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2004年
 
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厚生労働委員会-19号 平成16年05月25日  
   
 
国会で行われた質問に関しては、国会図書館の国会会議録検索システムを利用すれば、 すべてオンラインから調べられるようになりました。
検索条件入力をクリックし、発言者に「福島瑞穂」、検索語を記入してお調べ下さい。
 

○福島瑞穂君 社民党の福島瑞穂です。
 まず、森副大臣に確認をいたします。
 未納の期間があると、四月十四日、衆議院厚生労働委員会の段階では知っていられたわけですね。

○副大臣(森英介君) 知っておりました。

○福島瑞穂君 森副大臣は、坂口大臣に対して何と自分の未納問題を報告を具体的にされましたか。

○副大臣(森英介君) 最終的に、五月になってから報告を申し上げたときは、自分の事実経過に基づいて、労働政務次官のときに、要するにその経過を全部御報告をいたしました。

○福島瑞穂君 坂口大臣の記者会見でも、四月十四日の段階で「森副大臣からまだ聞いておられなかったのですか、加入状況について。」ということに対し、大臣は答弁で、「未納問題を調べているということは聞いておりました。」、そう答弁されています。つまり、四月十四日の段階で森副大臣は未納があるということを知っている、四月十四日の段階で坂口大臣は調査中だということを聞いている。
 では、具体的に森さんが、四月十四日でしょうか、坂口さんに具体的に自分の未納問題をどう報告されたんでしょうか。

○副大臣(森英介君) ですから、先ほど来申し上げておりますように、きちんと御認識いただけるように報告いたしましたのは五月に入ってからです。

○福島瑞穂君 いや、違う、五月のことを聞いているのではありません。あなたの認識では報告をしたと思っていらっしゃるわけですね。報告をどういうふうに具体的にされたか教えてください。

○副大臣(森英介君) よく覚えておりませんけれども、当時の認識では、もうとにかくいろんなことが次々と出てきて、そのさなかに、私もやっぱりそういう時期があったようですということを報告いたしました。報告をしたつもりでおりました。

○福島瑞穂君 私は、そういう時期がありましたと報告をしたことが、なぜ調査中というふうになるのか分からないんですね。

○副大臣(森英介君) ですから、今にして思えば、私の御報告の仕方が非常に、何というんですか、あいまいであったのかなということを反省しております。

○福島瑞穂君 理解できないです。未納、そういう時期が私にもありましたということが非常にはっきりしていますよ。どこが明瞭ではないんでしょうか。
 これは、申し訳ないけれども、森さんが違うことを言っているか、坂口さんが違うことを言っているか、二つに一つです。事実は一つしかありません。森さん、どうですか。

○副大臣(森英介君) ですから、私の報告の趣旨をうまくお伝えすることができなかったというふうに思っております。

○福島瑞穂君 いや、納得がいきません。私もそういう時期がありましたということと未納であるかどうかを調査していますとは全然違うことですよ。普通、私にもそういう期間がありましたと言えば、坂口さん、跳び上がらなくちゃいけないですよ、これは。それがどうかというのは全く違います。納得がいきません。

○副大臣(森英介君) ですから、恐らく、今から思いますに、多分私のことと受け止められなかったんじゃないかというふうに実は思っております。

○福島瑞穂君 じゃ、だれのことなんでしょうか。

○国務大臣(坂口力君) 二人の話でございますから私からも申し上げたいというふうに思いますが、森副大臣からこの未納問題について調べているというふうに私はお聞きをしたというふうに思っておりましたが、森大臣はそのことを調べたというふうにおっしゃったというふうに言っておみえになりますけれども、先ほども申しましたとおり、それは正式にどこか場所を設けてそこで話を聞くということではなくて、委員会の席上の話でございますから、十分に私が意を介さなかったということもあるというふうに思いますが、それは質問が続行している最中のことでございましたから、十分に私が理解できなかったということもあり得るだろうというふうに思います。

