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◆ 介護保険法等の一部を改正する法律案審議
参考人質疑
○福島みずほ君
社民党の福島みずほです。
今日は本当にありがとうございます。
まず、安岡参考人にお聞きをいたします。
先ほど筋力トレーニングに関して勝ち組負け組というふうにおっしゃいましたが、もう少し展開をしていただけますでしょうか。
○参考人(安岡厚子君)
ちょっと言い切って申し訳なかったんですけれども。
利用者さんの方で、今でも要支援、要介護一、二、三、四、五でカテゴリーに分かれていることに対して、今の状況では軽度に判定された方ががっかりされる状況があるんですね。要介護三の方が二になりますとがっかりされるというような状況があって、これは、介護保険の元々の考え方、自立支援に向けてのことがなかなか利用者さんの方に伝わっていないのかなというふうに思います。
ベースとしては、やはり介護保険の制度自体がまだまだ周知がされていないというところがあって、これを取り組むのはやはり国であり自治体であるというふうに私は思います。これがなくして介護予防のことも実施できないんではないかというところがまず一つありまして、自立になった方は、介護予防がどんどん進んでいきますと、介護予防をやらなかった人間だから要介護になったんじゃないかという負け組という形に、自分たちはやったから勝ったんだよみたいな感じになりはしないかということが非常に気になっているということを申し上げました。
○福島みずほ君
次に、増子参考人にお聞きをいたします。
レジュメに「最重度の対象者への、全く不十分な救済に対して、改革なし。」、「介護度五の支給限度額を撤廃、もしくは二倍化」とありますが、この点についておっしゃってくださいますか。
○参考人(増子忠道君)
これはもっと資料を持ってくればよかったんですが、私たちが介護保険の前後からこのことについては地域で実践をしております。往診や訪問看護やありましたが、それ以外に二十四時間の巡回型のシステムをつくり、独りでもどんな障害を持っても最後まで家にいられるということを実現しようということでやってまいりました。その結果、私たちの地域では現在でも、その人が望めば、どんな重症の状態であっても独り暮らしでも在宅に住み続けられることが実現しております。
しかし、そのときに私たちが統計を取ったりいろいろした結果、これは平均値でございますので、在宅で重介護の方々が必要な経済的な保障というものを平均値で取りますと大体五十万から六十万であるということが分かっております。もちろん、その中に百万以上の必要な方がおりましたし、三十万や二十万で済む方もおりました。独り暮らしということを前提にして考えると、本当に二十四時間様々な形のサポートが必要であります。ケアだけではなく医療ももちろん必要でありますから、そういうことを、本格的にそれを保障しようということでありますと平均値がそのぐらいだということでございます。
したがって、今の介護度五の支給限度額のおおよそ二倍程度であれば介護度五の方々の大体八割から九割が救済できるだろうというふうに思っております。今では、大体今の支給限度額では半分以下しか救われていない、もうちょっと少ないですね、ということで、これが老人保健施設や療養型のことやあるいは特養の待機者をたくさん生んでいることになるというふうに思います。
したがって、経済的な問題で財政上の保障がどうかということがあって危惧される面があろうかと思いますが、こういう介護度五の人で、しかも本当に最重度のような人の場合は、パーセンテージとしてはそれほど多くあるわけではございません。そういう人たちに保障することによって、実際は社会的入院や社会的な入所ということをかなり防げるということは私たちの実践で明らかでありますので、そういった面でもこの制度的な改革を是非お願いしたいと思っております。
○福島みずほ君
久野参考人にお聞きをいたします。
二点ありまして、今日、話を聞くと、やはりかなり専門的なスキルやいろんなものが筋力トレーニングの指導には必要ではないかということをちょっと痛感をしたのですが、今回新予防給付という形でやると、果たしてそのことが間に合うのか、あるいは本当にいい、筋力トレーニングも含めてやることができるのかという点が一点です。
二点目は、実は今日、大川参考人からもありましたが、かなり中年期から長い間掛けて訓練をすべきであって、六十五歳からという話ではないだろうというふうに思うんですね、筋力トレーニングなどについて。そうしますと、私は今回の新予防給付はどうしても保険と税の関係をあいまいにしてしまうのではないか。本来は、保険業務というのは、税でやるべきところを保険でやってしまう、あるいは地域包括センターに保険料をぶち込めば、本来は税でやるべきことを保険でやると、個人に還元すべき点が違ってくるのではないかという、税と保険の関係が非常にあいまいになってくるということを思うのですが、ちょっとその二点について、いかがでしょうか。
○参考人(久野譜也君)
済みません、最初の質問をもう一度よろしいですか、ちょっと。
○福島みずほ君
ごめんなさい。
専門的なことで十分できるかという。
○参考人(久野譜也君)
ああ、そうですね。
間に合うかということですね。
○福島みずほ君 はい。
○参考人(久野譜也君)
一つは、今いろんな、逆に過剰だという報道もありますが、いろんなグループといいますか機関がそういう指導者育成をしていると思います。そういう中で、我々、私の考えは、ずっと十年間こういうことをやってきた中で、基本的にもう待ったなしの状況であることは、もうそういう状況だというふうに考えています。という点では、間に合わせるためにどうするべきかという考え方をすべきではないかと。で、実際に今我々もそういう指導者の育成準備をしておりますが、十分、あるいは実際今まで育成してきた中でも成果を出していることを考えると、それをなるべく早く広げていくという、そういう施策を構築するべきではないかという私は立場に立って考えております。
