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2006年

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参議院 厚生労働委員会 2006年6月7日

◆健康保険法等の一部を改正する法律案・良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律案に対する審議


◆参考人質疑◆


 

◆参考人質疑◆

○福島みずほ君
 社民党の福島みずほです。今日は本当にありがとうございます。
 まず、村山参考人にお聞きをいたします。
 全国駆け回っていらして、全国で見えてくる今の医療現場の問題点なんて短くはなかなか語れないかもしれませんが、せっかく今日レジュメで一の部分を書いていただいて、余り話す時間がなかったと思うので、話してください。

○参考人(村山正栄君)
 医師不足の問題については、どこも相当、東京以外は非常に悩んでいるんだろうというふうに思っています。ここに書いてあるように、確かに医師の不足については、これは研修医制度だというふうに言っているところは多いわけですけれども。
 実は私、新潟県なんですけど、新潟県はとうとう、平成十四年までの医師の数が全国で四十位だったのが十六年には四十二位まで落ちてしまったわけです。これはどういうことなのかというと、新潟県は、新潟市を含めて医療圏の中で約三分の二が新潟市の近くにすべてが集まっているという、こういう形です。そして、大学は新潟大学しかなくて、ここ二百五十万人人口がいるわけですけど、ここに大学が一校しかないわけです。かつては定員が百二十人だったわけですけど、今は九十人だというふうにしています。ところが、隣の富山と金沢足しても、ここは二百十万しかならないんですけれども、ここに医学部が三つあるわけですよね。そうすると、どう考えてみても、二百五十万近くのところに一校と、二百十万ぐらいのところ、二百十万前後だと思いますけど、足して、そこに三校あるわけですから、どうしても地域差は出てくるだろうと。
 福井を足すと、これで三百万人で四校という形になると思うんで、やはり地方においては相当開きがあって、この辺はやっぱり文部科学省にも考えていただいて、ただ年間に毎年七千数百人の医師が生まれてくるということだけでなくて、その地域差をやはりもう少し改善していくという形は必要なんではないかなというふうに思っているところであります。
 それから、書きましたけれども、医療事故については、やはりどこも病院としては努力はしているんだろうと思いますけれども、ここのところで、今回の福島の事件や都立の病院の事件等含めていろんな問題が出てくると、やはり話を聞いてみると、何もしないのが一番かなと、こういう言い方を多くの先生方ないしは院長がされているところに、私たちはやっぱり医療がやはりきちんと受けられるようなシステムをどうやってつくっていくかということについては、やはり問題が起きたときにただ処罰をするということだけではなくて、それをきちんと検証し、それを形の中で第三者機関にゆだねるような形でやっていくということはやっぱり構築しなければいけないんだろうというふうに思っています。
 それから、看護師の問題については、これはもう、もう最近医療現場は入院日数が短いものですから、短縮されてきている、特に一般病床では。看護協会、清水さんがおられますけれども、看護協会も言っているわけですけれども、基本的に在院日数が短くなればなるほど離職率が高くなると、こういうふうに話しているわけです。だから、やはり夜勤の、日本は欧米よりも在院日数は長いと言われているわけですけれども、一人の持っている患者数が多いわけですから、ここの改善をやはりきちんとやっていくという形と、夜勤という二十四時間の中でやらなければならない、この夜勤の体制をきちんとやっぱり法制化ないしはやっていかなければいけない問題だろうというふうに思っています。

○福島みずほ君
 対馬参考人にお聞きをいたします。
 参考資料の中にもありますけれども、まず適正化計画というのが、ニンジンぶら下げて、じゃない、要するに目標項目を立てることで診療報酬でペナルティーを課す形で政策誘導する形にやってみるのがいかがかというふうに書いていらっしゃるので、まず適正化計画についてどう思われるか。それから、私たちも批判をしているのですが、六十五歳、七十歳、七十五歳で極めて複雑な制度になってしまう、それについてどう思われるか。それから三点目に、広域連合というこの在り方についてどうお考えになるのか教えてください。

○参考人(対馬忠明君)
 まず適正化計画ですけれども、先ほど陳述の中で述べさせていただきましたけれども、基本的にはやはり真正面から、特に生活習慣病の予防ですね、ここはやっていくべきだろうというふうに思っています。
 それから、ペナルティーということですけれども、確かにプラスマイナス一〇%ということですが、これは五年後ぐらい、二十五年ぐらいからだというふうに思うんですけれども、どういった指標でもって、指標については議論もされているようですけれども、実際にどういう、例えば受診率の問題とか、あと指導をどのぐらいやったかとかいうようなことについても具体化はこれからだというふうに思いますんで、やっていく中においてできるだけ、ペナルティーということじゃなくて、やはり全体がいい方向に動くようにするにはどうしたらいいかという視点でもって議論を進めていきたいと、こういうふうに思っています。
 それから、六十五歳、七十歳、七十五歳については、健保連、今日も申し上げさせていただきましたけれども、全体的に特に高齢者医療制度は大変複雑だと、なかなか理解が行き届きにくいのではないかというふうに申し上げているとおりでございます。ただ、全体の財源の問題でありますとか、あと各保険者ごとの財源ということになるんでしょうか、ないしは制度的な位置付けというんでしょうか、そういった全体の大きな枠組みということからすると、今回はこれはやむを得ないのかなと。また、いずれ見直しということもありますんで、そういったときに税制改革の問題等々も絡めまして私どもも議論に参画させていただければというふうに思っています。
 それから、広域連合ですけれども、私ども、広域連合の位置付けがどういったことになるのか、特に保険者ということが書かれてなかったものですから、大変、いわゆる保険者機能が発揮できるのかどうかということを懸念したわけですけれども、最近、皆様方が質疑の議論の中では、都道府県単位における全市町村が加入する広域連合が財政責任を負うんだということがかなり明確になってきたというふうに思いますんで、広域連合が保険者機能も十分発揮していけるように、またいくように、また我々もそれに対して保険者という意味では共通もしますし、また良きライバルでもありますんで、そういう方向でやっていければというふうに思っています。