○福島瑞穂君 この四月十四日、厚生労働委員会は、閣僚の未納問題が確認をされ、森副大臣は現在国民年金を払っておりますと答えた重要な委員会です。そこで報告があれば、それはきちっと確認をすべきです。
 坂口大臣は記者会見で、四月十四日、その段階で、「未納問題を調べているということは聞いておりました。」と言っています。恐らく、だから四月十四日、坂口さんはそう聞いている。森さんはその段階で、自分にもそういう期間があったというふうに伝えたと。これはもうおかしいですよ、だれが聞いても。納得がいきません。
 次に、谷畑副大臣にお聞きをいたします。
 谷畑副大臣は、森副大臣と違って随分時期が遅れるんですが、なぜこの期間、調査をしなかったんでしょうか。
 私は、四月二十八日、菅さんの未納問題が発覚し、二十九日の連合メーデーに谷畑副大臣、菅さん、私、三人出席をしました。菅さんは、気の毒なことにそこでやじを飛ばされ、四苦八苦説明をしました。その場にいらしたわけですね。野党第一党の代表が未納問題で説明をしている、苦しんでいる。
 提案している政府そのものですよ、厚生労働副大臣。自分の未納がなぜ五月十日に調査をし、発表が五月十七日になるんですか。

○副大臣(谷畑孝君) 五月の七日に安倍幹事長の発言ということの中で、国会議員の年金納付状況については各議員が社会保険庁に照会し、必要があればと、こういうことで、それに応じて私も社会保険庁に問い合わせをさせていただいたということであります。
 今からこの状況を振り返ってみますと、これ結果論としては、やはりもっと早く調べるべきであったと、そういうふうに悔やまれるわけでございます。

○福島瑞穂君 大臣の未納問題が起きたのは四月十四日、福田さんがそれで辞め、菅さんが辞め、菅さんの未納問題が発覚したのは二十八日です。なぜそこで調べないのか。
 坂口大臣、森副大臣、谷畑大臣に、ちゃんと調べてください、そういうことはおっしゃったんですか。

○国務大臣(坂口力君) 森副大臣とは委員会でもよく一緒になるものですから、森大臣には、どの機会だったか忘れましたけれども、申し上げたというふうに思っております。
 厚生関係は森副大臣にやっていただいておるものですから御一緒する機会がございましたけれども、谷畑大臣は労働担当なものでございますからなかなか御一緒になる機会がなかったものですから、谷畑大臣にそういうことは申し上げなかったわけでございますけれども、それぞれの立場でお調べをいただいているというふうに認識をいたしておりました。

○福島瑞穂君 しかし、厚生労働副大臣であることには間違いがありません。なぜ五月十日まで調べないのかというのが実は全く理解ができません。
 本日というか、これまで問題になったのは、本当に申し訳ないけれども、森副大臣はかなり早い段階から知っていたのに、なぜそれを衆議院の強行採決以降に発表したのか、隠していたんじゃないか、なぜ言わなかったのかということが問題になっています。今日改めて、坂口大臣にいつきちっと伝えたのかということも、本当に真偽の問題として問われています。
 谷畑副大臣の方は、全くそれらと無関係に調べもしなかったと、五月十日まで、そこがやっぱり、もしかしたらより無責任であるとも考えられますが、いかがですか。

○副大臣(谷畑孝君) おっしゃれば、振り返ってみますと、もう少し早く調査をすべきであったということをつくづく思いますけれども、そう言われても致し方ないと、こう思っております。

○福島瑞穂君 四月二十九日、菅さんが説明責任を尽くしているときに、自分は大丈夫かとか調べなくちゃいけないとは思わなかったんですか。あるいは、四月十四日、閣僚の未納問題が起き、菅さんが辞める前に実は福田さんが辞めているわけですが、自分が厚生労働副大臣として客観的に明らかにせねば、これは思わなかったんですか。

○副大臣(谷畑孝君) 先ほど何回も申し上げていますように、今から振り返ってみますならば、早い時期に調査をすべきであったと、このように思っています。

○福島瑞穂君 私はやはり極めて問題だと思います。厚生労働、ほかの省の副大臣ではありません。これを、この法案、年金改革法案を提案している厚生労働省の副大臣、五月十日まで、安倍幹事長に言われるまで調べない、どういう、やっぱりちょっと正直理解ができません。私はこの法案、もう責任持ってやれない、廃案にするか辞職をされるか、もうその二つしかないというふうに考えます。
 改めて坂口大臣にお聞きをします。任命権者として、今日二人の答弁を聞かれて、どうですか。(「任命権者は総理だ」と呼ぶ者あり)じゃ、大臣として。済みません。

