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2005年
 
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参議院 厚生労働委員会 2005年 3月31日  
   
 
国会で行われた質問に関しては、国会図書館の国会会議録検索システムを利用すれば、 すべてオンラインから調べられるようになりました。
検索条件入力をクリックし、発言者に「福島瑞穂」「福島みずほ」と検索語を記入してお調べ下さい。
 

 

◆国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部を改正する法律案及び介護保険法施行法の一部を改正する法律案の審議

◆ 10代のリプロダクティブヘルスライツについて。


○福島みずほ君

 社民党の福島みずほです。
  まず初めに、これは衆議院でもこの委員会でも議論になっておりますが、昨日参考人の中から、極めて今度の法案が唐突であったという意見が述べられました。社会保障審議会の医療保険部会で医療保険制度改革の議論が始まっていた、しかも議論はまだ煮詰まっていない、十分に積み上がっていなかった。そこで突然、三位一体改革の補助金改革として、国保の都道府県負担の一部導入ということが財政調整交付金という形で入ってきた。それが唐突であるという意見が昨日参考人から述べられました。
  この唐突であるという意見に関して、厚生労働省、どう答えられますでしょうか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 今、唐突であるというお話でございますが、これ、生活保護の議論でありましょうか。それとも……


○福島みずほ君

 生活保護です。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 生活保護の方ですか。生活保護の……


○福島みずほ君

 いや、違う。国保の方です。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 国保の方ですか。


○福島みずほ君

 はい。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 国民健康保険については将来こうするということで、今手元に資料がございませんが、たしか平成十五年にまず閣議決定している方向がございます。したがって、平成十五年にまず大きく閣議決定して方向をもう既に定めている。そして、その平成十五年の閣議決定に基づいて方向を定めて、そして地方の団体の皆さんもお入りいただいてずっと協議を続けてきた。その続けてきた中での今回の話でありますから、私どもとしては決して唐突だというふうには思っておりません。


○福島みずほ君

 衆議院でも大臣はそう答えていらっしゃるんですが、ただ、私はやっぱり、知事会の方から唐突であったという意見が出てくることは重要であるというふうに考えています。
  この健康保険、国保の問題を議論するに当たって、医療制度が本当にどうあるべきか、あるいは医療保険制度がどうあるべきかということの全体枠があって初めて国保がどうあるべきかという議論が出てくるようにも思います。その点についていかがでしょうか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 申し上げておりますように、平成十八年度に私どもはすべての健康保険がどういう形で見直すかということは御提案を申し上げようと思っております。そうした中で、先ほど申し上げたことの繰り返しですけれども、国民健康保険については平成十五年に大きく方向を定めて、既にその平成十八年度に向けて検討も開始してずっと協議を進めてきた、こういうことでございます。
  したがって、大きな流れはもう既にあって、そしてその流れの中で今度の三位一体改革ということが出てきましたから、税源移譲というちょうどいい機会でもありますし、税源移譲というのが前提になっていますから、その機会に一歩前進をさせよう、こういうことで私どもは御提案を申し上げたわけでございます。
  私が申し上げているのは、大きな流れの中での議論だということを改めて申し上げたところでございます。


○福島みずほ君

 ただ、知事会の方からも、全体の議論を待たずに都道府県負担の導入を進めるのは拙速ではないか旨の指摘があることは大きいというふうに思います。
  昨日付けで出された全国知事会の基本的考え方の中で、例えば、「配分基準の暫定的な措置について」という文章があります。ちょっと読み上げさせていただきます。三ページ目ですが、「国民健康保険を含む医療保険制度の在り方については、国の社会保障審議会医療保険部会等で審議中であり、平成二十年度を目途とする医療保険制度の全体像が未確定であることから、今回の改革への対応は暫定措置とする。」と、こういう要望が出ておりますが、大臣、いかがでしょうか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 先ほど来申し上げておりますように、大きな流れの中での一つの見直しということでございますから、私どもは今度のことを暫定的なものだとは考えておりません。


○福島みずほ君

 総論があって各論があるわけですから、総論としてある程度、ジグソーパズルをやった結果どういう全体像の地図になるかということが明らかになった上で、個別の制度というものがあり得るというふうに思います。
  大臣、もし、二十年度を目途とする医療保険制度の全体像が、社会保障審議会医療保険部会等でこのスキームとは若干違うことが提案された場合はどうなるのでしょうか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 余り仮定の話にどうお答えしていいのか分かりませんけれども、申し上げておりますように、まず基本は平成十五年に閣議決定した大きなもうスキームがありますから、それに向かってやってきておる、これが基本的に崩れることはないということを私どもは前提にして今考えておるところでございます。


