参議院 厚生労働委員会 2006年6月1日
◆健康保険法等の一部を改正する法律案・良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律案に対する審議
◆社会保険庁の年金不正免除の問題◆
◆リハビリテーションの診療報酬体系◆
◆高齢者医療制度について◆
◆医療費適正化の基準について◆
◆社会保険庁の年金不正免除の問題◆
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
医療改革法案に先立って、社会保険庁の問題について私も質問をさせていただきます。
本日、長官に来ていただきました。このようにたくさんの免除の不正の問題が出ておりますけれども、長官御自身の責任を御自身としてどう考えていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(村瀬清司君) 社会保険庁長官になりまして、私自身が取り組んだ方針を含めてお話を申し上げたいと思います。
従来組織体質を改め、サービスの向上であるとか予算執行の無駄の排除であるとか、それから国民年金の収納率の向上等、やはり私の仕事は国民の信頼を回復するために明確な目標を設定し、かつそれを組織として共有して、組織を挙げて全力で取り組むと、こういう方針で進んできたつもりでおります。その進めるに当たりましては、当然のことながら、法令に定めるルールにのっとって業務を進める、公務員が当然守るべきことを逸脱しないというのは当然のことだというふうに考えております。
したがいまして、私自身の目標を定めたことによって、その部分で様々なこういう案件が出てきたということに対しての御批判については、私は当たらないんだろうと思っております。
一方、私が今やらなきゃいかぬことは何かといいますと、先ほど御説明申し上げましたように、全国で多くの事務局、事務所が今回の案件に絡んでおります。したがいまして、これで本当に全部済んでいるのかどうか、これを徹底的にやっぱり全容を解明をいたしまして、御報告を申し上げ、早期に対策を打つと同時に、今後二度と起こらないようにすること、これが私の今の役割ではないかというふうに考えております。
○福島みずほ君 批判が当たらないというのはどういうことですか。
○政府参考人(村瀬清司君) まずやることをしっかりやりたいということでございます。
○福島みずほ君 長官は、二〇〇四年に就任される前から国民年金の収納率を六三・八%から八〇%に上げるということを公言し、かつ、平成十七年十一月八日、国民年金の収納率緊急メッセージでは例えば次のようにおっしゃっています。さて、九月末の国民年金の収納率はわずか〇・六%の改善にとどまった、この数字で本当に本年度の目標率を達成できるのか、この時期になって言い訳は無用であるというものを出しています。二月三日の全国社会保険事務局長会議長官あいさつでも、国民年金の収納率緊急メッセージを受け、各事務局、事務所においてしっかりと実行していただきたいとおっしゃって、細かく、今後、単純推計であるが、八か月でプラス二・九%なら、あと四か月あればプラス四・三五%の計算ができる、細かい指示を出しておられます。
また、社会保険事務局・事務所グランプリについて、例えばこれについて、国民年金部門においては目標納付率に対する実績納付率の比率、目標達成率がそれぞれのグループの上位おおむね一〇%までの事務局、事務所を表彰するというものをやっていらっしゃいます。
社会保険庁にも様々な問題があるとは思います。ただ、これはできの悪い成果主義を生んでしまった。成果さえ出せばいいのだということを、現場にやはり無理やり上からばあんと数字目標設定だけをやって、いいところを表彰しますよ、ばんばんやったわけですから、役所が悪いのは当然ですが、そこでやっぱりひずみが生じてしまった。それは、長官自身がやっぱりそこは現場との乖離について理解していなかったと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(村瀬清司君) まず第一点目の目標の八割でございますけれども、これは十五年度に当時の社会保険庁で決定している案件でございまして、私は十六年度に就任をしてございます。したがいまして、まず、だれが設定したかということからいえば前任のところで決められていると。当然、後任になりましたからそれを受けて仕事をやるのは当然だろうと思います。
そして、その部分につきまして、具体的に全庁での目標はできておりましたけれども、地区単位の目標までできておりませんでした。したがいまして、私が就任した段階で、十六年度にこれを各事務局単位まで目標を落とし、かつ十九年度末までに具体的にどういう取組をするかということで各事務局、事務所単位に行動計画というものを作っていただくようにいたしました。それに基づきまして、十七年度、しっかり頑張って成果を上げてきた事務局、事務所について表彰する、これは決して悪い話ではないというふうに考えております。
○福島みずほ君 長官は、就任前から収納率を八〇%にすべきだとおっしゃって、審議会の中などでおっしゃっていたのではないですか。
