参議院 厚生労働委員会 2006年3月30日
◆国の補助金等の整理及び合理化等に伴う児童手当法等の一部を改正する法律案及び児童手当法の一部を改正する法律案
◆児童手当・三位一体改革について◆
◆教育費の問題について◆
◆保育園の問題について◆
◆がん患者対策について◆
◆自主共済保険業法について◆
◆視覚障害者無許可マッサージ業問題について◆
◆在外被爆者問題について◆
◆討論◆
◆児童手当・三位一体改革について◆
○福島みずほ君
社民党の福島みずほです。
厚生労働分野の三位一体、児童手当の増額、基礎年金の国庫負担への加算措置は全く法律改正の趣旨、目的が異なっております。共通しているのは、国庫負担の見直しという点だけです。形式的な共通点を挙げて一つの法案にまとめるのはいささか強引ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君)
先ほどから御議論いただいておりますけれども、三位一体改革をめぐって様々な議論を地方自治体と私どもの間でしてまいりました。そういった意味では、そしてまとまり得たものを税源移譲、また財政との兼ね合いということの中から提案をさせていただき、昨年もこのような形でお願いをしたと、御理解をいただいたものとして今回も提案をさせていただきました。
○福島みずほ君
昨日、参考人質疑で、地元の声や当事者の声を十分聞いたのかどうかという指摘が参考人からなされました。今回、児童扶養手当の国庫負担率引下げ、児童手当の国庫負担率の引下げなどを決定した際に、協議の過程において地方の声、なかんずくできれば当事者の声というものをきちっと吸い上げたのかということをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君)
先ほど答弁で十回と申し上げたのは九回でございました。十七年四月から十一月までに九回、生活保護費及び児童扶養手当に関する関係者協議会ということで、全国六団体を代表する石川県知事さん、それから高知市長さん、そして有識者の方お入りいただき、私どもは厚生労働省、総務省、それから財務省が入りまして、私もそこに参加をしながらずっと議論してまいりました。そういう意味では、六団体の代表の方が地方の意見を十分掌握した上で会議に参加をしていただいたと、このように考えております。
○福島みずほ君
六団体との協議というのはよく分かります。三位一体の議論をするときに、国は地方の代表する人間と協議をせざるを得ないというのは実は分かります。ただ、どうもこういう議論の中で、当事者の声が、だれを当事者というかというのはもちろんありますが、当事者の声を十分本当に吸い上げているのかというふうに思っております。
今後、是非、もちろん地方が当事者の声を吸い上げてなければならないのですが、また協議の過程で今後も工夫をして、生の声を是非国自身が、厚生労働省自身が聞いていただきたいと思いますが、今後工夫していただけるでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君)
例えば、今度の施設整備費の税源移譲、権限移譲問題について党内からも様々な意見もございます。しかし、最終的には大臣のリーダーシップでやれという強いお声をいただいて、実は反対意見もありましたけれどもさせていただいた。一方で地方から強く望まれた。そういう意味では、ある意味で政策決定がトップダウンにならざるを得なかった側面があったことは事実でございます。
ただ、これから次の段階を迎えるときによく注意しろという御提言だと受け取れば、もちろんそういうことを十分念頭に置きながらやっていきたい、こう思います。
○福島みずほ君
是非よろしくお願いします。
やはりトップダウン的に決められたということになれば、当事者にも浸透していないし、本当の意味で政策決定が公平かつ合理的かどうかということがありますので、是非工夫をして、当事者の声を極力吸い上げるという形での政策提言をお願いいたします。
国庫負担金を三分の一に引き下げる論拠ということがやはり分からないので、御質問いたします。
この問題は、現行、児童扶養手当ですが、現行四分の三の国庫負担金割合を、目的も趣旨も異なる児童手当とそろえて三分の一にまで引き下げるということになっております。去年の秋、政府と地方自治体との議論では、生活保護とともに二分の一という数字が出ていました。四分の三から二分の一、で、三分の一になったわけですが、こういうふうに変化したのは何か理由があるのでしょうか。あるいは三分の一の論拠をお伺いいたします。
○国務大臣(川崎二郎君)
何回も御答弁申し上げてまいりましたけども、生活保護費の問題については、最終、私どもの御提案は、生活費については従来どおり、そして、これも余り伝わってませんのであえて申し上げますけども、住宅と医療という地方がよりかかわりを持っておる分野については地方のリーダーシップでやっていただけないか、特に住宅の扶助については権限も制度も全部移譲しましょうと、こういう議論をしたんです。ですから、そういう意味では何分の一ということではなくて、最終的には生活費、住宅、医療と切り分けまして、住宅はもうゼロ、国はという形で御提案申し上げましたけども、最終的に調整が付かなかったというのは先ほどから申し上げているとおりでございます。
そういった中で、児童扶養手当につきましては地方と国がお互いに担っていこうと、しかし一方で、先ほどからお話ありました就労という側面が強いだけに、私どももハローワークでしっかりやりますけれども、地方で果たす役割が多いということから、今回、三分の一国が負担をするという見直しをさしていただいた。
一方で、先ほどのとおり、児童扶養手当が三分の一で、児童手当が三分の二のままで残ればまた何ですかという議論も当然出てくるんだろうと。そういった中で、地方との協議の中で相調いましたので、両方三分の一で合わさしていただいたということでございます。
○福島みずほ君
これは他の委員からも質問が出ておりますが、私自身納得がいかないので、あえて私からも質問をいたします。
今回、児童手当の地方負担割合が増えると、児童の増加が地方の負担増に直接つながることになってしまいます。つまり、児童手当そのまま払うわけですから、地方の積極的な少子化対策に対する逆のインセンティブとして働くのではないか。政策効果として国庫負担率の引下げは少子化対策に逆行するという意識はないのでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君)
児童手当自体、元々地方がされていた経過もあります。そして、今現在も、児童手当について上乗せの支給をされている地域も多うございます。そういう意味では、国で決められた制度に上乗せで各地方が子育てというものについて非常に意を用いていただいていることは間違いない事実だろうと思っております。
また、先ほど御指摘いただいた猪口担当大臣も、地方へ積極的に出向きながら、知事さんや市長さん方とこれからの少子化対策どうあったらいいかといろんな御議論をいただいておりますので、今、国全体を含む認識といたしまして、地方も国も少子化対策をしっかりやらなきゃならない、児童手当等充実をしていかなきゃならないという認識の中にあると考えております。
○福島みずほ君
この問題につきましては、国庫負担率の引下げと財政難に苦しむ自治体がどうなっていくのかという点についての検証が今後は必要だと考えます。是非それをお願いいたします。
○国務大臣(川崎二郎君)
それは、先ほど申し上げましたように、いろんな意味で税源移譲が行われます。そういった中で、もう地方に渡したから厚生労働省知らないよということではいかぬだろう、当然しっかりウオッチをしていかなきゃならないと。ましてや、今回のやつは国と地方が重層的な役割しっかり担い合っていこうということでありますから、地方の状況は私どもしっかり見ていくつもりでございます。
○福島みずほ君
衆議院での審議の中で、児童手当自体は現金給付事務であるので、それ自体の直接的な地方裁量の拡大につながるものではないという答弁がありました。そもそも三位一体改革とは何かということにつながるもので、正直、私はこの答弁びっくりいたしました。というのは、地方裁量の拡大につながるものではないと。
三位一体改革への認識は、地方の自主性や自立性というものをどう見ているのか。地方の自主性や自立性は一切ないという認識でよろしいのでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君)
先ほども北井局長の方から、児童手当については現金を支給する事務であるということから裁量の拡大にはつながらないということは申し上げました。これはもう隠していても仕方ない話でありますから。