○国務大臣(坂口力君) 任命権者は総理でございますから総理の方が、私もそれは、私の任命も総理でございますし、この二人の任命も総理でございます。総理の方が、それぞれの立場は、過去の立場はあるけれども、しっかりと頑張ってやれと、こういうふうにおっしゃっているわけでございますから、その総理の命に従って私たちはその実務を遂行したいというふうに思っております。

○福島瑞穂君 衆議院の厚生労働委員会で強行採決をされた後に、ずっと後になってこういう副大臣の未納問題が明らかになる、一人は言わなかった、一人は調べもしなかった、それは大きいというふうに思います。
 次に、年金の積立金の問題について申し上げます。
 年金積立金の管理運用がずさんだという事態が年金不信を増幅させています。グリーンピアの失敗は有名になりましたが、住宅融資などの事業も損失を生んでいます。
 坂口大臣、もう積立金の無駄遣いや大盤振る舞いは許されないと考えますが、端的にお聞きします。一円の流出もなく管理するという決意は変わりがないでしょうか。

○国務大臣(坂口力君) 積立金がいかに大事か、そしてまた皆さん方から出していただきます保険料というものがいかに大事かということは私も身にしみて知っているつもりでございます。
 今後、ひとつこれらの問題を明確にして、皆さん方に信頼をしていただけるように、改善をするところは改善をし、改革をすべきところは改革をしたいと思っております。

○福島瑞穂君 お手元の資料、済みません、日付が二十八になっていて、ちょっと申し訳ない、二十五に直してください。
 この年金放漫財政の失敗の後始末、これは厚生労働省年金局から聞いた数字を書き入れたものです。平成十七年度末までに年金住宅融資五兆三千二百億円、グリーンピア四百億円、財投金利、保証金九千億円、六兆二千六百億円財投へ一括清算。この間、六・二兆円、ここに積立金を取り崩すということなんですが、としています。百四十七兆円すべての管理運用に当たる年金積立金管理運用独立行政法人、以下新法人と言いますが、二〇〇六年春にスタートをすると。今回、年金改革法案のほかに出ている法案にのっとって新法人を作ると。その前にまとめてどんと六兆二千六百億円の積立金を取り崩す、こういうことが行われようとしています。
 大臣、この年金住宅融資は福祉医療機構に移行すると聞いております。これから時間を掛けて回収すると言われていますが、UFJですら不良債権四千億で大騒ぎをしています。頭取はたしか責任を取って辞められました。六・二兆円の年金積立金を取り崩して一括して払うと、この事実をどうしてこれまで説明してこなかったのでしょうか。

○政府参考人(吉武民樹君) 今、先生お示しになりましたものでございますが、年金資金運用基金、その前の旧年金福祉事業団が行ってきましたグリーンピア、それから住宅等融資業務、これは資金運用部からの借入金により行ってきております。この借入金の償還でございますが、借り入れてから二十五年間で償還を行うという形でございまして、現行の計画のままでまいりますと平成三十六年度まで続くものでございます。その間、利子補給金など年金財政の負担が継続することになります。
 一方で、平成十七年度までにグリーンピアと住宅等融資業務は廃止することを決定をいたしておりまして、平成十八年度以降、これらの廃止した業務のために利子補給金等の年金財政からの負担を続けることはいかがかということでございまして、そういう意味で平成十七年度に事業廃止に合わせまして旧資金運用部からの長期借入金の一括償還を行うことといたしております。
 この償還を行いますので、その結果といたしまして住宅融資の融資債権につきましては独立行政法人福祉医療機構に移行をいたしますが、この福祉医療機構が取得した資金が、その先、利息分も含めまして毎年度年金特別会計へ納入されることというふうになります。
 それから、現実に、先生の図では約六兆三千億円というふうになっておりますが、年金資金運用基金が貸付先から既に回収した手持ち資金が一・七兆ございますので、正確には四・六兆でございます。この四・六兆を年金財政から支出をいたしまして、それから、先ほど申し上げました独立行政法人福祉医療機構が、利息分も含めまして毎年度年金特別会計へ元利金が入ってまいりますので、この合計が元本四・二兆、それから利息一・六兆というふうに推計をいたしておりまして、五・八兆の元利金を将来年金特別会計へ入れるという、そういう形でございます。