○福島みずほ君

 大臣の答弁は衆議院、参議院一貫してそうなんですが、ただ、私はやはり審議会の重さというものもあるように思います。もし私が例えば審議会のメンバーでしたら、十分議論した上で、全体像があった上でというふうに思うのではないか。是非、知事会の方からも唐突であるという指摘があることを是非重く受け止めていただきたいというふうに思っています。でないと、審議会というのは何のためにあるのか、自分たちが議論している最中にばんと閣法で法案が出るのであれば、頭越しというふうに思うのではないでしょうか。

次の質問に行きます。
  自治体は財政的に非常に厳しいため、地方の負担が増えればその利用が抑制的になるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。


○政府参考人(小島比登志君)

 生活保護、児童扶養手当についてのお尋ねだと思いますが、先生今、地方の負担が増えることになればということで御指摘になりました。私ども、一昨年、昨年と、生活保護費及び児童扶養手当の国庫負担の見直しについて御提案を申し上げたわけでございますが、その際、税源移譲、地方交付税改革を含む三位一体改革の中で、地方自治体の必要とする財源が確保されることを前提として私どもはこの提案をさせていただいたところでございます。
  この提案を、この前提を撤回するという気はないわけでございますが、ただ、そもそも生活保護制度が三位一体改革の対象として適当かどうかということにつきましては大変議論の分かれているところでございまして、今後、国と地方の協議機関におきまして国と地方の役割分担や費用負担の在り方について幅広く議論を行い、その結果を踏まえて必要な見直しを行ってまいりたいというふうに考えております。


○福島みずほ君

 しかし、知事会の四ページ、例えば「保険基盤安定制度(保険料軽減分)について」というところは、「保険基盤安定制度における都道府県負担の拡大は、都道府県の役割や権限強化とは無縁の、単なる国庫負担の転嫁である。」と。「保険基盤安定制度についても医療保険制度改革の中で議論されるべきであり、なお単なる国庫負担の転嫁に止まるならば、従来の負担割合に戻すべきである。」という厳しい指摘がなされております。
  この「国庫負担の転嫁である。」という指摘について、どうお考えでしょうか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 これは、三位一体の改革がそもそも税源移譲を前提にしております。三位一体の中の一つが税源移譲でありますから、それを、税源移譲されたものが都道府県のまた負担になるといいますか、都道府県側が今度はそれを、税源移譲を受けたものを都道府県としてまた使うという形になる、こういうことであります。何も国庫負担の転嫁という話では基本的にないというふうに考えておるところでございます。


○福島みずほ君

 都道府県に対する税源移譲は所得譲与税として御存じ人口に応じて配分されることになっております。所得譲与税自体は平成十八年度までの暫定措置ですけれども、所得譲与税による税源移譲では都道府県間の所得や国保、医療費の地域格差は考慮されないため、適切な配分が行われないことが懸念をされます。平成十九年度以降は住民税のフラット化による税源移譲が有力化されておりますが、財源の在り方については、特に人口の多くないところが非常に負担増になるのではないかと思われますが、いかがですか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 税の在り方につきましては、これは私が申し上げる立場でございませんので、私どもとしては財源が確保されるという前提で、そして今度であれば税源が移譲されるということを前提にしてその先の議論をしたところでございます。


○福島みずほ君

 しかし、十分な財源がなく、税源移譲についても人口比ですから、いわゆる問題が起こり得ると、ここが一番ポイントであるというふうに思います。
  では、この知事会の要望が、「国への要請」が四項目あります。それについて改めてお聞きをいたします。
  財源の確保というのが二番目に挙げられております。「今回の制度改正にかかる都道府県負担は、平成十七年度及び平成十八年度における税源移譲が前提となっているが、医療費の伸びに伴う負担の増大は確実である。」と。そのとおりだと思います。「こうした都道府県負担に対しては、地方財政措置を講ずる等、確実な財源措置を求める。」。厚生労働省に対して財源措置と言っても、ちょっと財務省に言えと言われるかもしれませんが、こういう要請について、厚生労働大臣、どう思われますか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 先に私が申し上げるべきことを言っていただいたところでもございますけれども、これ前回でしたか、総務省も来ておられて、きっちり交付税措置含めて手当てしますということをお答えになったと思います。したがいまして、私どもとしては財源が確保されるということを前提にして申し上げておりますということを改めて申し上げるところでございます。