○政府参考人(村瀬清司君) ちょっと質問の趣旨が分からないんで、私、審議会には一切出ておりませんし、初めて十六年の七月に就任したということでございまして、そこはちょっと違うんじゃなかろうかと思いますが。
○福島みずほ君 それは前回の議事録をちょっとこちらも精査をした上で、また質問をしたいと思います。
ただ、長官が民間から抜てきをされて、たくさんのメッセージやいろんな指示を細かく出しておられます。実際、何%の改善というのを細かく達成でやっているわけですね。実際、長官の下で今回このような決して一部だけではない不祥事が起きた、このことについての責任というのはおありなんじゃないでしょうか。長官は、この場に及んでも、御自身のそのような方針と、要するに分母が問題だと、あるいは収納率を上げることが課題だというふうにやったことが今回形式上収納率を上げるということに現場が走ってしまったというふうにはお考えにならないんでしょうか。
○政府参考人(村瀬清司君) 現段階、先ほど申し上げました五月二十七日の事務局長会議での報告を見る限り、社会保険事務所が独自の判断でやった、事務局全体でいろんなことを講じたという報告は受けております。
したがいまして、私自身が今やらなきゃいかぬことは何かといいますと、なぜこういうことが本当に現場で起こったのか。これはやはり、実際現場でその指示をした、決めた人間がいるわけでございまして、そこをやはりつぶさにしっかり見ることが先なんだろうと思います。
その中で、例えば今委員がお話ありました、目標を決めたことがもし不正につながるということであれば、目標って一体決めちゃいかぬのかどうかと。そういう本質論まで含めて、是非私は議論をしていただいたらよろしいんじゃなかろうかと思います。
○福島みずほ君 目標を決めるなと言っているのではありません。その目標の決め方と達成と激励の仕方と、各現場に対して事務所グランプリという形でやったことと、それが果たしてどうかという検証です。
目標は、それはないよりはあった方がいいでしょう。しかし、その目標の達成のやり方とその締め方の問題です。そのことをやった結果、がんがんがんがんやれと毎回毎回やって、グランプリという形をやった結果、このようなことがやっぱり起こったわけですよ、収納率を上げろ上げろ上げろと言って。ですから、私は冒頭、できの悪い成果主義を生んでしまったと。計数上だけ上げればいいというふうに、現場は必死でそうなったわけですよ。
それについては、長官の出した指示と現に起きたことの間の因果関係、あるいは何らかの結果責任、あるいはそこに対する配慮不足ということは明確にあるというふうに理解をいたします。
○委員長(山下英利君) 福島君、それは質問ですか。
○福島みずほ君 はい。長官が就任をした後、このような問題が起きた。明確にこのように、言い訳は無用だというふうにやって、現場に対して個々的にこれだけ上げろという指示を出し、そしてグランプリまで設けて細かな設定をした。その結果、分母あるいは収納率を上げるために無理をした面も私は現場にあるというふうに理解をしています。
そういう、少なくとも、私はこれ実は結果責任だとは思いませんけれども、もう少しやはり配慮が不足だったというふうに思いますが、結果責任というものがあるのではないですか。
○政府参考人(村瀬清司君) 先ほどから申し上げておりますように、全容解明を私としてはしたいというふうに思っております。
したがいまして、実際こういうことが起こった事務所に対して、もしお時間をいただけるんであれば、私は全部行きましてヒアリングをしたいというふうに思っております。その中で、本当にすべてが出てきた段階において、もし私の方針が間違っているんであれば、それはそのときにしっかり検証委員会というところで定めていただければよろしいんじゃなかろうかと。
まだ、出てきた現象面だけでいいの悪いのという議論になっておりますので、是非それはお時間をいただけたらというふうに思います。
○福島みずほ君 全容の解明はもちろん必要です。しかし、全容を解明しなくても、現時点でこれだけ問題があることが出てきているわけじゃないですか。全容を解明しなくても、現実に問題が起きているわけです。
だから、そのことについて、それはでもね、私は現場を処分さえすればいいのだという問題ではないというふうに思います。現場に責任を押し付けて、現場の、まあ担当職名で言えば局長になるのか何になるか分かりませんが、そこさえ処罰をすれば免れるという話ではないのだというふうに思っております。
この点については、やはり長官自身が出した指示が現場で無理を起こしたのではないかという検証についてはとことんなされるべきだというふうに考えております。しかも、少なくとも、二〇〇四年に就任されて、今年は二〇〇六年ですが、この二年間の間に、長官がなられてから起きたことですから、この点については結果責任なりどうされるのかということについては考える必要があるというふうに思っております。
この点については是非集中審議をしてくださるよう、委員会に申し上げたいと思います。
○委員長(山下英利君) 理事会で協議をいたします。(発言する者あり)
○福島みずほ君 集中審議じゃないですよ。やってないですよ。これは集中審議じゃないですもの。