私どもは、児童手当との一体性の中で今回併せて整理をしたという御報告をさせていただいております。
○福島みずほ君
三位一体改革をなぜやるのかという根本のときに、これはやはり地方を活性化させる、地方の自主性や自立性を非常に高めていくという根本の目的があったはずです。それがなかなかそうどうもなっていないというかですね、今回の法案でも、財源だけの問題、あとは三分の一に切りそろえるという形で、まあ数字上の統一性といったことがむしろ重視されているのではないかという懸念を大変思っております。
厚生労働省としては、この三位一体の中で正直言って厚生労働省の予算が、まあターゲットになっていると言うとちょっとひどいですけれども、ちょっと言い方が悪いですかね、厚生労働省としてやっぱり地方の自主性や自立性の問題とナショナルミニマムの問題についてどうお考えか、ちょっと話してください。
○国務大臣(川崎二郎君)
これは先ほどちょっと本音でも申し上げたんですけれども、国の予算が七十九兆円、事実上使えるお金が五十兆。その中で三兆税源移譲していこうという大きな大方針が出てきたと。五十兆の中で我が省の予算が占める割合は二十一兆ですから、当然高いウエートになると。しかし、政策経費は余りない、義務的経費の方が多いと。その中で、地方の皆さん方も厚生労働省から何を譲ってもらおうかということで悩まれたこと、事実だと思うんですよ。
で、結果として我々にお示しいただいたのは、例えばSARSの対策とかがん対策とか障害者自立支援法とか保育の民間のやつをとか、こういう話がずっと出てきましたので、これは正直言って、障害者自立支援法一つにしても、四月一日から始まる。そして、委員の皆さん方からも御懸念をいろいろ示されて、やっぱり国一体性を保ちながら新しい地方自治体もやっていかなきゃならぬということですから、これは御勘弁くださいということで、どうしても我々の主張とは合わなくなります。それは当然合わなくなる。
どうして地方自治体の要求のとおり厚労省はしなかったんだと言われるけれども、我々も現実問題、国会でこういう議論をいただいて、言われるとおり、厚労省としての主張はどうなんだと言われれば、当然、地方自治体に対してさせていただいた。その中で、今回、施設整備費、これなかなか財務省という役所がきつうございまして、公共事業等含めて、それは駄目だと。しかしながら、これは思い切って踏み込ましていただいて、それで、給付というものも併せて実は地方に移譲することになったという意味では、非常に評価されているものもある。
また、一部、この議論に参加していない方、自治体の長の皆さん方から御批判されている部分もあるということは承知いたしておりますけれども、いずれにせよ、あの三兆円という数字の中で厚労省がかなり苦労したことは事実でございます。
○福島みずほ君
生存権、あるいはナショナルミニマムということに一番直結すると思われる役所がやはり厚生労働省だというふうに思っています。ですから、地方分権はもちろん最重要課題ですが、というか、住民の権利ですね。だけど、ナショナルミニマムを国としてどう保障していくか、これからせめぎ合いと調整がとても必要だと思っています。そのときにおける厚生労働省の考え方と、もう一つのポイントは、住民というかやっぱり当事者のニーズというか、こうしてほしいということのようにも思っています。
済みません、ちょっと駄目押し的な質問で済みませんが、先ほども申し上げましたが、これから三位一体のもし第二幕が上がるとしたら、当事者の声を具体的に吸い上げるある種の仕組みが必要ではないかというふうにも思っております。先ほどは要望という形で申し上げましたが、大臣、どういう工夫をしていただけるか、よろしくお願いします。
○国務大臣(川崎二郎君)
うちの持っている予算、正直言って政策的な経費としては五千億でございますので、もちろん全部オープンにしているわけです。当然、各団体がありまして、団体から随分反対陳情来ます。これもう地方に渡すと回ってこないかもしれないから、きちっと今までどおり厚労省でやってくれという陳情。ただ、それを裏から見ますと、厚労省が言わしているんではないかと、こういううがった見方も当然されるわけですよ。
したがって、委員が言われたとおり、地方の声、それは必ずしも知事さんや市長さんの声だけではなくて、地方の団体の声というものがどう生かされるか、地方住民の声がどう生かされるか、そういう工夫はしたいなと思います。
○福島みずほ君
是非よろしくお願いします。
介護保険施設等にかかわる給付費の負担割合の引下げ、地域介護・福祉空間整備交付金を見直して都道府県分を一般財源化することが提案をされております。施設整備が後退するんじゃないか、施設の待機者問題は解決しないのではないかという点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君)
この辺の議論は昨日阿部さんとさしていただいたんですけれども、第一段階として我々がきちっとやるべきもの、そして第二段階に入ったものと、こういう区分けが一つあるだろうと。もう一つは、ナショナルミニマムなり危機管理なり、こういうものは国がやっていかにゃいかぬ。しかし、そうはいっても生活保護でも四分の三の四分の一。
タミフルという薬を買うときも、我が国は一千五十万錠を国ですよ、半分を地方ですよ、しかし国がまずストックしますと、こういう方針を立てています。フランスはもう国家で二五%ストックしました。ドイツはまだ何も決まってないです。地方でいろいろ財源の問題を議論しているというようなことで、これは国の在り方としてヨーロッパのいろんな国々あります。まあアメリカのやり方もある。
そういった中で、我が国は基本的には重層的にやってきてます。しかし、重層的にやる中で、第一段階の整備がそろそろ終えたんではないかという認識の下で、今回県の分ですね、県の分についてお渡しすることにしたということでございますので、基本的な認識としてはある程度成熟してきた制度。そして、これから、もちろん税源移譲になっておりますから、県知事さんとの御判断で施設整備はしっかり進んでいくものと、こういうふうに思っておりますし、逆に県によっては、これで国の規制が取れたからおれのところしっかりやるんだと、正直言って首都圏後れてますからね。こういうところは我々の裁量でやるよというのを明言されておる知事さん方もいらっしゃるということは事実でございます。
○福島みずほ君
これは都道府県議会でチェックをすると同時に、是非国会、私たちもチェックをしますが、厚生労働省としても目を光らせてというか、是非検証をよろしくお願いいたします。
知的障害、身体障害の施設、生活保護法に基づく公立の施設整備費負担金の廃止も同じように障害者の生活を支える基盤整備を後退させるのではないかという意見がありますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(中村秀一君)
お答え申し上げます。
今委員からお話ございましたように、今回の三位一体改革において公立の障害者の施設整備、あるいは生活保護施設の施設整備費につきましては、国庫補助を廃止し、税源移譲の対象といたすところでございますが、これは地方関係団体からの強い要望もあり、自治体が、公立でございますので、地域の実情等により主体的に整備を行うことが可能となると、こういうふうに考えたところでございます。
障害者施設につきましては、障害者自立支援法も定めていただきまして、これから新しい障害施設整備が進むわけでございますが、障害施設の大半は、現在、一九七五年、昭和五十年当時は公立施設が四七・九%でございますが、平成十五年、二〇〇三年においては二三・七%と。逆に申し上げますと民間立が四分の三を占めると。近年の整備は民間によって担われているところでございますので、この障害施設につきましては引き続き国庫補助制度で対応をすると、こういうふうに考えておりまして、障害者自立支援法等新しいニーズについてはきちんと対応をしてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君
非常に重要な点で、障害者自立支援法案との関係もあるので、私たちも検証、チェックをしていきたいと思っています。
児童手当についてお聞きをいたします。
これは衆議院でも議論になっておりますが、児童手当の財源は複雑な構成になっています。サラリーマン家庭の場合、支給対象児童がゼロ歳から三歳未満であれば、次世代労働力の確保の観点から受給する児童手当の大部分は事業主からの拠出金で賄われております。しかしながら、支給対象児童が三歳から小学校三年修了前の場合、受給する児童手当は全額公費で賄われ、事業主からの拠出金はありません。