○福島瑞穂君 済みません、六兆二千六百億円年金積立金から今回取り崩すのではなく、金額だけ言ってください、幾ら取り崩しますか。

○政府参考人(吉武民樹君) 既に住宅融資につきましては、例えば繰上げ返済というような形で年金資金運用基金、現在のこの融資を行っておりますが、これが貸付先から既に回収をしております資金が一・七兆ございます。六兆三千億から一・七兆を引きますと四・六兆でございますので、今申し上げました既に回収した資金一・七兆と四・六兆、これを両方用いまして財政融資資金への償還を行うという考えでございます。

○福島瑞穂君 いや、端的に、今回積立金から幾ら取り崩すのかということを答えてください。これは六兆二千六百億円ではないんですか。

○政府参考人(吉武民樹君) これは平成十七年度に実施を予定いたしておりますので、その時点で確定をいたしますが、現時点で申し上げまして約四・六兆円でございます。

○福島瑞穂君 この年金積立金を大きく取り崩す、今四兆六千億とおっしゃいましたが、四兆六千億、年金積立金を大きく取り崩すのは、今回初めてですか、過去に例がありますか。

○政府参考人(吉武民樹君) 年金積立金を取り崩すということでございますが、現在、いわゆる従来の資金運用部、財政融資資金に従来の資金運用部資金として預けている資金が相当ございまして、毎年大体二十兆返還になってまいります。その二十兆のうちの四・六兆をこの財政融資資金への返還に充てるという形になってくるだろうというふうなことを考えておりまして、現実に例えば国債を保有しているもの、あるいは株式を保有しているものを市場で……

○福島瑞穂君 年金積立金の取崩しが初めてかどうかを聞いているんです。

○政府参考人(吉武民樹君) 年金積立金の取崩しについて申し上げれば、現在の厚生年金の収支状況を申し上げますと、基本的には、保険料収入、それから国庫負担、それから利子収入では給付をなかなか賄えない状態になっております。

○福島瑞穂君 いや、違うんです、ごめんなさい。年金積立金の取崩しが、例があるか初めてかと聞いているんです。

○政府参考人(吉武民樹君) 年金積立金の取崩し自体は、まだそういう状況になっておりませんが、今、足下の状態で申し上げますと……

○福島瑞穂君 いや、違うんです。済みません、時間がもったいないので端的に答えてください。
 年金積立金を大きく取り崩すのは今回が初めてですね。イエスかノーで答えてくださって結構です。

○政府参考人(吉武民樹君) 厚生年金は現在のところまだございません。ただ、国民年金は現実にございます。

○福島瑞穂君 幾らぐらいですか。

○政府参考人(吉武民樹君) 平成十四年度決算でございますが、四百八十五億でございます。ただ、それは年金積立金からは四百八十五億を補足しておりますが、別途剰余金がございまして、トータルとしては三百八十二億でございます。

○福島瑞穂君 今まで国民年金のために三百八十二億取り崩した例はあると。
 ところで、先ほど掲げたこの六兆二千六百億円が、四兆実は八百、八千億とおっしゃいましたっけ──とおっしゃいましたが、これだけ多額の年金積立金を取り崩すというのは初めてなわけです。(資料提示)
 つまり、今回この独立行政法人を作るに当たり、年金の改革法案を打ち上げるのと同時に多額の積立金を取り崩してこれを充てるというものです。要するに、福祉医療機構にこの分の回収を頼むと、その代わりもう四兆二千、今、八千億はお金を付けると、そして取り崩すわけですね。
 私は、この事実、何兆円、五十二兆円しか税収がない段階で、この金額にはちょっと争いがありますが、四兆八千億円を取り崩していくということについて非常に驚きました。国民に対して、国会に対してきちっと説明をし、情報開示をすることが必要だと考えます。
 住宅融資で損失が具体的に出ていると。ですから、今度の年金改革とそれから独立行政法人化、どさくさに紛れて四兆八千億円を積立金から取り崩して入れると、国民はそのことを、多くの人は知らないと思うんですね。これだけ大切なことは法律のどこに書き込まれていますか。