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◆リハビリテーションの診療報酬体系◆
○福島みずほ君 では次に、脳梗塞の例えばリハビリについて百八十日で打ち切られる、運動器リハビリ、やけど、外傷などは百五十日、呼吸器リハビリは九十日、心疾患リハビリは百五十日で打切りというふうになっております。
そもそも、疾患別リハビリで日にちを区切ることがそもそも問題であると考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) 今回の診療報酬改定におきまして、ただいま委員御指摘のとおり、リハビリテーションの診療報酬体系につきまして疾患別の体系に改めるということをしたわけでございます。そのときに、疾患の特性に応じた標準的な治療期間を踏まえて算定日数に上限を設けたところでございますが、これは、発症後早期のリハビリあるいは専門的、集中的なリハビリというのを、まず一日に行える単位数についても上限を緩和するなどいたしまして、医療保険におきましてはそういった急性期のリハビリを担う、それに続く症状固定後は、維持期のリハビリテーションは介護保険で役割分担をしてもらおうと。
大きな流れとしては、限られた医療資源を効率的に使用するということで、そういった役割分担をするという考え方の下にこの標準的な治療期間を踏まえて日数上限を設けたということでございます。
○福島みずほ君 これはかつて足立委員が質問された部分ですが、病気が治らないまま、そのまま放置することにならないか。あるいは、先ほど介護保険へ移行していくというふうにおっしゃいました。でも個人差が大変ある問題です。脳疾患がなぜ百八十日、運動器リハビリがなぜ約百五十日なのか、呼吸器リハビリが九十日なのか。
〔委員長退席、理事岸宏一君着席〕
とすると、たくさんの不安の声がこれは寄せられております。つまり、みんなは、これで打ち切られてしまうのではないか。これが通れば、これから医療を受けられる人受けられない人、介護を受けられる人受けられない人と分けられるんじゃないかという問題もあります。また、自分としては医療におけるリハビリをちゃんと受け続けたいと思っても、一応例外的に認められる場合もあるかもしれませんが、原則として時間で、日にちで区切られるわけです。
個人の事情を無視して脳疾患などで百八十日ってすることは極めて問題だと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 算定日数の上限を設けましたのは、そういう標準的な治療期間というものを設けて、そこでやはり、何と申しますか、それまで必ずしも効果の明らかでないリハビリが長期間にわたってなされていると、こういう現状がまず指摘をされたことが出発点でございます。したがって、それを改めるこういう新しい仕組みを導入したわけでありますが、ただ、委員も今お触れになりましたように、この上限の適用に当たりましては、失語症でありますとか高次脳機能障害など、長期にわたって継続的にリハビリテーションを行うことが医学的に有用であると認められる疾患等につきましては除外をしてございます。この中で、神経障害による麻痺及び後遺症につきましても、告示上、新たなリハビリテーション料の算定日数上限の適用除外である旨を明示しておりまして、例に挙げられました脳梗塞につきましても、こういった麻痺や後遺症を呈している患者であって治療を継続することにより状態の改善が期待できると医学的に判断されたものでありますれば、これは算定日数上限の適用除外の対象とするものでございます。
〔理事岸宏一君退席、委員長着席〕
この点の、この適用除外、かなりこれも専門家の議論を経まして除外疾患を広範に認めておりまして、こういったものに関する、何と申しますか、理解というのが必ずしも現場に伝わってなかったんじゃないかという点があろうかと思いますけれども、既に四月二十八日の事務連絡でただいまの点につきましては明文化して周知徹底を図っているところでございます。
○福島みずほ君 リハビリ医療の後退が起きるのではないかと現場では不安の声が上がっていて、おっしゃるとおり事務連絡をなさったわけです。しかし、今日、私の質問は、是非明確に通達などを出して、百八十日などで打ち切られないことをもっとはっきりしていただきたい。これについてはいかがですか。
○政府参考人(水田邦雄君) これは診療報酬でございますんで疑義解釈的な面もあります。したがって、これは事務連絡であっても通達であっても効果としては変わらないと思います。より速い形で、事務連絡という形で迅速に対応するということも一つの判断であろうかと、御理解いただけるんじゃないかと思います。
○福島みずほ君 私の方には是非明確に通達などの文書の形で明文化できないかというふうに声も寄せられております。事務連絡と通達が同じであれば、是非通達という形で出せないか。あるいはかつて、いろんな通達をきれいなパンフレットにヘルパーさんの労働条件などでしていただいたこともあります。現場に徹底するなど、是非通達の可能性も含めて検討していただきたいというふうに思います。
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◆高齢者医療制度について◆