財源構成が極めて複雑化をしています。これは、児童手当の理念、目的が十分詰められないまま始まって、その後の財政状況などによって制度が変遷してきたということがあります。もう一度制度の理念や目的を整理して、だれがどれだけ負担すべきなのかという財源構成の在り方についても議論を深めていくべきではないでしょうか。
○副大臣(中野清君)
今委員がおっしゃったとおり、零歳から三歳未満まではいわゆる事業主負担と、それから小学校の学童については公費負担というのはそのとおりでございまして、それについて議論をすべきだという御意見でございますが、まず児童手当の財源構成につきましては、国のみならず、地域福祉の観点から地方が、また将来の労働力の維持とか確保の観点から事業主がともに応分の負担をして支えているものということはもう御承知のとおりでございます。
こうした考えを基にいたしまして、今後の事業主負担や公費負担の在り方については、国の財政事情や、また企業の家族手当の在り方などを踏まえまして、少子化対策の全体の検討の中で合意を得ていくものと考えております。
現在、政府の少子化対策推進会議が開催されておりまして、また先般は政府・与党の少子化対策に関する政府・与党協議会が設置されまして、少子化対策の在り方についての、この六月の取りまとめに向けて活発な議論が行われております。このいずれの会議につきましても我が川崎大臣が出席しておりますし、また、この政府・与党の協議会の小委員会には私も参加しておりますけど、今委員がおっしゃった点の、いわゆる議論を深めて、これからも根本的にやっていこうということについては、これからも頑張ってまいりたいと思います。
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◆教育費の問題について◆
○福島みずほ君
昨日、参考人が、子供が大きくなればなるほどお金が掛かるということを言っておりました。特に高校生、大学生、特に実は大学生がお金が掛かるというふうに思います。例えば、国立大学の授業料は現在一律年五十二万八百円です。しかし、二〇〇五年の法人化で五十七万二千八百円が上限となり、学費が上がってきております。
児童手当は小学校修了まで、そして児童扶養手当は十八歳までの支給となっております。子供は大きくなればなるほど負担が大きくなり、教育費も掛かってきます。この点、文科省はどう考えていらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(徳永保君)
お答え申し上げます。
教育費負担の軽減ということにつきましては、私ども文部科学省におきましても、幼稚園の就園奨励費補助金あるいは私学助成、奨学金事業など様々な諸施策を通じて取り組んでいるところでございます。
国立大学の授業料につきましては、従来から私立大学の授業料の水準など、社会経済情勢等を総合的に勘案して改定を行っているところでございまして、平成十七年における学部、大学院の標準額の改定といったこともそういったことの踏まえたものでございます。
なお、国立大学法人制度におきましては、各法人の授業料につきましては、文部科学省が示す標準額を踏まえつつ、その一〇%の上限内でそれぞれ定めるということでございます。十七年度の各法人の授業料を見ますと、言わば専門職大学院二千校で標準額を上回る金額を設定しているほかは、すべての法人におきまして標準額あるいは標準額を下回る金額となっておりまして、法人化に伴って授業料が増加傾向に転じたということではないと考えておるものでございます。標準額そのものにつきましても、十八年度におきましては改定しないとしたところでございます。
今後とも、国立大学の授業料標準額につきましては、経済状況にかかわらず、学生に進学機会を提供すると、こういう国立大学の役割を踏まえまして適正な水準を維持をするとともに、奨学金事業や授業料免除など、教育費負担軽減に係る施策の充実に努力していきたいと思っております。
○福島みずほ君
格差拡大社会の中で、健康格差社会、あるいは教育格差社会というふうにも思います。
国立大学の授業料は以前は随分安かったと思うんですが、文部科学省の政策が不思議なのは、私立大学に合わせて国立大学を上げなければならないというふうに考えていることです。私立大学に対する援助ももちろん重要ですし、国立大学の授業料をなぜ私立大学との均衡で上げていくのか、その点についてはいかがですか。
○政府参考人(徳永保君)
お答え申し上げます。
国立大学の授業料につきましては、まず一つ、高等教育の機会提供という国立大学の役割、当然これは踏まえております。一方で、大学教育を受ける者と受けない者との公平の観点、これを確保しなければいけない。あるいはまた、私立大学の授業料の水準、やはりそういった、現に私立大学で学んでいる学生とのバランス、そういう様々な社会経済状況等を総合的に勘案しなければいけないと考えておりまして、結果としてほぼ二年ごとに改定を行ったところでございます。
私立大学における授業料等自体につきましても、これはもちろん私立大学自身の責任において自主的に決定すべき事柄でございますが、文部科学省としては、従来から、学生や保護者の就学上の経済負担の軽減に資するため、経常費助成を中心とした私学助成、あるいは奨学金事業、そういったことに努力しているわけでございますが、私立大学の一層の経営努力により極力授業料を抑制するよう、一方で私立大学に対して要請をしているところでございます。
○福島みずほ君
今の答弁にもあるとおり、実は国立大学の授業料は私立大学と合わせる公平の観点から二年置きに上げてるんですよね。もちろん私立大学の援助もとても重要です。しかし、もちろん、国立大学の行く学生の親の方が年収が高いなんという統計もありますが、しかし、お金がなくても大学に行ける、あるいはもちろん奨学金制度を充実する、要するに、家が経済的に豊かでないために大学に行けない、唯一経済的な理由だけで学業を断念しなくちゃいけない子供たちをなくすというのも国の政策にとって非常に重要だというふうに思います。
北欧のように授業料を全部無料にしろとか、ノルウェーやスウェーデンのように生活ローンみたいな形で無収入でも大学に行けるようにしろというところまでは申しません。しかし、文部科学省の政策として、お金がなくても大学に行ける、そういう意味で、国立大学の授業料を二年置きに必ず上げていくというのは首をかしげますが、いかがですか。
○政府参考人(徳永保君)
先ほど、私、二年置きにということを御答弁申しましたが、これは最近の傾向として結果的にそう申し上げているわけでございまして、私どもといたしましても、それは基本的に国立大学というものが経済的な状況いかんによらず進学機会を提供する、そういう国立大学の役割ということは十分踏まえているつもりでございます。ただ、そういう中で、私どもといたしましても、先ほど、繰り返しになりますけれど、様々なバランスを踏まえて授業料を適正に維持するということを考えているわけでございます。
今後とも、こういう国立大学のそういう性格ということにかんがみまして、まず授業料については適正な水準に維持したいと思っておりますし、その上で奨学金事業、あるいはまた、どうしてもその上で様々国立大学に来られる方の中で必要な場合については授業料減免、授業料減免につきましては国立大学でも運営費交付金で措置をしておりますし、あるいはまた私立大学における授業料減免については私学助成等でこれも助成をしているところでございます。そういうことによりまして、実質的に経済状況にかかわらず進学の機会を提供していくという基本的な考えを踏まえて、私どもとしてはそういったものを、授業料の標準額の設定ということに意を用いていきたいと思っております。
○福島みずほ君
しかし、授業料が減免されるかどうかというのは大学に入ってしまわないと分からないわけですよね。その点はいかがですか。つまり、今、年収が二百万円以下の世帯が五世帯に一世帯。うちに二百万しか年収がないと思った子供は、奨学金もらえるかもしれない、授業料減免を受けるかもしれないけど、それは分からないわけですね。授業料が六十万近く、しかも生活費が掛かる。じゃ、東京の大学に行こうかと思えるでしょうか。
ですから、やはり制度の設計を是非、子供たちが親の財布の大きさで未来が決まらないように、文部科学省はちょっと頭を切り替えてほしい。いかがですか。
○政府参考人(徳永保君)