○政府参考人(吉武民樹君) 今回提案を申し上げております独立法人の、年金積立金管理運用独立行政法人法案の中に書いてございます。
 それから、先生のお尋ねでございますが、年金の住宅融資は転貸融資という形を取っております。元々これは被保険者あるいは事業主の方、主に被保険者でございますが、そのために実施をしようという形でございますので、例えば公益法人を被保険者が中心に作っていただいて、そこに年金福祉事業団から融資をいたしまして、それを直接いわゆるサラリーマンに融資をするという仕組みを取っております。
 そういう仕組みを取っておりますので、この転貸法人につきましては、銀行が転貸法人のその融資につきまして八〇%保証をいたしております。それから、年金福祉事業団に対しましては銀行が二〇%保証をいたしておりまして、ここは珍しい状態でございますが、金融機関が一〇〇%保証している領域でございます。したがいまして、この分野で申し上げますと、貸倒れが起きても最終的には金融界の負担で、実際に貸倒れは生じないという状態でございます。
 そういう意味で、私どもは、先ほど申し上げました転貸融資で、将来、貸付元本が約四・二兆円、それから利息は一・六兆円、合計約五・八兆円が将来年金特別会計に直接返ってくるということは相当確実性の高い問題だろうというふうに思っていまして、これまでもごく一部貸倒れは起きておりますけれども、基本的には貸倒れは起きていない状態でこの制度は運用をいたしております。

○福島瑞穂君 逆ざやの問題、済みません、二つ。この保証金、この逆の問題がありまして、九千億円、約、これは戻ってこないですよね。つまり、どんなに頑張って将来回収をしても戻ってこない逆ざや問題、財投金利よりも安く住宅融資をしてきた歴史が生んだマイナス分があると。これは一兆三千億円とかも言われていますが、あと利子収入四千億円を加えても九千三百億円、ここの部分は積立金から消えると。
 それから、年金資金運用基金が公表している要リスク債権、これは千百十七億円あります。どう考えても一兆円は戻ってこないお金です。どさくさ紛れに独法化の前に不良債権を処理してしまえと、そういうふうに考えられますが、いかがですか。

○政府参考人(吉武民樹君) この財投金利の九千億でございますが、通常で申し上げれば、先ほど申しましたように、繰上償還が起きまして、資金運用部に返還をいたしましたら、それで終わるわけでございます。
 しかし、財投機関と資金運用部あるいは財政融資資金の関係で申し上げますと、そういう繰上償還は基本的にはなかなか認められないという状態でございます。それはそのときの財政融資資金の金利の設定によるわけでございまして、この九千億を逆に、これは金利差を埋めるものでございますけれども、埋めない状態になりますと、今度は財政融資資金が赤字になってくるという問題があります。
 かつて、国鉄、JRの場合に、ごく特例的に繰上償還を認めまして保証金を徴収しないということがございましたけれども、基本的には、財政融資資金との関係では、その期間の利益、財政融資資金から申し上げますと、先ほど申し上げた二十五年で貸付けをやっておりますので、これを十年で返すということは、財政融資資金にとっては得べかりし利息が入ってこないという状態になりますので、そこの期間の利益を考えて設定するということでございまして、これは平成十七年の実際の金利の状況に応じて変動してまいります。

○福島瑞穂君 変動ということは分かりますが、年金住宅融資、損失九千三百億円という新聞記事もありますが、先ほど申し上げたことから約一兆円、これは戻ってこないと考えてもよろしいですね。

○政府参考人(吉武民樹君) 私どもが今申し上げましたこの全体のスキームで申し上げますと、基本的にはその資金フロー、資金フローで申し上げますと、貸付債権元本が四・二兆円、利息が一・六兆、五・八兆戻ってまいります。これに対しまして年金財政からの支出額は四・六兆でございます。資金フローだけで申し上げますと一・二兆でございますが、トータルで申し上げますと、四・六兆を資金運用部への償還に充てますので、その四・六兆は本来運用として収益を出すわけでございます。それをトータルで計算をいたしまして、基本的には損失がない状態で実施できるだろうというふうに考えております。