○福島みずほ君
次に、高齢者医療制度について再度お聞きをいたします。
これについて、一体どういうふうになるのかがちょっと具体的に分からないので質問をいたします。七十五歳以上で新たにつくるということは、診療報酬の体系が変わるということでよろしいのでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) 七十五歳以上の方につきまして後期高齢者医療制度に加入していただくという、これが一つ制度論としての新たな制度をつくるということでございます。
この制度におきましては、高齢者の心身の特性にふさわしい診療報酬体系というものも、これも今後の検討でございますけれども、それもつくっていくということでございます。
○福島みずほ君 ということは、七十五歳までと七十五歳以上で診療報酬体系が違うということですよね。
そうしますと、懸念をするのは、やっぱり診療報酬体系が変わるということは、例えば注射一本幾らといっていたのが今度は風邪で一括して幾らというふうに、診療報酬体系が変わるということは、医療サービスの中身が変わるということもあるわけです。ですから、七十五歳以上になると一体どうなるのか、大変これ不安もあると思いますが、いかがですか。
○政府参考人(水田邦雄君) この新しい診療報酬体系の考え方でございますけれども、まず基本的にはその必要かつ適切な医療は保険診療で確保するという国民皆保険制度の考え方、これを基本に据えた診療報酬体系とすることは、これはずっと同じでございます。
ただ、その上で、それに加えまして、やはりこの心身の特性ということがございますんで、政府・与党の医療制度改革大綱におきましては、「終末期医療の在り方についての合意形成を得て、患者の尊厳を大切にした医療が提供されるよう、適切に評価する。」、あるいは「地域の主治医による在宅の患者に対する日常的な医学管理から看取りまでの常時一貫した対応を評価する。」と、こういうふうな記述がございます。こういった方向性も踏まえながら今後検討していこうということでございますけれども、いずれにしましても、この後期高齢者の新たな診療報酬体系の構築によりまして後期高齢者の医療が切り捨てられると、こういった御懸念が生じないように適切な評価、検討というものを進めていきたいと考えております。
○福島みずほ君 独立した医療制度とは新たな診療報酬体系をつくることになると。
そうしますと、七十五歳になるのがちょっと不安になる人も出てくると思うんですね。そこから診療報酬体系が変わるわけですから。例えば人工腎臓に対する診療報酬点数は年齢に関係なく同じ診療報酬点数でやってほしい、そのような希望もあるわけです。つまり、七十五以降例えばどうなるのか、七十五歳以上になると変わるということに関するこれは不安なんですね。年齢でなぜ区切るのか、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) 具体的な点数設定どうするか、それにつきましては、これからのことでございますけれども、繰り返しになりますけれども、必要かつ適切な医療は基本的には保険診療で確保するという考え方そのものは維持を、当然ながら堅持をいたしますので、先ほど言われたような御懸念、高齢者が切り捨てられるといった御懸念が生じないように適切に対処していきたいと考えております。
○福島みずほ君 ちょっとしつこいんですが、診療報酬体系が変わるということは、やっぱり診療の中身が変わる、点数が変わる。そうすると、七十五歳を境に変わると。
そうすると、いろんな患者さんたちから不安の声が寄せられているんですが、ちょっと済みませんが、人工腎臓に関する診療報酬点数は年齢に関係なく同じ診療報酬点数でやってほしいと。多分それは、七十五歳で変わると、例えばちょっと不利になるんじゃないかとか、幾ら不利益に取り扱わないよと言われても不安だということがあると思いますが、いかがですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 透析の例をお示しになりましたけれども、高齢者の方々の状況を考えてみますと、認知症の方でありますとか血圧が不安定と、こういった理由で透析が困難な患者の割合が増加すると、こういった特質もあるわけでございまして、今この時点で取扱いを一概に断定的に申し上げることはできないわけでございます。
○福島みずほ君 診療報酬体系が七十五歳を契機に変わってしまう、その中身については悪いようにはしないと厚生労働省は言っているけれども、悪いようにはしない中身が一体どうなるのかというのをみんなはやっぱり不安だと思うと。
今回の医療制度改悪法案は、私は二言で言えば、一つ目、金のない人間は病院へ来るなってなっちゃうんじゃないか、二つ目は、年は取りたくないなというふうに思ってしまうんじゃないか、そのことをやはり非常に懸念をするわけです。
そこの点について、私の、またこの点については続けて質問しますが、診療報酬体系が変わると、どのように変わるのか、実は変えてほしくないんですが、その点について明確にしていただけるよう、これからも質問をしていきます。このこと、診療報酬体系変わると明言されていることはやっぱり非常に大きいことだというふうに思います。
