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2005年
 
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参議院 厚生労働委員会 2005年 6月9日  
   
 
国会で行われた質問に関しては、国会図書館の国会会議録検索システムを利用すれば、 すべてオンラインから調べられるようになりました。
検索条件入力をクリックし、発言者に「福島瑞穂」「福島みずほ」と検索語を記入してお調べ下さい。
 

 

◆ 介護保険法等の一部を改正する法律案審議

 (森岡政務次官発言について など)


○福島みずほ君

 社民党の福島みずほです。
  介護保険改正法案の審議に入る前に、二点、二、三点ほどちょっとお聞きをいたします。
  まず、監修料の点です。六月十九日が会期末で今国会は終わる予定です。監修料の問題に関して、一月に社会保険庁の監修料についての報告書が出されましたが、厚生労働大臣は監修料について改めて前労働省に関して調査をするという約束をされました。今国会中に監修料の報告は出るということでよろしいですね。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 四月五日に当委員会で御報告をいたしておりますけれども、その御報告したとおりでございまして、これまでの調査結果を更に精査するため、社会保険庁以外の部局における監修料に係る確定申告の状況でありますとか、監修料の使途及び管理・使用の実態について職員に対する今聞き取り調査を行っておるところでございます。
  今回は、調査の性格上、関係職員の記憶に頼らざるを得ない部分が多い中ではございますけれども、文書等による客観的な確認手段がある部分については可能な限り文書確認等を行いますとともに、記憶に頼らざるを得ない部分についても、記憶の限り聴取するよう努めておりまして、これまで延べ約二百人に対して文書確認及び聞き取りを行ってまいりました。
  現在、文書確認及び聞き取りの結果について追加的、補充的な確認作業を行っているところでございまして、できるだけ速やかに当委員会に調査結果を御報告できるように取りまとめを急いでおるところでございます。


○福島みずほ君

 会期末は六月十九日ですが、間に合うのでしょうか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 今国会の会期中に取りまとめ、御報告するということにされておるところでございますから、最大限の努力をしてまいります、努力をいたしておるところでございます。


○福島みずほ君

 もう会期末ですので、会期中に監修料についてはきちっと調査し、報告をするということを約束されましたので、大至急よろしくお願いいたします。そうでなければ、この委員会でその点についての質問をすることができなくなりますので、よろしくお願いいたします。
  次に、この委員会でタクシーの運転手さんの規制緩和、労働条件について質問をしてまいりました。厚生労働省と国土交通省が調査会を立ち上げてくださって、それは大変感謝をしております。規制緩和の結果、年収がそれぞれ減り、十年前に比べて事故が六割増えたという規制緩和、労働条件の悪化、年収の激減、事故が増えるという、これはすべての働く人にも共通の、やはり規制緩和と命の問題であるというふうに考えております。
  お手元に二〇〇四年のタクシー運転手さんの推定年収、労働時間をちょっとお配りをさせていただきました。もう三百万以下のところも多いです。委員長の出身の山形ですと二百五十七万円、沖縄ですと二百万を切って百九十一万円、九州も大変低いです。平均年齢が五十四・二歳であるにもかかわらず年収がとてつもなく低くなって、とても一人でも暮らしていけないという年収になっております。
  そこでお願いです。厚生労働省労働基準局が各自動車連合会の会長に対して実態調査についてのアンケートを行いました。これを拝見させていただいたところ、非正規と正規の区分、社会保険に加入しているかどうかについての調査が入っておりません。国土交通省の調査では、非正規、正規の区分と社会保険に加入しているかどうかについての調査が入っているというふうに聞いております。どうか、厚生労働省の方も実態に迫るそういう調査、併せて是非やっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


○政府参考人(青木豊君)