○福島みずほ君

 この厚生労働委員会でこの法案を審議しているのですが、議員として非常に不安定な気持ちになります。つまり、将来に白紙委任をしているところが余りに大きい。どういうふうになるのか、ガイドラインがどうなるのか、配分基準がどうなるのか、税源移譲がどうなるのか。それから、例えば国の財政調整機能の在り方についても、都道府県と市町村の関係が一体どうなるのか。実は聞いても、これからによりますというのが答えであって、はっきりしておりません。税源移譲がどうなるかよく分からないまま、私たちは、頑張ります、やりますという言葉を信じてこの法案の審議をし、重要な国民健康保険などについて決めなくちゃいけない。これ余りに白紙委任ではないかというふうに私は思います。
  話題を変えます。
  昨日、参考人の意見、参考人の皆さんからも出ましたし、私も聞きましたけれども、ナショナルミニマムということが議論になりました。ナショナルミニマムを確保するための国の役割、浅野史郎参考人は、生活保護や児童扶養手当といったことは、格差が地域であるのはよくないので、ナショナルミニマムという概念は必要だろうという旨お答えになったように思っております。
  厚生労働省としては、ナショナルミニマムとして国が責任を持つべきではないか、特に生活保護や児童扶養手当についてはという点についてはいかがお考えでしょうか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 生活保護、それから児童扶養手当につきましては、国が給付水準など制度の基本的な枠組みを設定をいたしております一方で、保護の認定、保護費や児童扶養手当の支給等は地方自治体に行っていただいておるところでございます。社会保障全体に言えることでございますけれども、すべて国と地方が協力して実施をしていく、このことが極めて肝心なことでございます。
  そこで、この三位一体改革の中で、国と地方の協議機関においてこれらの制度の在り方については幅広く議論を行うということになっておりますから、その結果を踏まえて必要な見直しを行っていくことといたすところでございますけれども、厚生労働省といたしましては、生活保護制度や児童扶養手当制度が的確に実施されるよう国として果たすべき役割を引き続き果たしてまいる、これが私どもの考え方でございます。


○福島みずほ君

 的確に支給されるように努めるという答弁ですが、的確に支給されると同時に、やはり必要なところにきちっと支給されること、それから、これ命の問題、最低限度の文化的生活を営むために国は保障の責任を負うということが憲法二十五条ですから、国の責任としてということを是非、特に児童扶養手当や生活保護については大事にしていただきたいというふうに思っております。
  話を都道府県調整交付金の方に戻します。
  まず、今回の改革により都道府県が七%の財政調整交付金を持ちます。これにより保険者間の財政格差が緩和されるというふうにも言われておりますが、配分基準については、厚労省、総務省、地方三団体、国保中央会、政令指定都市の市長会による検討の場を設けてガイドラインをつくることになっております。ところが、衆議院の議事録を見ても、参議院の今までの議事録を点検しても、ガイドラインをつくるということはおっしゃっているんですが、具体的なガイドラインの中身については厚生労働省から言及がありません。
  これについて、もう一つ踏み込んで、ガイドラインをつくると。しかし、具体的な中身についてもう少し説明してください。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 ガイドラインについてでございますけれども、これはまず申し上げておりますように、いつもこれ申し上げておりますけれども、ガイドラインの作成に当たりましては、地方三団体、これ全国知事会、全国市長会、全国町村会でございますが、それから総務省、厚生労働両省等によるこれらの検討の場を設けて作成することといたしております。
  したがいまして、どの程度の内容にするかということは関係者の御意見を踏まえて調整をされるものでございます。


○福島みずほ君

 衆議院で大臣はそのように答えていらっしゃるんですが、私は昨日、市町村会、県知事会、それぞれ話を聞きまして、やはり法案をつくるときにある程度もう少し知事会などといろいろ詰めるべきではないかと率直に思ったわけです。そのガイドラインをつくると言われても、知事会の方としては大変不安に思うのではないか。どういう基準でどういうガイドラインか、もし今話していただけるのであれば、お願いいたします。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 お答え申し上げておりますように、全国知事会も入っていただいて、そして一緒に検討の場を設けて作成するわけでございますから、当然知事会の御意見も十分そこには組み入れられるはずでございます。また、現実に今ガイドラインについては知事会が御意見をまとめようとしておられるところでもございますから、十分知事会の御意見というのは組み入れられるものと考えております。