次に、やはり負担の問題についてお聞きをいたします。
資料を配ってください。
○福島みずほ君 食費・居住費を含む月額負担額と、食費・居住費を含む月額負担額の六十五歳以上七十歳未満、七十歳以上七十五歳未満、七十五歳以上のこの月額の負担額の増加について改めて質問をいたします。
介護保険のときに、ホテル代、それから飲食費、光熱費が掛かると特養老人ホームから出なくちゃいけない人が出るんじゃないかという質問をさせていただきました。現にそのことが起きています。月に三万円、月負担増になると特養老人ホームから出なくちゃいけない、そういう人たちの声が寄せられています。
今回は病院です。高齢者で病院に入ったら、ホテル代払え、そして居住費、食費を払えって言われるわけですね。米軍への思いやり予算はホテル代、光熱費、日本は負担しています。米軍に対して光熱費、ホテル代は負担しながら、特養老人ホームの人と病院に入っている人に住居費、食費を払えという法体系はいかがなものかというふうに思います。同じ居住費、食費なわけですね。
ちょっと見てください。現行と改正後についていえば、食費、居住費でも三万円負担増となります。これは、現役並み所得者も一般についてもこれ三万円負担増なんですね。つまり、七十歳以上、病院に入ったら、改正後は月に三万円負担増になると。
百歩譲って、特養老人ホームは多くはついの住みかかもしれません。ですから、全財産かなり売っ払って特養老人ホームに入るということはあるかもしれません。でも、病院はついの住みかではなく、入院すると。その間賃料は払っているわけですね。そうすると高齢者の人は、自家所有の不動産があればいいですけれど、賃料を払いながら入院すると、全部売っ払って入院する人って余りいませんから。そうするとやはり、ある人間ということを考えると、これがとてつもない負担増になるのではないかというふうに思います。この点についてはいかがですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 食費、居住費につきまして、介護保険との均衡を図る観点から、今回御負担をお願いする七十歳以上の方、今年の十月からお願いしようとしているわけでございますけれども、これは療養病床に限った話でございまして、そういう意味では介護保険と正に均衡の取れた形で御負担をいただこうと、このように考えてございます。
また、病状に応じて負担関係、いただかない方ということもあるわけでございまして、今委員がおっしゃいました、その病院一般でこういった食費、居住費をいただくという話ではないということは御理解いただきたいと思います。療養病床に限っての話でございます。
○福島みずほ君 療養病床に限ってということは分かっております。でも、それでも三万円負担増、それから食費についていえば、食べ物というのは、病院の食べ物って、ある意味治療という側面もあるわけですね。これがなぜ食費としてやっぱり、全然別枠でその実費的なものを負担しなければいけないのか。あるいは、この負担増について厚生労働省はどう考えていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) この水準に関しまして、食費、居住費の自己負担の水準につきましては、正にこれ介護保険と均衡の取れたものでございます。療養病床、議論様々ございますけれども、介護療養、医療療養ございますけれども、片っ方の介護療養で食費、居住費をいただきながら、医療療養ではいただかないと、こういうわけにはなかなか、同じ一つの病院の中に二つあるところもございます。そういうことを考えますと、こういった均衡を取るというのは必要であろうかと思っております。
○福島みずほ君 私たちは、介護保険法案のときに反対をしたのは、あそこで食費、ホテル代を認めれば、絶対に病床療養の入院したときに、絶対にホテル代、光熱費代、食費を払えと言われるようになるという理由で反対をしました。今日、厚生労働省は、いや、均衡を取るためだと、こう言っているわけですが、もうすべてやっぱり取ることになると。
私は、それで介護保険ともやっぱりちょっとだけ違うのは、賃料を払ったりしているわけですよね。二重に払わなくちゃいけない。自宅の賃料を払い、かつ居住費も払い、食費も払わなくちゃいけないというと、やっぱりすごい負担になると思いますが、いかがですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 負担と申し上げましても、委員が提出になりましたこの資料のとおりの負担になるわけでありますけれども、やはりこれは介護保険との均衡を考えますと、御負担をいただくのはこれ妥当なものであると考えております。
○福島みずほ君 七十歳以上の人に、大体月三万円ぐらい負担増になりますよと言われると、やっぱり大変だと思われる方がほとんどではないでしょうか。個々人にどういう影響が起きるのかということをやっぱり一番強く思います。
年金支給水準は平成十六年の改正年金法で切り下げられるため、高齢者の基本的な負担能力は低下をしていきます。その一方、介護保険料の上昇、後期高齢者医療制度実施による保険料負担増、さらに税制改正による増収、及び介護及び医療の保険料負担の増大と二重三重の負担増が見込まれます。