 ただいま委員がおっしゃいました、厚生労働省から全国乗用自動車連合会の方に出しております調査と、こういうものは、これは実は自主点検を事業者にお願いをするものでありまして、再々御質問もありましたように、非常に労働条件が厳しくて、タクシー業界では最低賃金を割り込むような事態が生じているということでありますので、労働基準法や最低賃金法等の遵守状況を事業者の方が自ら点検をすると、そういうことによりましてその自主的な改善を図ると、そういうことを目的として実施をいたすものでございます。したがって、雇用形態とか社会保険加入状況を点検項目としておりません。もう既に自主点検をお願いをしたのが五月でありますし、七月には出してくれということで、作業は、こちらの方の作業は進んでいるところであります。
  今、委員が御指摘ありましたように、雇用形態でありますとか社会保険の加入状況というのは、国土交通省との連絡調整会議というのを立ち上げて、その中で検討課題としまして事業者に対する調査というものをやりましょうと。お互い分担してやれることを協力しながらやり、情報交換もしましょうということで立ち上げた会議の中で、国土交通省が事業者に対する調査をやると。そういうことで、現在、その集計作業をしているということでありますので、私どもとしてもそういったものも活用しながら対策を進めていきたいというふうに考えております。


○福島みずほ君

 是非よろしくお願いします。
  また、現場への、厚生労働省は現場調査なども労働を扱う役所としてやってこられたところです。是非、現場調査などもしていただきたいと考えますが、それはよろしいでしょうか。


○政府参考人(青木豊君)

 自主点検を幅広く非常にできますので、そういう意味ではすそ野を広くできるということで、こういう手法も取るということでやっておりますけれども、それと同時に、現場調査ということでありますが、私どもは個別に事業場に立ち入りまして監督指導を行っているということであります。そういうことでありますので、そしてまた、実際に立ち入って帳簿書類等、あるいは関係者からの聞き取りなどもしまして、法律上、あるいは指導指針になっているようなものも含めまして、問題があればそれを是正させるということで、個別の事業場への立入り監督というようなこともやっております。
  今後とも、そういうことは引き続きやっていきたいというふうに思っております。


○福島みずほ君

 この調査の過程の中でも、是非立入調査をよろしくお願いします。こういうふうに厚生労働省が取り組んでくださることが、規制緩和によって労働条件が悪化してきたことのやはり流れを変える大きな一歩になると思いますので、是非頑張ってくださるよう心からお願いを申し上げます。
  一言政務官に、今日来ていただきましたので、お聞きをいたします。
  昨日、衆議院の厚生労働委員会で議論になり、参議院の場でもやはり聞かざるを得ないというふうに判断をいたしました。A級戦犯は罪人ではないというふうに発言をされましたが、中国に対する侵略行為は正しかったと考えていらっしゃるのでしょうか。


○大臣政務官(森岡正宏君)

 森岡正宏でございます。
  私は、五月の二十六日、自由民主党の、我が党内の代議士会で発言をしたことでございまして、そのことを御指摘だろうと思うんですけれども、小泉総理に靖国神社に今年も引き続いてお参りしてもらいたいという思いから自分の真情を吐露したわけでございまして、今日は、参議院の厚生労働委員会という席に、私、厚生労働省の大臣政務官としてお招きをいただいているわけでございますので、ここでは公の立場で、公の場でございますので、私的に党内で申し上げたことを吐露するのは差し控えたいと思っておるわけでございます。


○福島みずほ君

 ちょっと分からないんですが。
  政務官は政務官でいらっしゃいまして、議員として発言をするときも、戦後補償、厚生労働省が戦後今までやってこられた様々な援護法に基づく事業などを管轄する役所の政務官でいらっしゃいます。ですから、ここで政務官としてどうかということについて答弁をお願いいたします。


○大臣政務官(森岡正宏君)

 私は、当日、歴史認識とか外交政策についてお話を申し上げたわけでございまして、戦後補償とか厚生労働省の所管にかかわる問題で所見を申し上げたわけじゃございません。


○福島みずほ君

 ただ、戦後補償、戦争にどう私たちが、例えば戦争で起きたことに関してどういう行政、政治を行っていくかということは、広くこれは厚生労働省も含めてやってきたことであります。先生は政務官、先生と言うのも変かもしれませんが、森岡さんは政務官でいらっしゃいますので、それは政務官、じゃ、今日、お聞きをいたします。政務官としてはどうですか。


○大臣政務官(森岡正宏君)