それから、二点目の御質問なんですが、一つは、若いときからやった方が効果がある一方で、逆に、先ほど申し上げましたように九十歳で筋トレを始めても、実は筋肉というのは非常にいい臓器でして、効果があるということがはっきりしているわけですね。そういう点では、どの世代でも開始してよいという点がまず根底にあるだろうというふうに考えております。
それから、税と保険のその問題に関しては、ちょっと私は専門ではないので、コメントを差し控えさせていただきたいと思います。
○福島みずほ君
宮島参考人にお聞きをします。
地域で非常に様々なあるいは包括的な取組をされていらっしゃることに本当に心から敬意をいたします。
ところで、今回の介護保険改正法案、評価どうですか。実際、現場で困るんじゃないか。いかがでしょうか。
○参考人(宮島渡君)
一つ一つの事柄については様々な問題があると思います。
私は施設の運営をしておりますが、一方では小学校区に小規模多機能施設も造っております。小規模多機能の単体で運営するというのは先ほどのお話のようにかなり厳しい話ですし、非常にリスクが高いと思います。なかなか、その報酬の設定の仕方によっては、それに参入するかどうかということはなかなか難しいかもしれません。
私は、一つのモデルとして、特別養護老人ホームだけではなく、特別養護老人ホームの資源を使ったり、あるいは特別養護老人ホームの持っているノウハウや人材を小規模多機能のサービスの中にうまく組み入れて、そして特別養護老人ホームのサービスのいいところと小規模多機能のサービスのいいところを、とにかくいいとこ取りをして地域を支援していくというモデルを考えていきたいというふうに思っています。これは、単純に小規模多機能だけの報酬の問題ではなく、もう少し包括的に、全体的に地域をどう支えていくのかというような部分があった方がいいと思います。
そういう意味では、地域密着イコール小規模多機能というような構図ではなかなか難しくなっていくし、逆に小規模であるということが様々なデメリットを生みますし、報酬も高く設定しないと事業として成り立たないという部分についてはいつまでたっても解決されないかなというふうに思っておりますので、今ある資源、例えば施設、それから診療所、いろんなサービスがあると思うんですが、そういう今ある資源をうまく使いながら今問題となっているサービスを少しずつ改善していくようにしていっていただきたいなと思います。新しいものをつくるということだけではなくてですね。
○福島みずほ君
安岡参考人にお聞きをいたします。
介護責任者の報酬、あるいは、この委員会でもヘルパーさんやケアマネジャーの報酬などについて労働条件の向上について議論をしてきたんですが、その点についてどうすれば改善できるかについてお考えを教えてください。
○参考人(安岡厚子君)
訪問介護員のことにつきまして、質が悪いとか、苦情もすごく多いとかということが各調査でも出ていると思うんですが、ホームヘルパーさん、訪問介護員を管理をするというか利用者さんに派遣をするコーディネーター、あるいは訪問介護計画を作るサービス提供責任者というのを常勤で雇用するというのが事業所に義務付けられているんですが、このサービス提供責任者の報酬というものの体系が介護保険の中には組み込まれて今いないんですね。
ですから、訪問介護員が仕事をして得た介護報酬の中でこのサービス提供責任者の報酬も出していかなきゃいけないということになっているために、サービス提供責任者の質がきちんと担保できていないところがこの訪問介護の大きな私は問題だというふうに思っております。
このサービス提供責任者の役割は非常に重要で、介護支援専門員とほとんど同じぐらいの能力も要求されますし、利用者さんと訪問介護員の間に立ってコーディネートをしていく力が必要なので、こちらの、このサービス提供責任者が利用者宅を訪問しても、それもすべて報酬には一切カウントされないという状況になっております。
ですから、この訪問介護の質を高めていくには、提供責任者の報酬体系を介護報酬の中でどう見ていくかということが私は大きなポイントであるというふうに思っているんですが、なかなか今示されていないので、是非その辺は検討いただければ変わってくるというふうに思います。
○福島みずほ君
安岡参考人にお聞きをいたします。
今回の改正案には、ホテルコストというのが十月からもし成立すれば施行ということで大きな問題になっているんですが、その点についての御意見をお聞かせください。
○参考人(安岡厚子君)
ホテルコストにつきましては賛否いろいろあるというふうに思いますが、今回の改正全体に言えることだと思うんですが、利用者不在になっているんではないかなというところなんですね。
利用者さんにとっては今回の改正のこの騒ぎといいますか、そんなことは現場にはほとんど届いていないんですね。利用者さんの声とかというのが全然反映されていないのかなというふうに思うんです。
ですから、特養に住んでいらっしゃる方が、家賃が取られるみたいという話はほとんど御存じないです。御家族だけですね、利用者さんですよ。御本人になかなかこの声が、訪問介護も要支援の方、要介護一の方には、何かヘルパーさん来なくなるみたいというのはあるんですけれども、そういった意味では本当に利用者不在の介護保険の改正の論議というのが私は実感としてあります。
それで、家賃を払いたくないとだれがおっしゃっているのかというのもありますし、利用者さんがおっしゃっているわけではないのかなというのもありますし、ただ、今までの特養の三施設につきましてのホテルコストの問題というのは、論議は必要だと私は思います。他のサービスとの差ですか、が非常に格差が大きかったということは確かにあると思いますので、在宅との格差ですね、そこは是正すべきだと思いますが、じゃ即ホテルコストを取ればいいという問題ではないというふうに私は思います。もっと議論が必要であるというふうに思っております。今の私の感覚ではそう思っております。利用者不在であることは確かです。利用者さんの意見をどれほど聞いて論議がされているのかなということは非常に感じているところであります。
○福島みずほ君
じゃ、時間ですので、どうもありがとうございました。
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