授業料の設定のこと自体につきましては先ほど御答弁したとおりでございますが、例えば奨学金の問題につきましても、高等学校で大学に行く前に予約をするというような制度もございます。あるいはまた、授業料減免等につきましても、それぞれ国立大学あるいは学校法人のそういう様々な自主的な努力によって、あらかじめそういう条件等を提示をするということによって自主的に、高等学校に在学する段階でそういうチャンスがあるということを十分お知らせし、あるいはまた予約奨学生というような形で具体的にそのことをお約束をするという措置等につきまして、私どももこれからもいろいろ工夫をしてまいりたいと思っております。
いずれにいたしましても、私どもといたしましても、繰り返しになりますが、経済的状況によらず高等教育の機会を提供するということについては政策の基本に置いているつもりでございます。
○福島みずほ君
大学に合格する前に奨学金や学費の免除を要請する、あるいは予約をするというのはなかなか難しいと思うんですね。どれぐらいそれは認められているんでしょうか。
○政府参考人(徳永保君)
ちょっと手元に現在具体的な資料がございませんのでございますが、基本的に、予約奨学金制につきましては、その制度もございます。ちょっと、大変申し訳ございません、本日はそういった具体的な量等の資料を持ってまいりませんので、またいずれお答えしたいと思っております。
○福島みずほ君
児童手当や児童扶養手当のことに私たちが非常に重要だと思い、こういうふうな質問をするのは、やはり子供たちが育っていくのに、お金がない、あるいはそれが子供たちの人生を決めていく、生活を決めるからこそやっぱり大事だと、こう思うわけですね。予約奨学金や予約授業料免除もあるということですが、自分が高校生の立場で考えれば、まだ受かりもしないのに、よっぽど自信がないとそこまでやって大学行こうって思えない、経済的なことでやっぱりめげてしまうというふうに思うんですね。是非、国立大学の授業料や私立大学に関する援助、そういうことを文部科学省は是非頭を切り替えて積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(徳永保君)
私ども、学生の、いずれにしても教育費負担を軽減するという観点から、奨学金あるいは授業料減免といったことについては、具体的なそれぞれ学生さんの希望あるいは実態、そういったことを踏まえてこれからも様々な制度の改善に努力していきたいと思っております。
○福島みずほ君
学費を、まあいろんな、学費については微妙かもしれませんが、やはり余り学費が高くならないように、心からよろしくお願い申し上げます。
次に、児童育成事業は、平成六年の改正児童手当法において、とりわけ働く女性の低出生率に考慮し、仕事と子育ての両立を支援するためのきめ細やかな各種のサービスの充実を図るため、全額事業主からの拠出金を財源に導入された経緯があります。これは三百三十四億円ですが、三百三十四億円が確保され、特別な保育事業や放課後児童クラブの普及促進等の予算に充てられています。
児童手当の中でこうした仕組みが導入された経緯と児童育成事業に対する評価についてお伺いします。
○政府参考人(北井久美子君)
児童育成事業は、今お話がございましたとおり、平成六年の法改正によりまして、共働き世帯の増加や核家族化、都市化の進展など、児童や家庭を取り巻く環境の変化の状況を踏まえまして、児童手当制度の中できめ細かな育児サービスや児童の健全育成のための事業の充実を図るために創設をされたものでございます。そして、全額、事業主の御理解を得て、事業主の方々にその費用を御負担いただいて実施することとしたところでございます。
平成十八年度の児童育成事業については三百三十四億円を確保しておりますけれども、例えば、放課後児童クラブにつきましては、制度発足当時、平成六年度四千五百二十か所であったものが、平成十八年度には一万四千百か所、これは国庫補助の付いている数字でございますが、そうしたことに増加をいたしておりますし、それから、専業主婦家庭を含めた保護者の育児相談に乗る地域子育て支援センター事業につきましては、平成六年度二百三十六か所であったものが、平成十八年度には三千四百三十三か所に増えております。また、一時的に子供さんをお預かりする一時保育事業につきましては、平成六年度四百五十か所であったものが、平成十八年度には七千八十九か所と増えております。
こうしたようなことで、この事業は一定の成果を上げているものと考えております。
○福島みずほ君
これは以前にも質問し、かつ昨日参考人からも出たことですが、二〇〇八年には児童扶養手当が五年後の受給後には半分を限度として減額されるということが議論されており、この児童扶養手当制度改正の施行については母子家庭の人たちが不安を募らせております。
それは、母親に対する労働環境の整備などが非常に遅れていることですが、以上のことから施行時期を見直す必要があるのではないでしょうか。また、政令の検討状況はどうなっているでしょうか。
○政府参考人(北井久美子君)
今お話がありましたように、この母子家庭の支援につきましては、平成十八年の法改正によりまして、平成二十年度からの受給期間が五年を超える場合の児童扶養手当の一部支給停止措置を導入したところでございます。
まず、私どもとしては、この母子家庭の就業自立に向けた支援の充実強化を図らなければならないと思いまして、その実績を積み上げていくことが一番大事なことであると考えております。そして、この減額に当たっての検討につきましては、平成十四年度法改正のときの附帯決議で、今後、その子育て・生活支援策、就労支援策、養育費確保策、経済的支援策などの進展状況や離婚の状況などを十分踏まえて決めることとされておりまして、こうしたこの附帯決議も踏まえまして、今後検討していきたいと思っております。
そして、既に御説明をしておりますけれども、五年ごとに全国母子世帯等調査を、全国の調査をやっておりますが、これを前倒しをいたしまして、本年の秋にはこういう調査をして、しっかりとそのまず状況を把握していきたいというふうに考えております。そうしたことや、あるいは関係の団体、それから地方自治体等の意見も踏まえながら検討していくことになるものと考えております。
○福島みずほ君
是非、見直しや検討をよろしくお願いします。
と申しますのは、母子家庭の生活は五年前の調査時よりすべての点で悪化しています。年収入は二百十二万円、うち勤労収入はたったの百六十二万円、前回五年前の調査時よりも十七万円減少をしています。ですから、自分の勤労収入に児童扶養手当があって生活がやっとできると。ですから、よく母子家庭の人たちが児童扶養手当は命綱だと言うのは、正に児童扶養手当があってようやく生活ができるという実態を本当に反映をしております。
ですから、是非というか、この一件当たりの支給額を増やすとか、現状をきちんと見て対策を設けるということについてはいかがでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君)
児童扶養手当は母子家庭の生活の安定と自立の促進に寄与する制度であり、他の就業自立支援策と相まってその目的を果たしていくべきものと考えております。そういう意味では、手当の増額というよりも、子育て・生活支援や就業支援など、総合的な取組を進めていきたいと考えております。
一方で、女性の雇用の問題で、中身の問題の議論が国会でも盛んになってまいりました。パートで短時間労働の方がいいという方々もいらっしゃいますが、一方で、パートで正規社員と同様の仕事をしていながら賃金に極めて格差があると、こういう問題についてもう少し国も是正をしていくべきではないかと、こういう認識を私も持っております。
それは、女性の雇用の問題、それから若者の雇用の問題、実は明日も中野副大臣に経団連に会ってもらうわけですけれども、この十年、極めて経済状況が悪かったもんですから、その当時卒業した人たちの就職、数字で見ますと、若者が一番ひどかったときは一〇%を超えている失業率になっていると。それが二、三年たって少し良くなってきて、それでも七%台。一方で、新卒の雇用は上がってきていますね、明らかに上がっている。そうすると、その十年の日本が極めて厳しいときに正に波をかぶった人たちにもう少し経済界としても目を向けてくれないかと、女性の雇用の問題とこの青少年の雇用、これについてもう少し私ども、物を言っていこうと、こう思っておりますので、どうぞ御理解お願い申し上げます。
○福島みずほ君
大臣が踏み込んでそこまで言ってくだすったことは、とても私たちもうれしいというふうに思っています。