 私は、戦後補償の問題、大変重要な問題だと理解しておりますし、これからも厚生労働省を所管している政務官として、これにもいろいろの問題がございましたら御指摘をいただきまして取り組んでまいりたいと思っております。


○福島みずほ君

 A級戦犯は罪がないというのはいかがですか。


○大臣政務官(森岡正宏君) 

 先ほど来申し上げておりますように、私が自由民主党の党内の会議で申し上げたことでございまして、歴史認識とか外交政策にかかわる問題でございますので、この場では差し控えたいと思います。


○福島みずほ君

 今日は介護保険の改正法案の審議ですので余り長い時間をつくることはできませんが、私は、やっぱり政治家として発言をされた、やはりそれは政務官として今行政に携わっていらっしゃるわけですから、なぜこのことを言うかというと、やはり大事な発言だと考えるからです。
  一九九五年、村山談話も出ました。私たちがやっぱり戦争の問題、どう向き合うかということがとてつもなく重要だというふうに考えております。罪人ではないというふうに言うことによって、侵略行為が正当であったと受け取られかねない発言でやはり問題だというふうに考えております。
  政務官、その発言は撤回をされますか。


○大臣政務官(森岡正宏君)

 先ほど来何度も申し上げておりますように、自由民主党の党内の会議で私の真情を吐露したわけでございまして、私の考え方は今も変わっておりません。撤回するつもりもございません。
  しかし、今御指摘のような厚生労働省の行政にかかわる問題でございましたら、政務官として一生懸命取り組んでいきたいと思っております。村山談話も心得ております。


○福島みずほ君

 心得ているというのはどういう意味ですか。


○大臣政務官(森岡正宏君)

 平成七年に国会で決議された村山内閣の決議のことでございまして、私もあの村山談話をよく存じ上げておるということでございます。


○福島みずほ君

 大臣、私は行政の中のトップの人が今のような発言をされることは問題だというふうに考えております。
  その前にもう一つ、森岡さん、確認させてください。サンフランシスコ条約の受諾は間違っていたんでしょうか。


○大臣政務官(森岡正宏君)

 小泉総理がお答えになっておりますように、サンフランシスコ平和条約、そして極東国際軍事裁判を受諾したという事実はあるわけでございますし、総理のお考えに沿っていきたいと思っております。そのとおりだと思っております。事実はそのとおりだと思っております。


○福島みずほ君

 大臣、政務官は、大臣、副大臣、政務官、行政のトップでいらっしゃいます。厚生労働省は戦後補償の問題に取り組んできた役所です。そこの中における歴史認識は、行政のトップの歴史認識は極めて重要だと考えます。政務官の発言として妥当でしょうか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 このことに関しましては、六月二日の衆議院の予算委員会や、それから昨日の衆議院の厚生労働委員会の質疑の中で繰り返して森岡政務官自身が、あくまで小泉政権の中では私は総理の指示に従ってこれからも行動してまいりますと答弁をしておるところでございます。
  したがいまして、私もその言葉どおりにきっちりと政務官として仕事をしてもらいたいと、こういうふうに考えているところであります。


○福島みずほ君

 私はなぜこういう質問するかというと、戦争をしないということがとても重要で、そのためにはきちっと過去の行為についてどうだったかということをやっぱり深く心に刻んでいくことなしには戦争をしないという将来への決意は出てこないというふうに考えております。また、被害に遭った人がどう思うかという視点も私は欠くことのできないものであるというふうに考えております。
  大臣、副大臣、政務官は日本の行政のトップ中のトップです。その発言はやはり極めて重いし、厚生労働省の政務官として、本日も、政務官としてではないと御本人はおっしゃいますが、発言の撤回はされないわけですから、やはりそれは問題があるということを申し上げたいと思います。
  では、本件のテーマであります介護保険の改正法案に質問を移ります。
  ホテルコストの導入、施行により特養ホームから退所しなくてはいけない人が出ますが、これについてどのように考えられるのでしょうか。


○政府参考人(中村秀一君)