○福島みずほ君

 是非、地方の裁量拡大に資するガイドラインをお願いしたいと思いますが、いかがですか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 再三申し上げておりますように、皆さんがお入りになってお決めになるものでありますから、当然そのようになるはずでございます。


○福島みずほ君

 昨日、参考人の方にもお聞きをしたんですが、市町村は国からと都道府県からと両方から調整交付金をもらうと。その二つの財布からもらうという形なんですが、これが県で一本化されるのかどうか、あるいは二つのポケットから別々にもらうのか。一本化されるのではないかという意見もありましたけれど、昨日の参考人の意見だと、県に一本化して、その後若干調整機能を果たした方がいいのではないかという意見もありましたけれど、この二つのポケット、国から、都道府県からという調整交付金に関して、現時点での厚生労働省の立場を教えてください。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 たしか午前中でしたか、先ほどこの件で随分御議論をいただきました。御意見もちょうだいいたしました。ただ、今私どもが考えておりますことは、国と都道府県とそれぞれ調整交付金を持って調整をする。したがって、今のお話でありますと財布は二つということが言えると存じます。
  そこで、この辺はもう先ほどの議論でぐるぐる回ったような部分でありますけれども、私どもとしては、都道府県間の格差もありますから、そこまで見込んでまずは国が国としての調整もさせていただきます。これも先ほどの御意見で、といっても行き先は市町村じゃないかと、こういうふうにおっしゃるわけでありますけれども、私どもは、大きく都道府県がどういうことかということも見ながら、その中のまた市町村であるという考え方の中で国の調整をさせていただく、また都道府県の方は必ず自分の都道府県の中での市町村のことを考えながら調整していただく、この両方のやり方で調整するのがいいというふうに考えておるところでございます。


○福島みずほ君

 昨日で出ました知事会の「国への要請」の三、「都道府県調整交付金の配分基準について」、四ページ目ですが、「都道府県調整交付金を市町村に対し配分する方法については、政令で定めるところにより条例で定めることが予定されているが、配分基準の決定については、三位一体の改革の趣旨に鑑み、都道府県が最大限の裁量を発揮するために、政令等による制度的制約は設けないことを求める。」という要請がなされております。
  厚生労働省は、この要請をどう受け止められるでしょうか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 これもいつも申し上げておることでございますけれども、ガイドラインをまず定めさせていただくというか、決めさせていただく、その中で、それを受けて今度はそのガイドラインの考え方の中でそれぞれの都道府県が条例でお定めになるわけでございますから、これはもうそのとおりでございます。
  したがって、都道府県が自らの条例でお定めになるということを申し上げれば、この御要請に対しては十分なお答えになるんじゃないかなというふうに考えております。


○福島みずほ君

 ありがとうございます。
  市町村の財政安定化ということの立場からお聞きをいたします。
  市町村の立場から見ると、定率国庫負担は確実な収入源です。定率国庫負担が四〇%から三四%に減少する一方、新たに都道府県が七%の財政調整機能を持ちます。これは、財政調整機能を果たす財源、すなわち収入が不透明な財源がむしろ一〇%から一六%に増えたという見方もできます。市町村の財政安定化への疑問ということで、これについてはどうお答えになられるでしょうか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 調整交付金が、今度新しく変わりますのは国の方が九%、都道府県が七%、足して一六%、その一六%についてのお話でございましょうか。そこは、したがいまして、そこで国が九%、都道府県が七%調整交付金を持ってそれぞれ調整するわけでございますから、決してそこの部分が、今どういう表現でおっしゃったか正確に記憶しておりませんが、例えば不透明になるとかなんとかというようなことには全くならないと考えております。


○福島みずほ君

 私の言い方が不親切だったらごめんなさい。市町村の立場からすると、お願いをしなくちゃいけないわけですよね、その分。その分、国が責任を持ってこの分ちゃんとしますよと言っていたのが、新たに都道府県の持つ分もあって、市町村からすると少し不透明というか、裁量の幅が大きい分、都道府県の分が増えるわけですから、そういう財政安定化への不安に関してはどうお考えでしょうか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 県が七%持って調整をする、そこの部分をどう表現するか。あるいは、今まで県には頭を下げなくて済んだのに、その分のために県に頭を下げなきゃならぬという表現をすりゃ、まあそういうこともあるいは言えるのかもしれませんけれども。
  しかし、私どもが考えておりますのは、どうしてもやっぱり都道府県の裁量という部分を持っていただきたい。そして、これもいつも言っていますけれども、医療計画その他の計画というのは都道府県で作っていただいているわけでありますから、そうしたことも含めて是非県の裁量を大きくさせていただいてそれなりの役割を演じていただきたい、こういうふうに考えております。