○福島瑞穂君 今まで住宅の融資をやっていた部分を、今度の独法化の中で福祉、今までそういうことをやったこともない福祉医療機構に丸投げをすると。ですから、そこが何十年掛けて回収をするんですが、実際それぞれ都道府県で出していただきましたが、延滞率が高かったり、延滞残高も出ています。で、今回、少なくとも利ざやの分が一兆円近く損失としてあるわけです。今まで損ばかりしてきて、丸投げをして、しかも今回、約五兆円お金を付けて、持参金を付けてその住宅融資なども全部丸投げをすると。その中でどうしてこれがうまくいくのかというふうに思います。
 先ほど、ちょっと話が戻りますが、この附則、今度の独立行政法人の法案附則二条に、政府は、前項の規定による償還に要する資金として政令に定める額の出資金及び交付金の交付を行うものとするという条文が確かにあります。これが根拠条文ということでよろしいですか。

○政府参考人(吉武民樹君) 今、先生がおっしゃいましたのが先ほど申しました四・六兆円の根拠規定になってまいります。

○福島瑞穂君 ただ、この条文を見て、あ、これで、私は六・二兆円と思っていますが、四・六兆円、少なくともですよ、今の局長の答弁で、政府の答弁で四・六兆円積立金を取り崩すと。この条文一項入れただけで、附則、これで積立金四・六兆円取り崩すわけですね。四・六兆円って物すごいお金ですよ。
 で、銀行は責任を取ったりしますよ、最近は。ところが、だれも責任取っていないじゃないですか。今回独法化にするけれども、その前の年金資金運用基金一杯失敗をしてきて、だれか一人謝罪をしましたか。だれか一人でも本当に謝罪をしたでしょうか。だれか一人でも責任を取ったでしょうか。今回、どさくさに紛れて一条を入れて、これで積立金を取り崩す。納得がいきません。

○政府参考人(吉武民樹君) 先ほど来御説明申し上げておりますが、トータルで申し上げますと、従来、資金運用部から財政融資資金を借りまして、それを被保険者住宅融資ということで転貸法人について貸付けを行っているわけでございます。
 これにつきまして、事業を廃止をいたしますので、資金運用部からの借入れを返済をいたしまして、その管理につきましては福祉医療機構が実施をするという形であります。銀行、金融機関の一〇〇%保証がございますので非常に担保性の高い債権でございまして、これを管理をいたしまして、そこから元本それから利息が返ってまいりますので、これを年金特別会計に毎年繰り入れるという形でございます。
 そういう意味で申し上げますと、年金特別会計から、ある意味で直接転貸融資債権を年金特別会計が持ってそれを管理するのと同じような効果を上げていくという形でございます。

○福島瑞穂君 だって、現に今まで損しているじゃないですか。損失九千三百億円。これからもうかるという話を聞いても理解ができません。しかも、住宅金融公庫が一番、二番がこっちだったりするので、両方やっていたとしても本当に回収できるのか。しかも、先ほど言いましたが、年金資金運用基金が公表している要リスク債権も千百十七億円あります。
 つまり、今回、独法化に合わせて福祉医療機構にこれを丸投げして、グリーンピアは業務を廃止する、住宅等融資業務の部分については独立行政法人福祉医療機構に丸投げをして、でも、その際、四・六兆円積立金、今までやったことのない積立金を取り崩してやるわけですね。
 大臣にお聞きします。
 まず第一、国民への説明。積立金、今まで取り崩さない取り崩さない、国民の年金の保険料では本当にこれは取り崩してきませんでした、年金積立金。でも今回、住宅融資のことについては別の機構にこの部分丸投げするに当たって、年金積立金四兆六千億円、政府がおっしゃる、私は六・二兆円かとも思います、まあ、最低四兆六千億円もお金を取り崩すわけですね。第一、国民への説明は今まで一度もありませんでしたね。こんなふうにお金を使います、年金積立金四兆六千億、今回使わせていただきます、そんな説明は一度もありませんでした。それはいかがですか。