 まずお答え申し上げますが、今度の介護保険の給付、施設給付の見直しによりまして、居住費、食費については給付外になるわけでございますが、低所得の方に対する軽減措置も講じておりますことから、委員御指摘のような特別養護老人ホームから退所しなくてはいけない人が出るというような事態にはならないというふうに考えております。逆に申し上げますと、そういうことが生じないよう、低所得の方にとって過重な負担にならないよう十分配慮してまいりたいと考えております。


○福島みずほ君

 この委員会でこれは何度も議論になりました。先日、参考人に来ていただきましたが、町長さんは、どうするのかと聞いたら、しばらくやはりそうしないようにしたいというふうにしかおっしゃることができませんでした。実際費用負担が増えるわけですから、どう考えても特養ホームから退所しなくてはならない人が増えます。
  局長、どういう条件の下に保護するということなんでしょうか。条件を言ってください。


○政府参考人(中村秀一君)

 具体的に申し上げますと、委員御指摘のことは、居住費の負担が増えるので低所得の方は特別養護老人ホームにいられなくなると、こういう御指摘ではないかと思います。最も低所得の方は生活保護受給者の方、第一段階の方だと思いますが、この方については、今回の制度見直しによりましても従前と変わらない負担というふうにとどめていること、それから次の低所得段階の方でございますが、第二段階で、市町村民税非課税世帯の方で老齢基礎年金相当以下の方については、利用者負担の合計は従前よりも軽減いたしております。そういう配慮をしておりますので、御心配のようなことが生じないだろうと、こういうことで御答弁申し上げております。


○福島みずほ君

 いや、極めて無責任ですよ。実際試算をすると住めなくなる。
  例えば、お聞きをします。利用者負担額について、第三段階で年金八十万円の人は多床部屋にさえ入居することができなくなります。それをどう考えますか。


○政府参考人(中村秀一君)

 第三段階で多床部屋の月額の御負担は五万五千円でございますので、そういった意味で住めなくなるということはちょっとよく理解できない点でございますが、どういうことでしょうか。


○福島みずほ君

 六十六万円で年金八十万円です。何をもって対応可能とおっしゃるのか。普通に考えても、保険料、病院に通っていれば通院費、薬代、自分のお金を管理する金銭管理費、医療費、特別食やちょっとした食事代、お菓子代、酸素ボンベ代、本代、いろんな趣味のお金など一杯あるじゃないですか。どうして年金八十万円の人が六十六万円負担をして年間暮らしていけるんでしょうか。


○政府参考人(中村秀一君)

 御指摘の利用者負担、第三段階の方、これは幅がございますが、年金収入が八十万円超の方で二百六十六万円までの方でございますが、多床室の場合、五万、上限額月額五万五千円ということでございます。
  今、介護保険施設における日常生活費等について保険外でどれだけ負担しているかということを老人福祉、特別養護老人ホームで見ますと、月額二千百六十六円でございます。そういったことから申しますと、必ずしも、委員御指摘のとおりその多床室の場合住めなくなるということではないと、標準的な費用との差を保険から補足的に給付すれば入所に必要な費用は賄えると考えておりますが、真に費用負担が困難な場合には、現在実施しております社会福祉法人による負担軽減措置の運用をこの新第三段階まで適用するということによって更に御負担が軽くなるような措置のことも、対応も考えているところでございます。


○福島みずほ君

 八十万円しか年金がなくて六十六万円負担しなくちゃいけなければ、もうほとんどお金が残らないわけですよね。もちろん、すごくつましく暮らしている人がいるかもしれません。しかし、人間が生きていくということであればお金は掛かるわけです。
  また、衆議院の確認答弁で、社会福祉法人による減免措置の拡充をやると、今の局長の答弁でもそうありました。しかし、医療法人が主たる設置者である老人保健施設の利用者はまず対象となりません。また、自前の負担を迫られる社会福祉法人がどこまで対応するかは極めて不透明です。実際払えない、でも追い出すことができない、社会福祉法人がかぶる、あるいは施設がかぶる、債務をかぶるわけです。良心的にやるところはかぶらなくちゃいけない、ひどいところは追い出す、これになってしまうわけで、これについてはどうですか。


○政府参考人(中村秀一君)