○福島みずほ君

 もし地方分権というのであれば、もう全部任せてしまうか、あるいは、というのが一番簡単明瞭、というのが一番簡単明瞭だと思うんですね。
  ところが、今回の改革は、国の責任が減縮するというか、放棄をするように見えて、しかしひも付きはそのままという、こういう状況で、私から見ますと何か非常に中途半端というふうに思うんですね。思い切って税源移譲をしてしまうか、でも今は税源移譲は完全には、というか縮減する形でしか渡さないわけですし、それから、ひも付きと言うと言葉が悪いですが、国の責任は残るが国の責任の若干放棄というふうにも見えるわけですが、このような指摘についてはどう思われますか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 この議論は、昨年来、三位一体の話が始まってからずっと一番基本の部分で議論をしてきたところだとも言えます。
  すなわち、私どもがずっと言ってまいりましたことは、社会保障全般についてでありますけれども、国は国の役割があります。そして、その役割を果たさなきゃならない。同時に、地方団体の方がまた実施をする立場からその役割を担っていただかなきゃならない。大きく言うとそういうことになりますけれども、したがって、国と地方とが手を携えて社会保障というのは取り組まなければうまくいかないということを申し上げました。
  したがって、今回も、国と地方が手を携えてそれぞれ役割分担をする、その役割の果たし方がどの程度がいいかなということを議論したわけでございまして、私どもの御提案を申し上げたのも、今、今日の状況ということでいうとこのぐらいのお互いの役割分担の仕方がいいのだろうということで御提案申し上げたと、こういうことでございます。


○福島みずほ君

 生活保護、児童扶養手当の国庫負担割合の扱いについて、地方団体関係者が参加する協議機関を設置して検討を行い、平成十七年度秋までに結論を出し、平成十八年度から実施することになっております。
  この協議機関の議論は現在どのような状況でしょうか。


○政府参考人(小島比登志君)

 生活保護及び児童扶養手当の国庫負担の在り方につきましては、昨年十一月の政府・与党合意に基づきまして、地方団体関係者が参加する協議機関を設置して検討を行うということにされているわけでございまして、私ども、昨年来、関係各省あるいは地方団体の方々と協議機関の設置について鋭意相談をし協議を進めているところでございまして、今まだいつというわけに、決まっているわけではございませんが、できるだけ早期の開催に向けて関係者は鋭意努力しているところでございます。


○福島みずほ君

 今どのようなことが議論になっているか教えていただけますか。


○政府参考人(小島比登志君)

 まず、協議機関を設置するとなると、まずその構成員の在り方でございまして、その構成員のレベルと範囲というのがまず最初に決めなければ協議が進まないということでございまして、その点について地方団体、関係各省交えて協議をしているという状況でございます。


○福島みずほ君

 なぜ協議会が余り進んでいないのでしょうか。


○政府参考人(小島比登志君)

 私どもといたしましては、昨年来、協議を重ねてきたわけでございまして、現在、地方団体の方々にも、地方団体にも鋭意相談に乗っていただいております。
  ただ、国庫負担の見直しについてはそもそも大変に意見の違いのあるところでございまして、それぞれが慎重に検討をしている状況だということでございます。


○福島みずほ君

 児童扶養手当の関係からちょっと、若干母子家庭についてお聞きをいたします。
  世帯収入の減少が一般世帯に比べて大きくないということですが、元々の収入が小さいので、世帯収入の減少が生活に響く大きさは一般世帯に比べて非常に大きいと言えるのではないか。今貧困化ということが言われておりますが、母子家庭の生活は年々厳しくなっており、将来的にも厳しくなるのではないかという予想ができると思いますが、いかがでしょうか。


○国務大臣(尾辻秀久君)

 母子家庭の生活状況でございますけれども、前回の全国母子世帯等調査と比較をいたしましても、平均収入、それから常用雇用割合が減少をしております。そうしたことなど、一般世帯と比べて平均収入額の減少率は、減少率だけで言うと小さいんですけれども、依然として厳しい状況にあるということは認識をいたしております。
  そうした中での母子家庭への支援についてでございますけれども、就業自立に向けた支援を展開しているところでございますが、申し上げましたように母子世帯、母子家庭が置かれている状況等も十分踏まえながら、特にその自立に向けた取組を更に進めてまいりたいと考えております。


