大前繁雄君) 判決の内容につきましては、米軍も報道等により、特にその準機関紙でございます星条旗新聞に判決内容が詳しく報じられておりますので、当然承知していると思いますけれども、そういうことで、今後適切な機会をとらえて米軍に伝える方向で対応してまいりたいと思います。
今日、先生から御指摘をいただいたからというわけではございませんが、本日中にでも、ニューサンノー米軍センターで施設特別委員会の連絡会議がございますので、その場で議題に供したいと思っております。
○福島みずほ君 日本政府は、裁判所から完膚なきまでに放置してきたと批判されているわけです。報道ではなくて、日本政府として伝えるべきだと考えます。今日伝えられるということで、この爆音の減少をするために政府の努力を期待します。
次に、普天間基地問題についてお聞きをします。
お手元に資料を配っておりますけれども、アメリカで二〇〇二年、米海軍作戦本部司令官及び海兵隊司令官から航空施設整合利用ゾーンについてのプログラムインストラクションが示されております。これによれば、普天間基地は、この周辺に学校や住宅が密集しておりますから、アメリカの基準からいえば普天間基地はあり得ないというものです。利用禁止区域及び事故危険区域に学校や住宅地が密集した状態となっており、米国の安全指針に明確に適合しません。これは琉球新報にも報道されておりますが、米国では許されないような危険な地域に普天間飛行場は存在をしています。
二〇一四年では遅いんですよ。アメリカではあり得ないこの基地のありようについて、今すぐ普天間飛行場を閉鎖、移転すべきと考えますが、いかがですか、大臣。
○副大臣(平沢勝栄君) 御案内のとおり、普天間基地の移設については今鋭意進められているところでございます。
この前、私も見てきましたけど、今、福島先生おっしゃったとおり住宅街にあるわけでございまして、これは私は早く移設すべきであるというふうに、もう閣議決定も出ていますので、私は移設作業を急ぐべきだと、これについては全く同感でございます。
○福島みずほ君 米国海兵隊司令官のマイケル・ハギー大将はアメリカの下院軍事委員会で、海兵隊の老朽化した所属ヘリが設計上の使用率の二倍から三倍のペースで使用されていると陳述をしています。つまり、古い飛行機が、本当に古い米軍ヘリが使われている。
私は二年前、沖縄国際大学に米軍ヘリが激突した現場をすぐ見に行きました。すさまじい事態で、これも非常にひどいと。二〇一四年までに、この普天間基地を使い、かつこの老朽化した米軍ヘリをぶんぶん飛ばしていたら、必ずや事故が起きる、必ずやすさまじい事故が起きると私は予言をしたいというふうに思っております。
大臣、このように老朽化したものが使われているということをアメリカの下院軍事委員会で証言が出ているんですよ、陳述が。すぐさま飛ぶのをやめさせるべきだと考えますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 私、私ですか。
○委員長(柏村武昭君) 麻生外務大臣ですか。
○福島みずほ君 はい。
○国務大臣(麻生太郎君) 私はちょっと、正直申し上げて、防衛担当大臣ではありませんので、聞かれるべきはこちらの副大臣だと存じますが。
○福島みずほ君 はい、じゃどうぞ。
○委員長(柏村武昭君) 大前防衛庁長官政務官。
○福島みずほ君 ちょっと、てきぱき答えてください。
○委員長(柏村武昭君) どなたか。よろしいですか。
では、大前防衛庁長官政務官、どうぞ。
○長官政務官(大前繁雄君) 御指摘のございましたAICUZの基準につきましては報道により承知はいたしておりますけれども、飛行場の騒音や安全面に関する措置を規定したものと承知しておりますけれども、あくまで米国が地元の都市計画当局に対してガイドラインとして示しているものでございます。
政府としましては、米、アメリカ側の基準についてお答えする立場にないと思いますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。
○福島みずほ君 質問聞いて答えてください。
私の質問は、古いヘリコプターが飛ばしているということをアメリカの下院で陳述があることです。古い、米軍ヘリの二倍、三倍を飛ばしている。これを飛ばしていたら必ず二〇一四年までに事故が起きると私は予言します。どうですか。
○長官政務官(大前繁雄君) そういう問題につきましては、政府としては本年五月一日のロードマップにおいても安全性の問題に対処するものとされまして、また五月三十日の閣議決定においても周辺住民の生活の安全に留意して進めることとされており、代替施設及びその周辺施設の安全確保を図ることを十分踏まえた上で具体的な計画について米側と協議しているところでございますので、一日も早く普天間飛行場の移設・返還に向けて全力で取り組んでまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 質問が分かっていらっしゃらないようですが、この区域が問題だということが一点。それから、現在飛んでいる米軍ヘリがアメリカの下院の委員会の中でも古いと、二倍、三倍使っているものであるということが、二倍、三倍のペースで使用されていると陳述があることです。だから、危ないんではないか、飛んでいる飛行機も危ない、地域も問題ということで言ったわけです。