○福島みずほ君
 村山参考人にお聞きをいたします。
 今朝の新聞に図書館の民営化の話が出ておりましたが、地域から保育園や図書館や病院と学校がなくなると本当に地域で住めなくなるというふうに思いますが、あるいは労災病院が全国的にもどんどん民営化を今されておりますけれども、民営化できるものは民営化、官から民へ、この流れについて医療現場から見てどうお考えか教えてください。

○参考人(村山正栄君)
 今、地域医療が非常に崩壊しているというふうに私は見ています。  私の同級生の医師が長岡市と合併したところに、小さなところで地域医療をやっていたんですけれども、彼が私に話したのは、長岡市に行って今まで地域医療をやって、一緒にやって、これからもやっていきたいと言ったら、おまえのところは非常識だと、こういうふうに簡単に切り捨てられてきているわけです。
 非常に、それと同じように、市町村合併による地域医療が崩壊してきているということ。今、例えば新潟の例だけで出して申し訳ないんですけれども、巻の病院が新潟市と一緒になりたかったら病院を売っ払ってこいと、こういうふうな話が今各県、山口なんかでもそうですけれども、一杯起きているわけですよね。
 そうすると、先ほど話があって、竹嶋先生の方からあって、不採算部分は公的にやってもらおうじゃないかと、こういう話を先生はされたわけですけれども、その公的病院が、もう合併の中で二つも病院要らないからつぶすよと、こういうふうにつぶさなければ駄目だというような形になってきて、そこで働く人たちの雇用の問題も含めて非常に危機的な状態にあるという形だと思うんです。
 そういう意味でも、もう少し何とか公的病院、自治体病院、そして公でやっていかなければならないものを整理をして、どうしてもここは公的でやらなければならないというものは整理すべきだというふうに思っています。
 私のところの日赤でも、横浜市のみなと赤十字病院という指定管理者制度の中で三十年限の契約をしたわけです。建物は五百億の建物で免震性で、非常に建物としては大きなところなんですけれども、ここは六百三十四床。私の長岡の病院は七百三十六床なんですけれども、ここが、建物が七百三十六床で全部建てていたのが二百五十億です。横浜市で六百三十四床の病院は五百億で建てていると。
 非常に、こういう点を見てみたときに、これから大きなところはやっぱり、公立病院はこれから建て替えを、大体病院の建物は三十年から三十五年と言われているわけですけれども、建て替えを迎えていて、それを、自らやることじゃなくて、指定管理者やそういうところに投げ掛けるという形になってきているところでひずみが一杯起きてきているということで、この辺はもう少しきちんとした議論をするべきではないかなというふうに思っています。

○福島みずほ君
 竹嶋参考人にお聞きをいたします。
 今回の医療制度改革法案に対する日本医師会の基本的なとらえ方というところに、現実には基盤整備の遅れ、公的医療機関の民間への移譲などによる不採算医療の切捨て、新たな患者負担増の発生という大きな問題を内包している、あるいは療養病床の在り方の見直しが、現場の混乱が計り知れないんじゃないかというふうにレジュメで書いていらっしゃいますが、その点について言及してください。

○参考人(竹嶋康弘君)
 また書いてあるとおりであります。
 それから、今日は私、一々出しませんでしたが、資料ほかにもちいちゃな、ちいちゃいと言うと変だけれども、これ一杯あると思うんですね。だから、こういうふうなものをよく今度見てみるとこういう問題があるということです。ですから、それに対してお願いしたいのは、医療は一人の個人も継続的に見ていくわけですね。病気もそうですね。ここでその方の病気が続くのをばあんと切るということはできないんですね。
 そういうことですから、こういう制度の大きな改革のときに、何度も言いますが、やっぱりそれだけの十分な情報ですか、そういうものを出す。それから、私も何回も言いますように、地域性とか地方とかいう言葉を何回も今日は申させていただきましたが、四十七都道府県あって、もう先ほど長野のお話もありましたけれども、福岡は逆に二番、悪いんですが、もうこれ説明しておったら長くなりますが、事実そうですね。
 それで、そういう本当、地域差があるんですよ。だから、そういうものもやっぱり出し合って、国会議員の先生方、それぞれ地方からたくさん見えているわけでしょう。だから、そういうところで出し合って、言いたいことは、ソフトランディングしてほしいと、こういう制度をつくってそれを実施するときですね。
 ところが、一方ではお金がない、財源がないということで、私は、こういう意味では厚生労働省の皆さんの味方をさせていただくんですが、上、上というのはどこですか、内閣ですか、そういうところからばあんといって切れというのが来て、もうそれに急いでやらにゃいかぬと。そういうのは、私には、先ほど五〇%云々は知らないけれども、そういう姿勢が見えるんですね。だから、今政治がおかしいと思う、逆に言えば。政治家は何をしているかとなる。そういうことでお返ししたいと思います。