○福島みずほ君

 以前この委員会でも議論になりましたが、母子家庭等就業・自立支援センター事業、自立支援教育訓練給付金事業、高等技能訓練促進事業費はどれぐらい利用されているのでしょうか。


○政府参考人(伍藤忠春君)

 母子家庭等就業・自立支援センター事業でございますが、平成十六年度で全国で六十八か所、これは対象になる自治体が九十五自治体でございますが、その七割程度の自治体で実施をされておるということでございまして、予算額が八億用意しておりますが、四億程度が執行されておるということでございます。利用件数は二万八千二百四十二件、平成十六年一月から十二月までで、そのうち二千七百二十三人が就業に結び付いたということでございます。
  それから、自立支援教育訓練給付金事業、これは平成十六年度で三百十五か所の自治体で実施をされておりまして、予算が十億、利用件数が千三百七十六人で就業実績が五百八十人となっております。
  それから、高等技能訓練促進費事業でありますが、これは二百五十九か所の自治体で実施をされておりまして、利用件数が七百五十六人、就業に結び付いた実績が百二十一人と、こういう状況でございます。


○福島みずほ君

 以前、この委員会で蓮舫さんが質問をされましたけれども、今日改めてまたお聞きして、頑張っていただいているとは思いますが、掛けたお金、例えば八億予算があって四億執行。例えば、最後の施策ですと何百人単位でしか自立支援がというか高等技能訓練促進ができていないと。是非、是非、厚生労働省はせっかく厚生省と労働省が合体をしたわけですから、この自立支援に向けてもう少し実効的に頑張ってほしいと。
  それから、実は母子家庭だけ応援するのではなく、非正規雇用の人たちの均等待遇等、全体的な女性の就業の中に位置付けて法制度等必要だと考えますが、いかがでしょうか。


○政府参考人(伍藤忠春君)

 ただいま申し上げました実績でありますが、この多くの事業が、自立支援というのが法改正をされまして、十五年から実施をされた事業がほとんどでありますから、十五年度は非常に自治体もなかなか予算化できずに惨たんたる実績でありましたが、今申し上げた十六年度はかなり十五年に比べれば着実に実績は向上しておるというふうに私ども評価をしております。
  ただ、事業によってまだなかなか浸透していないものもありますから、それはこれから頑張っていきたいと思いますし、労働関係と一緒になったからという御指摘に対しては、十七年度予算では新規に、公共職業訓練、こういう枠組みを使っても母子家庭への対策を実施をするということで、六億五千万の予算を計上しておるところでありますから、こういったいろんな施策を総合的に実施をしていきたいというふうに考えております。
  それから……


○福島みずほ君

 均等待遇。


○政府参考人(伍藤忠春君)

 あ、均等待遇。そういう幅広い施策についても、母子家庭対策、女性の就労という、そういった側面があることも事実でありますから、雇用均等政策とか非正規雇用の均等待遇、こういったもの、昨年も育児休業の制度を改正いたしましたが、そういう幅広い視点からの取組ということが必要ということは私どもも十分認識をして進めていきたいと思っております。


○福島みずほ君

 先ほど大臣からもありましたが、全国母子世帯等調査結果報告を見ますと、この二十八ページ目で、福祉関係の公的制度等を多くの母子世帯は利用していない、七九%が「利用していないまたは利用したことがない」、これは、この数値をどう厚生労働省は評価されますでしょうか。


○政府参考人(伍藤忠春君)

 私どもは調査で、いろんな施策を知っているかとか、あるいは利用したことがあるかとかということを調査の一環で把握しているものでありますが、その中でも、今申し上げましたような、いろんな給付金事業でありますとか十五年度から新たに始まったような事業につきましては、確かに、まだ母子家庭の方々に対する浸透度といいますか、周知度が足りない面がこういう結果にも現れているんじゃないかというふうに思っております。
  そういった点から、例えば児童扶養手当を申請する際に、こういう施策がある、いろんな施策がどういうふうなところで講じられているかということを周知をしていくということが大変重要だと思いますので、一つの機会としては、多くの方が申請をする児童扶養手当の申請時にいろんな施策の概要、あらましを分かっていただくというのが早道かなと思いますので、そういった観点から、都道府県の福祉事務所でありますとか市町村の窓口に、一つの試みでありますが、十五年度に新しくこういう、新しい生活を始めるためのガイドブックというのを作りまして、これを幅広く自治体に活用していただいておりますし、まだそうしていないところには是非働き掛けて、こういうのを活用を図るように、またこれからも進めてまいりたいと思っております。