そこで、平成二十年度に七十五歳後期高齢者となった厚生年金のいわゆるモデル世帯において、年金受給額、後期高齢者保険料、介護保険料などはどうなるのでしょうか。平成二十五年度ではどうでしょうか。また、基礎年金しかない夫婦世帯ではどうなるでしょうか。
○政府参考人(渡邉芳樹君) 委員御質問のうち、年金額につきまして御答弁させていただきたいと思います。
平成十六年の財政再計算における四十年加入等の前提を置いた基準ケースの下で、今御指摘の平成二十年、それから、私ども昨日平成二十七年という御指示を賜ったように思いますので、少しその数字でお許しいただきたいのでございますが、平成二十七年で七十五歳以上の夫婦の年金額がどうなるかという点について数字をお答え申し上げます。
厚生年金の標準的な年金額は、夫婦二人の基礎年金を含めまして、平成二十年度では月額二十三万六千円、平成二十七年度、七十五歳以上の御夫婦では月額二十三万九千円。基礎年金のみの場合で申しますと、御夫婦二人満額で、平成二十年度の場合には月額十三万三千円、平成二十七年度では月額十三万五千円と見込んでおります。
○政府参考人(磯部文雄君) お尋ねの平成二十年度の六十五歳以上の高齢者一人当たりの平均の介護保険料でございますが、もちろんこれは市町村によって違いますが、平均を取りますと、第三期、三年間基本的には一緒でございますので、現在と同じ四千九十円でございます。それから、平成二十五年度につきましては、さきの制度改正に先立って行った財政試算におきましては、介護予防対策が相当程度進んだケースとして約四千九百円程度と見込んでいたところでございます。
○政府参考人(水田邦雄君) 後期高齢者医療制度におきます高齢者一人当たりの所要保険料額についてでございますけれども、全国平均で申し上げますと、平成二十年度、二〇〇八年度では年間六・一万円、月額五千円、それから平成二十七年、二〇一五年度では年間八万五千円、月額七千円と、このようになってございます。
平成二十年度、二〇〇八年度におきまして、基礎年金受給者、基礎年金額七十九万円の単身者ということを前提といたしますと年間一・一万円、月額にして九百円、それから厚生年金の平均的な年金額の受給者、これ、二百八万円の方の単身者につきましては年間七・四万円、月額六千二百円程度と見込まれているところでございます。この二〇〇〇年、これは二〇〇〇年度でございまして、二〇二七年度の数値につきましては、これそれぞれのまた広域連合、これから発足するわけでございます。どのように保険料設定するのか、地域によってかなり違いがあろうかと思いますので、これにつきましてはモデル的な例は作成してございません。
○福島みずほ君 今の答弁を聞いていて、どうやって夫婦で暮らしていくのかというふうに思います。
例えば、先ほど二十三万六千円、夫婦で例えばもらうと。ところが、入院をしてしまうと、一般で九・四万円、月十万円ぐらい掛かると。残り、それから、保険料が、年金も介護保険料も全部掛かっていくわけですね。そして医療費も負担増となると。そうすると、改正後、月一般で十万円なわけですから、残りのお金が本当に少ない。もし賃貸アパートに暮らしていたらとても食べていけない、残された妻か夫は食べていけないという、こういう現状が発生をいたします。
厚生労働省としては、例えばいろんな人にどういう影響が具体的に起きるか、負担増と福祉、負担増の中で給付は切り下げられ、負担増になって、しかも今回月三万円負担増、しかもこれに二割から、例えば一割から二割の負担増とか、この部分について、どうお考えでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) 私ども患者負担の見直しをお願いしているわけでございますけれども、先ほどの説明にもございましたとおり、例えば基礎年金のみの受給者でほかに所得がない方、低所得者につきましては自己負担限度額を据え置くなどの配慮を行うことにしてございますし、また、今回、新たな仕組みでございますけれども、医療保険の自己負担額と介護保険の自己負担額を合算した額が著しく高額になる場合には、この負担の軽減を図る仕組みであります高額医療・介護合算療養費制度を新たに導入することとしてございます。
こういうふうに、年金受給額あるいは介護保険の自己負担額に応じまして、医療保険の自己負担額について配慮を行う仕組みを導入しているところでございます。
○福島みずほ君 障害者自立支援法案のときも実際生きていけないじゃないかというようなことを質問しましたが、今回も、具体的に、低額所得者として減免が得られたりとか何かの考慮がされるというところまでは行かないけれども、物すごく生活が厳しいという人が大多数だと思います。さっきの試算だと、具体的にどうやって食べて生きていくのかというふうに思っています。今回のこの設定が一人一人の国民にどういう影響を与えるのか、実際食べていけないじゃないかということを強く申し上げたいというふうに思います。
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◆医療費適正化の基準について◆