○福島みずほ君
 社民党も医師会に大いにエールを送りたいというか、国民皆保険制度を守るために医療の充実をというふうに本当に思います。
 それで、横山参考人にお聞きをいたします。
 今日、やはり負担増の問題や、今、竹嶋先生からもありましたが、一人の高齢者って見たときに、負担増、いろんな仕組みで、要するに今回のことの制度的な問題点を非常に今日話していただいたんですが、では逆にお聞きをしますが、社民党も医療制度については提言を出しているのですが、横山参考人が考える医療の問題、今日はだから法案への批判ですけれども、逆に提言という形でだと何をおっしゃりたいですか。

○参考人(横山壽一君)
 まず、基本的にはこの医療保険制度をやっぱり社会保障の制度にふさわしい形で組み立て直していく、そのためには何が必要なのかということがやはり基本に置かれなければならないということだと思います。そういう点でいうと、議論もされてきました、一つは国民皆保険の体制、これをやはり徹底する、そしてそのレベルを引き上げていく、やはりその取組というのが何よりも必要だというふうに考えます。
 その際に、この皆保険という中身は、文字どおり、その一つは、だれもがその医療を利用できるという、その対象の普遍性というのが一つはある。したがって、負担能力などを理由にして実際に医療にアクセスできない、利用ができない、そうした事態が生まれていることに対して改善を図らなければならないと。一番深刻な問題は、やはり国民健康保険の滞納者に対する資格証明書の発行、短期保険証の発行の問題、これを早期にやはり解決をしなければならないというふうに考えます。
 皆保険の問題はもう一つ、その皆という中身は、対象の普遍性だけではなくて、中身の、医療の質も含めて、つまりいつでもどこでもだれでも、そして最高の医療を受けることができる、その量と質の改善をいかに図っていくかという問題がやはり日本の医療の改革にとっては大変重要だというふうに思います。その点で、村山参考人もるる話をされましたが、実際の医療のサービスの質を、医療の質を高めていくという点で、医療従事者が置かれている極めて劣悪なその状況、この問題の解決をすることなしには、医療のサービスの質を高めていく、その意味で皆保険の質的な水準を引き上げていくということはなかなか難しいだろうというふうに思います。
 あえて言えば、その二つの点をその提言として盛り込むべきだというふうに考えます。

○福島みずほ君
 村山参考人にお聞きをいたします。二点あります。
 一つは、療養病床の見直しについてどう一体思われるかということです。先日、横浜市の横浜中央裁判所が、保育園の民営化について、受け手の側の事情を考えろということで違法という判決が出ました。今回、療養病床の見直しでも、受け手の、今現に受けている人たちの利益はどうなるのかとか思いますが、一点目は療養病床の見直しについてどう思われるかです。
 二点目は、先ほど竹嶋参考人からもありましたが、一人の人の人生でいえば七十五歳前と後で診療報酬体系が変わってしまうわけですね。私は、診療報酬体系が七十五歳を区切りに体系そのものが変わってしまうということがやっぱりどうも分からないという部分があるんですが、その二点についてお聞きをします。

○参考人(村山正栄君)
 療養病床の、これは今の流れの中で出てきた問題だろうというふうには思いますけれども、実は最初に僕が話したように、今医療の、急性期の医療は基本的にはもう何日というふうにして、早い話が出ていってねという形なわけですよね。ここの受皿をどういうふうにつくるかという議論がされないままに療養病床は廃止すると。で、今現実に、それを特養に行けという形で、まあ特養がいろいろな形でできているんだろうと思いますけれども。
 私もおばを七年間、介護施設、療養型、介護保険型の療養型病床群、回していたんですけれども、三か月ごとに回して七年間。まあそれはたまたま私がお願いして、医療人だったということで受けたんですけれども、一般の人はやはりそうは、そういうことを言ってはいけないんだろうと思うんですけれども、現実的にそういう事態があり得るということになると、まず一般病床から慢性期に移るときの後方病院をどうやって探すかということが一番今問題になっていると思うので、ここの議論をもう少し煮詰めた中で、じゃそれで基本的に療養病床をなくすんだという話であれば、これはまたいいんだろうと思うんですけれども、そこのコンセンサスがないのではないかなというふうに思っています。
 それから、七十五歳ということで一律に切ることは、私にとっては非常に難しい問題だと思いますし、分けるべきではないというふうに思っています。
 以上です。

○福島みずほ君
 以上です。ありがとうございました。


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