○福島みずほ君

 今回の調査には進学希望についての質問がなくなっています。大学に行きたくても断念する子供たちが多いと聞いています。このような実態を把握するためにも復活をさせるべきではないでしょうか。


○政府参考人(伍藤忠春君)

 これは母子家庭の母親の方々にいろいろな調査をすることでありますから、優先度の高いものから、是非とも把握をしたいというような項目を、毎回調査時に検討して決定をしているところでありまして、今回いろんな各項目を追加した反面、御指摘のこの進学希望調査というものは今回の調査につきましては落としたわけでございますが、次回の調査、これは三年後を一応、今までは五年後でありましたが、自立支援ということが五年後に発足をいたしますので三年後には調査をしたいと思っておりますが、そういったときに、母親の記入の負担とかいった面もございますが、全体の中でどういう優先順位でこういったものを位置付けるかということで、そういう総合的に見直しをしてみたいと思っております。


○福島みずほ君

 是非よろしくお願いします。
  次に、性感染症予防及び性教育について若干聞かせてください。これは家西さんがエイズなどで一生懸命この委員会で聞いていらっしゃいますが、私もちょっと聞かせてください。
  G7の中で日本だけがエイズの患者が増加し続けております。事実ならば、なぜこのような状況になっているのか、状況をどう分析されているんでしょうか。


○政府参考人(田中慶司君)

 御指摘の点でございますけれども、HIV感染者まで含めてみますと、例えばイギリスにおいても増加傾向が見られるところでございますけれども、エイズの患者に限りますと、確かに御指摘のとおり、日本においてのみ患者数が増加しているという状況でございます。我が国でHIV感染者あるいはエイズ患者が増え続けているということは事実でございまして、これは予断を許さない状況ではあるというふうに認識しております。
  その内容を見ますと、発生動向調査によりますと、HIV感染者あるいはエイズ患者の感染原因が主に性的接触によるものでございます。また、二十代あるいは三十代からの感染報告が非常に多くを占めております。
  こういうことを踏まえてこれからの対策を考えていかなくちゃいけないというふうに考えているところでございます。


○福島みずほ君

 性感染症も増加をしておりますが、この事態をどう分析していますか。


○政府参考人(田中慶司君)

 性感染症の発生動向につきましては、定点把握の四疾患でございますけれども、これ平成十二年と十五年を比較いたしますと、淋菌感染症は一万七千件から二万件強、二五%の増。性器クラミジアは三万七千件から四万一千件、一〇%の増。性器ヘルペスは八千九百件から九千八百件、一〇%の増。尖圭コンジローマは四千五百五十件ぐらいから六千二百五十件ぐらい、四〇%の増ということになっておりまして、いずれも増加の傾向が見られております。
  なお、梅毒につきましては、これは全数報告でございますけれども、平成十二年と十五年で比較しますと、七百五十九件から五百九件へと減少しているところでございます。
○福島みずほ君 増えているという報告ですが、対応として、対策としてどういうことを厚生労働省はやっていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(尾辻秀久君) 今、局長からお答えいたしましたように、エイズのことでございますけれども、HIV感染者、エイズ患者は極めて増えておりまして、予断を許さない状況にございます。
  したがいまして、その対策でございますけれども、エイズの感染拡大防止のためには、我が国における最大の感染経路が性的接触であることを踏まえまして、引き続き正しい知識の普及啓発に努めますとともに、利用者の利便性に配慮した検査体制の充実に向けた取組などを進めていくことが重要だと考えております。
  また、性感染症でございますけれども、これは若い男女における大きな健康問題の一つでございまして、重要な課題だと認識をいたしております。発生動向調査の結果によりますと、これも今お答えいたしましたけれども、増加傾向にある性感染症も認められますことから、今後も発生動向の的確な把握に努めますとともに、正しい知識の普及などを積極的に進めることが重要であると考えております。


○福島みずほ君

 十代のためのリプロダクティブヘルス・ケアに掛かる経費ですが、スウェーデン、フランス、カナダ、イギリス、アメリカはクリニックの利用は無料、アメリカも大体無料ということですが、日本は全額個人負担です。開業医の利用も、スウェーデン、それからカナダ、イギリスは無料で、ピルの処方についても諸外国の方が安かったり、イギリスはクリニックの利用も開業医の利用もピルの処方も無料であると。
  日本の場合はまず原則全額個人負担ということなんですが、この経費について厚生労働省どうお考えでしょうか。