 現在のその社会福祉法人による利用料の減免措置につきましては、現行の社会福祉法人が正に社会福祉事業を任務とし、慈善、博愛の精神にのっとって低所得者の負担軽減を行うことが本来の使命であり、またそのために税制上の様々な優遇措置も講じられ、寄附金等の収入も想定されていると、こういうことでございますので、社会福祉法人本来の公益性に着目してお願いをしているということでございます。


○福島みずほ君

 社会福祉法人が判断するわけでしょう。そうしたら、社会福祉法人は幾ら博愛精神といったからといって、全部負担をかぶるわけにいかないですよ。そんなの全然おかしいですよ。だって、じゃ、良心的な社会福祉法人はどんどん貧乏になっていきますよ。で、追い出していけば、それは行き先ないのにどうやって追い出すんですか。そして債務として残るんですよ。


○政府参考人(中村秀一君)

 社会福祉法人による利用負担減免制度は、これは市町村の助成もございます。それで、特別養護老人ホーム等の利用者の方は減免申請を市町村の方にしていただくと、こういう仕組みになっておりまして、社会福祉法人が減免したものが全部社会福祉法人の負担になるわけではなく、国、県、市町村の公費でもちまして減免分の一定割合を言わば補てんすると、こういう言わば社会福祉法人本来の在り方に基盤を持っている制度でございますけれども、この措置は言わばそれを公費でも支えているということで、言わば公的な措置として運営をしているところでございます。


○福島みずほ君

 しかし、減免措置を本人が使わない場合は自前の負担を社会福祉法人が迫られるわけです。また、医療法人が主たる設置者である老人保健施設の利用者はまず対象とならない。この点についてはいかがですか。


○政府参考人(中村秀一君)

 まず、申し上げますと、老人保健施設の場合は平均入所期間が一年弱と、こういうふうになっているということ。それから、現に入所者の状況を考えますと、今の老人保健施設等の利用者の状況を考えますと、新第三段階の方などは非常に少なくなっているという利用の実態を考えますと、委員が御指摘になっているような、このことによりまして老人保健施設の利用ができない層が出てくるということにはならないと思います。


○福島みずほ君

 少ないけれどもいらっしゃるわけじゃないですか。結局、今回、十月から施行されることによって出なくてはいけないという状況は変わりません。個室にいることが困難な人が多くなると考えますが、いかがですか。個室化は図られるのでしょうか。


○政府参考人(中村秀一君)

 お答えを申し上げます。
  個室化につきましては、特別養護老人ホームにつきましては、平成十四年以降整備される部分については、国の施設整備補助も個室化の特別養護老人ホームを基本として出しているというようなところでございます。老人保健施設や介護療養型医療施設の方はそういった意味での制度はないわけでございまして、全体に介護三施設の個室の状況はまだ一、二割と、こういうふうに低い状況にあるということでございます。
  今回の介護給付の見直しによりまして居住費、食費の御負担もいただきますが、優れた居住環境に入っておられる方で、またその所得、負担力がある方については御負担をいただくということであり、個室化を図るということにつきましては最終的には整備する事業者の御意向によるところが大きいかと思いますが、これからの入居される方のニーズ、そういったことを考えますと個室化が図られていくということは基本的な方向であると考えております。


○福島みずほ君

 二〇一四年までに七割を個室化するというような方針ですが、個室代をだれでも支払えるレベルにする予定なのでしょうか。


○政府参考人(中村秀一君)

 申し上げていますとおり、居住費、食費の見直しに当たりまして、所得に応じた低い額の負担上限額を設けると、こういうことをいたしておりますので、そういった意味で所得が低いから個室に入れないと、こういうことはない状況ができると考えております。


○福島みずほ君

 しかし、個室に入る方がお金がより掛かるわけですし、また例えば第四段階の人でも居住費、食費は利用者と施設の契約により設定をされます。そうしますと、やはり多床化の方が安いわけですから、このように居住費と食費の負担を保険外といたしますと個室化の方向には行かないというふうに考えます。
  ところで、居住費、光熱費と食費の根拠ですが、減価償却費などを計算するなど実態調査をしているということは今まで出てきております。しかし、減価償却ならばそれは問題ではないですか。


○政府参考人(中村秀一君)