○国務大臣(坂口力君) 先ほどから局長が答弁しておりますように、この金は返ってくるんですよね。ですから、一時それはお借りをするということはあるかもしれませんけれども、決してそれを無駄にするというわけではないというふうに思います。
 それから、特に年金住宅融資につきまして、これが始まりましたころは、何と申しますか、いわゆる銀行の住宅ローンというのはなかった時代でありまして、これは国会の中におきましても、やはり国民に還元をすべきだというので、これは与野党含めていろいろとこれは御意見があってできたものでございます。四百万人もの方が御利用をいただいているわけでありまして、しかしそれはもうかなり厳選されておりますので、私はこれは皆返還されるものというふうに、ほとんど返還されるものというふうに思っております。
 そういう過去の経緯もあるものですから、私は先ほどから先生の御意見聞きながら困ったなと。困ったなといいますのは、過去のそういう経緯の中で私生きてきたものですから、私もそのころは野党として、そしてその身を置きながら、こうしたことにも使うべきだということを言ってきた一人なものですから、まあ若干困ったなという思いで聞いていたところでございます。

○福島瑞穂君 住宅融資をすべきだという問題と、コスト管理をしないで損失を出すということは全然別の問題です。
 グリーンピアも、それは当時政治家がやれやれと言ったとかいう話がありますが、冗談ではありません。今回、グリーンピアを全部廃止し、多額の借金が出てくる債務があります。それから、年金住宅融資も逆ざやの分、九千三百億円、そして要リスク債権が千百十七億円。もっと増えていくかもしれません。なぜなら、これから何十年掛けてお金を返してもらうという、このデフレの時代にお金を返してもらう、現に延滞が残ったり残高が出たりしている分もあります。
 どう考えても、その逆ざやの分の九千三百億円、要リスク債権と年金資金運用基金自身が公表しているのが千百十七億円、これ基金自身が発表しているんですね。一兆円は戻ってこない可能性がある。なぜ、今回、四兆六千億円、そのお金を払うのか。やはり一度も、一度も国会で、今回、年金積立金を四兆八千億円、六千億円崩すということを言ってこなかった。これは不良債権の前倒し処理ではないか。どさくさに紛れて処理をしてしまう、国民の共有財産、積立金を取り崩す責任、これはどうなんでしょうか。
 大臣、積立金を取り崩す責任、四兆円、まあ約五兆円ですが、年金積立金五兆円をこういうことのために使う、その責任はいかがでしょうか。

○国務大臣(坂口力君) これは、年金住宅融資というのを行わなければこれはなかったものでございますから、これは過去の政策としてそういうことが導入をされた、それはもう紛れもない事実でございます。それに対しまして、それに対する返還というものは行わなければならない。しかしそれは、後でこれは返還されるものでございますから、そこは理解をしていただかないといけないというふうに思っております。

○福島瑞穂君 私は今回の年金改革法案にも反対ですが、どんなことがあってもこの独立行政法人法案は成立させてはいけないと思います。百五十兆円のお金をここの独立行政法人が賄う。理事長と理事、一人の理事長が最終的に判断をする。日銀ほども組織が徹底をしておりません。百五十兆円のお金をこの独立行政法人が全部丸々投資機関として運用をしていく、そういうものです。しかも、どさくさに紛れて五兆円、年金積立金を取り崩して住宅融資の方に回す、別の福祉医療機構にそれを任せて見えないものとしてしまうと。
 今まで、株の運用の損失で約八兆円弱、グリーンピアの損失、目的外使用、たくさんあります。年金積立金のやみは大変深いと思います。看板を付け替える、今度で三回目ですかね、看板を付け替えて年金資金運用基金を年金積立金管理運用独立行政法人とし、しかも、今までと違って、百五十兆円、税収の三倍、これを理事長一人がやっていく。しかも、日銀と違って同意人事でも全くありません。
 こういう独立行政法人を作ることは、今まで運用がずさんであった分、任せられない、こういう法案には反対であるということを申し述べ、私の質問を終わります。




 
       

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