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2005年
 
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参議院 予算委員会 2005年 3月10日  
   
 
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●税制・景気に関する集中審議

●社会保障に関する集中審議


税制・景気に関する集中審議

 

○委員長(中曽根弘文君)

 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。

○福島みずほ君

 社民党の福島みずほです。
  総理にお伺いをいたします。
  今の社会の最大の問題点を社民党は、格差が拡大をしていることだ、住みにくい社会になっていることだというふうに認識をしております。個人間の所得格差が拡大し、企業別、企業間の所得格差が拡大をし、地域における格差が拡大をしています。総理、総理の在任中格差が拡大し、特に統計を取り始めて所得の格差が個人間で拡大していることについてどうお考えでしょうか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)

 日本は格差の少ない社会であるということで今まで一定の評価を受けてきたわけでありますが、私は、やっぱり能力が十分に発揮されるような社会をつくっていかなきゃならない、と同時に、税の面だけで見るのではなく、給付の面でも見ていかなきゃならないと思っております。
  そういう面において、自らやる気のある人、能力のある人にはどんどん働いてもらう、利益を上げてもらうと。企業にしても個人にしてもそうです。同時に、自らの力ではどうしても生活できないというような人に対していろいろ福祉等の面、社会保障の面で十分な配慮をしていかなきゃならないのは当然であります。
  私は、一概に格差といいますか、多様性を押しつぶしてしまうということでなくて、むしろ、個人においても企業においても地域においても特色を出していただこうと。全く格差のない社会というのはあり得ません。そういう点において、私は、格差とは呼ばないんですが、特色を発揮してもらう、能力を発揮してもらうという社会をつくって、お互い支え合っていく社会、これが今後日本の目指す方向として正しいのではないかなと思っております。

○福島みずほ君

 地域の特色を出すこと、多様性は、もちろん大歓迎です。しかし、問いに対して答えていません。
  格差が拡大をしている。子供たちが希望を持とうにも持てない。さっき総理はやる気がある人間はやれると言いました。しかし、この委員会でも聞きましたが、例えばタクシーの運転手さん、全国で年収三百十四万円、沖縄は百八十万円台です。本当にどうやってこの賃金で子供を大学にやれるんですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)

 お子さん自身が教育を受けたいという意欲があるなら、収入の多寡にかかわらず行けるような制度は日本としては持っております。

○福島みずほ君

 それが違います。つまり、子供はもう小学校、中学校の段階から親の財布の大きさによって自分の希望の大きさが決まる。どの地域で、親の収入がどうかによってもう自分の人生が決まっちゃうと思うからです。
  私は、二極分解が起きることはこの日本の社会において良くないというふうに思っています。それは本当に人々の希望をなくし、社会の活力もなくします。私は地方出身ですが、今地域は公共サービスが切り捨てられる、地方公務員の削減の問題、そしてバスがなくなる、あるいは教育がなくなる、そして病院の統廃合、農協も統廃合、郵便局ももうどうなるか分かりません。大型店舗ができて、地元の商店街が本当にシャッター通りになっていく。今多くの都市はないない尽くしになっています。この地域間格差だって政治の責任ではないですか。これに、今、町村合併がどんどん進んでいて、役所が遠くにしかない。地元の就職先がそもそもないんですよ。公務員になるか教師になるか、農協に勤めるか銀行に行くか、本当に限られた職しかありません。この状況をつくってきたのは小泉さんの構造改革や労働法制の規制緩和ではないですか。今政治が、都会の金持ちのために政治をやるんだったら、日本の社会に未来はありません。これについて、どうですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)

 日本は、今、予算の中でも社会保障費に一番税金を使っている国なんです。一般歳出のを見てもお分かりいただけるように、二十兆円を超える税金を社会保障に使っているんですよ。公共事業の約三倍ですね。そういうことを考えますと、日本が福祉に関心を示していないということは言えないと思います。しっかりとした、税負担におきましても、消費税だって先進国に比べれば、五%ですからね。やっぱり税負担におきましても私はもう低所得者にも配慮をしておりますし、社会保障についてもそれぞれの配慮をしておりますし、一概に、一部だけを見て論ずるのは、私は全体の方向を見失うのではないかと思っております。

○福島みずほ君

 社会保障にお金を使っていないという質問をしたのではありません。総理が理解をしていないんです。構造改革、そしてあらゆることの規制緩和によって二極分化が進んでいる。どこにお金を使うかにおいて二極分化が進んでいる……