いわゆる団塊ジュニアの世代が一番就職が実は悪くて、今おっしゃったとおり、なかなか、非正規だったりフリーターだったり、そこが立ち直ってないという問題があります。極端に言えば、雇用を良くすることが日本の社会を安定させると私自身も思っています。ですから、母子家庭の児童扶養手当ももちろん重要だけれども、二十歳とか、若いときからの雇用がちゃんとしていればそれが一番いいことでありますし、雇用が安定すれば結婚したり子供を持とうというふうに思うわけですし、実は財界にとっても、みんなが購買力を持ち、安定し、子供を産み、また命の再生産も含めて社会が安定する方がこれはいいわけですから、是非、厚生労働省も、少子化対策というのの一番大本は実は雇用の安定であると。
さっきも、私も、例えば七時間、六時間しか働かないけれども、同一価値労働同一賃金で働きたい、あるいは正社員とほぼ同じ仕事をしているのに全く待遇が違うということに関して、もう少し同一価値労働同一賃金的なことにして、その分、例えば時間が少ない分給料が少なくても、きちっと働きに見合った賃金を払うというふうにすれば、やはり児童扶養手当だけという議論だけではない議論が出てくるだろうと思っています。
是非、これから経済界も含めて意見交換をされるということで、是非、長期的に見て、それが、ウイン・ウインというか、経済界にとっても、働く人にとっても、社会にとっても、未来にとっても、子供にとっても、若者にとっても、女性にとってもいいのだという、そこを是非頑張ってください。
何かお願いがあって済みません。大臣、もう一回決意をお願いします。
○副大臣(中野清君)
今大臣がお話しのとおり、明日経団連へ行きまして、今新卒者については比較的いいわけでございますけど、いわゆる氷河期の皆さんといいましょうか、そういう皆さんについては、これはやはりこの新卒と同じように考えてもらわなきゃ困るということが一点ございます。
それからもう一つ、今おっしゃいましたけど、経歴の中にでも、例えばフリーターだという、勤めがはっきりしたところじゃないという方もいらっしゃるけど、それだけでもっていわゆる差別は困るよという話もしてまいりたいと思いますし、またそういう点で、今回は特に若者にチャンスをということでやりまして、この後は、また大臣の御指示いただきながら、例えば時間外労働の問題等も、これはもうこれから遠慮なしにどんどん言わしてもらおうということで頑張りたいと思いますんで、よろしくお願いしたいと思います。
○福島みずほ君
是非よろしくお願いします。
履歴書を書くときに、例えば大学中退だったりすると、何十社受けても、何で大学やめたんだって言われる。あるいは、大学卒業してブランクがあると、なかなかその履歴を書くときになぜだなぜだと、こう言われたりすると。ある意味、聞く方は当然の面もありますが、なかなか履歴書が難しいという話も実は聞きます。是非、今二十代、三十代の人たちを特に応援するように、是非よろしくお願いします。
踏み込んで答弁してくださり、また頑張るとおっしゃってくだすって、それはありがとうございます。
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◆保育園の問題について◆
○福島みずほ君
次に、保育園のことについてお聞きをいたします。
公立保育所運営費一般財源化後の保育の実施状況に関する調査などがあります。例えば、平成十六年度及び十七年度において、約一割の市町村で公立保育所運営費予算の減少を理由に保育料が引上げとなっております。つまり、一般財源化をしたら保育料の値上がりが起きてしまったという問題があります。一般財源化のしわ寄せが、結局、保育材料、備品購入コストの削減など、保育の質につながっております。
例えば、平成十六年九月に厚労省が調査を行ったところ、約一割の市町村から公立保育所運営費予算の減少、若しくは減少予定という回答があります。これは非常に問題ではないか。施設整備費の一般財源化による保育の質への影響をどうお考えでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君)
この問題が一つのサンプルなんですけども、なかなか難しい議論がこれからも出てくるだろうと思います。しかし、私どもは最終的には地方自治体を信用したいと、こう思っております。地方自治体の自主的判断によって運営が進められると思っております。
平成十六年に公立保育所運営費を一般財源化した後、同年九月に行った保育の実施状況に関する調査では、平成十六年度において公立保育所の運営費が前年に比べて減少した市町村、全体の三八・九%においては、保育材料等のコスト削減や新規職員の採用抑制、パート職員への切替え等で対応しているということでございます。平成十六年度に保育料を引き上げた、又は平成十七年度に保育料の引上げを予定している市町村、全体の一割のうち、五割弱は公立保育所の運営にかかわる配分予算の減少を理由としております。
しかしながら、一方で保育料の引上げについては地方自治体独自の保育料軽減措置を縮小し、国の費用徴収基準に近づけた場合が考えられること、公立保育所運営予算の減少については、民間保育所と比較して高コスト構造との指摘がある公立保育所運営の効率化を図った場合が考えられる、また保育所運営に関しては最低基準により保育の質を担保していることから、一般財源化が保育の質の低下をもたらすとは現在考えておりません。
来年度から、公立保育所施設整備費の一般財源化については、公立保育所は地方自治体自らその責任に基づいて設置するものであり、運営費も既に一般財源化され、地方に同化定着していることから、地方から強くの要求でございましたので、保育の質の低下をもたらすとは考えていないと、こうした思いの中で決断をいたしたことでございます。
先ほどから議論が出ておりますけれども、しかしその後はしっかり見とけよというお話をいただきました。それはそのとおりで、やはり保育行政全体は国の責任でありますので、それをしっかりウオッチしながらいくことは事実でありますが、一方で、やはり分権が進む中、地方が責任を持って進めていくということについてはしっかり応援していきたいなと、こんな思いを持っております。
○福島みずほ君
衆議院の厚生労働委員会でデータが出ておりますが、民営化、民間委託の保育園が非常に増え、公立保育園が減っています。全国、保育園が民営化されることで何が起きているのかということの検証も社民党としてもやっています。
各地で、御存じ、裁判が起きています。横浜市の例ですと、例えば、ある日までは公立、ある日からは民営化、そうしますと、施設も子供たちもそのままだけれども、保育士さんだけ全取っ替えをやる。子供にとっては家族のようなもの、先生というのは、それがある日突然全取っ替えになってしまう。そうしますと、例えば子供が不安定になるとか。で、経費削減のためにやっているわけですから、雇われる人たちは契約社員で、パートで、有期契約でどんどんどんどん替わっていく。この問題点は全国的に指摘をされております。
この経費削減のために保育園、民営化になり、裁判が起きている、各地で起きているということを厚生労働省としてはどうお考えでしょうか。
○政府参考人(北井久美子君)
保育所の運営に当たりまして、民間保育所の資源を大いに活用するということも重要なことでございますが、そしてまた、現に最近の状況を見ますと、平成十七年四月一日現在で、公立保育所が一万二千か所、民間保育所が一万か所余りでございますが、前年と比べますと、公立施設が二百六十八か所減少したのに対して民間施設が三百四十八か所増えております。
こうしたことから、民間への移譲とか委託というような形が進んでいると思いますけれども、そうした場合にも、私どもとして、厚生労働省としてはやはり一定の配慮をして、きちんと保護者や市民の皆さんに不安がないようなことにしていかなきゃいけないと考えております。
それで、特に民営化という場合には、早期に情報提供をして十分保護者等々との話合いの場を設けるとか、意見交換をするとか、それから実際に実行する場合にも慣らし保育であるとか、それから保育士さんの引き続きの必要な場合には雇用であるとか、いろんなことを配慮していただいてスムーズにやっていただかなければならないというふうに考えております。
○福島みずほ君
民間になると、例えば採算が取れないと撤退するということもあるわけです。やはり障害者、障害のある子供の引き受けている率は公立の方が多いです。今どんどんどんどん民間になっている。ですから、少子化といいながら、国が責任を持って保育をやるということも大事にされなければならないのではないか。実際、自治体ではどんどんお金が足りないということで民営化し、保育士さんは非正規でしか雇わない。この状況がいいとはやっぱり思いません。是非、厚生労働省はこの点について再考してくれるよう要請します。
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◆がん患者対策について◆