○福島みずほ君
次に、医療費適正化の基準について一言お聞きをいたします。
医療費適正化の基準となるものは何ですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 今回の医療費適正化の取組は、二つの柱と申しますか、中長期対策と短期対策とあるわけでございますけれども、正に糖尿病等の生活習慣病対策を講じることによって患者の数を、患者予備群の数を減らすということが一点。それから、もう一つは平均在院日数、医療構造の効率化を図ることによって平均在院日数を短くする、その結果として医療費の適正化を図っていこうということでございます。
○福島みずほ君 私の一番分からないというか、おかしいと思う点は、医療の適正化ということなら分かるわけです。衆議院の議事録を読んでも、医師の偏在、それから医療が受けられない、医療現場が大変になっている、あるいは今の医療でいいのか、問題があるんじゃないかというような医療の適正化なら分かります。しかし、なぜ医療費の適正化なのか。
結局、節約をする、抑制する、でもその結果、早期発見が遅れることもありますし、今回の改革と言われているものが医療費の削減だけになっている。なぜ医療の適正化ではなく医療費の適正化なんですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 今回の医療費適正化におきましても、根本にありますのは、まず医療の適正化をしよう、その結果として医療費の適正化ということがもたらされるであろうと、こういう組立てでございます。
これは、今回なぜそういうことをやるのかということにつきましては、これは大臣から繰り返しお話ありますとおり、今後、団塊の世代は高齢化すると。といいますと、一人当たり医療費が高い高齢者が増えていくと、医療費の増大、これに伴う財政支出の増大が見込まれているわけでございます。したがいまして、国民皆保険制度を堅持していく観点から、保険料や税といった国民の負担を抑制して、給付と負担の均衡を図って、人口構造の変化に対応できる持続可能なシステムをつくり上げるということがこの目指したところでございます。
○福島みずほ君 医療費適正化というのは医療費削減策ということでよろしいんですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 削減ということではございませんで、伸びの抑制ということが基本になっているわけでありますけれども、その中身、中長期対策の中身は先ほど述べたとおりでございまして、患者・予備群の発生、糖尿病等の生活習慣病の患者を減らすということ自体は国民にとっていいことでありますし、医療費にもいい影響がある。それから、高いコストが掛かってQOLの低い急性期の病院から、できるだけ早くコストが低くてQOLの高い在宅ないし在宅的環境に移っていただく、これ自体は患者さんにとってもいいことでありますし、結果としてこれは医療費の低減に、効率化されれば、それはそれで財政的にもいいことであるという組立てで私ども物事を考えているところでございます。
○福島みずほ君 患者の医療費負担割合の引上げは医療費適正化、抑制に結び付かないと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(水田邦雄君) ただいま申し上げましたような中長期対策というのは効果が出るのに時間が掛かるわけでございます。その一方で、ただいまの財政状況、大変厳しいわけでありまして、したがって、ここは申し訳ないという側面もあるわけでありますけれども、高齢者の方々を中心に応分の御負担をお願いするということを通じて、短期的対策ということも、診療報酬改定のマイナス改定もございました、こういうことを短期的対策として打ち、これに中長期対策につなげていくと、こういう時間軸を持って構成しているわけでございます。
○福島みずほ君 局長は、医療費適正化とは医療費抑制だと言いました。患者負担増がなぜ医療費抑制になるんですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 私は医療費の伸びの抑制と申し上げたつもりでございます。
患者負担増がどういうふうに結び付くかということでございますけれども、これも長年の経験でございまして、患者負担によって、波及増ということで医療給付費も減るということは、これは経験的に見られているわけでございます。
○福島みずほ君 いや、それはひどいですよ。値段を上げたら人は物を買わないという。でも、病気は望むと望まないとに関係なく、命に関することだから人は病気になったら病院に行かざるを得ないわけです。お金がなくて病院に、忙しかったりお金がなくて病院に行くのを我慢しているとむしろ負担増になるわけですよ、長い目で見たら。手後れになって病院に行くということが起きるわけです。
今、局長はすごいことをおっしゃったんですよ。要するに、値上げをすると医療費の伸びの抑制になると。でも、それでいいんですか。
私はやっぱり、医療費は伸びは抑制されたが手後れになる人も出てきたみたいになったら全然よくないじゃないですか。