 お答えを申し上げます。
  さきに御議論がございましたけれども、居住費、光熱水費あるいは食費、これにつきましては介護保険の給付の対象から除外するということで、それぞれの水準につきましては入居される方と施設を設置される方との間の契約になると、こういうことを申し上げているところでございます。
  そういった中で標準的な費用として私どもが算定すると。これは、補足的な給付を算定する上で必要であるために算定している居住費用の算定根拠といたしまして、個室・ユニット型の場合には減価償却費及び光熱水費相当、それから多床室の場合には光熱水費相当としているということでございます。


○福島みずほ君

 いや、質問に答えてください。
  減価償却費というのがよく分からないんですね。つまり、減価償却であれば、これは減価償却費をなぜ本人に転嫁をするのかということが分かりません。これは実費計算でしなければならないんじゃないですか。


○政府参考人(中村秀一君)

 私どもが実際世の中の居住費ということを考えますと、そこのところの例えば家賃の水準であるとか、そういったことになろうかと思います。また、そういう家賃の水準とかそういうことは、そこの立地条件であるとか、そこのところの生活水準であるとか、あるいはその住まいの居住環境、そういったもろもろのことで決まってくると、こういうふうに考えるわけでございます。
  私ども、今回、施設における食費、居住費で、施設の中で居住関係の経費として施設の側が必要とされる経費、あるいは介護保険で介護報酬として、逆に申し上げますと、お支払いしている中で居住部門として計上されているものがどうかという点を考えまして、その部分は建物に係るコストと、言わば居住関係の費用ということで光熱水費、そういったことではないかと、こういうことでそういうモデルを設定しているわけでございます。
  もちろん、それぞれの施設それぞれによってその数値は違うと思いますが、私どもが申し上げておりますのは、低所得者の方に対して負担の上限を設定するために必要な補足給付の目安として計算する費用でございますので、そこは全国的な施設の標準的な経費を勘案して六万円、例えばユニットケアの場合では六万円、多床室の光熱水費では一万円程度ということで算定しているということでございます。


○福島みずほ君

 減価償却費として考えるということはおかしいということを申し上げたいんですが。
  もう一つ、食費について一律一万円となっています。保険外一万円。本来、十分なサービスをすれば二、三万円掛かると。これを一万円に抑えることでサービスの低下につながるおそれがあると参考人から意見が出ましたけれども、これはいかがでしょうか。


○政府参考人(中村秀一君)

 今、食費というふうなお話がございましたが、光熱水費のことではないかというふうに思って聞いておりましたが、それでよろしゅうございますか、参考人の御発言は。


○福島みずほ君

 いや、食費が一万円ですか。
  じゃ、食費の件でお願いいたします。


○政府参考人(中村秀一君)

 食費につきましては四万八千円と、こういうことで私どもはモデルをセットいたしております。モデル的な食費負担が一人当たり月額四万八千円でございまして、調理員のコストが約二万八千円、材料費が二万円と、こういうことでございます。
  ちょっと参考人の方が、私も聞いていたつもりでございますが、食費についてあったかどうか、もう一回私確かめてみたいと思います。


○福島みずほ君

 済みません、これは食費でなくて、やはり光熱費の方でした。
  参考人は、おふろの回数の抑制などになる可能性があるというふうに発言をしました。この点についてはどうですか。


○政府参考人(中村秀一君)

 私はそのところを聞いておりましたけれども、ちょっと率直に申し上げて、参考人の方の言っている意味がよく理解できなかったところでございます。光熱水費の負担の上限が一万円になるように、私どもは基準として一万円と多床室の場合セットしているということでございまして、それが例えば入浴回数の、何と申しますか、制限にどのようにしてつながるのか、ちょっと理解できなかったところでございます。


○福島みずほ君 これは保険の適用外になってしまうので、どうしてもやはり、余り施設の方としては、お金が、今度は保険外の適用になるのでお金が掛からないようにどうしてもしてしまうということではないでしょうか。


○政府参考人(中村秀一君)

