参議院 予算委員会 2006年3月15日
◆平成十七年度予算案
◆規制緩和について◆
◆消費者保護について◆
◆規制緩和について◆
○福島みずほ君
社民党の福島みずほです。(資料提示)
「小泉内閣の規制緩和のおかげで、非常に商売がしやすくなっています。」、この言葉は、ライブドアの前社長堀江さんが、ライブドアの機関誌で去年の十一月、武部幹事長との対談で言っているせりふです。小泉内閣の規制緩和と商売が直結して言われています。規制緩和の仕方、方向が間違っていたのではないでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
これも、典型的に一部だけを取り抜いて、あたかも全部規制緩和が悪いというような大変好ましからざる論理だと思うんであります。規制緩和で恩恵を受けている方々もたくさんいる。
まあ仮に、例えて言えば、今まで一千万円の資金がないと会社をつくることはできなかった、株式会社つくることできなかった。三百万円ないと有限会社もつくることできなかった。それでは、一円以上あれば会社をつくることができるように規制を緩和しましょうといって、その恩恵を受けてたくさんやる気のある人が会社を立ち上げることができている。これも規制緩和の一つですよ。
今まで、地方の民宿で自分のうちのいいお酒を造る、ところが、これはお客さんに自分の造ったどぶろくを飲ますことができない。密造酒になってしまう。何とかそういう、お客さんに自分のところで造ったお酒、どぶろくなども提供できるようにしてください、たしかこれは岩手県ですかね。そういうのも規制緩和しましょうといって、逆にその民宿の皆さんも経営者も喜んで、お客さんも、ああ、そういう規制緩和をしてくれれば、ああ、たまには田舎のよさを味わってみたいと、東京では飲めない、お酒じゃない、どぶろくだと、地域の、飲んでみようといって、増えて喜んでいる人もあるわけですよ。
で、今回の堀江さんの例で、規制のおかげでいける。堀江さんだけじゃありませんよ。株式も多少分割した方が個人で低額で株を購入したい人も購入できるようにしましょうということの一環の規制緩和でしょう。これ、ちっとも悪いことじゃない。ただ、法律に触れなくても、どんどんどんどん細かくしていけばいいんだということではない。そこら辺は企業の経営者としての責任感とか使命感を持ってもらわなきゃならぬと。
一部をこれ今取り上げた、でかでかと、規制緩和がすべて悪い悪いというふうには私は思っておりません。
○福島みずほ君
ライブドア事件を契機に今規制の強化が言われています。今国会にも法案が出ております。規制の強化が言われている。今までのやり方で問題があったということですよ。どぶろくは私はいいと思います。しかし、この問題に関しては規制緩和に問題があったということですよ。公正な市場ルールがつくられておりません。
また、これも堀江さんと武部さんが十一月の段階で対談をしています、機関誌に。これは株主に対しても配られています。タヌキが木の葉を紙幣に化かしてだまして使ったように、自民党はこのようなある種の錬金術に加担をしたのではないですか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
全然そう思っていませんね。
これはもう社民党と私どもとの考え方違うんですけれども、がんじがらめで、全部法律で縛ればいいというもんじゃないですよ。企業の自由な創意工夫をいかに発揮させて、それぞれの、政府なり役所、公務員、役人では考えの及ばないような民間の知恵を活用していこう、規制でがんじがらめにしちゃいかぬ、ある程度規制を緩めて活性化させよう、証券市場で活性化していきましょうということで、多くの投資家が恩恵を受けるような規制を緩和してきたんです。それを悪用しちゃいかぬと。規制緩和すればすべて悪用するというのは、これは誤った考えじゃないでしょうか。もし規制を緩和して悪い部分ができたら、どういう方法があるか、改善策を講じるのは、これは必要だと思います。
○福島みずほ君
すべての規制緩和悪いなんて言っているのではありません。むしろ、労働法制などはきちっと強化をすべきところはあります。しかし、労働法制は規制緩和をしながら、今回の規制緩和やそもそもの規制緩和の方向が正しいかという議論をしているのです。