○政府参考人(水田邦雄君) これまでの経験で、様々、高齢者の方々に一割負担をお願いしてきたという歴史もございます。今回は、現役並み所得を有する方について三割負担をお願いしようというわけでございますので、一般の方々については一割ということは維持をしているわけでございます。そういう意味で、正に応分の負担をお願いしようということでございます。
○福島みずほ君 しかし、一割から二割に引き上げられる人がいる、それから、さっき申し上げたとおり、食費、居住費を含む月額負担額の負担増などがあるわけです。そうしますと、いろんな点での負担増というのは、確かに現役並みに所得がある人の窓口負担は二割から三割ですが、それだって月収二十八万円以上で二割から三割に上がることがやはり大変になるということもあると思います。
どうも私は、いや、確かに、どうやって医療費の伸びを抑制するかということが全く考慮しなくていいとは申しません。しかし、人は病気になるときには病院に行かざるを得ないわけです。そして、例えば健康格差社会なんという言葉がありますが、貧乏な人ほど病気にかかる割合が高い、貧しい人ほど病気になりやすいというデータがあります。それはまあそのとおりだろうと。なかなか病院に行けない、あるいは健康に考慮できない、あるいは重労働であるとか、いろんな面があるのかもしれません。健康格差社会。
そうしますと、高齢者の負担増が結局は高齢者の中での格差を生むことになるのではないか、いかがですか。
○政府参考人(水田邦雄君) 今回、高齢者を中心に御負担をお願いしているわけでございますけれども、患者負担の見直し後におきましても、これも若干繰り返しの面ございますけれども、低所得者の方の自己負担限度額を据え置くということをしてございますし、また、高齢者につきましては入院と外来を合わせた自己負担限度額のほかに外来に係る自己負担限度額を設けているということもございます。また、一般の高齢者につきましては現役世代よりも低額の自己負担限度額を設定する、こういった配慮を行っているところでございまして、必要な医療が妨げられるものではないと、このように考えております。
○福島みずほ君 先ほど、それぞれ年金や介護保険、年金の保険料、それから様々な負担についてお聞きをいたしました。それからいっても、とても払えないあるいは生活していけない金額になっていると思います。やはり、それと高齢者の負担増は受診抑制を招き、早期発見、早期治療を阻害するのではないかということを申し上げたいと思います。
ところで、今回、広域連合というものを作るというのが今回の法案の中に盛り込まれております。国、都道府県、市町村、この役割が一体どうなるのかというふうに思います。都道府県は医療費適正化計画を作ることになりますが、どんな中身を作るんでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) 医療費適正化計画、これは国が全国計画を作って、都道府県において都道府県の計画を作っていただく。五年間を一期といたしまして平成二十年度初年間で、一期目は二十四年までということでございます。
その中身でありますけれども、政策目標といたしまして、先ほど申しました糖尿病等の生活習慣病の有病者、予備軍、この方々を二〇一五年までに二五%減をするということ。それから、同じく平均在院日数につきましては、同じく二〇一五年度までに、全国平均は三十六日でございます、最短の長野県は二十七日でございますので、その差を半分に縮小するということでございます。
こういった計画をそれぞれの地域の実情に照らし合わせながらそれぞれ目標として掲げていただきまして、かつ都道府県は医療計画、それから介護保険事業計画、健康増進計画の作成主体でもございますので、これらの三計画との関連を保ちながら医療費適正化の中身というものを定めていくと、こういうことになろうかと思います。
○福島みずほ君 実績評価を踏まえた措置により、都道府県ごとに診療報酬が変わる可能性があるのでしょうか。
○政府参考人(水田邦雄君) これも本日、この委員会でも議論なされたところでございますけれども、五年経過後、その第一期の計画が終了した翌年度におきまして実績評価をいたしまして、その内容に応じまして厚生労働大臣の発議で都道府県知事と協議をいたしまして、都道府県ごとに異なる診療報酬を設けることができると、こういった規定が法案に盛り込まれているわけでございます。
○福島みずほ君 厚生省試案では市町村が保険者とされていたのに対し、法案では広域連合が運営主体となっています。実際、広域連合というのを今回作って果たしてうまく機能できるのか。国と都道府県と市町村の関係、一体どうなるのか。そこにおける厚生労働省の役割、どこまでコントロールするのか、口出しをするのか、どこまでやるのか。都道府県の権能はどこまであるのか。各都道府県ごとに診療報酬が変わるとすれば、一体その合理性やいろんなことがどう担保されるのか。それから、都道府県は保険者と、こうなるわけですが、それで果たしてきちっとやれるのかどうかということなどについて大変疑問があります。
これについては、また今後質問していきたいと考えます。
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