○福島みずほ君
次に、がん患者の対策についてお聞きをいたします。
地域がん診療拠点病院、全国百三十五病院では、がん登録の専任者を置き、がんの種類や治療内容、治療後の状況など重要なデータを院内並びに地域がん登録に活用していくこととなっております。これらの実施率が低いとの報道がありましたが、今後どのように体制を整備されるのでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君)
昨年末のがん診療連携拠点病院、百三十五か所でございますけれども、そこに対する現況調査によりますと、百十八の回答のうち、院内がん登録を実施していないところが四か所、地域がん登録にデータを提供していない、四十七か所、がん登録の実務に携わる専任者がいない、四十六か所となっております。
このがん登録データを提供していないうち、地域がん登録を行っていない都道府県の拠点病院が三十五か所あります。これらの拠点病院は、本年二月に見直す前の整備指針に基づき指定されておりますが、従来の整備指針では数年以内に院内がん登録システムが確立する見込みが確実である場合も認める扱いといたしておりました。これに対して二月に見直した新しい整備指針では、「院内がん登録を実施すること。」、「都道府県が行う地域がん登録事業に積極的に協力すること。」、「診療録管理(がん登録実務を含む)に携わる専任者が一人以上確保されていること。」と、こうしております。今後は、この新しい整備指針に基づき、がん診療連携拠点病院の整備を推進していくと考えております。
実は、何回かお話ししておりますけれども、七件ほどこのがん診療連携拠点病院に入っておりませんでした。その中で、多少補助金が少なかったこともあるのかもしれませんけれども、少し補助金の方も充実させていただいて、今最初の話合いをさせていただいておりますけれども、四十七都道府県にすべてこの拠点病院ができ上がることになります。そして、今の基準によってもう義務化ということで院内がん登録を実施することという条件で進むことになりますので、体制は整ってくると考えております。
○福島みずほ君
今年十月までに国立がんセンター内にがん対策情報センターを設置するということで十五億円の予算が付いております。どのような体制でどのような委員会のメンバーで設置するべく準備を進めていらっしゃるのか、工程表も含め明らかにしてください。
○政府参考人(松谷有希雄君)
御指摘のとおり、がん対策情報センターにつきましては、これまで、本年十月設置に向けてその準備を進めているところでございます。昨年十二月から国立がんセンター内に作業部会及び検討班を設置をいたしまして事務的検討を実施してきたところでございます。
今後の具体的な準備につきましては、先般の平成十八年度予算の成立を受けまして、四月中旬を目途に国立がんセンター内に開設準備室を設置をいたしまして、関係の方々の意見などを聞きながら進めてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君
従来、国の政策医療として全国の五十か所以上の国立病院をネットワークされている政策医療ネットワークと今回の情報センターの違いは何なんでしょうか。二重のシステムにならないのかという点についてはいかがですか。
○政府参考人(松谷有希雄君)
がん情報につきましては、がん対策全体の中で国立がんセンターがその情報の中央のセンターとして機能すべくその準備を今進めているところでございます。がん診療連携拠点病院でそれぞれ相談支援センター等が設けられるということでございまして、これらにおきます患者、家族に対して正確な情報に基づく支援が行われるわけでございますが、それに役立つような情報の提供ができるような仕組みにいたしたいと考えてございます。
従前の国立病院のネットワーク、もちろん、国立病院グループでのがん情報のネットワークというのはその一角をまた担うものと考えております。
○福島みずほ君
これは先日、独立行政法人化で出ましたけれど、国立がんセンターの独立行政法人化ですが、やはり若干問題ではないかと私自身も思うんですが、この間大臣答弁されましたが、改めていかがでしょうか。
○国務大臣(川崎二郎君)
これからのがん医療がどうあるべきか、私自身もがんセンターを視察してまいりました。それから、多くの皆さん方から御意見いただきました。また、先ほど申し上げたように連携拠点病院も、まあNHKで報道されて初めて知ったんですけれどもね、各県でできてなかったものがあったというようなこと、詳細を聞きながら、これから我が国のがん治療どうあるべきかということを考えたときに、一つは、外科手術が中心だったがん治療から、化学物質というんですか、薬を使った治療、それから放射線治療、ここを飛躍的に発展させなければならないなと、こういう感じをいたします。特にアメリカとの比較ではその部分が多く遅れているということは事実だろうと。
そういう意味では、そうした技術、新しい医療技術者を養成することも大事でありますけれども、今の現状どうするかということでございますから、そういう意味では、あのがんセンターをより高いものにして、そこから医療技術を地方に下ろしていく、また地方の拠点病院からまた下ろしていくと、その中に医療技術というものがしっかり入っていかなければならないと、こう考えております。
その中でがんセンターというものを、今の国の公務員の削減の枠の中でやっていく、また限られた予算でやっていく、なかなか難しいなという議論をいたしまして、そういう意味では、独法というものが人を減らすため、効率化を図るためというならば、私はがんセンターの独法化には乗らないと。これはあくまでより大きなものにしていくと、そして民間との連携の中でやっていくという中で踏み切らしていただくと。したがって、担保されなければならない。したがって、これからまだ実は詰めが、担保される、大臣が本当に納得するまでの担保がどう取れるかというところが一番大事であります。いずれにせよ、大きな山をつくって、そこから技術を各所に流していかなければならない。情報も同じような、情報の行き来ががんセンターを中心にしながらやれなければならないと。そういった意味で実は踏み切らしていただきました。
いろいろな御意見があると思いますけれども、是非がんセンターを御支援賜りたいと、このような気持ちで一杯でございます。
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◆自主共済保険業法について◆
○福島みずほ君
よろしくお願いします。
次に、自主共済を保険業法にしていくことが極めて問題ではないかということについてお聞きをいたします。
これは衆議院でも出ておりますが、互助会、例えば知的障害者が入院時の支えとしている互助会や、それから例えば全国各地の保険医協会、医会の連合体である全国保険医団体連合会が自主運営している休業保障制度など、一九七〇年に例えば設立され、とても長く自主共済としてみんなで支え合ってきた様々な自主共済があります。これが十把一からげで、消費者保護の名目で保険業と同列として一律に規制をしていくことで逆に壊れていってしまうのではないか。知的障害者互助会などの団体からは、国の施策が及ばない部分を自分たちで補ってきたと、そんな共済にまで規制する必要があるのかという声が上がっております。
各団体が自助努力として自主的に運営している共済を明確に保険業の適用除外としないまま四月一日の施行日を迎えると、多くの共済制度が後退を余儀なくされて、社会的に非常に大きな問題になるんではないかと思います。この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(畑中龍太郎君)
お答えを申し上げます。
いわゆる、自主共済の保険業法の適用除外について基準が明確ではないではないかというお尋ねでございました。
今般、改正保険業法におきましては、保険業の定義から除かれるもの、すなわち保険業法の適用除外につきましては法律上列挙をしているわけでございますが、その考え方といたしましては、構成員の自治のみによる監督を理由に自己責任を問うことが可能なことが、法令上、社会通念上明らかである団体、これを例外的に適用除外としているところでございます。
具体的には、一つには、共済を運営しております団体が高い自治性を有していること。逆に申しますと、万一の破綻の際にも処理をこの団体の自治にゆだねることが適当と認められることと。それから二つには、団体の位置付け、外延が既存の法制度上明確であること。これは、保険業法の適用除外に該当するか否かというのは刑事罰に直結する問題でございますので、その辺りを明確にすると。こういう二つの要件を満たすものに限っているところでございます。