これについて、是非、早期、即時返還と米軍ヘリ、沖縄国際大学に現に激突をして、整備不良だということまで出たわけですから、調査報告書で。米軍ヘリを飛ばさないように、危ないと指摘されたことについて飛ばさないように強く要求いたします。
次に、麻生外務大臣の核武装発言の議論についてお聞きをいたします。
これについては、外務大臣がこういう発言をすることに非常に怒りを感じています。核武装、核保有のオプションはないでしょう、日本には。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほど、白先生でしたっけね、同じことをまた答弁をさせていただきますので、重ねて恐縮ですけれども、日本という国が核兵器を作らず、持たず、持ち込ませずという三原則、通称いわゆる非核三原則というものにつきましては、これを堅持することにつきましては、歴代内閣は累次にわたって説明をし続けてきたところでありまして、これを堅持していくということに対しましては全く変わりはございませんとずっと前提で答えております。
また、法律上も、日本には原子力基本法という法律があります。この法律によって、日本の原子力活動というものは平和利用に限定をされております。それが日本の法律であります。原則じゃなくて法律。
加えて、日本の場合は核不拡散条約、通称NPTという国際条約に非核兵器保有国として、我々は核兵器の製造や取得などは行わないという義務を負ってこのNPTという条約に入っておりますので、このような観点から見ましても、日本が核兵器を保有することはありませんと、これはずっと同じことを申し上げております。
○福島みずほ君 非核三原則を堅持するのであれば、議論するという、あるいは議論を封殺する必要はないと外務大臣が述べる必要は一切ありません。核武装、核保有のオプションがないんであれば、そんなことを外務大臣が言う必要はないんです。全く理解ができません。ずるくてですね、核武装の保有の余地もあり得るということをやっぱり認めているんですよ。
これは十月二十六日、国連総会第一委員会において、日本政府が提出国となった核兵器の全面的廃絶に向けた新たな決意が採択をされました。賛成百六十九か国、反対はアメリカ、インド、北朝鮮、三か国、棄権八か国。圧倒的多数で採決をされています。これは私は日本の外務省、よくやっていると、日本国はよくやっていると思います。百六十九か国を説得をして、核兵器全面的廃絶の決議が採られると。これこそ日本がやるべきことです。
原爆で亡くなった広島、長崎の人たち、核兵器をなくそうと努力をしてきた市民の人たち、いまだもって被爆二世、三世、亡くなっています。そして、日本政府もこれで努力をしてきた。外務大臣の発言は日本の戦後の六十年間の本当に重みと思いと、亡くなった人たちと努力と、つい最近日本政府が百六十九か国賛成取り付けてやった決議を無にするものだと、踏みにじるものだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 外務省の努力を初めて褒めていただきまして誠にありがとうございました。努力していると思いますね、あの百六十九か国につきましては、正直なところ。外務省で最近よくやっているのは、この北朝鮮の問題に関してのいわゆる安全保障理事会でのいわゆる制裁決議案の取付けとこの百六十九か国、この二つは最近の外務省の中で高く評価されてしかるべきところだと、私どももそう思っておりますんで、誠に有り難く、評価に関しましては、こういった場で褒めていただいたのは初めてですんで、大変印象に残ります。
二つ目の点に関しましては、先ほどから何回も申し上げておりますように私は核を持てなどということは、言ったことは、議事録見ていただいて、一つもありません。政府としてはきちんと……
○福島みずほ君 はい。
○国務大臣(麻生太郎君) まだ発言中ですから。
基本的には、私どもとしては歴代内閣は累次にわたって言ってきた非核三原則は堅持するということをずっと申し上げてきております。
○委員長(柏村武昭君) 福島みずほ君、残り時間少ないんです。
○福島みずほ君 言論の封殺をしないというふうな議論をおっしゃると。要するに、オプションとして核保有、核武装の余地を認めているんですよ。外務大臣の発言として極めて不適切です。外務省がやってきた、あるいは戦後でやってきた六十年間の核廃絶の努力を外務大臣のこの発言で全部ぶっ飛びましたよ、ぶっ飛びますよ。日本は四十四トン、プルトニウムを持っています。北朝鮮はわずか十キログラム、二十キログラムです。日本がなぜかくも大量のプルトニウムを六ケ所村に、あるいは国外に保有しているか。これは日本が核武装をするんじゃないかと海外からは言われ、これは発表をされています。だからこそ、外務大臣がこの時点でこういう発言をすることは明らかに問題です。外務大臣として、麻生外務大臣は外務大臣として不適任であると、不適切であるということを強く申し上げ、私の質問を終わります。
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