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◆消費者保護について◆
○福島みずほ君
武部幹事長は、この対談の中で、事後チェック型の行政に変わることが大事と言っています。消費者保護の観点は守ってくださいと述べています。
では、お聞きします。
消費者保護の観点が重要だと言いますが、ライブドアの問題で被害を受けた消費者はどう救済されるんでしょうか、株主はどう救済されるんですか。
○国務大臣(与謝野馨君)
規制緩和で仕事がしやすくなった、そういうことをおっしゃっているわけですが、その後に付け加えるべき文章があって、それでもやり過ぎると捕まるということはやっぱりお考えいただかなきゃいけないと。
今回の事件というのは全く新しい形の犯罪ではなくて、証券取引法が昔から予想していた風説の流布、偽計、また有価証券報告書の虚偽の報告という証取法上の典型的な犯罪だと私は思っておりまして、小泉内閣の規制緩和とは何ら関係がないと私は思っております。
しかしながら、一連のことの中から、やはり投資家を保護する、そのことについてのやはり法律は強化をしなければならないと。典型的なのは、やはりきちんとした情報開示をしてもらう、それからもう一つは公正な取引と、これは非常に難しい法制でございますが、両方とも今回は国会にお願いすることとなっております。
○福島みずほ君
今回被害を受けた人たちは本当に被害救済が困難なんですね。被害を受けた人間は自己責任なんでしょうか、それとも小泉総理や武部幹事長にも責任があるのでしょうか。
○内閣総理大臣(小泉純一郎君)
何やっても私の責任になるわけですけれども、投資するときにはリスクなり損をするんだということも考えてもらわないと、民主主義、市場経済、自由主義経済成り立たないんです。
株を買う。全部上がるなんてあり得ないんですよ。そこら辺はよく注意して、自己責任で株は買ってもらう。株損した人、政府面倒見てくれったって、それはできません、はっきり言って。預金、これはちゃんと一定の金利が付きますよ、一千万円以内だったらちゃんと保証されますよ、しかしこれからは、一千万円以上預けた場合は、それは分かりませんよということになっているんですから、そこら辺は自己責任というのはあるんですよ。
これから、今日はテレビ入っているようですけれども、株買う人、損したから政府に面倒見てくれなんて、絶対政府はしませんから。株を買う人は必ず、上がるときは黙っているけれども、下がったときは自分で責任を持って、覚悟して株買ってくださいと。株買うことは悪いことじゃない、そう申し上げたいと思います。
○福島みずほ君
二つ問題があります。そもそもの規制緩和、規制がちゃんとしていたのかどうかという問題。二つ目は、このように去年十一月だって対談しているんですよ。自民党の幹事長が対談をしていて、やはりこれは人は信用しますよ。少しは信用しますよ。ああ、武部さんがやっているんだからと、それは信用しますよ。
ところで、私の疑問は、証券監視委員会がやはり非常に遅れたんじゃないかということです。これに関しては、与謝野大臣は、平成十五年の秋ごろから監視を始めた、着手をしたのは去年の秋ごろだと言われています。なぜ去年の秋ごろなのか。なぜ、一杯あった事件の一つだというんだったら、よくある事件だというんだったら、なぜ、例えば時間外取引などライブドアは非常に目立っていました。なぜこれが遅れるのか。選挙があったので控えていたということはないですか。
○国務大臣(与謝野馨君)
先生は弁護士であられるので、刑法のことはよく御存じだと思いますが、刑罰規定を発動するためには構成要件にきちんと該当していないと発動できないということで、構成要件に該当する事案はないかということは証券監視委員会は常に考えていたわけですが、昨年の秋ごろになりまして構成要件に該当する事案をようやく発見したと、こういうことだと思っております。
○福島みずほ君
秋で、やはりちょっと遅かったんじゃないか。事後的チェックでやるのだ、消費者保護が大事だというのであれば、何とか事後的チェックシステムそのものも、あるいは事前の規制もきちっと考えられるべきだと思います。
以上で質問を終わります。
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