○福島みずほ君
そうしますと、今議論になっている知的障害者入院時の互助会や、それからさっき申し上げた休業保障制度などというか、保険医協会が自主運営している休業保障制度、これらはいかがでしょうか。
○政府参考人(畑中龍太郎君)
お答えを申し上げます。
今ほど申し上げました基準に照らしますと、一つには、御指摘の団体というのは同一の職業に従事されている方あるいは同じ資格を有する方の集合体と、こういうことですが、これのみでは、先ほどの法律で適用除外をしておりますところの一の学校あるいは一の企業と比肩し得るほどの高度の自治性を有することが明らかであるとは言えないということが一つございます。それからもう一つは、当該団体が法律で決まっていない、いわゆる法定化された団体でないという、この二つの条件がございまして適用除外とすることは困難であると考えておりますが、先生御指摘のように、このそれぞれの団体が長年にわたって有意義な共済活動を行ってこられていることは十分承知しているところでございまして、こうした方々が新制度に円滑に移行して契約者保護が図られますよう、それぞれの事情をよく伺いながら、引き続き真摯に御相談にあずかってまいりたいと、このように考えております。
○福島みずほ君
これは与謝野国務大臣も衆議院で、財務金融委員会で答えているところではありますけれども、私は思うには、利益、利潤追求だけの団体というようなのはもちろん取り締まらなければならないというふうには思うんですね。ただ、極めて長い間、必要に迫られてみんなが支え合って問題の生じてない共済についてまでもその適用にしてしまうと、実際はですね、例えば制度そのものが成り立っていかないという問題があります。是非この点については再考していただきたいですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(畑中龍太郎君)
お答えを申し上げます。
衆議院におきまして与謝野大臣が御答弁申し上げましたように、今般の保険業法の改正におきましては、保険業法の適用範囲について、契約の相手方が特定されているか不特定であるか、あるいは営利性があるか非営利かといったことにかかわらず、およそ保険の引受けを行う方につきましては、その契約者を保護し、健全な運営を確保するために必要な規制の対象とすることとしたものでございます。
いわゆる、根拠法のない共済の中に、先ほど申し上げましたように、有意義な活動を行っている方が数多くおられることはよく承知しておりまして、こうした方々が新制度へ円滑に移行し、事業を継続しながら健全な運営と契約者保護が実現することが望ましいと考えておりまして、引き続き円滑な移行に向けて真摯に御相談にあずかってまいりたいと考えております。
○福島みずほ君
今までの状態ですと、円滑に移行できないんではないかというふうに非常に心配をしております。
すべての自主共済が、保険会社の保険商品とするか少額短期保険業者として保障を小さくするなど、対応を迫られるのではないか、円滑な移行は難しいのではないかという点についてはいかがですか。
○政府参考人(畑中龍太郎君)
お答えを申し上げます。
様々な活動形態がございますので、私どもその活動形態の実態にできるだけ配慮をしたいというふうに考えたところでございます。
具体的には、現在、共済を行っている団体の中には小規模に運営されておられるところもございますので、こういったところには一定の配慮が必要であるということで、少額短期保険業者に係る最低資本金、これは原則は一千万円でございますが、こういった小規模については七年間、半分の五百万円という経過措置を政令で講じることとしております。これは、知的障害者に限らず、一般的に小規模の制度共済の方に適用される措置でございます。
○福島みずほ君
是非、再考していただきたいというふうに思います。
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◆視覚障害者無許可マッサージ問題について◆
○福島みずほ君
次に、視覚障害者無許可マッサージの件についてお聞きをいたします。
視覚障害者の皆さんから話を聞きました。今、無資格者の人たちが非常に多くなっていて、視覚障害者の皆さんがせっかく頑張って勉強して資格を取ってもその資格が生きないとか、数少ない生活の糧を得る場所がなくなりつつあるという危機感を大変お持ちでした。無資格者への行政指導はどのように行っているのか、取組の現状についてお聞きをします。
○政府参考人(松谷有希雄君)
あんまマッサージ指圧師、はり師、きゅう師につきましては、伝統的に視覚障害者の方がたくさん業とされていることは存じておるところでございます。
このあん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律第一条におきまして、医師以外の者であんま、マッサージ若しくは指圧、はり又はきゅうを業としようとする者はそれぞれの免許を受けなければならないということを規定してございます。一方、あんま、マッサージ、指圧、はり又はきゅう及び柔道整復以外の医業類似行為につきましては法第十二条で禁止されてございますけれども、ここで禁止されておりますのは人の健康に害を及ぼすおそれのある行為に限られているところでございます。
厚生労働省といたしましては、各都道府県に対しまして、医業類似行為に対する取扱い等の通知の発出や全国医政関係主管課長会議等を通じまして、無資格者の取締り等について周知徹底を図っているところでございまして、引き続き適切に対処してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君
警察にデータをもらいましたら、平成十七年度、あはき法違反というのでは、件数三十一、人員が五十一名ということなんですが、現場では非常に、せっかく資格を取ってもなかなかもう自分たちが働く場所がなくなりつつあるという大変切実な状況です。是非、無資格者への行政指導を徹底していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(松谷有希雄君)
無資格者につきましては、先ほど申し上げましたように、通知の発出あるいは会議等の機会を通じましてその周知徹底を図っていきたいと考えております。
○福島みずほ君
それからもう一つ、雇用促進の拡大が必要だというふうにも思います。これについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木直和君)
視覚障害者の雇用の促進でございますが、視覚障害者につきましては、障害者の中でもコミュニケーション上の制約が大きいということから、雇用機会の確保についてもいろいろ課題があるというふうに考えております。
こうした観点から、具体的に雇用促進を図っていく。そのためには、一つは、そうした視覚で情報を得ることがなかなか困難であるという点を補うために、例えばパソコン画面の拡大装置、あるいはパソコン上の情報を音声で読み上げるソフト、そういった就労の支援機器、これを開発しまして、OA事務処理分野での職域拡大を図る。それからもう一つは、あんま、マッサージの技術を生かして、企業におけるヘルスキーパーとしての雇用を図る。あるいは、特別養護老人ホーム等の福祉施設における機能訓練指導員としての雇用を進める。そういったいろんな形で工夫を凝らしながら雇用促進を図っていきたいと考えております。
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◆在外被爆者問題について◆
○福島みずほ君
在外被爆者について、手当や葬祭料が在外公館を通じて国外から受け付けできるようになりました。厚生労働省と外務省の努力に心から感謝をしたいというふうに思います。今後、手帳の申請など、高齢となった被爆者のために制度を改良して運用していただけるよう、より一層の努力をしていただきたいと思います。
現在、在日韓国・朝鮮人のうち、四十三歳以上の障害者と七十九歳以上の高齢者が完全な無年金状態で放置をされております。在日韓国・朝鮮人の人たちは、税金も払っておりますが、無年金でありながら介護保険料を納めなければならないという状況になっております。
在日韓国・朝鮮人の障害者や高齢無年金者の置かれた状況について、大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(川崎二郎君)
国民年金におきましては、昭和五十七年の難民条約の批准以前に、在日外国人の方々を適用対象外としてまいりました。