 私どもは、逆に申しますと、食費にしろいろんな意味において利用者の方の御負担をしていただくということはそれなりに、事業者の方にとっては大変申し訳ないわけですが、事業者の責任が非常にこれまで以上に大きくなると、こういうふうに考えられますので、そういった意味では私ども、例えば光熱水費を徴収しているとかそういったことは、施設の無駄な光熱水費について言わばコストコンシャスになるということはあっても、逆に入浴回数の制限されるというようなことはないんではないかと思っております。
  私ども、一万円と申し上げていますのは、高齢者世帯の一人一月当たりの光熱水道費の消費支出が約九千四百九十円と、十五年の家計調査のものを参考にしておりますが、そういったレベルを想定して考えているところでございます。


○福島みずほ君

 いわゆる寒冷地手当などもありますけれども、光熱費は寒いところ、暖かいところなどでも違うと思います。一律このようにすると、コストコンシャスになるというよりも、実際はなかなか施設としては大変になって、具体的なしわ寄せは現場に行くのではないでしょうか。
  ところで、ちょっと質問を急ぎます。年金百五十万円以下の人が入居すると、世帯によっては在宅での年金が困窮いたしますが、これをどう考えますでしょうか。


○政府参考人(中村秀一君)

 介護保険施設の居住費、食費の見直しに当たって、るる申し上げておりますように、低所得の方にとって過重な負担とならないよう十分な配慮を行っているところでございます。そうはいっても、そういうことで負担の刻みも細かくし、新しい第三段階をつくったわけでございますが、それでも第三段階の中で所得の低い方の方々について大変ではないかと、こういうお話が先ほど来続いているんだと思います。そこの部分につきましては、現在この第三段階の方まで社会福祉法人の減免制度が及ばないわけですが、今おっしゃったような部分については社会福祉法人制度の減免制度も及ぶように改善を図りたいと考えております。


○福島みずほ君

 個室型ユニット月額九万円など高級な施設に行っている場合でも減免措置を利用していない施設があります。減免措置を施設側に義務付けないと、お金のある人しか入所できず、お金のない人は施設側に拒否されてしまうという問題が起きます。現実にそのケースがあります。だれでも利用できるよう減免措置の利用義務付けをするべきだと考えますが、いかがですか。


○政府参考人(中村秀一君)

 今回この社会福祉法人の減免措置の役割が大事になりますので、先ほど来申し上げております社会福祉法人の本来の使命ということを私どもの方も強く喚起いたしまして、社会福祉法人、特別養護老人ホームの方々に対してそのことをお願いしてまいりたいと思っております。徹底してまいりたいと思っております。
  この議論をいたしました介護保険部会でも、むしろ施設側の方から、社会福祉法人は、自分たちはそういったことを積極的にやる用意があるという御発言も審議の過程でございましたので、私ども大変そこの点については心強く考えているところでございます。


○福島みずほ君

 今、自民党の席からよく確認をしてくれという声がありましたが、私もそのとおりだと思います。
  というのは、結局、気の弱い、使命感に燃えているところは、じゃ自分のところでかぶるなり減免措置をやる。しかし、一番合理的にビジネスとしてやるんだったら、拒否する、入れない、追い出すと、こうなるわけじゃないですか。局長の言っていることは結局お願いするだけであって、現実にどういうしわ寄せが起きるか考えてないですよ。いかがですか。


○政府参考人(中村秀一君)

 先ほど来申し上げておりますように、社会福祉法人減免制度も、国、都道府県、市町村も公費を支出してやっている制度でございます。今回もこういう制度改正をするわけでございますし、社会福祉法人の減免制度の改善もしていくということで、今後とも、この措置について十分機能するように、予算の確保とかそういったことについてやってまいりたいと思います。


○福島みずほ君

 局長は質問に全く答えていません。現実に負担がこれでこうでというシステムをつくるわけですから、現場で社会福祉法人なり、施設と当事者との間でトラブルが起きることは、これは必至じゃないですか。それをどっちかが我慢せいと、両方とも我慢せい、どっちかが我慢せいというだけの制度で、現実にはひどい結果になります。今回の改正法案は、施設にとっても酷だし、当事者にとっても酷になります。
  今回の改正案によると、今後、要介護二以上でないと特養ホームに入所することができません。要介護一で特養ホームに行っている二・四万人の人はどうなるのでしょうか。衆議院の質疑では、猶予期間に在宅などでの生活に円滑に戻っていただけるよう支援をしていくことが重要と答弁がありますが、実際にできるんでしょうか。