○政府参考人(伍藤忠春君)

 どういったことを十代の性感染症とか思春期保健ということで取り組んでいるかということを申し上げたいと思いますが、思春期保健相談事業として、モデル的に全国十八か所で思春期クリニックといった事業を実施をしております。
  それから、研究でありますが、いわゆるピアカウンセリングというのが有効であるというようなことで、こういったものの研究も十四年度から三年計画で今続けておるところでありまして、こういった施策を幅広く、こういう十代、思春期、こういった方々に浸透していくということがまず必要なことではないかというふうに考えております。


○福島みずほ君

 是非よろしくお願いします。
  十代の妊娠を見ると、妊娠の理由が、避妊をしていない、それから何も分からなかったというのが割と高くて、私は本当にちょっとびっくりいたしました。
  インターネットやテレビや雑誌や漫画や映画や、いろんな媒体からは非常に情報は来るわけですが、避妊や妊娠や性感染症や、そういうシビアな問題は漫画や映画にはもちろんなかなか出てきません。そうしますと、やっぱり不正確な情報で子供たちが思うと。で、純潔教育を今やっても乗り越えられない。情報はもう浴びるほど浴びているわけですから、学校の中できちっとした性教育をきちっとすべきだと考えますが、いかがでしょうか。


○政府参考人(尾山眞之助君)

 お答え申し上げます。
  学校における性教育につきましては、学習指導要領にのっとりまして、児童生徒の発達段階に応じて性に関する科学的知識を理解させるとともに、これに基づいた望ましい行動が取れるようにすることをねらいとしておりまして、体育科、保健体育科、特別活動、道徳等を中心に学校教育活動全体を通じて指導することといたしておるところでございます。
  また、性感染症の予防の上でも、学校教育における性教育の果たす役割は特に重要だと認識しておるところでもございます。感染症の観点からいたしますと、中高等学校の保健科を通じまして、その疾病概念、感染経路及び予防方法のほか、予防には社会的対策とともに個人の適切な行動が必要であることについて理解できるようにすることといたしております。
  また、文部科学省では、性感染症に関します教師用の指導資料を作成いたしますほか、中高校生を対象としたエイズを知るためのパンフレット等を作成、配布しております。
  さらに、学校の要請によりまして各診療科の専門家医の派遣を行うなど、学校と産婦人科医とが連携しながら児童生徒の心身の健康相談や健康教育を行うために、学校・地域保健連携推進事業を平成十六年度より開始しておるところでもございます。
  文部科学省といたしましては、今後とも、性感染症の予防の重要性にかんがみまして、厚生労働省と連携しながら学校教育における性教育の充実に努めてまいりたいと考えておるところでございます。(発言する者あり)


○福島みずほ君

 もう時間ですが、家西さんの方から、性教育ちゃんとやってないからだとかいうやじ、言葉がありましたけれども、是非防ぐために、あるいは自分の体は大事だとか人の体も大事だとかそういうことを、あるいは避妊もするとか、重要なことですので、エイズ予防や性感染症のことも含めてきちっと取り組んでくださるよう要望して、私の質問を終わります。

 

 

反対討論
○福島みずほ君

 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、ただいま議題となっております国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部を改正する法律案に対し反対の立場で討論を行います。
  本法案は、いわゆる三位一体改革の名の下に、国民健康保険に都道府県負担を導入して国庫負担を引き下げ、各種の国庫負担金などを廃止するものです。
  まず第一に、本委員会で、参考人からの意見聴取も含めた、審議された国民健康保険にかかわる約五千四百五十億円の税源移譲は、政府、厚生省並びに地方六団体との交渉の経緯から見ても余りに唐突です。
  第二に、定率国庫負担の四〇%から三六%、さらに来年度は三四%への削減は、国保制度における国の責任を放棄するものとなりかねません。
  第三に、本来であれば、どのような医療体制を組むべきか、医療保険制度はどうあるべきかが議論され、さらにきっちりとした国民皆保険のための仕組みをいかにつくり直すかの議論こそまずあるべきです。しかるに、今回、税源移譲三兆円の帳じり合わせに使われた国保関連の補助金の廃止のみになっております。地方からの声の積み上げと併せ、医療制度、医療保険制度の将来像の国会での十分な議論こそ必要です。
  以上です。



 
       

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