○委員長(中曽根弘文君)

 時間が参りました。

○福島みずほ君

 しかも、今度の予算案の最大の問題点は、貧しい部分、弱い部分から、介護保険料の負担や保険料の値上げ、定率減税の縮減など、弱いところから本当に広く薄くお金を取っていく。そのことでより二極分化が進んでいく。今の政治の最大の問題点はそこであり、小泉総理はその問題点を認識していない。そう私は申し上げ、質問を終わります。

○委員長(中曽根弘文君)

 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手)

 

 

社会保障に関する集中審議


○福島みずほ君

 社民党の福島みずほです。
  社会保障制度の重要な審議ですが、今日極めて残念な事件が起きたので、聞かざるを得ません。
  自民党の国会議員が強制わいせつ罪で現行犯逮捕をされたことはとてもショックを受けています。女性への人権侵害として本当に問題だと考えますが、総裁としていかがでしょうか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)

 これは極めて遺憾な事件でありまして、あってはならない、許されざることだと思っております。

○福島みずほ君

 私も本当にひどい事件だというふうに思います。
  今日は、介護保険法の改正法案と障害者自立支援法案と、それから混合診療の三点セットについてお聞きをします。
  この三つに共通をしているのは、自己責任の強化と、それから利益を得るにはお金を払えという応益負担の強化です。これは問題ではないか。保険制度が壊れていく、かかわれない人が出てくるのではないかという観点から質問します。
  総理、障害者の福祉についてですが、まず初めに、だれでも障害者になり得るということを私たちは確認したいと思います。
  次に、障害のある人がおふろに入ったり移動したりというコミュニケーションを持つことは、人間として当然の権利です。それに対してお金を払え。応能負担から応益負担へ。利益を得るんならって言いますが、これは生存権によって保障されているもので、利益なんでしょうか。総理、お願いします。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君)

 利益ということはどういうことですか、利益とは。利益という観念、分かりませんね。

○福島みずほ君

 私も、応能負担から応益負担へと言われますが、益ではないと。これは、お金がなければ家の中に閉じこもって出れなくなってしまうわけですから、益ではなくて、やはり社会保障制度の中で公平に、それから家族、家族の収入などに余り関係なく公平にやはり福祉が受けられる制度をつくるべきだと考えています。
  この自己負担の強化ですが、この間も質問しました。介護保険制度の改正で、居住費、食費の施設における人の負担が増えます。三万一千円アップ。年金は、国民年金の今平均は六万円でしかありません。払えないという声も大変出ております。混合診療についても一部解禁されましたが、安かろう悪かろう保険制度、そしてそれよりいいのを選ぶんであれば、余計にお金を払えということであれば、お金がない人がきちっとした医療になかなか携わっていけなくなることになるのではないかというふうに本当に危惧をしております。
  今の社会保障制度の方向性が、介護、医療が多額の現金がないと医療ができない、これになっていくと。応益負担、自己負担によって、保険制度、福祉施策が多額の現金がない人には利用できない制度になっていくのではないか、多くの人が危機感を持っているこの点について総理にお聞きをいたします。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 

 それは誤解があるんじゃないでしょうかね。
 混合診療を解禁したのは、今までだと、保険以外の診療なりますと全部、保険の部分までも保険外で全部負担しなきゃならないというのを、保険部分は保険の負担でいいと、より多くの人が選択できる制度を提供したわけであって、むしろ負担が軽くなる制度なんです。だから、その点につきましては、私は誤解のないように受け取っていただきたいと思っております。
  医療にしてもあるいは介護にしても、やはり負担する人と給付を受ける人のバランスを考えていかなきゃならない問題だと思いますので、低所得者に対しては配慮しなきゃなりませんが、この制度というものを持続させるためには、ある程度の負担と適切な給付をどう組み合わせていくかというバランスも考えていく必要があると考えております。

○福島みずほ君

 しかし、当事者不在の福祉切捨ての制度が本当に生きにくい社会をつくるというふうに思います。混合診療についても、混合診療の方向性のやはり問題点を指摘したいというふうに考えています。
  だれもが安心して暮らせる制度に今の社会保障制度の在り方が向かっていないことを申し上げ、改革が必要だということを申し上げ、私の質問を終わります。

○委員長(中曽根弘文君)

 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。



 
       

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