○政府参考人(中村秀一君)

 若干、要介護二以上でないと特養ホームに入所することができないとかいう点は、余りちょっと正確でない点はあろうかと思いますが、私ども、特別養護老人ホームの整備計画として、これから、要介護二以上の方々に対する入所者の方々の割合ということを提示しておりますが、私ども申し上げておりますのは、介護三施設につきましてはこれからはより重度の方をお願いしていくべきだというふうに考えておりますので、介護施設につきましては、言わば介護の最後のとりでとして最も重度化した方々をお願いする施設になると、こういうふうに考えております。
  二万四千人という方は要介護一で今度の新予防給付の対象になる方々のお話ではないかと思いますが、この方々につきましては、今の基準で計算をいたしますと二万四千人になるということでございますが、いずれこの法律が施行されて、施行後に要支援認定を受けられた方々につきましては三年間猶予措置がございますので、その間、特別養護老人ホームの継続入所を認めるとともに、適切な住まい場所ということに移っていただくということを考えたいと思っております。


○福島みずほ君

 二・四万人の人は、もちろん再認定ということはあるわけですが、三年たったら出ていかなければなりません。現状では要介護二以上どころか、現状では四でも五でも待機させられています。
  平成十四年度に入居者の入居基準の改定があり、重度の人、緊急度の高い人から優先することになりました。特養ホームは重度対応施設との位置付けで、二、三の人は入れません。包括支援センターを利用すればいいという答えも衆議院で出ていますが、センターに申し入れれば長期に待たされることになり、結局、受皿のない高齢者難民国家となります。二・四万人の人は三年後にじゃどこに行くのか。その受皿はありません。全く今回の改正法案は、追い出していくということに現象面では本当になってしまうひどい、高齢者難民国家を生み出すひどい中身だというふうに思います。
  新予防給付の導入は選択でできるのかと。これについては、この委員会でも衆議院でも出てきました。確認答弁の中で、新予防給付の該当者が家事援助を利用できる場合として、掃除、調理等が自力で困難であること、同居家族や地域の支え合いなどの代替的な対応ができないことの二つが挙げられております。
  現在の家事援助の利用範囲、提供目的と比べれば明らかに狭めるものとなっております。この答弁が、家事援助が制限されるのではないかという不安を解消するものとはなってはおりません。大臣、いかがですか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 これは、繰り返し申し上げておりますように、適切なサービスは今後とも必ず提供していくという基本的な考え方でございますので、適切なサービスが受けられなくなるということはあり得ないところでございます。


○福島みずほ君

 私が言っているのは、今まで家事援助ができていたが明らかに家事援助ができなくなる人が出てくるということです。今回、衆議院の確認答弁でも、新予防給付の該当者が家事援助を利用できる条件というのが決められています。ということは、現在家事援助を受けれた人で明らかに受けられない人が出てくるということです。
  それはやはり選べないということではないか。答弁でも、単に生活機能を低下させるような家事代行型の訪問介護については原則行わないというふうになっています。実際は切り捨てられる。選べるのではないか。つまり、選択というのは、こっちも選べる、こっちも選べるのを選択と言う、こっちが減るのを選択とは言わないと思いますが、いかがですか。


○委員長(岸宏一君)

 手短に答弁願います。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 私どもが言っていますのは、このところの御批判はいろいろあります、ヘルパーさんをお手伝いさん代わりに使うというようなことはまずいですねという、そこの部分を申し上げているだけでございますので、適切なサービスが受けられなくなるということは、もう何回も申し上げますが、あり得ないことでございます。


○福島みずほ君

 もう終わります。
  ということは、今まで適切ではなかったというと、やっぱり切り捨てられるということです。今回、新予防給付という名目の下に、今までの家事援助をやっぱり切り捨てられる場合がある、これは選択とは言わないということを強く申し上げ、質問を終わります。
  延長してごめんなさい。

 

 


 
       

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