同条約の批准に伴って、外国人への適用拡大を行い、他の制度も含め、将来へ向かってのみ効力を発生すること等整理したものであり、一定年齢以上の在日外国人の障害者や高齢者の中には年金受給権を得られなかった方々もいらっしゃいます。年金等の受給権を有していない在日外国人の障害者や高齢者が様々な御苦労を抱えていることも事実でございます。
こうした方に対する福祉的措置については、昨年四月一日より施行されております特定障害者に対する特別障害給付金の支給に関する法律附則第二条の検討規定の趣旨等を踏まえ、社会保障制度や社会福祉制度全体の整合性などにも十分留意する、様々な御議論を踏まえて引き続き検討すべき課題だと考えております。
○福島みずほ君
よろしくお願いします。
在日韓国人の法的地位及び待遇に関する日韓局長級協議において、在日韓国人障害者及び高齢者の救済について議論されたと発表がありました。
この問題は何回、何年にわたって局長級協議で取り上げられているのか、お願いします。
○政府参考人(佐渡島志郎君)
お答え申し上げます。
結論から申し上げますと、これまでに十二回でございます。この協議は、平成三年以降、昨年の十二月のソウルでの会議まで、合計十四回開かれております。御指摘の問題については、平成四年の第二回協議以来取り上げておりますけれども、平成八年の第六回協議には議題として出ませんでした。したがって、十四引く二ということで、これまでに十二回取り上げてこられました。
○福島みずほ君
今まで十二回協議が行われているということなんですが、何が障害なんでしょうか。
○政府参考人(佐渡島志郎君)
私ども、障害と申しましょうか、先ほど厚生大臣の方からもお答えがございましたけれども、難民条約の加入以降、一定の条件を満たされる方について給付があると。それ以外の方をどうするかということについては、先方政府からも何とか待遇の改善をしてもらいたいということを受けて、関係のところともずっと協議をしてきております。
他方において、私どもの承知しておりますところでは、給付措置を講ずるに当たりましても、在日の外国人の方にのみ無拠出制の給付を行うのはどうだろうかというような、国内での同例の日本人の方との比較のバランスの問題とか、いろんな問題について慎重に検討をする必要があるというふうに伺っております。
私ども、国内の措置に関しましては厚生省さんにお願いをしながら協議をしておりますけれども、引き続き、韓国側から日本側の事情など等を説明をしておりますが、今後とも、先ほど厚生大臣がお答えになりましたとおり、様々なバランスとの中で何ができるかというのを引き続き関係のところともお話を続けてまいりたいと思っております。
○福島みずほ君
高齢者の方は七十九歳以上なので、もう余り期間が本当にないという問題があります。ほかに、無年金の人がいるからだという議論がありますけれども、それだとしたらむしろひどい話で、できるだけ無年金の人をなくしていくということが必要です。これについて、スケジュール等見通しについてお聞かせください。
○政府参考人(渡邉芳樹君)
お答え申し上げます。
年金制度、我が国におきましては御承知のとおり社会保険方式を取っておりますので、原則として、国民年金に加入せず保険料を納付してこられなかった方々について給付を行うことができないというのが大前提であろうかと思います。したがいまして、昭和五十六年まで国民年金の対象外とされていた在日外国人の方について年金制度の中で特別な措置を講じるということは、これまでも申し述べておりますように、困難であると考えているというのが基本とならざるを得ないわけでございます。
昨年から、特定障害者に対する特別障害者給付金の支給に関する法律が施行されております。この法律における附則では、無年金の障害者につきまして検討規定が設けられたと、こういう経緯がございますが、そのほか各方面の御議論を、様々な御議論を踏まえまして対応すべき、判断していくべきものというふうに考えておりますので、現時点で特定の対策を念頭に置いたスケジュールを申し上げるべきような段階にはないものと思いますが、引き続き、立法府その他関係者の方々の御議論等々に十分留意しながら検討をしていくべき課題であると考えております。
○福島みずほ君
無年金の人たちの問題は放置できない問題です。立法不作為とそれこそ言われる問題だというふうに思っています。この点について、具体的なスケジュールも含め、私たちも努力をしますが、厚生労働省としても対策をもっとスピードアップしていただけるよう、成果を出してくださるよう、要請いたします。
日本国外の遺族の慰霊巡礼はいつ可能になるのでしょうか。慰霊巡礼ができないとしたら、その理由は何か。いつ可能になるのでしょうか。
○政府参考人(佐渡島志郎君)
お答え申し上げます。
現在までのところ、韓国を除いて、御質問の慰霊巡拝を我が国に対して要請を申し越してきている国、地域はございません。ないものと承知しております。しからば、じゃ、韓国についてどういうことかということでございますが、これについても韓国政府と鋭意協議を続けております。
当省としましては、内閣官房、それから厚生労働省さんとも御相談を申し上げながら、政府としていかなる対応が可能か、検討を行ってきております。まだ、実現をできるところまではこぎ着けておりませんが、できるだけ急いで先方の要望にかなえられるような形で実施に移せるべく、今最大限の努力をしておるところでございます。そう遠くない将来に実現できればと、私どもも頑張っておるところでございます。
○委員長(山下英利君)
時間。
○福島みずほ君
分かりました。じゃ、終わります。
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◆討論◆
○福島みずほ君
私は、社会民主党・護憲連合を代表して、政府提出の国の補助金等の整理及び合理化等に伴う児童手当法の一部を改正する法律案について反対の立場から討論を行います。
厚生労働分野の三位一体、児童手当の増額、基礎年金の国庫負担への加算措置は、全く法律改正の趣旨、目的が異なっております。共通しているのは国庫負担の見直しという点だけです。形式的な共通点を挙げて一本の法案にまとめることは、そもそもおかしいのではないでしょうか。
また、今回の国庫補助負担金の見直しは、その八割が厚生労働省関係予算に割り当てられ、施設費も、医療福祉関連施設整備費に集中し、全体的な見直しの中でバランスを欠いております。
国の補助金等の整理及び合理化等に伴う児童手当法の一部を改正する法律案は、児童手当と児童扶養手当の国庫負担金を一気に三分の一まで引き下げ、都道府県及び市町村に責任を転嫁するものであり、反対をいたします。
本来の三位一体改革のあるべき姿とは、国と地方の歳入歳出のバランスを見直し、地方が自主性や自立性を高めるよう、地方財源の充実強化を図ることが目的であると考えます。しかしながら、本法案は、児童手当、児童扶養手当は、国が定めた認定基準により地方自治体が全国統一的に現金支給を行う法定受託事務となっており、地方自治体が創意工夫に富んだ施策を展開できる余地は全くありません。
また、この法案は少子化対策の逆を行く法律であると言わざるを得ません。
児童手当の地方負担割合が増えると児童の増加が地方の負担増につながっていくのです。政府は、少子化対策と叫んでいながらも、現実を見ない、中身の問わない、掛け声だけの少子化対策です。名ばかりの三位一体改革であるとしか言いようがありません。
また、児童手当の場合は世帯の収入のみで現金支給がなされますが、児童扶養手当の場合は認定の決定に自治体の干渉が可能です。自治体の財政が逼迫する中、手当申請者のプライバシーに踏み込み、結果として受給制限となるような窓口対応も増えてきております。自治体の負担を増やしては支給が抑制的になるという危険性があります。
児童手当は暫定的な地方特例交付金の創設が手当てをされておりますが、児童扶養手当は税源移譲のみとなっております。基礎年金の国庫負担割合の引上げの財源に定率減税を廃止した財源を充てるべきではありません。基礎年金の国庫負担割合の引上げ分は所得税の抜本改革、公共事業や特別会計など、国の歳出の抜本的見直しで捻出をすべきです。
また、介護保険施設等にかかわる給付費の負担割合の引下げ、地域介護・福祉空間整備交付金を見直して都道府県分を一般財源化することは問題です。施設整備が後退する危険性があります。施設待機者問題は解決をいたしません。
また、知的障害、身体障害の施設、生活保護法に基づく公立の施設整備費負担金の廃止も問題です。障害者の生活を支える基盤整備を後退させる危険性があります。
以上が反対の理由です。
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